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モリヘパミン点滴静注

販売名
モリヘパミン点滴静注
薬価
200mL1袋 372.00円
製造メーカー
エイワイファーマ

添付文書情報2023年10月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
混合アミノ酸製剤
一般名
肝不全用アミノ酸製剤(2)注射液
禁忌
2.1. 肝障害以外のアミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある]。
2.2. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者〔8.2、9.2.1、9.2.2参照〕。
効能・効果
慢性肝障害時における脳症の改善。
用法・用量
通常、成人1回500mLを点滴静注する。投与速度は、通常、成人500mL当たり180分以上を基準とする。
経中心静脈輸液法を用いる場合は、本品の500mLを糖質輸液等に混和し、24時間かけて中心静脈内に持続注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
腎機能障害患者
8.1. 本剤の投与により血中アンモニア値上昇がみられ、同時に、精神・神経症状の悪化が認められた場合は、本剤の投与を一時中止するか、他の治療法に変更すること。
8.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者における、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なるので、血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること〔2.2、9.2.2参照〕。
9.1.1. 高度アシドーシスのある患者:アシドーシスが悪化するおそれがある。
9.1.2. うっ血性心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.2.1. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者:投与しないこと(アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある)〔2.2参照〕。
9.2.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者:アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある〔2.2、8.2参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹等。
2). 代謝異常:(0.1~5%未満)低血糖。
3). 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔気等。
4). 循環器:(頻度不明)胸部不快感、動悸。
5). 大量・急速投与:(0.1~5%未満)一過性血中アンモニア値上昇、(頻度不明)アシドーシス。
6). その他:(0.1~5%未満)血管痛、発汗、(頻度不明)悪寒、発熱、頭痛。
高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 全般的な注意14.1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3. 薬剤投与時の注意14.3.1. 酢酸イオン約100mEq/Lを含有しているため、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
14.3.2. 血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること(また、場合によっては投与を中止すること)。
14.3.3. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
14.3.4. 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.5. 残液は使用しないこと。
20.1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2. 品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
20.3. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 容器を振とうしても溶解しない結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。

16.1 血中濃度
健康成人男子に本剤を500mL/180分(5例)及び1,000mL/240分(5例)の用量で点滴静注し、血漿中アミノ酸濃度について検討した結果、総アミノ酸濃度及び分岐鎖アミノ酸濃度は投与終了直後に最高値を示したのに対し、芳香族アミノ酸濃度は投与直後より減少し、投与終了2時間後に最低値を示した。
16.3 分布
正常及び急性肝障害ラットに14Cで標識したアミノ酸(アラニン、アルギニン、ロイシン、フェニルアラニン)を含む本剤を尾静脈内投与し、8時間後の組織内放射能濃度を検討した結果、いずれのラットにおいても速やかに全身の組織に分布し、組織への総分布量は肝が最も高かった。正常ラットに比べ肝障害ラットでは、組織蛋白質への放射能の取り込みは、脳で増加傾向、肝で低下傾向が認められた。
16.5 排泄
健康成人男子に本剤を500mL/180分(5例)及び1,000mL/240分(5例)の用量で点滴静注し、アミノ酸の尿中排泄について検討した結果、本剤投与によるアミノ酸排泄パターンに大きな変化はなく、24時間後にはほぼ投与前値に復した。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験(用量設定試験)
肝性脳症を呈する慢性肝不全患者78例を対象に、本剤の投与量を200mL、500mL及び1,000mLとした無作為化比較試験において、本剤500mL群の全般的改善度及び有用度が有意に高く、投与量として1回500mLが適当であることが確認された。
安全性解析対象症例(76例)の副作用発現頻度は、2.6%(2/76例)2件(発汗1件、一過性の血中アンモニアの上昇1件)であった。
17.1.2 国内第III相試験(比較臨床試験)
肝性脳症を呈する慢性肝不全患者95例を対象に、本剤(48例)又は対照薬として市販の肝不全用アミノ酸注射液(47例)をそれぞれ500mL投与し、比較臨床試験を実施した。肝性脳症の評価(意識障害、Number Connection Test、手指振戦、アンモニアの改善度)を行った結果、本剤群の解析対象症例(44例)の「改善」以上の全般的改善度は77.2%(34/44例)を示し、速やかなアンモニア低下効果が確認された。
安全性解析対象症例(46例)の副作用発現頻度は、2.1%(1/46例)血管痛1件であった。
17.1.3 国内第III相試験(一般臨床試験)
肝性脳症又は高アンモニア血症を呈する急性あるいは慢性肝不全患者96例を対象に、本剤500mLを7日間(必須投与期間:3日間)投与した臨床試験において、臨床的有用性を確認した結果、解析対象症例(94例)の全般改善度は「改善」以上で76.5%(72/94例)であった。
安全性解析対象症例(95例)の副作用発現頻度は、6.3%(6/95例)6件(悪心2件、嘔気2件、蕁麻疹1件、低血糖による手足の振戦1件)であった。
17.1.4 国内第III相試験(一般臨床成績:中心静脈投与)
肝性脳症又は高アンモニア血症を呈する急性あるいは慢性肝不全患者23例を対象に、本剤400~800mLを中心静脈より投与した臨床試験において、臨床的有用性を確認した結果、承認された用法・用量の範囲(10例)の全般改善度は「改善」以上で70.0%(7/10例)であった。副作用は認められなかった。

18.1 作用機序
本剤は、肝性脳症時の血漿遊離アミノ酸パターンの是正をすべく、分岐鎖アミノ酸を高比率、芳香族アミノ酸を低比率とし、また、アンモニア代謝と関連が強いアルギニンを高比率とした特殊組成のアミノ酸注射剤であり、血漿及び脳内遊離アミノ酸パターン改善作用による脳内モノアミン代謝改善効果、血中アンモニア低下作用により肝性脳症を改善させる。
18.2 肝性脳症改善効果
18.2.1 神経症状改善効果
四塩化炭素慢性肝障害ラットにおいて、本剤は神経症状の改善、血漿アンモニア濃度の低下及びアンモニア誘発昏睡の抑制を示した。
18.2.2 脳波、血漿及び脳内遊離アミノ酸濃度並びに脳内アミン代謝の改善効果
門脈・下大静脈吻合ラットにおいて、本剤はアンモニア誘発異常脳波を抑制した。また、血中アンモニア低下効果と血漿Fischer比の改善により、血漿及び脳内インドールアミン代謝の異常を改善した。
18.2.3 アンモニア代謝促進機序
門脈・下大静脈吻合ラットにおいて、本剤は肝尿素サイクルの活性化、脳及び筋肉でのグルタミン合成系の亢進に加え、腎臓におけるアンモニア排泄の促進作用により、アンモニア代謝を速やかに促進すると推測された。

製造販売会社
エイワイファーマ
販売会社
EAファーマ 

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