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デフィブラーゼ点滴静注液10単位

販売名
デフィブラーゼ点滴静注液10単位
薬価
10単位1管 7040.00円
製造メーカー
東菱薬品

添付文書情報2023年05月改定(第9版)

商品情報

薬効分類名
その他の酵素製剤
一般名
バトロキソビン注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
1.出血している患者(血小板減少性紫斑病、血管障害による出血傾向、血友病その他の凝固障害、月経期間中、手術時、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊婦・産褥婦、頭蓋内出血の疑いのある患者等)[止血が困難になる恐れがある]。
2.手術直後の患者[止血が困難になる恐れがある]。
3.出血する可能性のある患者(内臓腫瘍、消化管憩室炎、大腸炎、亜急性細菌性心内膜炎、重症高血圧症、重症糖尿病の患者等)[出血する恐れがある]。
4.重篤な肝障害・重篤な腎障害のある患者[本剤の代謝等に影響を与える恐れがある]。
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1.慢性動脈閉塞症(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)に伴う虚血性諸症状の改善。
2.振動病における末梢循環障害の改善。
3.突発性難聴における聴力の回復並びに自覚症状の改善。
用法・用量
1日1回バトロキソビンとして10バトロキソビン単位(BU)を輸液で用時希釈し、隔日に1時間以上かけて点滴静注する。但し、次の場合は初回量を20BUとする。
1.治療前の血中フィブリノゲン濃度が400mg/dL以上の場合。
2.突発性難聴において急性効果を期待する場合。
投与期間は6週間以内とする。
慎重投与
1.抗凝固剤投与中あるいは血小板機能を抑制する薬剤投与中(アスピリン等)の患者。
2.抗線溶剤投与中の患者。
3.薬剤過敏症又はその既往歴のある患者。
4.消化管潰瘍の既往歴のある患者[出血した場合には止血が困難になる恐れがある]。
5.脳血管障害後遺症の患者[出血した場合には止血が困難になる恐れがある]。
6.高齢者。
7.ゼラチン含有製剤に対して過敏症又はゼラチン含有の食品に対して過敏症<ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)等>の既往歴のある患者。
重要な基本的注意
1.本剤は、血漿フィブリノゲン濃度を低下させるので、出血傾向及び止血遅延を起こす可能性がある。したがって、あらかじめ出血の有無を十分確認するとともに、治療前に血漿フィブリノゲン濃度及び血小板を含む凝血学的検査等を行った上、慎重に投与する。また、投与期間中は、少なくとも週1回血漿フィブリノゲン濃度及び血小板を含む凝血学的検査等を行い、臨床症状の観察を適宜行う。なお、出血が疑われた場合は投与を中止し、輸血等適切な処置を行う。
2.本剤による治療中、動脈や深部静脈を損傷した場合に重篤な血腫を形成することがあるので、星状神経節ブロック、穿刺等の動脈や深部静脈を損傷する可能性のある治療又は検査は避ける。また、表在静脈穿刺部位での止血遅延が起こることがあるので、十分に圧迫止血する。
3.患者に対し、本剤による出血の可能性について理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与える。また、外来患者には、これらの注意を記載した患者手帳を携帯させる。
1).手術や抜歯をする場合は、事前に主治医に相談する。
2).他院や他科を受診する場合は、本剤の投与を医師、歯科医師に知らせる。
3).創傷を受けやすい仕事に従事しない。
4.本剤に対し免疫学的耐性が生じることが知られているので、次の点に注意する。
1).血漿フィブリノゲン濃度の低下が得られなくなった場合には、投与を中止する。
2).再治療を行う場合にも、血漿フィブリノゲン濃度に留意する。
5.本剤は安定剤としてゼラチン加水分解物を含有しており、ゼラチン含有製剤の投与により、ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)が現れたとの報告があるので、問診を十分に行い、投与後は観察を十分に行う。
相互作用
併用注意:1.抗凝固剤(ヘパリン、ワルファリン、アルガトロバン等)、抗血小板剤(アスピリン、チクロピジン、シロスタゾール等)[出血傾向あるいは止血遅延を増強する恐れがあるので、観察を十分に行い、用量を調節するなど注意する(本剤の抗血栓作用が類似の作用
を持つ薬剤を併用することにより増強される)]。
2.抗線溶剤(トラネキサム酸、ε-アミノカプロン酸等)[血栓・塞栓症を起こす恐れがある(本剤によって生成するdesAフィブリンポリマーの分解が阻害される)]。
副作用
承認時及び承認後の調査症例2,368例中、159例(6.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、注射部位の出血、創部出血等の出血症状54件(2.3%)、ALT(GPT)上昇43件(1.8%)、AST(GOT)上昇35件(1.5%)であった。また、2,368例中、1例にショックが報告された(再審査終了時の集計)。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).出血傾向(0.1%~5%未満)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、輸血等適切な処置を行う。
2).ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).血液:(0.1%~5%未満)好酸球増多、白血球増多、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、血小板増加、(0.1%未満)白血球減少、血小板減少。
2).肝臓:(0.1%~5%未満)血清AST上昇(血清GOT上昇)、血清ALT上昇(血清GPT上昇)、アルカリホスファターゼ上昇。
3).腎臓:(0.1%~5%未満)BUN上昇、血清クレアチニン上昇、蛋白尿。
4).消化器:(0.1%~5%未満)悪心・嘔吐、(0.1%未満)胃痛、食欲不振、胃部不快感等。
5).精神神経系:(0.1%~5%未満)眩暈、頭痛、頭重、(0.1%未満)ふらつき、しびれ感。
6).代謝異常:(0.1%~5%未満)総コレステロール上昇、中性脂肪上昇。
7).感覚器:(0.1%~5%未満)耳鳴、(0.1%未満)目のかすみ、眼振[突発性難聴の随伴症状として耳鳴・眩暈等があるので、副作用と随伴症状を見あやまらない]。
8).過敏症:(0.1%~5%未満)蕁麻疹、(0.1%未満)発疹等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
9).注射部位:(0.1%~5%未満)皮下出血、止血遅延、(0.1%未満)血管痛。
10).その他:(0.1%~5%未満)胸痛、発熱、不快感、(0.1%未満)冷感、脱力感、心外膜炎、鼻づまり。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら投与間隔に留意するなど慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.本剤投与中は妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対し抗凝固剤あるいは妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しサリチル酸製剤(アスピリン等)との併用は避ける[妊娠マウスの胎仔器官形成期投与試験で、本剤とサリチル酸ナトリウムを併用した場合、凝固系への影響とともに胚致死作用を高めるとの報告がある]。
3.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[動物実験(ヤギ)で母乳中に移行することが報告されている]。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1.調製時:輸液で希釈後は速やかに投与を開始する。
2.投与速度:点滴静注時には点滴速度に注意する(点滴速度が速すぎることにより、ときに胸痛、気分不快感等が現れることがある)。
3.アンプルカット時:アンプルカット時には、ガラス微小片の混入を避けるためエタノール綿等で清拭することが望ましい。
その他の注意
モルモット及びウサギによる感作実験で、抗体産生を認めたとの報告がある。

1.血中濃度
健常成人に本剤10BUを点滴静脈内投与した場合、半減期は5.9時間であった。また、10BUを隔日に3回点滴静脈内投与した半減期は、初回投与5.9時間、2回目投与3.0時間、3回目投与2.8時間であった。
2.排泄
健常成人に本剤20BU及び10BUを点滴静脈内投与したところ未変化体の48時間尿中排泄率はそれぞれ、0.3%、0.09%であった。

デフィブラーゼ点滴静注液10単位の臨床試験は、二重盲検試験を含め国内延べ135施設で実施された。
その概要は次のとおりである。
1.慢性動脈閉塞症(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)
慢性動脈閉塞症に対して、主に1日1回10BUを隔日に点滴静脈内投与した結果、潰瘍に対する改善度は改善以上で58.2%(92/158例)、やや改善以上で72.2%(114/158例)、また、自覚症状(疼痛・冷感)に対する改善度は改善以上で50.3%(73/145例)、やや改善以上で74.5%(108/145例)であった。
二重盲検試験により本剤の有用性が認められた。
2.振動病
振動病に対して、主に1日1回10BUを隔日に4週間点滴静脈内投与した結果、機能試験(冷水浸漬・振動覚・痛覚・瞬発握力・タッピング等)に対する改善度は改善以上で31.4%(102/325例)、やや改善以上で64.9%(211/325例)、また、自覚症状(しびれ感・痛み・冷感)に対する改善度は改善以上で57.0%(233/409例)、やや改善以上で84.6%(346/409例)であった。
二重盲検試験により本剤の有用性が認められた。
3.突発性難聴
内耳の末梢循環不全が疑われる突発性難聴に対して、主に初回20BU、以後1日1回10BUを隔日に2週間点滴静脈内投与した結果、聴力改善度は著明回復以上で43.2%(80/185例)、回復以上で67.0%(124/185例)であったが、発症14日以内の聴力改善度は著明回復以上で58.5%(76/130例)、回復以上で79.2%(103/130例)、発症15日以降の聴力改善度は著明回復以上で7.3%(4/55例)、回復以上で38.2%(21/55例)であった。また、自覚症状(めまい感・耳鳴・耳閉塞感)においても改善を認めた。
二重盲検試験により本剤の有用性が認められた。

健常成人、バージャー病・閉塞性動脈硬化症・振動障害・内耳の末梢循環不全が疑われる突発性難聴の患者に0.02~1.6BU/kgを投与して、次記の臨床薬理効果が認められた。
1.フィブリノゲン
血漿フィブリノゲン濃度は、投与量と相関して減少する。健常成人において10BU隔日3回投与でのフィブリノゲン濃度は、初回投与時では24時間後に最低値(平均84mg/dL)を示し、48時間後には若干上昇(平均107mg/dL)した。2回目以降は投与4~10時間後に最低値を示し、以後徐々に上昇し、48時間後でほぼ100mg/dLを示した。

2.その他の血液凝固線溶系
フィブリノゲンを除く血液凝固因子にはほとんど影響を及ぼさないが、線溶系ではフィブリノゲン/フィブリン分解産物(FDP)の増加、ユーグロブリン溶解時間(ELT)の短縮、プラスミノゲン量及びα2‐プラスミンインヒビター(α2‐PI)の減少、活性プラスミンの出現が認められた。また、血小板数、血小板機能、出血時間にはほとんど影響はなかった。
3.血液レオロジカルファクター
全血粘度の低下、比粘度の低下を認め、また、赤血球沈降速度の抑制及び赤血球通過時間の若干の短縮が示された。
4.末梢循環
指趾の皮膚温の上昇、血流速度の増加が認められた。
各種動物実験により、次記薬理効果が認められた。
1.血漿フィブリノゲン低下作用(マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ネコ、サル、イヌ)
静脈内投与により、フィブリノゲン濃度の低下が認められ、その作用は持続的であった。
2.血液レオロジカルファクターに対する作用(イヌ)
静脈内投与により、全血粘度・血漿粘度の低下、Filterability(血漿の通過時間/全血の通過時間)の亢進、赤血球沈降速度に対する抑制作用が認められた。
3.末梢循環・微小循環に対する作用(ウサギ、イヌ)
静脈内投与により血管抵抗の低下、血流速度の増加が認められ、末梢及び微小循環の改善を示した。
4.抗血栓作用(イヌ)
実験的動・静脈血栓の抑制効果を示すことから抗血栓作用が認められた。

製造販売会社
東菱薬品
販売会社
日本ケミファ 

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