スパカール細粒10%

添付文書情報2023年09月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 次記疾患に伴う鎮痙・利胆:胆石症、胆のう炎、胆管炎、胆道ジスキネジー、胆のう切除後症候群。
2). 慢性膵炎に伴う疼痛並びに胃腸症状の改善。
- 用法・用量
- 通常成人には1回400mg(トレピブトンとして40mg)を1日3回食後直ちに経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、そう痒。
2). 消化器:(0.1~1%未満)悪心、便秘、膨満感、下痢、胃部不快感、食欲不振、嘔吐、(0.1%未満)口渇、唾液分泌過多。
3). 肝臓:(0.1%未満)AST上昇、ALT上昇等肝機能検査値異常。
4). その他:(0.1%未満)めまい、頭重感、倦怠感。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等に対する臨床試験は実施していない。
16.1 血中濃度
スパカール錠40mg1錠あるいはスパカール細粒10%0.4g(トレピブトンとして40mg)を、それぞれ健康成人男子10例に単回経口投与したときの血清中トレピブトン濃度は、添付文書の図のような推移を示す。
トレピブトン40mg経口投与後の血清中濃度
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.4 代謝
トレピブトンのナトリウム塩40mgを健康成人男子2例に空腹時単回経口投与したとき、尿中の代謝物はグルクロン酸抱合体が52.4%(投与量に対して)、脱アルキル化されたフェノール体が8.8%(投与量に対して)、未変化体は5.6%(投与量に対して)である。
16.5 排泄
トレピブトンのナトリウム塩40mgを健康成人男子2例に空腹時単回経口投与したとき、投与後23時間以内に投与量の66.7%が尿中に排泄される。
17.3 その他
錠剤・細粒剤の国内で実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験で全般改善度評価がされた総症例3,290例の成績の概要は次のとおりである。これらの試験における1日投与量及び投与期間は、大部分の症例において、トレピブトンとして120mg/日及び2~4週間である。
→図表を見る(PDF)
本剤の副作用集計対象となった10,648例中、161例(1.51%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められた。その主なものは、悪心(0.25%)、便秘(0.20%)、膨満感(0.18%)、下痢(0.17%)等の消化器症状及び発疹(0.18%)等であった。
18.1 作用機序
トレピブトンは、胆汁の総胆管十二指腸接合部における通過抵抗の減少により、胆嚢・胆管内圧を用量依存的に低下させる。また、胆汁酸依存の胆汁分泌促進作用を有する。高用量では膵管におけるセクレチン様の水分泌作用による膵分泌作用がある。
18.2 Oddi括約筋弛緩作用
トレピブトンは、摘出腸管平滑筋標本のOddi括約筋に比較的選択的に作用する(ウサギ)(in vitro)。
トレピブトンは、用量依存的かつ持続的に総胆管、十二指腸接合部(含Oddi括約筋)の通過抵抗を減少させる(イヌ)(in vivo)。この作用はヒメクロモン及びフロプロピオンより強い(イヌ)(in vivo)。
本剤のOddi括約筋弛緩作用は細胞内Ca2+のCa‐store siteへの取り込みを促進させることによると考えられている。
18.3 胆嚢・胆管内圧低下作用
トレピブトンは、胆嚢・胆管内圧を低下させる。その作用は用量依存的かつ持続的である(イヌ・ウサギ)(in vivo)。
18.4 胆汁分泌促進作用
トレピブトンは、肝細胞から毛細胆管への胆汁分泌量を胆汁酸に非依存的に増加させる(イヌ)(in vivo)。その作用は、ヒメクロモン、フロプロピオンより強力で持続性がある(イヌ)(in vivo)。
18.5 膵液分泌促進作用
トレピブトンは、高用量で膵液分泌促進作用を示す(イヌ・ラット)(in vivo)。これは膵管におけるセクレチン様の水分泌作用によりもたらされると考えられている。
- 一包可:条件付可
配合変化に関する情報あり
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- 大原薬品
- 販売会社
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