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タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」

後発医薬品
販売名
タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」
薬価
0.1%1g 41.00円
製造メーカー
岩城製薬

添付文書情報2022年07月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない外皮用薬
一般名
タクロリムス水和物軟膏
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.本剤の使用は、アトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行う。
2.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛に使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛の改善を確認した後、本剤の使用を開始する。
禁忌
1.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛への使用。
2.高度腎障害、高度高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
3.魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者[経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなるので、腎障害等の副作用が発現する可能性がある]。
4.小児等。
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.PUVA療法実施中等の紫外線療法実施中の患者。
効能・効果
アトピー性皮膚炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。
用法・用量
1日1~2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には使用を中止する(また、皮疹の悪化をみる場合にも使用を中止する)。
2.症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しない。
3.密封法及び重層法での臨床使用経験はないので、密封法及び重層法は行わない。
4.1日2回塗布する場合はおよそ12時間間隔で塗布する。
慎重投与
1.腎障害、高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
2.高度肝障害のある患者[薬物代謝能が低下し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
3.全身に皮疹を認める紅皮症のある患者[経皮吸収が高く、広範囲の使用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
重要な基本的注意
1.重度皮疹もしくは塗布面積が広範囲にわたる場合は、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤使用開始の2~4週間後に1回、その後は必要に応じて適宜腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行う。
2.本剤の免疫抑制作用により潜在的な発がんリスクがある。0.03%製剤で実施された長期の国内製造販売後調査において、悪性リンパ腫、皮膚がん等の悪性腫瘍の報告がなく、長期の海外疫学研究においても、本剤の使用による発がんリスクの上昇は認められなかった。一方、本剤使用例において関連性は明らかではないが、悪性リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者に対して説明し、理解したことを確認した上で使用する。
3.本剤使用時は日光への曝露を最小限にとどめる(また、日焼けランプ/紫外線ランプの使用を避ける)。
4.皮膚感染症を伴うアトピー性皮膚炎患者には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する場合には、感染部位を避けて使用するか、又はあらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、もしくはこれらとの併用を考慮する。
5.使用後、一過性皮膚刺激感(一過性皮膚灼熱感、一過性皮膚ほてり感、一過性皮膚疼痛、一過性皮膚そう痒感等)が高頻度に認められるが、通常、皮疹の改善とともに発現しなくなるので、皮膚刺激感があることについて患者に十分説明する。
相互作用
併用禁忌:本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わない。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.適用部位の皮膚刺激感:(頻度不明)皮膚熱感(皮膚灼熱感、皮膚ほてり感等)、皮膚疼痛(皮膚ヒリヒリ感、皮膚がしみる等)、皮膚そう痒感[刺激感は入浴時に増強することがあり、通常、塗布後一過性に発現し、皮疹の改善とともに発現しなくなるが、ときに使用期間中持続することがある。高度の皮膚刺激感が持続する場合は、休薬もしくは中止する]。
2.皮膚感染症:(頻度不明)皮膚細菌性感染症(毛嚢炎、伝染性膿痂疹等)、皮膚ウイルス性感染症(単純疱疹、カポジ水痘様発疹症等)、皮膚真菌性感染症(皮膚白癬等)[このような症状が現れた場合には、適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止する]。
3.その他の皮膚症状:(頻度不明)ざ瘡、ざ瘡様皮疹、丘疹、皮膚乾燥、接触性皮膚炎、紅斑、酒さ様皮膚炎、適用部位浮腫[このような症状が現れた場合には、その部位への使用を中止する]。
4.皮膚以外の症状:(頻度不明)皮膚以外の感染症(上気道炎、リンパ節炎等)[皮膚以外の感染症が発現し、遷延する場合には本剤の使用を中止する]、頭痛、頭重感。
高齢者への使用
一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意する。
妊婦・産婦・授乳婦等への使用
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する[動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎仔毒性が認められたとの報告があり、ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている]。
2.授乳婦:母乳中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けさせる。
小児等への使用
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児では使用経験がなく安全性は確立していないが、2歳以上の小児等ではより低濃度の0.03%製剤でも有効性が認められているので、血中濃度上昇により副作用が発現する可能性を考慮し、小児等では本剤を使用しない。
取扱い上の注意
適用部位:皮膚以外の部位<粘膜等>及び外陰部には使用しない。また、眼の周囲に使用
する場合には眼に入らないように注意し、万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがあるので直ちに水で洗い流し、また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導する。
安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、24カ月)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」は通常の市場流通下において24カ月間安定であることが確認された。
その他の注意
1.長期的な発がんリスクを評価するために、海外で小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした疫学研究(10年間の前向きコホート研究)が実施された(延べ観察期間44,629人・年において悪性腫瘍が6例に報告され、年齢及び性別の合致する集団における予測発生率5.95例に対する標準化罹患比は1.01(95%信頼区間0.37-2.20)であった)。
2.アルビノ無毛マウスに40週間にわたりUVA及びUVBを照射し、その後12週間無処置期間を設けて観察すると試験動物のすべてに皮膚腫瘍が発生するが、この試験系において紫外線照射と並行して本剤を塗布すると皮膚腫瘍の発生時期が早まることが示されている。
3.マウス塗布がん原性試験で高い血中濃度の持続に基づいたリンパ腫増加が認められた。
4.ラット(1.0~3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数減少及び精子運動能低下が、また高用量群では軽度の繁殖能低下が認められた。

1.生物学的同等性試験
タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」と標準製剤を健康な成人男性8例の背部皮膚に適用した時の皮膚薬物動態学的試験を実施し、両剤の生物学的同等性を検証した。予試験により決定された適用時間である4時間適用における角層中薬物量の平均値の差の90%信頼区間はlog(0.85)~log(0.98)であり、生物学的同等性の判定基準[log(0.80)~log(1.25)]を満たしており、タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」と標準製剤の生物学的同等性が確認された。また、安全性に問題となる事例は認められなかった。

添加物変更後のタクロリムス軟膏0.1%「イワキ」は「局所皮膚適用製剤(半固形製剤及び貼付剤)の処方変更のための生物学的同等性試験ガイドライン」(薬食審査発1101第1号、平成22年11月1日)に従い、放出試験及び動物の皮膚を用いた透過試験を実施し、添加物変更前のタクロリムス軟膏0.1%「イワキ」との生物学的同等性が確認された。
2.暴露量試験
タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」及び標準製剤をウサギ損傷皮膚に24時間経皮投与した時のAUCtはそれぞれ986±178ng・h/mL及び930±122ng・h/mLを示した。タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」及び標準製剤のAUCtの平均値の差の90%信頼区間の上限はlog(1.20)で、判定基準[log(1.25)以下]を満たしており、タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」の暴露量は標準製剤と比較して『同等以下』であると判定された。
血液中タクロリムスの濃度推移

0.03%製剤で、長期使用例における悪性腫瘍の発現状況を検討するために、小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした3つの長期観察調査(長期特別調査、治験症例の追跡調査及び小児科追跡調査;観察期間10年間)を実施した結果、対象症例2,337例、延べ観察期間12,060人・年において、悪性腫瘍の報告はなかった。(先発医薬品の調査結果)

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製造販売会社
岩城製薬
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