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オテズラ錠20mg

販売名
オテズラ錠20mg
識別コード
APR 20
薬価
20mg1錠 659.70円
製造メーカー
アムジェン

添付文書情報2020年07月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
アプレミラスト錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
1). 局所療法で効果不十分な尋常性乾癬。
2). 関節症性乾癬。
3). 局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬〉次のいずれかを満たす尋常性乾癬又は関節症性乾癬患者に投与すること[1)ステロイド外用剤等で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者、2)難治性の皮疹又は関節症状を有する患者]。
用法・用量
通常、成人にはアプレミラストとして次のとおり経口投与し、6日目以降はアプレミラストとして1回30mgを1日2回、朝夕に経口投与する。
1). 1日目:朝10mg。
2). 2日目:朝10mg、夕10mg。
3). 3日目:朝10mg、夕20mg。
4). 4日目:朝20mg、夕20mg。
5). 5日目:朝20mg、夕30mg。
6). 6日目以降:朝30mg、夕30mg。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉投与開始時に漸増投与を行わなかった場合、悪心、下痢、嘔吐等の発現率が高いことが示されているため、「用法・用量」を遵守すること〔11.2参照〕。
7.2. 〈効能共通〉重度腎機能障害患者(Cockcroft-Gault式によるクレアチニンクリアランス値が30mL/min未満)では、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性があることから、本剤30mgを1日1回投与するなど、減量も考慮し、慎重に投与すること(なお、本剤30mgを1日1回投与とする場合、投与開始時は朝の用量のみ投与すること)〔9.2.1、16.6.1参照〕。
7.3. 〈局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬〉本剤による治療反応は、通常投与開始から24週以内に得られるため、24週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
生殖能を有する者
本剤の投与は適応疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで行うこと。
9.1.1. 感染症の患者、感染症が疑われる又は再発性感染症の既往歴のある患者:感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。
9.2.1. 重度腎機能障害のある患者(Cockcroft-Gault式によるクレアチニンクリアランス値が30mL/min未満):減量を考慮し、慎重に投与すること(本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがある)〔7.2、16.6.1参照〕。
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与前に問診等により妊娠していないことを確認し、本剤が胚胎児毒性のリスクを有する可能性があることを説明した上で投与を開始すること(また、妊娠可能な女性には、投与期間中は適切な避妊を行うよう指導すること)〔9.5妊婦の項参照〕。
相互作用
本剤は主にCYP3A4で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:CYP3A4酵素誘導作用を有する薬剤(リファンピシン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン等)〔16.7.1参照〕[本剤の効果の減弱に注意すること(本剤の血漿中濃度が減少すると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な感染症(0.7%):ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある。
11.1.2. 重篤な過敏症(0.1%未満):アナフィラキシー等の過敏症があらわれることがある。
11.1.3. 重度下痢(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 感染症・寄生虫症:(1~5%未満)上気道感染、ウイルス性上気道感染、気管支炎、副鼻腔炎、(1%未満)尿路感染、咽頭炎、上咽頭炎。
2). 胃腸障害:(5%以上)下痢、悪心、(1~5%未満)嘔吐、消化不良、腹痛、上腹部痛、排便回数増加、腹部不快感、胃食道逆流性疾患、軟便、(1%未満)腹部膨満。
3). 神経系障害・精神障害:(5%以上)頭痛、(1~5%未満)緊張性頭痛、片頭痛、(1%未満)浮動性めまい、不眠症、うつ病。
4). 代謝・栄養障害:(1~5%未満)食欲減退、体重減少。
5). その他:(1~5%未満)疲労、乾癬、(1%未満)咳嗽、高血圧、そう痒症、発疹、背部痛、過敏症。
高齢者
感染症、下痢、悪心、嘔吐等の副作用の発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら、慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(マウスで臨床用量の2.3倍に相当する用量で早期吸収胚数増加及び着床後胚損失率増加、胎仔体重減少、骨化遅延が、サルで臨床用量の2.1倍に相当する用量で流産が認められており、ヒトにおいて胚胎児毒性を引き起こす可能性が否定できない)〔2.2、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトにおける乳汁への移行は不明であるが、本剤を投与した動物試験(マウス)で乳汁への移行が報告されている)。
小児等
小児等は臨床試験では除外されている。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 錠剤を噛み砕いたり、割ったりせずに服用するよう指導すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報〈局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬〉国内臨床試験(254例)において、うつ病及び自殺関連事象は報告されなかった。
局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬の場合、海外臨床試験(併合)のプラセボ対照期において、うつ病は、プラセボ群1411例中8例(0.6%)、本剤30mg1日2回投与群1668例中17例(1.0%)に認められ、このうちプラセボ群2例(0.1%)、本剤30mg1日2回投与群4例(0.2%)については本剤との因果関係は否定されなかった。また自殺関連事象は、プラセボ群1411例中1例(0.1%:自殺既遂)、本剤30mg1日2回投与群1668例中2例(0.1%:自殺企図、自殺念慮各1例)に認められ、いずれも本剤との因果関係は否定されている。
海外臨床試験(併合)の本剤の全投与期間において、うつ病は、本剤30mg1日2回投与群2357例中63例(2.7%)に認められ、このうち10例(0.4%)については本剤との因果関係は否定されなかった。また自殺関連事象は、本剤30mg1日2回投与群2357例中3例(0.1%:自殺企図2例、自殺念慮1例)に認められ、いずれも本剤との因果関係は否定されている。
〈局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍〉国際共同第3相試験のプラセボ対照期において、うつ病は、プラセボ群103例中1例(1.0%)、本剤30mg1日2回投与群104例中1例(1.0%)に認められ、このうちプラセボ群1例については治験薬との因果関係は否定されなかった。本剤全投与期間においてうつ病は本剤30mg1日2回投与群187例中2例(1.1%)に認められ、いずれも本剤との因果関係は否定されている。また、自殺関連事象は、プラセボ対照期及び本剤全投与期間のいずれでも認められなかった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に本剤20mg注)及び40mg注)を単回経口投与したときの本剤の血漿中濃度推移と薬物動態パラメータは、次のとおりであった。
単回経口投与したときの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)

単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

注)本剤の漸増投与後の承認用法・用量は「1回30mgを1日2回、朝夕に経口投与」である。
16.1.2 反復投与
尋常性乾癬患者及びベーチェット病患者に本剤30mgを1日2回反復経口投与したときの本剤の定常状態における薬物動態パラメータは、次のとおりであった。
反復経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

健康成人(6例)に本剤40mg注)を1日2回反復経口投与したとき、本剤は速やかに吸収され、約2.5時間(tmax:中央値)でCmaxに達した。健康成人に本剤50mg注)を1日2回反復経口投与(6例)又は80mg注)を1日1回反復経口投与(9例)したとき、AUC∞及びCmaxは用量依存的に増加した(外国人データ)。
また、中等症~重症の尋常性乾癬患者に本剤10mg注)(7例)、20mg注)(5例)及び30mg(3例)を1日2回反復経口投与したとき、本剤は速やかに吸収され、約2時間(tmax:中央値)でCmaxに達した。その後、血漿中濃度は減少し、消失半減期は4.93~6.56時間であった。なお、AUCτ及びCmaxは用量依存的に増加した(外国人データ)。
注)本剤の漸増投与後の承認用法・用量は「1回30mgを1日2回、朝夕に経口投与」である。
16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ
健康成人(12例)に本剤20mg注)を経口投与したときの吸収の絶対バイオアベイラビリティは約73%であった(外国人データ)。
注)本剤の漸増投与後の承認用法・用量は「1回30mgを1日2回、朝夕に経口投与」である。
16.2.2 食事の影響
健康成人(46例)に本剤30mgを食後に単回経口投与したとき、AUC(AUC∞及びAUCt)及びCmaxへの食事の影響は認められなかった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
アプレミラストのヒト血漿における蛋白結合率は約68%であった。
16.4 代謝
健康成人において、放射性標識したアプレミラストを経口投与したとき、血漿中総放射能に対して未変化体が約45%、次いでO‐脱メチル化アプレミラストのグルコロニド抱合体である不活性代謝物が約39%認められた(外国人データ)。
アプレミラストはチトクロムP450酸化代謝に続くグルクロン酸抱合及びチトクロムP450以外の加水分解により代謝されると考えられ、in vitro試験において、アプレミラストの代謝に関与するチトクロムP450は主にCYP3A4であることが示唆されたが、CYP1A2及びCYP2A6の関与も認められた。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人において、放射性標識したアプレミラストを経口投与したとき、尿中及び糞便中における投与量に対する放射能回収率は、それぞれ約58%及び39%で、未変化体アプレミラストの回収率は、尿中及び糞便中で、それぞれ約3%及び4%であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害を有する被験者に本剤30mgを単回投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであり、重度の腎機能障害を有する被験者では、正常な腎機能を有する被験者と比較してAUC∞及びCmaxは、それぞれ約88%及び42%増加した(外国人データ)。[7.2、9.2.1参照]
腎機能障害を有する被験者に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.6.2 肝機能障害患者
アプレミラストとその主要代謝物、O‐脱メチル化アプレミラストのグルコロニド抱合体の薬物動態について、中等度(Child‐Pugh7~9)又は重度(Child‐Pugh10~13)の肝機能障害を有する被験者で影響は認められなかった(外国人データ)。
16.6.3 高齢者
本剤を高齢の健康被験者(65~85歳)に投与したとき、AUC(AUC∞及びAUCt)及びCmaxは非高齢の健康被験者(18~55歳)と比べてそれぞれ約13%及び6%増加した(外国人データ)。
16.6.4 女性
本剤を女性の健康被験者に投与したとき、AUC∞及びCmaxは男性の健康被験者と比べてそれぞれ約31%及び8%増加した(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
本剤とリファンピシンを併用したとき、アプレミラストのAUC(AUC∞及びAUCt)及びCmaxはそれぞれ約72%及び43%減少した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 ケトコナゾール
本剤とケトコナゾールを併用したとき、アプレミラストのAUC∞及びCmaxはそれぞれ約36%及び5%増加した(外国人データ)。
16.7.3 メトトレキサート
本剤とメトトレキサートを併用したとき、アプレミラストのAUCτ及びCmaxはそれぞれ約0.7%及び5%減少した(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬〉
17.1.1 国内後期第II相試験
体表面積(BSA)10%以上及びPsoriasis Area and Severity Index(PASI)スコア12以上の中等症~重症の尋常性乾癬及び関節症性乾癬患者を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSOR‐011試験)の結果は次のとおりであった。
主要評価項目である投与16週時のPASI‐75及び副次評価項目である医師による静的全般評価(Static Physician Global Assessment:sPGA)が0(消失)又は1(ほぼ消失)を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群と比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(mITT、LOCF)
→図表を見る(PDF)

全投与期間中(0~68週)に本剤30mgを1日2回投与された安全性評価症例120例中37例(30.8%)で副作用が認められた。主な副作用は、下痢11例(9.2%)、腹部不快感7例(5.8%)、鼻咽頭炎5例(4.2%)、乾癬3例(2.5%)、腹部膨満3例(2.5%)であった。
17.1.2 海外第III相試験
BSA10%以上、PASIスコア12以上、sPGAスコア3以上の中等症~重症の尋常性乾癬及び関節症性乾癬患者を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSOR‐008試験)の結果は次のとおりであった。
主要評価項目である投与16週時のPASI‐75及び副次評価項目であるsPGAが0(消失)又は1(ほぼ消失)を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群と比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、LOCF)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~52週)に安全性評価症例804例中340例(42.3%)で副作用が認められた。主な副作用は、下痢128例(15.9%)、悪心104例(12.9%)、緊張性頭痛39例(4.9%)、頭痛31例(3.9%)、上気道感染31例(3.9%)、排便回数増加22例(2.7%)、鼻咽頭炎21例(2.6%)、嘔吐21例(2.6%)、腹部不快感19例(2.4%)、消化不良17例(2.1%)、食欲減退16例(2.0%)であった。
17.1.3 海外第III相試験
BSA10%以上、PASIスコア12以上、sPGAスコア3以上の中等症~重症の尋常性乾癬及び関節症性乾癬患者を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSOR‐009試験)の結果は次のとおりであった。
主要評価項目である投与16週時のPASI‐75及び副次評価項目であるsPGAが0(消失)又は1(ほぼ消失)を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群と比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、LOCF)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~52週)に安全性評価症例380例中151例(39.7%)で副作用が認められた。主な副作用は、悪心54例(14.2%)、下痢45例(11.8%)、緊張性頭痛17例(4.5%)、頭痛13例(3.4%)、嘔吐12例(3.2%)、腹痛10例(2.6%)、消化不良9例(2.4%)、鼻咽頭炎8例(2.1%)であった。
17.1.4 海外第III相試験
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による前治療、又はそれらによる治療にもかかわらず活動性を示す関節症性乾癬患者(3個以上の腫脹関節及び3個以上の圧痛関節)を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSA‐002試験)の結果は次のとおりであった。本試験では本剤とメトトレキサートを含む低分子DMARDとの併用が可能とされた。
主要評価項目である投与16週時のアメリカリウマチ学会コアセット20%改善(ACR20)を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群に比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、NRI)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~52週)に安全性評価症例245例中108例(44.1%)で副作用が認められた。主な副作用は、下痢40例(16.3%)、悪心29例(11.8%)、頭痛18例(7.3%)、腹痛8例(3.3%)、上腹部痛7例(2.9%)、嘔吐7例(2.9%)、浮動性めまい6例(2.4%)、消化不良6例(2.4%)、胃食道逆流性疾患6例(2.4%)であった。
17.1.5 海外第III相試験
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による前治療、又はそれらによる治療にもかかわらず活動性を示す関節症性乾癬患者(3個以上の腫脹関節及び3個以上の圧痛関節)を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSA‐003試験)の結果は次のとおりであった。本試験では本剤とメトトレキサートを含む低分子DMARDとの併用が可能とされた。
主要評価項目である投与16週時のACR20を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群に比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、NRI)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~52週)に安全性評価症例234例中73例(31.2%)で副作用が認められた。主な副作用は、悪心26例(11.1%)、下痢24例(10.3%)、頭痛15例(6.4%)、消化不良6例(2.6%)、上腹部痛5例(2.1%)、嘔吐5例(2.1%)であった。
17.1.6 海外第III相試験
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による前治療、又はそれらによる治療にもかかわらず活動性を示す関節症性乾癬患者(3個以上の腫脹関節及び3個以上の圧痛関節)を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSA‐004試験)の結果は次のとおりであった。本試験では本剤とメトトレキサートを含む低分子DMARDとの併用が可能とされた。
主要評価項目である投与16週時のACR20を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群に比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、NRI)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~52週)に安全性評価症例242例中85例(35.1%)で副作用が認められた。主な副作用は、下痢26例(10.7%)、悪心26例(10.7%)、頭痛17例(7.0%)、排便回数増加8例(3.3%)、腹痛5例(2.1%)、食欲減退5例(2.1%)、鼻咽頭炎5例(2.1%)、嘔吐5例(2.1%)であった。
17.1.7 海外第III相試験
低分子DMARDによる前治療歴のない関節症性乾癬患者を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(PSA‐005試験)の結果は次のとおりであった。
主要評価項目である投与16週時のACR20を達成した患者の割合において、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群に比べて有意に高かった。
投与16週時の臨床効果(FAS、NRI)
→図表を見る(PDF)

本剤の全投与期間中(0~24週)に安全性評価症例226例中65例(28.8%)で副作用が認められた。主な副作用は、悪心24例(10.6%)、下痢21例(9.3%)、頭痛9例(4.0%)であった。
〈局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍〉
17.1.8 国際共同第III相試験
局所療法で効果不十分なベーチェット病による口腔潰瘍を有する患者を対象としたランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験(BCT‐002試験)の結果は次のとおりであった。
主要評価項目である投与12週時までの口腔潰瘍数のAUCにおいて、本剤30mg1日2回投与群はプラセボ群と比べて統計学的に有意に低かった。また、本剤長期投与時の口腔潰瘍数の経時的推移は添付文書の図のとおりであった。
投与12週時の臨床効果(ITT、多重代入法)
→図表を見る(PDF)

国際共同第III相試験における口腔潰瘍数の経時的推移(ITT、実測値)
プラセボ/30mg群は、12週時に本剤投与に切り替えられた。
いずれの群も投与64週時以降は本剤の投与は行われていない。

BCT‐002試験において本剤の全投与期間中(0~64週)に安全性評価症例187例中93例(49.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢58例(31.0%)、悪心23例(12.3%)、頭痛20例(10.7%)、嘔吐9例(4.8%)、上腹部痛7例(3.7%)、腹痛7例(3.7%)であった。

18.1 作用機序
本剤は、ホスホジエステラーゼ(PDE)4を阻害する低分子の経口PDE4阻害剤で、細胞内で炎症性及び抗炎症メディエーターのネットワークを調節する。PDE4はcAMPに特異的なPDEで、主に炎症性細胞に分布している。本剤は、PDE4を阻害することにより細胞内cAMP濃度を上昇させ、IL‐17、TNF‐α、IL‐23及び他の炎症性サイトカインの発現を制御することにより炎症反応を抑制する。
18.2 In vitroにおける薬理活性
18.2.1 cAMPの加水分解により測定したPDE4活性に対する競合的かつ可逆的な阻害作用を示した(IC50=74nM、Ki=68nM)。また、PDE4A、PDE4B、PDE4C、PDE4Dのいずれのサブタイプに対しても阻害作用を示した。
18.2.2 ヒト由来精製T細胞において、IL‐17等の炎症性サイトカインの産生抑制作用を示した(IL‐17産生抑制:IC50=90nM)。
18.2.3 ヒト末梢血単核球細胞において、TNF‐α等のエンドトキシン誘発性の炎症性サイトカインの産生抑制作用を示した(TNF‐α産生抑制:IC50=110nM)。一方、抗炎症サイトカインであるIL‐10の産生増加作用を示した。
18.3 In vivoにおける薬理活性
18.3.1 ヒト皮膚/乾癬NK細胞を異種移植したBeige‐重症複合免疫不全マウスモデルにおいて、アプレミラスト(5mg/kg/day)は表皮の異常肥厚・増生、乾癬病変所見、病変組織におけるTNF‐α、ヒト白血球抗原‐DR(HLA‐DR)、細胞間接着分子‐1(ICAM‐1)の発現を抑制した。
18.3.2 抗II型コラーゲンモノクローナル抗体やII型コラーゲン免疫により作成されたマウスの関節炎モデルにおいて、アプレミラスト(5mg/kg/day及び25mg/kg/day)は症状スコアを抑制した。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

かみ砕いたり、割ったりせずに服用するよう指導する。

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