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ニコペリック腹膜透析液

販売名
ニコペリック腹膜透析液
薬価
2L1袋 1314.00円
製造メーカー
テルモ

添付文書情報2015年05月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
腹膜透析用剤
一般名
腹膜透析液(8-1)
禁忌
1.トウモロコシデンプン由来物質に対し過敏症の既往のある患者[本剤に含まれるイコデキストリンは、トウモロコシデンプンから得られた物質であるため]。
2.糖原病の患者[マルターゼ欠損のため]。
3.横隔膜欠損のある患者[胸腔へ移行し、呼吸困難が誘発される恐れがある]。
4.腹部挫滅傷又は腹部熱傷のある患者[挫滅又は熱傷の治癒を妨げる恐れがある]。
5.高度腹膜癒着のある患者[腹膜の透過効率が低下しているため]。
6.尿毒症に起因する以外の出血性素因のある患者[出血により蛋白喪失が亢進し、全身状態が悪化する恐れがある]。
7.乳酸代謝障害の疑いのある患者[乳酸アシドーシスが誘発される恐れがある]。
効能・効果
慢性腎不全患者における腹膜透析。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
1.本剤及びブドウ糖含有腹膜透析液それぞれの貯留時間と除水量の関係を十分理解し、透析液を選択及び処方する。但し、本剤の使用は1日1回のみである。
2.CAPD用腹膜透析液における用法及び用量の範囲で適正に処方し、溢水と透析不足の原因となる食事内容やカテーテルトラブル等を排除した上で症状が改善されない患者に本剤を適用するときは、必ず腹膜平衡試験(PET)等必要な検査を行いCAPD治療中止対象患者でないことを確認する(また、本剤適用後も定期的に腹膜平衡試験(PET)を実施し、必要に応じCAPDの一時中止等の処置をとる)。この際、「硬化性被嚢性腹膜炎(SEP)予防のためのCAPD中止基準指針」が参考になる。
用法・用量
腹膜透析治療において1日1回のみ使用する。1日3~5回交換のうち1回の交換において本剤1.5~2Lを腹腔内に注入し、8~12時間滞液し、効果期待後に排液除去する。本剤以外の交換にはブドウ糖含有腹膜透析液を用いる。なお、注入量及び滞液時間は、症状、血液生化学値、体液平衡、年齢、体重等を考慮し適宜増減する。注入及び排液速度は、300mL/分以下とする。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.1日1回のみ使用とする。
2.本剤は低濃度及び中濃度ブドウ糖含有腹膜透析液使用時に比べ、限外濾過量が増加するため、脱水症状を起こすことがないよう、本剤処方時は本剤と組み合わせて使用するブドウ糖含有腹膜透析液のブドウ糖濃度を併せて見直す。
慎重投与
1.腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患の疑いのある患者[腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患が悪化又は誘発される恐れがある]。
2.腹部手術後の患者[手術部位の治癒を妨げる恐れがある]。
3.ジギタリス治療中の患者[ジギタリス中毒が誘発される恐れがある]。
4.食事摂取不良の患者[栄養状態が悪化する恐れがある]。
5.腹部ヘルニアのある患者[腹部ヘルニアが悪化する恐れがある]。
6.腰椎障害のある患者[腰椎障害が悪化する恐れがある]。
7.憩室炎のある患者[憩室炎が腹膜炎合併の原因となる恐れがある]。
8.人工肛門使用患者[細菌感染を起こす恐れがある]。
9.利尿剤投与中の患者[水及び電解質異常が誘発される恐れがある]。
10.高度換気障害のある患者[胸腔圧迫により換気障害が悪化する恐れがある]。
11.高度低蛋白血症のある患者[低蛋白血症が悪化する恐れがある]。
12.ステロイド服用患者及び免疫不全患者[易感染性であるため]。
重要な基本的注意
1.注入液、排液の出納に注意する。
2.本剤の投与初期は、水分摂取量及び透析液の組合せによる除水量の管理に十分注意する。
3.本剤の投与開始は、医療機関において医師により、又は医師の直接の監督により実施する。通院、自己投与は、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を施した後、医師自らの管理指導の下に実施する。
4.本剤使用時に発疹等の皮膚反応が生じ、症状が継続もしくは悪化する場合には、本剤の使用を中止し、副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤の投与等の適切な処置を行う。
5.腹膜炎を合併することがあるので、本剤の投与にあたっては特に清潔な環境下で無菌的操作により行うと共に次のことに注意する。
1).腹膜カテーテルの管理及び腹膜カテーテル出口部分の状態には十分注意する。
2).腹膜炎が発生すると排液が濁るので、その早期発見のために、毎排液後、液の混濁状態を確認する(腹膜炎発生時の液の混濁状態は正常排液2000mLに対して牛乳1mLを添加した液の混濁状態を参考とすることができる)。排液の混濁が認められた場合、直ちに医師に報告し、医師は抗菌薬投与の必要性を考慮する。
3).本剤使用時に原因不明の排液混濁が認められた場合、本剤の使用を直ちに中止し、使用中止により排液混濁が消失した場合、注意深い観察下においてのみ使用を再開する(再開後に、再び原因不明の排液混濁が認められる場合は、本剤の使用を中止し、再投与しない)。
6.長期の腹膜透析実施において被嚢性腹膜硬化症(EPS)を合併することがあるので、発症が疑われたら直ちにCAPDを中止し、血液透析に変更し、発症後は、経静脈的高カロリー輸液を主体とした栄養補給を行い、腸管の安静を保つ(嘔吐がある場合は胃チューブにより胃液を持続吸引する)、本症は必ずイレウス症状を伴うが、診断には次の臨床症状、血液検査所見及び画像診断が参考になる[1)臨床症状:低栄養、るいそう、下痢、便秘、微熱、血性排液、局所性腹水貯留又はびまん性腹水貯留、腸管蠕動音低下、腹部における塊状物触知、除水能低下、腹膜透過性亢進、2)血液検査所見:末梢白血球数増加、CRP陽性、低アルブミン血症、エリスロポエチン抵抗性貧血、高エンドトキシン血症、3)画像診断:X線検査、超音波検査、CT検査]。
7.定期的に血液生化学検査及び血液学的検査等を実施する(特に、本剤使用時には血清ナトリウム値低下及び血清クロル値低下並びにアルカリホスファターゼ値上昇が認められるので注意する)。
8.本剤を投与されている患者の血糖値の測定には、イコデキストリンやマルトースの影響を受ける旨添付文書に記載されている血糖測定用試薬及び測定器は使用しない[イコデキストリンやマルトースの影響を受ける旨添付文書に記載されている血糖測定用試薬及び測定器の使用で偽高値を示すことがあり、インスリン投与が必要な患者においては、インスリンの過量投与につながり低血糖を来す恐れがある]。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.重大な副作用(頻度不明)1).心・血管障害:急激な脱水による循環血液量減少、低血圧、ショック等が現れることがあるので、このような場合には本剤の投与を中止し、輸血、生理食塩液、昇圧剤の投与等適切な処置を行う。
2).被嚢性腹膜硬化症(EPS):被嚢性腹膜硬化症(EPS)が現れる恐れがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2.その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与の中止等必要に応じて適切な処置を行う。
1).精神神経系:(頻度不明)筋痙攣、浮動性眩暈、錯感覚、味覚消失、頭痛、構語障害、運動過多、不安、神経過敏、思考異常。
2).消化器:(頻度不明)口内乾燥、腹痛、口渇、腹膜炎、血性排液、下痢、消化不良、悪心、嘔吐、便秘、胃腸障害、鼓腸、腹部膨満、胃炎、腸閉塞、胃潰瘍。
3).循環器:(頻度不明)頻脈、心臓血管疾患、低血圧、高血圧。
4).呼吸器:(頻度不明)肺水腫、呼吸困難、肺障害、咳嗽増悪、しゃっくり。
5).血液:(頻度不明)貧血、白血球増加症、好酸球増加症。
6).内分泌系:(頻度不明)副甲状腺障害。
7).皮膚:(頻度不明)発疹、皮膚障害、皮膚乾燥、皮膚潰瘍、湿疹、皮膚そう痒症、剥脱性皮膚炎、爪障害、乾癬、水疱性皮膚炎、顔面浮腫。
8).肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇。
9).腎臓:(頻度不明)腎臓痛、尿量減少。
10).代謝・栄養:(頻度不明)低ナトリウム血症、低クロル血症、低カリウム血症、低マグネシウム血症、低蛋白血症、高血糖、食欲不振、脱水、循環血液量減少、循環血液量増加、低血糖症。
11).その他:(頻度不明)筋痛、頚部痛、耳鳴、無力症、胸痛、疼痛、浮腫、末梢性浮腫、倦怠感、発熱、せつ、感染、損傷、カテーテル機能不全、β2ミクログロブリン増加、血液浸透圧上昇、体重減少、体重増加。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊婦又は授乳婦に対する安全性は確立されていないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、あるいは授乳婦には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立されていない。
取扱い上の注意
1.静脈内に投与しない。
2.下痢、腹痛、悪寒等の予防のため、本剤をあらかじめ体温程度に温めてから注入する。
3.本剤はカリウムを含まないため、血清カリウム値が正常あるいは血清カリウム値が低値の場合、またジギタリス治療中の患者では症状に応じて本剤中のカリウム濃度が1~4mEq/Lになるように補正して使用する。
4.インスリン依存性糖尿病の患者は本剤投与開始後、インスリンの用量の変更が必要となることがある(血糖値の定期的なモニターを行い、インスリンの用量を必要に応じて調整する)。
5.インスリンの投与経路として腹腔内投与は認められておらず、本剤との混合によりインスリンの力価が変動するため、インスリンを本剤と混合して投与しない。
1.使用前の注意:1).本剤は隔壁を開通し、大室液と小室液を混合した後、使用する。
2).包材に破れが認められる場合は使用しない。
3).内容液が漏れている場合や、内容液に混濁・浮遊物等の異常が認められるときは使用しない。
4).隔壁に開通が認められる場合には使用しない。
5).開通操作により液漏れが生じた場合には使用しない(また、バッグを強くつかんで液が漏れた場合にも使用しない)。
6).透析液の流路をふさぐ場合があるので、クリックチップは確実に切断する。
2.調製時の注意:1).本剤に他の薬剤を配合する際には、大室液と小室液を混合した後、ゴム栓に付いているフィルムをはがす。
2).薬剤の配合操作や排液のサンプリングを行う際には、注射針で混注口内面やバッグを傷つけないよう注意する。
3).薬剤を配合するときには、よく転倒混和し、配合変化に注意する。
3.在宅医療において本剤を使用する場合の患者への注意事項:1).在宅医療において本剤を使用する場合、バッグ交換操作はマニュアルに従って行わせる。
2).非常事態の処置法は、次に従わせる。
(1).在宅医療において本剤を使用時、隔壁を開通せずに使用した場合:直ちに排液を行い、医師又はスタッフに連絡し、指示を受ける。
(2).在宅医療において本剤を使用時、包材の破れ、液漏れに気がつかずに使用した場合:直ちに医師又はスタッフに連絡し、指示を受ける。
(3).在宅医療において本剤を使用時、ジョイント部の割れ等の器材破損:直ちにトランスファーチューブを3箇所しばり、医師又はスタッフに連絡し、指示を受ける。
4.ソフトバッグ取扱い上の注意:1).バッグは軟らかいプラスチック製なので、鋭利なもの等で傷つけない(液漏れの原因になる)。また、冬期等の低温下ではバッグが破損しやすくなるので注意する。
2).容器に強い衝撃を加えて、隔壁を開通させると、バッグが破損する場合があるので、取扱いに注意する。
3).排液が入ったバッグを高所から落とすと破損する場合があるので、取扱いに注意する。
5.安定性試験:長期保存試験(25℃、24カ月)の結果、通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。
その他の注意
本剤の長時間貯留により、腹腔内圧が上昇し腰痛増悪・腹膜壁ヘルニアの発症等の可能性があるため、限外濾過量の増加に注意を払う。
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テルモ
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