イフェンプロジル酒石酸塩錠10mg「ツルハラ」

添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 頭蓋内出血発作後止血が完成していないと考えられる患者。
- 効能・効果
- 脳梗塞後遺症、脳出血後遺症に伴うめまいの改善。
- 用法・用量
- 通常成人には、1回2錠(イフェンプロジル酒石酸塩として20mg)を1日3回毎食後経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1. 脳梗塞発作直後の患者:脳内盗血現象を起こすおそれがある。
9.1.2. 低血圧のある患者:血圧低下を増強するおそれがある。
9.1.3. 心悸亢進のある患者:心機能を亢進させるおそれがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). 出血傾向をきたすと考えられる薬剤[出血傾向が増強されるおそれがある(本剤の血小板粘着能・凝集能抑制作用による)]。
2). ドロキシドパ[ドロキシドパの作用を減弱するおそれがある(本剤のα1受容体遮断作用による)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(0.1~5%未満)口渇、悪心・嘔吐、食欲不振、胸やけ、下痢、便秘、口内炎、腹痛。
2). 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、めまい、ねむけ、(頻度不明)不眠。
3). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、皮膚そう痒感。
4). 循環器:(0.1~5%未満)動悸、立ちくらみ、頻脈、顔面潮紅、のぼせ感。
5). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇・ALT上昇。
6). 血液:(0.1~5%未満)貧血。
7). その他:(0.1~5%未満)顔面浮腫、上肢のしびれ感・下肢のしびれ感。
- 高齢者
- 減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
〈イフェンプロジル酒石酸塩錠10mg「ツルハラ」〉
イフェンプロジル酒石酸塩錠10mg「ツルハラ」とセロクラール錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(イフェンプロジル酒石酸塩40mg注))を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中抱合体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
注)本剤の承認された用法・用量は「通常成人には、1回2錠(イフェンプロジル酒石酸塩として20mg)を1日3回毎食後経口投与する。」である。
→図表を見る(PDF)
〈イフェンプロジル酒石酸塩錠20mg「ツルハラ」〉
イフェンプロジル酒石酸塩錠20mg「ツルハラ」とセロクラール錠20mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(イフェンプロジル酒石酸塩20mg)を健康成人男子に摂食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
ラットに14C‐イフェンプロジルを経口投与した場合、投与30分後に最高血中濃度に達し、肝臓、腎臓などに分布した。
16.5 排泄
16.5.1 ラットに14C‐イフェンプロジルを経口投与した場合、投与後24時間以内に投与量の約30%が尿中に、約60%が糞中に排泄された。
16.5.2 健康成人男子3名にイフェンプロジル酒石酸塩錠10mgを10、20及び40mg、また、脳血管障害患者3例に20及び40mg単回投与した場合、24時間までの尿中への累積排泄率は約20~30%であった。1群3名の健康成人男子9名に、イフェンプロジル酒石酸塩錠10mgを10、20又は40mg、1日3回、4又は5日間連続投与した場合、蓄積性は認められなかった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
脳血管障害患者を対象とした、プラセボとの二重盲検比較試験における、イフェンプロジル酒石酸塩錠のめまいの改善率は64%(38/59)であり、プラセボに比し有意に高かった。また、めまい患者を対象とした二重盲検比較試験におけるめまい発作、めまい感の改善率は各々84%(41/49)、61%(31/51)であった。
18.1 作用機序
イフェンプロジル酒石酸塩は血管平滑筋弛緩作用、交感神経α受容体遮断作用などに基づく脳血流増加作用、脳ミトコンドリア呼吸機能の促進による脳代謝改善作用並びに血小板凝集能の抑制による血液性状改善作用の3作用が認められる。
18.2 脳循環に対する作用
イフェンプロジル酒石酸塩は、脳動脈血流量特に椎骨動脈(イヌ)及びその流域である扁桃核、視床下部、小脳皮質(ネコ)、内耳(モルモット)の著明な血流増加を示す。
脳血管障害患者を対象にした臨床薬理学的検討では、N2O法、133Xeクリアランス法、超音波ドプラー法にて全脳及び病巣部局所の血流増加が確認されている。これら循環改善作用は、血管平滑筋直接弛緩作用並びに非選択的な交感神経α受容体遮断作用によると考えられている。
18.3 脳代謝に対する作用
イフェンプロジル酒石酸塩は、脳虚血時の乳酸、ATP、グルコースなどの脳組織における代謝異常を改善し(SHRラット)、脳ミトコンドリア機能の低下を改善する(脳梗塞家兎)。
18.4 血小板機能に対する作用
イフェンプロジル酒石酸塩は、ADP、コラーゲン、アドレナリンなどによる血小板凝集を抑制する。この作用は、イフェンプロジル酒石酸塩がセロトニン摂取並びに放出反応を抑制することから、血小板膜の安定化作用によるものと考えられている(健康成人男子:in vitro)。また、アラキドン酸代謝におけるLASS(Labile Aggregation Stimulating Substance)凝集抑制作用も認められている(ヒト:in vitro)。さらに、血小板のα2受容体を介して凝集を抑制することが示されている(健康成人:in vitro)。
脳血管障害患者による臨床薬理学的検討では、血小板粘着能の抑制の他、ADP等各種の血小板凝集惹起物質に対する抑制作用、血小板α2受容体遮断に基づく血小板凝集抑制作用が報告されている。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
- 製造販売会社
- 鶴原製薬
- 販売会社
おくすりのQ&A
当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...
添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです
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