トレミフェン錠40mg「サワイ」
添付文書情報2012年06月改定(第8版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[本剤の効能・効果は「閉経後乳癌」であり、また動物実験で生殖毒性が認められている]。
2.QT延長又はその既往歴のある患者(先天性QT延長症候群等)[心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)、QT延長増悪もしくはQT延長再発する恐れがある]。
3.低カリウム血症のある患者[心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)、QT延長を起こす恐れがある]。
4.クラス1A抗不整脈薬投与中(キニジン、プロカインアミド等)又はクラス3抗不整脈薬投与中(アミオダロン、ソタロール等)の患者。
- 効能・効果
- 閉経後乳癌。
- 用法・用量
- トレミフェンとして40mgを1日1回経口投与する。
また、既治療例(薬物療法及び放射線療法などに無効例)に対しては、トレミフェンとして120mgを1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
- 慎重投与
- 1.骨髄抑制のある患者[軽度の白血球減少及びヘモグロビン減少が認められている]。
2.高齢者。
3.重度徐脈等の不整脈、心筋虚血等の不整脈を起こしやすい心疾患のある患者[心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)、QT延長を起こす恐れがある]。
- 重要な基本的注意
- 1.本剤には抗エストロゲン及びエストロゲン作用があり、動物実験で胎仔毒性、妊娠維持障害及び分娩障害等の生殖障害、並びに乳汁中への移行が認められている。本剤は、閉経初期の患者へ投与されることがあるので、次の点に注意する。
1).本剤の投与開始時にあたっては、妊娠していないことを確認し、本剤の妊娠への影響について説明する。
2).治療期間中はホルモン剤以外の方法で避妊するよう指導する。
3).本剤投与中に妊娠が確認された場合又は疑われた場合には直ちに投与を中止する。
2.本剤投与によりQT延長がみられていることから、心血管系障害を有する患者に対しては、本剤の投与を開始する前に心血管系の状態に注意をはらう。
- 相互作用
- 1.併用禁忌:クラス1A抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド等)、クラス3抗不整脈薬(アミオダロン、ソタロール等)[QT延長を増強し、心室性頻拍<Torsade de Pointesを含む>等を起こす恐れがある(これらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあるため)]。
2.併用注意:1).腎臓を介してカルシウムの排泄を減少させる薬物(チアジド系利尿剤)[高カルシウム血症の危険性を増大させる恐れがある(機序不明)]。
2).クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[抗凝血作用を増強するとの報告があるので、抗凝血剤を減量するなど慎重に投与する(クマリン系薬剤の代謝が阻害される)]。
3).フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン[本剤の血中濃度が低下する恐れがある(本剤の代謝が促進される)]。
4).リファンピシン[本剤の血中濃度が低下する恐れがある(本剤の主要代謝酵素CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される)]。
5).リトナビル[本剤のAUCが上昇することが予想される(本剤の主要代謝酵素CYP3A4を阻害する)]。
- 副作用
- 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
- 重大な副作用
- 1.重大な副作用(頻度不明)1).血栓塞栓症、静脈炎:脳梗塞、肺塞栓、血栓塞栓症、静脈炎、血栓性静脈炎が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸:肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
3).子宮筋腫:子宮筋腫が現れることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
- 2.その他の副作用(頻度不明)1).消化器:悪心・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、下痢。
2).肝臓:ALT上昇(GPT上昇)、AST上昇(GOT上昇)、LDH上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇。
3).過敏症:発疹、かゆみ[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
4).血液:白血球減少、血小板減少、貧血。
5).眼:視覚障害(角膜変化等)[このような症状が現れた場合には眼科的検査を行い、異常があれば投与を中止する]。
6).精神神経系:うつ症状、頭痛、眩暈。
7).生殖器:膣分泌物、性器出血、子宮内膜増殖[不正出血が見られた場合には直ちに検査を行うなど適切な処置を行う]。
8).皮膚:脱毛。
9).その他:トリグリセリド上昇、コレステロール上昇、浮腫、顔面潮紅、ほてり、倦怠感、BUN上昇、発汗、高カルシウム血症。
- 高齢者への投与
- 他社の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者において副作用の発現率及びその程度に差がみられていない。しかし、本剤は主として肝臓で代謝されており、高齢者では肝機能が低下していることが多く高い血中濃度が持続する恐れがあるので、用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
- 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット、ウサギ)で胎仔毒性(胎仔死亡、胎仔発育遅延、胎仔内臓異常・胎仔骨格異常、出生仔生殖障害)、妊娠維持障害及び分娩障害等の生殖障害が認められている]。
2.授乳中の婦人には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁に移行することが認められている]。
- 取扱い上の注意
- 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
安定性試験:PTP包装(PTPシートをアルミピロー包装)したものを用いた加速試験(40℃75%RH、6カ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
- その他の注意
- 1.本剤による子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖及び子宮体癌が報告されている。
2.類薬タモキシフェンクエン酸塩ではその使用と子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖、子宮体癌発生との因果関係を示唆する疫学的調査の結果が報告されている。
1.生物学的同等性試験
○トレミフェン錠40mg「サワイ」
トレミフェン錠40mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(トレミフェンとして40mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中トレミフェン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
○トレミフェン錠60mg「サワイ」
トレミフェン錠60mg「サワイ」はトレミフェン錠40mg「サワイ」と成分組成比が等しく、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日付 薬食審査発第1124004号)」に基づく溶出挙動の比較により、60mg錠は40mg錠と生物学的に同等とみなされた。
2.溶出挙動
本製剤は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた規格に適合していることが確認されている。
乳癌組織等のエストロゲンレセプターに対して、エストロゲンと競合的に結合し、抗エストロゲン作用を示すことにより乳癌細胞の増殖を抑制する。
- 一包可:条件付可
抗悪性腫瘍剤@無包装状態試験:光条件→性状変化
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
抗悪性腫瘍剤
- 製造販売会社
- メディサ新薬
- 販売会社
- 沢井製薬
おくすりのQ&A
4月より後発品のオメプラゾールより、先発品のオメプラールの方が薬価が安くなるようですが、安い先発品を選ぶことにより保険請求に影響のある点数はありますか?
いつもお世話になっております。
2型糖尿病の薬、リベルサスについてですが、外来患者さんに投与した場合、コメントが必要でしょうか?特殊な薬なのでしょうか?...
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