10%アプレゾリン散「SUN」

添付文書情報2024年07月改定(第3版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 虚血性心疾患のある患者[反射性交感神経亢進により、心臓の仕事量が増加し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.2. 大動脈弁狭窄による心不全、僧帽弁狭窄による心不全及び拡張不全による心不全(肥大型心筋症による心不全、収縮性心膜炎による心不全、心タンポナーデによる心不全等)のある患者[本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある]。
2.3. 高度頻脈及び高心拍出性心不全(甲状腺中毒症等)のある患者[本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある]。
2.4. 肺高血圧症による右心不全のある患者[本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 解離性大動脈瘤のある患者[本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用
により、症状を悪化させるおそれがある]。
2.6. 頭蓋内出血急性期の患者[本剤の血管拡張作用により、頭蓋内出血を悪化させるおそれがある]。
2.7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 本態性高血圧症、妊娠高血圧症候群による高血圧。
- 用法・用量
- ヒドララジン塩酸塩として、最初は、通常成人1日30~40mgを3~4回に分割経口投与し、血圧値をみながら漸次増量する。維持量は各個人により異なるが通常成人1回20~50mg、1日30~200mgである。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 降圧作用に基づくめまい等があらわれ、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に支障を来すことがあるので注意すること。
8.2. 定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.2参照〕。
9.1.1. 虚血性心疾患の既往歴のある患者:心仕事量の増大により、虚血性心疾患を誘発するおそれがある。
9.1.2. うっ血性心不全のある患者:心仕事量の増大により、症状が悪化するおそれがある〔11.1.3参照〕。
9.1.3. 脳血管障害のある患者:過度の降圧により脳血流量が減少し、症状が悪化するおそれがある。
腎機能障害患者:投与量、投与間隔の調節を考慮すること(本剤の代謝・排泄が遅延することにより、降圧作用及び副作用が増大するおそれがある)〔11.1.6、16.5参照〕。
肝機能障害患者:投与量、投与間隔の調節を考慮すること(本剤の代謝・排泄が遅延することにより、降圧作用及び副作用が増大するおそれがある)〔11.1.2、16.4、16.5参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). MAO阻害剤[過度の血圧低下をきたすおそれがあるので、用量に注意すること(機序は不明であるが、MAO阻害剤が本剤の代謝を阻害すると考えられている)]。
2). 他の降圧剤(利尿降圧剤等)、ジアゾキシド[過度の血圧低下をきたすおそれがあるので、用量に注意すること(いずれも血圧降下作用を有するため)]。
3). フェノチアジン系精神神経用剤[過度の血圧低下をきたすおそれがあるので、用
量に注意すること(フェノチアジン系精神神経用剤により血圧低下を生じることがあるため)]。
4). β-遮断剤(メトプロロール、プロプラノロール)[これらの薬剤の作用が増強されることがある(これらの薬剤の肝臓での初回通過効果が減少し、血中濃度が上昇するおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. SLE様症状(発熱、紅斑、関節痛、胸部痛等)(いずれも頻度不明)。
11.1.2. 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):劇症肝炎、肝炎、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいALP上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいLDH上昇、著しいビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔8.2、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.3. うっ血性心不全、狭心症発作誘発(いずれも頻度不明)〔9.1.2参照〕。
11.1.4. 麻痺性イレウス(頻度不明)。
11.1.5. 呼吸困難(頻度不明)。
11.1.6. 急性腎障害(頻度不明)〔9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.1.7. 溶血性貧血、汎血球減少(いずれも頻度不明)。
11.1.8. 多発性神経炎(頻度不明)。
11.1.9. 血管炎(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 血液:(頻度不明)ヘモグロビン減少、赤血球減少、白血球減少、顆粒球減少、血小板減少、紫斑、LE細胞陽性、好酸球増多。
2). 肝臓:(頻度不明)肝脾腫。
3). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、眠気、不安、抑うつ、めまい、倦怠感、末梢神経障害(知覚異常等)、神経過敏、振戦、激越、幻覚。
4). 循環器:(頻度不明)頻脈、心悸亢進、心電図異常、起立性低血圧、胸内苦悶、逆説的血圧上昇。
5). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、口渇、便秘。
6). 眼:(頻度不明)流涙、結膜炎、眼球突出。
7). 泌尿器:(頻度不明)排尿困難、糸球体腎炎。
8). 過敏症:(頻度不明)発疹、発熱。
9). その他:(頻度不明)顔面潮紅、鼻閉、筋肉痛、リンパ節腫、関節痛、浮腫、体重減少。
- 高齢者
- 低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されており、またヒト胎児においても経胎盤的に移行し、新生児に血小板減少等を起こすおそれがある)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行する)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意諸種金属との接触により変色することがあるので金属器具との接触は避けること。
14.3. 他剤配合時の注意ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウムゲル、炭酸水素ナトリウム等の金属塩、並びにビタミンC末、アセチルサリチル酸等と配合した場合、変色することがある。
開封後は湿気を避けて保存すること。
16.1 血中濃度
健康成人4例に100mg経口投与後、血漿中濃度のピークは1~2時間後にみられ、0.4~1.3μg/mLである。血漿半減期は個々で大きく異なり、2~4時間および6~8時間であった(外国人のデータ)。
16.4 代謝
主に肝臓でN‐acetyltransferaseによりアセチル化され不活化する。ヒドララジンの主な代謝物は芳香環の水酸化体とそのグルクロン酸抱合体及びN‐アセチル抱合体であるが、ヒトでの代謝経路としてはN‐アセチル化が重要であり、アセチル化能が生体内利用率に、影響を及ぼすと考えられている(外国人のデータ)。[9.3参照]
16.5 排泄
14C‐ヒドララジンを経口投与あるいは静脈内投与した場合、その尿中排泄率にはほとんど差がなく、放射活性は50~80%が尿中に、3~12%が糞中に排泄される(外国人のデータ)。[9.2、9.3参照]
18.1 作用機序
降圧作用機序については、まだ十分に解明されていないが、末梢細動脈の血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張することが主作用であると考えられている。ヒドララジンによる心拍数・心拍出量の増加は血管抵抗減少に伴う反射性の交感神経緊張によるものと考えられている。これらの心刺激作用はβ‐アドレナリン受容体遮断剤又は節遮断剤により抑制される。また腎・脳血流量に関しては血管抵抗の減少とともに維持又は増加させる。
- 一包可:条件付可
ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウムゲル、炭酸水素ナトリウム等の金属塩、並びにビタミンC末、アセチルサリチル酸等と配合した場合、変色することがある。
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- サンファーマ
- 販売会社
おくすりのQ&A
当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...
添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです
わからないことがあったら、
気軽にすぐ質問しよう!
このコミュニティは、各種法令・通達が実務の現場で実際にはどう運用されているのか情報共有に使われることもあります。解釈に幅があるものや、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性のあることを、唯一の正解であるかのように断言するのはお控えください。「しろぼんねっと」編集部は、投稿者の了承を得ることなく回答や質問を削除する場合があります。