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カイトリル点滴静注バッグ3mg/50mL

販売名
カイトリル点滴静注バッグ3mg/50mL
薬価
3mg50mL1袋 1809.00円
製造メーカー
太陽ファルマ

添付文書情報2022年02月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
鎮吐剤
一般名
グラニセトロン塩酸塩キット
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>及び放射線照射に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>。
2). 術後の消化器症状<悪心・嘔吐>。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤を抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与に限り使用すること。
5.2. 本剤を放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる全身照射や上腹部照射等に限り使用すること。
用法・用量
〈抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)〉
成人:通常、成人にはグラニセトロンとして40μg/kgを1日1回点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、症状が改善されない場合には、40μg/kgを1回追加投与できる。
小児:通常、小児にはグラニセトロンとして40μg/kgを1日1回点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、症状が改善されない場合には、40μg/kgを1回追加投与できる。
〈放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)〉
通常、成人にはグラニセトロンとして1回40μg/kgを点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日2回投与までとする。
〈術後の消化器症状(悪心、嘔吐)〉
通常、成人にはグラニセトロンとして1回1mgを点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日3mgまでとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 放射線照射に伴う消化器症状に対して使用する場合は、放射線照射前に点滴静注する。なお、造血幹細胞移植前処置時の放射線全身照射<TBI>に伴う消化器症状(TBI:Total Body Irradiation)に対して使用する場合は、投与期間は4日間を目安とする。
7.2. 術後の消化器症状に対して使用する場合は、患者背景や術式等を考慮し、術前から術後の適切なタイミングで投与すること。
7.3. 静脈内に点滴注射する。
腎機能障害患者
9.1.1. 心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者:(生理食塩液に関する注意)循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2. 消化管通過障害の症状のある患者:本剤投与後観察を十分に行うこと(本剤の投与により消化管運動低下があらわれることがある)。
腎機能障害患者:(生理食塩液に関する注意)水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:セロトニン作用薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>、MAO阻害剤等)[セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス等)があらわれるおそれがある(セロトニン作用が増強するおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)があらわれるとの報告がある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~2%未満)発疹、(頻度不明)発赤。
2). 精神神経系:(0.1~2%未満)不眠、(頻度不明)めまい、頭痛。
3). 循環器:(0.1~2%未満)頻脈。
4). 消化器:(0.1~2%未満)便秘、胃もたれ感、(頻度不明)下痢、腹痛。
5). 肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等の肝機能検査値異常。
6). その他:(0.1~2%未満)発熱、全身倦怠感、(頻度不明)顔面潮紅。
高齢者
副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。
授乳婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠前及び妊娠初期投与(ラット、0.1~6.0mg/kg皮下)、胎仔の器官形成期投与(ラット、0.3~9.0mg/kg静注、ウサギ、0.3~3.0mg/kg静注)、周産期及び授乳期投与(ラット、0.1~6.0mg/kg皮下)の各試験において、雌雄の生殖能、次世代仔の発育・生殖能に影響はなく、催奇性もみられなかった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳中のラットに14C標識グラニセトロン塩酸塩3mg/kgを静脈内投与し、乳仔に哺乳させた際の乳仔の胃(乳汁を含む内容物)中の放射能を測定したところ、投与量の0.5%以下であった)。
小児等
9.7.1. 〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)〉低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 〈放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)、術後の消化器症状(悪心、嘔吐)〉小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋が破損しているときや内側に液滴が認められるときには使用しないこと。
・ 内容液が着色又は混濁しているときには使用しないこと。
14.1.2. 残液は使用しないこと。
14.1.3. 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意患者の体重による適正な用量を遵守すること。
製品の品質を保持するため、本品を包んでいる外袋は使用時まで開封しないこと。
また、開封後は速やかに使用すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. がん原性:マウス及びラットに1、5、50mg/kgを2年間経口投与し対照群と比較した。マウスでは50mg/kg群の雄で肝細胞がん、50mg/kg群の雌で肝細胞腺腫増加がみられた。また、ラットでは5mg/kg以上群の雄及び50mg/kg群の雌で肝細胞腫瘍増加がみられた。しかし、1mg/kg群(臨床用量の25倍に相当する)では、マウス及びラットとも肝細胞腫瘍の増加は認められなかった。

16.1 血中濃度
16.1.1 日本人における成績
(1)単回静脈内点滴投与
健康成人男子6例にグラニセトロンとして40μg/kgを30分かけて静脈内点滴投与した。血漿中濃度は点滴終了時に最高値を示し、以後2相性に消失した。
図 単回静脈内点滴投与後の血漿中濃度

→図表を見る(PDF)

(2)単回静脈内投与
健康成人男子11例にグラニセトロンとして40μg/kgを2分間かけて静脈内投与した。血漿中濃度は投与後5分で最高値に達し、以後2相性に消失した。
図 単回静脈内投与後の血漿中濃度

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16.1.2 外国人における成績(参考)
欧米人小児癌患者(2~16歳、36例)にグラニセトロンとして40μg/kgを30分かけて静脈内点滴投与した。血漿中濃度は点滴終了時に最高値を示し、以後速やかに消失した(各患者の採血時間が異なるため、血中濃度推移は個々の患者ごとに示し、薬物動態学的パラメータも中央値と最小-最大で示した)。
図 単回静脈内点滴投与後の血漿中濃度

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16.4 代謝
16.4.1 代謝部位
肝臓
16.4.2 代謝経路
本剤は水酸化及び脱メチル化の代謝を受け、主な代謝は芳香環7位の水酸化(代謝物D)であり、グラニセトロン40及び80μg/kg投与時の血漿中代謝物Dの最高濃度(Cmax)は未変化グラニセトロンのCmaxの1/6~1/8であった。
ヒト肝ミクロゾームを用いて行なったin vitro試験の結果では、グラニセトロンの芳香環7位の水酸化及びN‐脱メチル化の代謝にはP450(CYP3A)の関与が報告されている。
16.4.3 尿中代謝物
尿中代謝物排泄量は、いずれの投与量においても代謝物Dの遊離型及び抱合型が主であり、40μg/kg投与時でそれぞれ投与量の14.5%及び6.4%であった。代謝物A及びBも認められたが、いずれも投与量の4%以下であった。尿中代謝物の存在比は各投与量間で差は認められなかった。

16.4.4 代謝物の活性の有無
本剤の代謝物について、5‐HT3受容体に対する作用の有無をin vitro及びin vivoで検討したところ、代謝物D及びBは、本剤とほぼ同程度の5‐HT3受容体拮抗作用を示し、抗悪性腫瘍剤誘発嘔吐に対しても制吐作用を示したが、他の代謝物では認められなかった。これらの代謝物は、ヒト血中での濃度が低いことから、本剤の制吐作用にはほとんど影響しないと考えられた。
16.5 排泄
16.5.1 排泄部位
主な排泄経路は腎臓。
16.5.2 排泄率
(1)単回静脈内点滴投与
健康成人男子6例に、グラニセトロンとして40μg/kgを30分かけて静脈内点滴投与した際の尿中排泄を検討した。その結果、未変化体の平均排泄率は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

(2)単回静脈内投与
健康成人男子11例にグラニセトロンとして40μg/kgを約2分間かけて静脈内投与した際の48時間後までの尿中未変化体排泄率は11.04%であった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 抗悪性腫瘍剤誘発嘔吐の抑制
(1)成人の成績
二重盲検比較試験及び一般臨床試験の概要は次のとおりである。
抗悪性腫瘍剤(主としてシスプラチン)投与により発現した悪心、嘔吐に対しグラニセトロンとして40μg/kgを点滴静注したところ、有効率(有効以上)は86.6%(71/82例)であった。また、抗悪性腫瘍剤(主としてシスプラチン)投与30分前にグラニセトロンとして40μg/kgを点滴静注した場合の有効率(有効以上)は83.3%(100/120例)であった。
(2)小児の成績
一般臨床試験の概要は次のとおりである。
抗悪性腫瘍剤(主としてシスプラチン)投与30分前にグラニセトロンとして40μg/kgを点滴静注したところ、著効率(嘔吐なし)は73.0%(119/163例)であり、また、有効率(嘔吐2回以内)は85.3%(139/163例)であった。副作用は、GOT上昇3件、GPT上昇2件、肝機能異常、ビリルビン値上昇、発疹及び便秘が各1件であった。
17.1.2 放射線照射誘発嘔吐の抑制
一般臨床試験の概要は次のとおりである。
放射線全身照射30分前にグラニセトロンとして40μg/kgを点滴静注したところ、著効率(嘔吐なし)は54.4%(37/68例)であり、また、有効率(嘔吐2回以内)は77.9%(53/68例)であった。副作用は、血中ナトリウム低下、好酸球増多、リンパ球減少、単球減少、GOT上昇、GPT上昇及びビリルビン値上昇が各1件であった。

18.1 作用機序
18.1.1 各種受容体に対する親和性
ラット又はモルモット脳標本を用いて、各種受容体に対するグラニセトロン塩酸塩の親和性を検討したところ、本剤は5‐HT3受容体に対しては極めて高い親和性を示したが(Ki値=0.26nM)、5‐HT1(5‐HT1A、5‐HT1B/C、5‐HT1C)、5‐HT2、ドパミンD2、アドレナリンα1、α2及びβ、ベンゾジアゼピン、ピクロトキシン並びにヒスタミンH1、オピオイドμ、κ及びδの各受容体に対する親和性はほとんど認められなかった(5‐HT1C受容体以外の受容体:Ki値>1000nM、5‐HT1C受容体:IC50値>10000nM)。
18.1.2 5‐HT誘発徐脈に対する作用
5‐HTによる5‐HT3受容体を介した一過性の徐脈(von Bezold‐Jarisch reflex)に対する作用を麻酔ラットで検討したところ、グラニセトロン塩酸塩はこの反射を用量依存的に抑制した。
18.2 抗悪性腫瘍剤誘発嘔吐の抑制
18.2.1 シスプラチン誘発嘔吐の抑制
フェレットにグラニセトロン塩酸塩を静注し、15分後にシスプラチン10mg/kgを静注したところ、グラニセトロン塩酸塩0.5mg/kg以上で嘔吐回数の有意な減少及び嘔吐潜伏時間の有意な延長が認められた。
18.2.2 シスプラチン誘発嘔吐に対する制吐作用
フェレットにシスプラチン10mg/kgを静注し、嘔吐を生じさせて、グラニセトロン塩酸塩0.5mg/kgを静注したところ、嘔吐は投与後60秒以内に抑制された。
18.2.3 ドキソルビシンとシクロホスファミド併用による誘発嘔吐に対する作用
フェレットにドキソルビシン6mg/kgとシクロホスファミド80mg/kgを静注する30分前及び30分後の2回、グラニセトロン塩酸塩0.5mg/kgを静注したところ、嘔吐回数の有意な減少及び嘔吐潜伏時間の有意な延長が認められた。
18.3 放射線照射誘発嘔吐の抑制
18.3.1 放射線全身照射誘発嘔吐に対する作用
フェレットにグラニセトロン塩酸塩を静注し、15分後に放射線全身照射を行ったところ、グラニセトロン塩酸塩0.05mg/kg以上で嘔吐回数の有意な減少及び嘔吐潜伏時間の有意な延長が認められた。

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