ツイミーグ錠500mg

添付文書情報2022年09月改定(第4版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である]。
2.3. 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない]。
- 効能・効果
- 2型糖尿病。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
5.2. 腎機能障害のある患者では、腎機能障害の程度に応じて腎臓からの排泄が遅延し、本剤の血中濃度が上昇する。中等度腎機能障害又は重度腎機能障害(eGFRが45mL/min/1.73㎡未満)のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施しておらず、投与は推奨されない〔8.1、9.2.1、16.6.1参照〕。
- 用法・用量
- 通常、成人にはイメグリミン塩酸塩として1回1000mgを1日2回朝、夕に経口投与する。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 腎機能障害を有する場合、本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがあるので、腎機能を定期的に検査することが望ましい〔5.2、9.2.1、16.6.1参照〕。
8.2. 本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.1、11.1.1参照〕。
8.3. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。
8.4. 投与する場合には、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
8.5. 本剤とビグアナイド系薬剤は作用機序の一部が共通している可能性があること、また、本剤とビグアナイド系薬剤を併用した場合、他の糖尿病用薬との併用療法と比較して消化器症状が多く認められたことから、併用薬剤の選択の際には留意すること〔10.2、17.1.3参照〕。
9.1.1. 低血糖を起こすおそれのある次の患者又は状態。
・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。
・ 激しい筋肉運動。
・ 過度のアルコール摂取者。
〔8.2、11.1.1参照〕。
9.2.1. eGFRが45mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害患者(透析患者を含む):投与は推奨されない(本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある)〔5.2、8.1、16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
また、重度<Child-Pugh分類C>の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
- 相互作用
- 本剤は主に腎臓から未変化体として排泄される〔16.5参照〕。
10.2. 併用注意:1). 糖尿病用薬(インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖の発現に注意すること(血糖降下作用が増強されるおそれがある)。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるので、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬の減量を検討すること(血糖降下作用が増強されるおそれがある)]。
2). ビグアナイド系薬剤:①. ビグアナイド系薬剤〔8.5、11.1.1参照〕[低血糖の発現に注意すること(低血糖については、血糖降下作用が増強されるおそれがある)]。
②. ビグアナイド系薬剤〔8.5、11.1.1参照〕[消化器症状の発現に注意すること(消化器症状については、特に併用初期に多く発現する傾向が認められている)]。
3). 血糖降下作用を増強する薬剤(β-遮断薬、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等)〔11.1.1参照〕[血糖値、その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強されるおそれがある)]。
4). 血糖降下作用を減弱する薬剤(アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン等)[血糖値、その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が減弱されるおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血糖(6.7%):低血糖があらわれることがある。特に、インスリン製剤と併用、スルホニルウレア剤と併用又は速効型インスリン分泌促進薬と併用した場合に、低血糖が発現するおそれがある。低血糖症状(初期症状:脱力感、高度空腹感、発汗等)が認められた場合には糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること〔8.2、8.3、9.1.1、10.2参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(1%未満)膀胱炎。
2). 代謝及び栄養障害:(1%未満)食欲減退。
3). 眼障害:(1%未満)糖尿病網膜症、糖尿病性網膜浮腫・糖尿病性黄斑浮腫。
4). 胃腸障害:(1~5%未満)悪心、下痢、便秘、(1%未満)嘔吐、腹部不快感、消化不良、上腹部痛、軟便、腹部膨満、胃食道逆流性疾患。
5). 臨床検査:(1%未満)血中乳酸増加、リパーゼ増加、体重減少。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないで、インスリン製剤を使用
すること(動物実験(ラット)で胎仔への移行が認められている。また、胎仔の器官形成期に本剤を投与した動物実験では、ラットに1500mg/kg/日(臨床での最大投与量2000mg/日の約17倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に、生存胎仔体重低値及び胎仔骨化遅延が認められており、ウサギに200mg/kg/日(臨床での最大投与量2000mg/日の約1.4倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に、全胚吸収、生存胎仔数低値傾向を伴う着床後死亡率上昇傾向及び生存胎仔体重の低値傾向が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報ビグアナイド系薬剤において、まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすとの報告があり、リスク因子として、腎機能障害、肝機能障害、低酸素状態を伴いやすい状態、脱水(利尿作用を有する薬剤の併用を含む)、過度のアルコール摂取、感染症、高齢者等が知られている(本剤において、ラットを用いた非臨床試験では血中乳酸濃度への明らかな影響は認められておらず、臨床試験では乳酸アシドーシスの発現は認められていないが、本剤とビグアナイド系薬剤は作用機序の一部が共通している可能性がある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に本剤1000mgを空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
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16.1.2 反復投与
健康成人6例に本剤1回1000mgを1日2回7日間反復経口投与したとき、血漿中濃度は投与5日目には定常状態に達し、7日目のCmax及びAUC0-12の蓄積比はそれぞれ1.43倍及び1.57倍であった。
本剤を投与した867例から得られた血漿中濃度に基づくポピュレーションPK解析の結果、国内第3相試験(単独療法)に組み入れられた2型糖尿病患者(103例:eGFRの平均値73.2mL/min/1.73m2)に本剤1回1000mgを1日2回反復経口投与したときの曝露量(AUC0-12,ss)は18.0μg・h/mL(幾何平均値)と推定された。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性に本剤1000mgを空腹時及び食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。臨床的に意義のある食事の影響は認められなかった。
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16.3 分布
イメグリミンのヒト血漿中蛋白結合率は1.2%~6.4%であった(in vitro)。
16.4 代謝
健康成人男性6例に、14C標識イメグリミン1000mgを単回経口投与したとき、イメグリミンはほとんど代謝を受けず、血漿中及び尿中の主放射能成分は未変化体であった(外国人データ)。
イメグリミンはCYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4/5に対して阻害作用を示さず(IC50>100μmol/L)、120μmol/Lまでの濃度ではCYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19及びCYP3A4/5を誘導しなかった(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人男性6例に、14C標識イメグリミン1000mgを単回経口投与したとき、投与144時間後までの尿中放射能及び未変化体の累積排泄率は投与放射能の43.2%及び42.0%、糞中放射能の累積排泄率は投与放射能の54.8%であった(外国人データ)。
イメグリミンはOCT1、OCT2、MATE1及びMATE2‐Kの基質であったが、P‐gp、BCRP、OAT1及びOAT3の基質ではなかった(in vitro)。イメグリミンは、P‐gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びMATE2‐Kに対する阻害作用は示さなかった(IC50>1000μmol/L)(in vitro)。一方、OCT1(Ki:154μmol/L)、OCT2(IC50:146μmol/L)及びMATE1(IC50:19.24μmol/L)に対し阻害作用を示したが(in vitro)、臨床上問題となる薬物相互作用がみられる可能性は低いと考えられた。[10.、16.7.1-16.7.4参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者
腎機能障害の程度の異なる被験者(eGFRの測定値に基づいて分類)における本剤単回経口投与時の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(eGFR90mL/min/1.73m2以上)に本剤1000mg単回経口投与時と比較検討した結果は次のとおりであった。
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腎機能障害の程度の異なる被験者(CLcr(クレアチニンクリアランス)の測定値に基づいて分類)における本剤1回500mg注)1日2回反復経口投与時の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(CLcr80mL/min超)に本剤1回500mg1日2回反復経口投与時と比較検討した結果は次のとおりであった(外国人データ)。
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透析患者(腹膜透析を含む)を対象とした臨床試験は実施していない。また、透析(血液透析、腹膜透析又は血液濾過)による本剤の除去に関するデータはない。[5.2、8.1、9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害者
中等度(Child‐Pugh分類B)の肝機能障害者7例に本剤1000mgを単回経口投与したとき、イメグリミンのCmax及びAUC0-lastの最小二乗幾何平均比(肝機能障害者/健康成人)及び90%信頼区間は、それぞれ1.29[1.05、1.60]及び1.47[1.19、1.82]であった(外国人データ)。[9.3参照]
16.6.3 高齢者
2型糖尿病患者を対象とした国内後期第2相試験及び第3相試験で、本剤1回1000mgを1日2回反復経口投与した被験者の定常状態のAUC(AUC24,ss)をポピュレーションPK解析で推定したところ、65歳以上の高齢者のAUC24,ssは65歳未満と比較して1.28倍であった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 シタグリプチン
健康成人男性16例に本剤1回1500mg注)を1日2回とシタグリプチン1回100mgを1日1回6日間併用投与したとき、シタグリプチンのAUCτ及びCmaxは単独投与時の1.13倍及び1.15倍であった(外国人データ)。[16.5参照]
16.7.2 メトホルミン
健康成人男性15例に本剤1回1500mg注)とメトホルミン1回850mgを1日2回6日間併用投与したとき、メトホルミンのAUCτ及びCmaxは単独投与時の0.86倍及び0.90倍であった(外国人データ)。[16.5参照]
16.7.3 シメチジン
健康成人16例に本剤1500mg注)の単回投与とシメチジン1回400mgを1日2回併用投与したとき、イメグリミンのAUC0-last及びCmaxは単独投与時の1.27倍及び1.34倍であった(外国人データ)。[16.5参照]
16.7.4 その他の薬剤
ポピュレーションPK解析を用いた検討では、他の糖尿病用薬※)との併用投与時のイメグリミンのAUCは本剤単独投与時のAUCと同程度と推察された(推定AUC比:0.80~1.18)。[16.5参照]
※)スルホニルウレア剤:グリクラジド、グリメピリド
速効型インスリン分泌促進薬:ミチグリニド、レパグリニド
ビグアナイド系薬剤:メトホルミン
α‐グルコシダーゼ阻害剤:アカルボース、ボグリボース、ミグリトール
チアゾリジン系薬剤:ピオグリタゾン
DPP‐4阻害剤:シタグリプチン、ビルダグリプチン、リナグリプチン、テネリグリプチン
SGLT2阻害剤:イプラグリフロジン、ダパグリフロジン、トホグリフロジン、エンパグリフロジン
GLP‐1受容体作動薬:リラグルチド、デュラグルチド
注)本剤の承認用法・用量は1回1000mgを1日2回投与である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内後期第2相試験
2型糖尿病治療経験がない又は他の経口血糖降下薬の単独療法を12週間以上受けている2型糖尿病患者を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した。他の経口血糖降下薬で治療中の患者はスクリーニング時に経口血糖降下薬の投与が中止され、ウォッシュアウト期間後に、本剤1回500mg注1)、1000mg、1500mg注1)又はプラセボを1日2回24週間経口投与した結果、次表のとおりいずれの用量群でもHbA1cがプラセボ群と比較して有意に低下した。
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副作用発現頻度は、500mg群で5.3%(4/75例)、1000mg群で5.4%(4/74例)、1500mg群で24.0%(18/75例)、プラセボ群で8.0%(6/75例)であった。発現頻度2%以上の副作用はプラセボ群、500mg群、1000mg群では認められず、1500mg群では悪心5.3%(4/75例)、腹部不快感5.3%(4/75例)、下痢4.0%(3/75例)、嘔吐2.7%(2/75例)であった。低血糖(症候性低血糖かつ/又は血糖値が70mg/dL未満、以下同様)は、500mg群で1.3%(1/75例)、1000mg群で1.4%(1/74例)、1500mg群で5.3%(4/75例)、プラセボ群で1.3%(1/75例)に認められたが、重度の低血糖注2)は認められなかった。
17.1.2 国内第3相試験(単独療法)
食事・運動療法以外の2型糖尿病治療経験がない又は他の経口血糖降下薬の単独療法を12週間以上受けている2型糖尿病患者を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した。他の経口血糖降下薬で治療中の患者はスクリーニング時に経口血糖降下薬の投与が中止され、ウォッシュアウト期間後に、本剤1回1000mg又はプラセボを1日2回24週間経口投与した結果、次表のとおりHbA1cがプラセボ群と比較して本剤群で有意に低下した。
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副作用発現頻度は、本剤群で4.7%(5/106例)、プラセボ群で6.5%(7/107例)であった。発現頻度が2%以上の副作用は本剤群、プラセボ群のいずれでも認められなかった。低血糖は、本剤群で1.9%(2/106例)、プラセボ群で0.9%(1/107例)に認められたが、重度の低血糖注2)は認められなかった。
17.1.3 国内第3相長期試験(単独及び併用療法)
12週間以上の食事・運動療法又はそれに加え血糖降下薬の単独療法で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象に、非盲検試験を実施した。本剤の単独療法又は他の血糖降下薬1剤に本剤を追加する併用療法で本剤1回1000mgを1日2回52週間経口投与した結果、次表のとおりいずれの投与群も投与前と比較してHbA1cが低下し52週にわたって安定した血糖コントロールが維持された。
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副作用発現頻度は、本剤単独療法群で9.7%(13/134例)、スルホニルウレア剤併用群で21.3%(27/127例)、α‐グルコシダーゼ阻害剤併用群で9.4%(6/64例)、速効型インスリン分泌促進薬併用群で15.6%(10/64例)、ビグアナイド系薬剤併用群で37.5%(24/64例)、チアゾリジン系薬剤併用群で9.2%(6/65例)、DPP‐4阻害剤併用群で22.2%(14/63例)、SGLT2阻害剤併用群で11.1%(7/63例)、GLP‐1受容体作動薬併用群で11.4%(8/70例)であった。低血糖を除く発現頻度2%以上の副作用は本剤単独療法群で悪心3.0%(4/134例)、便秘2.2%(3/134例)、併用群ではスルホニルウレア剤併用群で便秘3.1%(4/127例)、速効型インスリン分泌促進薬併用群で下痢4.7%(3/64例)、ビグアナイド系薬剤併用群で下痢15.6%(10/64例)、悪心10.9%(7/64例)、嘔吐4.7%(3/64例)、上腹部痛3.1%(2/64例)、腹部不快感3.1%(2/64例)、食欲減退3.1%(2/64例)、α‐グルコシダーゼ阻害剤併用群で便秘3.1%(2/64例)、チアゾリジン系薬剤併用群で下痢3.1%(2/65例)、嘔吐3.1%(2/65例)、糖尿病網膜症3.1%(2/65例)、DPP‐4阻害剤併用群で悪心6.3%(4/63例)、食欲減退3.2%(2/63例)、SGLT2阻害剤併用群で悪心3.2%(2/63例)、GLP‐1受容体作動薬併用で悪心4.3%(3/70例)、嘔吐2.9%(2/70例)、消化不良2.9%(2/70例)、食欲減退2.9%(2/70例)であった。低血糖は、本剤単独療法群で1.5%(2/134例)、スルホニルウレア剤併用群で11.8%(15/127例)、α‐グルコシダーゼ阻害剤併用群で3.1%(2/64例)、速効型インスリン分泌促進薬併用群で6.3%(4/64例)、ビグアナイド系薬剤併用群で7.8%(5/64例)、DPP‐4阻害剤併用群で3.2%(2/63例)、SGLT2阻害剤併用群で3.2%(2/63例)に認められたが、重度の低血糖注2)は認められなかった。チアゾリジン系薬剤併用群、GLP‐1受容体作動薬併用群では低血糖は認められなかった。[8.5参照]
17.1.4 国内第3相試験(インスリン併用療法)
インスリン治療(単独療法又はインスリンと経口血糖降下薬1剤の併用療法)で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した。インスリン製剤(基礎インスリン、混合型/配合溶解インスリンのいずれか単独で使用、1日投与量は8単位以上40単位以下)と併用して本剤1回1000mg又はプラセボを1日2回16週間経口投与した結果、次表のとおり投与16週時のHbA1cはプラセボ群と比較して本剤群で有意に低下した。
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また、16週間の二重盲検期に本剤群であった被験者に非盲検期で本剤を36週間(計52週間)継続投与した結果、投与52週時点の投与前からのHbA1cの変化量(最小二乗平均±標準誤差)は-0.64±0.09%であった。
投与16週時までの副作用発現頻度は、本剤群14.8%(16/108例)、プラセボ群12.1%(13/107例)であった。発現頻度2%以上の副作用は低血糖であり、本剤群で12.0%(13/108例)、プラセボ群で6.5%(7/107例)であった。本剤投与52週時までの副作用発現頻度は25.9%(28/108例)であり、発現頻度2%以上の副作用は低血糖21.3%(23/108例)、便秘2.8%(3/108例)であった。重度の低血糖注2)は認められなかった。
注1)本剤の承認用法・用量は1回1000mgを1日2回投与である。
注2)重度の低血糖:炭水化物若しくはグルカゴンの投与のために第三者の支援、又はその他の処置を必要とする低血糖
18.1 作用機序
イメグリミンは、グルコース濃度依存的インスリン分泌促進作用及びインスリン抵抗性改善作用により、血糖降下作用を発揮する薬剤であり、その作用機序はミトコンドリアへの作用を介するものと想定される。
18.2 血糖降下作用
イメグリミンは、Goto‐Kakizaki(GK)ラットで血糖降下作用を示し、その効果は投与開始より8週間持続した。
18.3 グルコース濃度依存的インスリン分泌促進作用
イメグリミンは、GKラット由来膵島を用いたin vitro試験で、高グルコース存在下でインスリン分泌を促進させた。また、ストレプトゾトシン誘発糖尿病モデルラット、GKラット、高脂肪食負荷ラットでのグルコース負荷試験で血中インスリン濃度を上昇させ、グルコースクランプ試験でも高血糖条件下で血中インスリン濃度を上昇させた。
2型糖尿病患者に本剤1回1500mg注)又はプラセボを1日2回7日間経口投与し、最終投与の2時間後に高グルコースクランプ試験を実施したところ、本剤群でグルコース投与直後から45分後の血中インスリン濃度のAUC0-45minがプラセボ群と比較して増加した(外国人データ)。
2型糖尿病患者に本剤1回1500mg又はプラセボを1日2回18週間投与し、最終投与の2時間後に経口糖負荷試験を実施したところ、本剤群でインスリン分泌指数(insulinogenic index)がプラセボ群と比較して増加した(外国人データ)。
18.4 インスリン抵抗性改善作用
イメグリミンは、初代培養肝細胞を用いたin vitro試験及び筋肉細胞株を用いたin vitro試験で、糖新生抑制作用及びグルコース取り込み上昇作用を示した。また、ストレプトゾトシン誘発糖尿病モデル動物での正常血糖高インスリンクランプ試験で定常状態グルコース注入率を上昇させた。
2型糖尿病患者に本剤1回1500mg注)又はプラセボを1日2回18週間投与し、最終投与の2時間後に経口糖負荷試験を実施したところ、本剤群でインスリン抵抗性の指標の一つであるStumvoll indexがプラセボ群と比較して改善した(外国人データ)。
注)本剤の承認用法・用量は1回1000mgを1日2回投与である。
- 一包可:不明
バラ包装
- 分割:可能
- 粉砕:可能
- 製造販売会社
- 住友ファーマ
- 販売会社
おくすりのQ&A
当該製品の添付文書では、効能又は効果として、『次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症』と記載されています。...
添付文書内の「有効性安全性」の正確な意味を教えてください。どのような条件ならば有効性があるとするのか、安全性があるというのかをその基準を教えて欲しいのです
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