エピナスチン塩酸塩錠20mg「テバ」
添付文書情報2016年10月改定(第12版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 気管支喘息。
2). アレルギー性鼻炎。
3). 蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬。
- 用法・用量
- 〈気管支喘息、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬〉
通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈アレルギー性鼻炎〉
通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回10~20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 〈効能共通〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること。
8.2. 〈効能共通〉効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.3. 〈気管支喘息〉気管支拡張剤、ステロイド剤などと異なり、すでに起こっている喘息発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
8.4. 〈アレルギー性鼻炎〉季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
肝機能障害又はその既往歴のある患者は、肝障害が悪化又は再燃することがある。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気・嘔吐等)、黄疸があらわれることがある。
11.1.2. 血小板減少(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)じん麻疹、かゆみ、そう痒性紅斑、(頻度不明)浮腫(顔面浮腫、手足浮腫等)。
2). 精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、倦怠感、頭痛、めまい、(0.1%未満)不眠、悪夢、しびれ感、頭がボーッとした感じ、(頻度不明)幻覚、幻聴。
3). 消化器:(0.1~5%未満)嘔気、食欲不振、胃部不快感、胃もたれ感、腹痛、下痢、口渇、(0.1%未満)嘔吐、胃重感、便秘、口唇乾燥感、腹部膨満感、(頻度不明)口内炎。
4). 腎臓:(0.1%未満)蛋白尿。
5). 泌尿器:(0.1%未満)尿閉、(頻度不明)頻尿、血尿等の膀胱炎様症状。
6). 循環器:(0.1~5%未満)心悸亢進。
7). 呼吸器:(0.1%未満)呼吸困難、去痰困難、鼻閉。
8). 血液:(0.1%未満)白血球数増加、(頻度不明)血小板減少。
9). その他:(0.1%未満)月経異常、ほてり、にがみ、味覚低下、胸痛、(頻度不明)女性型乳房、乳房腫大。
- 高齢者
- 定期的に副作用・臨床症状(発疹、口渇、胃部不快感等)の観察を行い、異常が認められた場合には、減量(例えば10mg/日)又は休薬するなど適切な処置を行うこと(高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、吸収された本剤は主として腎臓から排泄される)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠前及び妊娠初期試験(ラット)では受胎率低下が、器官形成期試験(ウサギ)では胎仔致死作用が、いずれも高用量で認められたとの報告がある)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報空腹時投与した場合は食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されている。気管支喘息及びアレルギー性鼻炎に対しては就寝前投与、じん麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬に対しては食後投与で有効性及び安全性が確認されている。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
〈エピナスチン塩酸塩錠10mg「NIG」〉
(1)エピナスチン塩酸塩錠10mg「NIG」とアレジオン錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(エピナスチン塩酸塩として20mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
〈エピナスチン塩酸塩錠20mg「NIG」〉
(2)エピナスチン塩酸塩錠20mg「NIG」とアレジオン錠20を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エピナスチン塩酸塩として20mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
18.1 作用機序
選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、ロイコトリエンC4(LTC4)、血小板活性化因子(PAF)等に対する抗メディエーター作用やヒスタミン及びSRS‐Aのメディエーター遊離抑制作用を示す。
18.2 選択的H1受容体拮抗作用
モルモット、ラットH1受容体に対する結合親和性は、H2受容体及びムスカリン受容体に比べ非常に高かった。また、ヒスタミンで誘発したモルモット、ラットの気管支収縮、鼻腔内血管透過性亢進及び皮膚膨疹を用量依存的に抑制した。
18.3 ロイコトリエンC4(LTC4)及びPAF拮抗作用
LTC4及びPAF誘発のモルモット気管平滑筋の収縮反応を用量依存的に抑制した。
18.4 ヒスタミン及びSRS‐A遊離抑制作用
抗原、compound48/80、A23187で誘発したモルモット、ラットの肺切片及び腹腔内肥満細胞からのヒスタミン、SRS‐A遊離を用量依存的に抑制し、その作用はケトチフェンより強かった。
18.5 実験的抗炎症作用
ラットにおけるデキストラン足蹠浮腫、カラゲニン足蹠浮腫等の実験的炎症をケトチフェンと同等かそれ以上に抑制した。
18.6 臨床薬理
健康成人におけるヒスタミン誘発の皮膚膨疹を1日1回10mg、20mgの経口投与で、投与24時間後においてもプラセボに比し、有意に抑制した。
- 一包可:不可
無包装状態試験:判定不明
- 分割:不可
- 粉砕:不明
- 製造販売会社
- 日医工岐阜工場
- 販売会社
- 武田薬品
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