チアミン塩化物塩酸塩注10mg「NP」

添付文書情報2023年10月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). ビタミンB1欠乏症の予防及び治療。
2). ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)。
3). ウェルニッケ脳炎。
4). 脚気衝心。
5). 次記疾患のうち、ビタミンB1欠乏又はビタミンB1代謝障害が関与すると推定される場合:神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺、心筋代謝障害。
神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺及び心筋代謝障害の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
- 用法・用量
- チアミン塩化物塩酸塩として、通常、成人1日1~50mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧降下、胸内苦悶、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
過敏症:(頻度不明)発疹等。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 静脈内注射時:血管痛を起こすことがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。
14.1.2. 筋肉内注射時:組織・神経等への影響を避けるため、次の点に注意すること。
・ 筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、特に筋肉内注射時同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児は特に注意すること。
・ 筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意すること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
チアミン塩化物塩酸塩注10mg「NP」とメタボリンG注射液10mgのそれぞれ2mL(チアミン塩化物塩酸塩として20mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時に筋肉内投与して血中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→4hr、Cmax)の平均値の差の95%信頼区間は±20%の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血中チアミン塩化物塩酸塩濃度注)推移
注)血中チアミン塩化物塩酸塩濃度=薬剤投与後血中チアミン塩化物塩酸塩濃度-薬剤投与前血中チアミン塩化物塩酸塩濃度
血中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
18.1 作用機序
チアミンは、ATP存在下にthiamine diphosphateに変換し、生理作用をあらわす。
すなわち、糖質、蛋白質、脂質代謝において、また、TCAサイクルの関門として重要な位置を占めるピルビン酸の脱炭酸反応や、TCAサイクル内の反応であるα‐ケトグルタール酸の脱炭酸反応に関与している。
更に、トランスケトラーゼの補酵素として5炭糖リン酸回路での糖代謝、核酸代謝に関与している。
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