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ゾレドロン酸点滴静注4mg/100mLバッグ「KCC」

後発医薬品
販売名
ゾレドロン酸点滴静注4mg/100mLバッグ「KCC」
薬価
4mg100mL1袋 6988.00円
製造メーカー
ネオクリティケア製薬

添付文書情報2022年10月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ゾレドロン酸水和物注射液(1)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 〈効能共通〉本剤は点滴静脈内注射のみに用いること。また、投与は必ず15分間以上かけて行うこと(5分間で点滴静脈内注射した外国の臨床試験で、急性腎障害が発現した例が報告されている)〔11.1.1、14.3.1参照〕。
1.2. 〈悪性腫瘍による高カルシウム血症〉高カルシウム血症による脱水症状を是正するため、輸液過量負荷による心機能への影響を留意しつつ十分な補液治療を行った上で投与すること〔11.1.2参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分又は他のビスホスホネート系薬剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
1). 悪性腫瘍による高カルシウム血症。
2). 多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変。
用法・用量
〈悪性腫瘍による高カルシウム血症〉
通常、成人には1袋(ゾレドロン酸として4mg)を15分以上かけて点滴静脈内投与する。なお、再投与が必要な場合には、初回投与による反応を確認するために少なくとも1週間の投与間隔をおくこと。
〈多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変〉
通常、成人には1袋(ゾレドロン酸として4mg)を15分以上かけて3~4週間間隔で点滴静脈内投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈悪性腫瘍による高カルシウム血症〉軽症(血清補正カルシウム値12mg/dL未満)の高カルシウム血症患者では、補液による治療が効果不十分で症状の改善がみられないなど本剤の投与が必要と判断される場合に投与すること。
7.2. 〈悪性腫瘍による高カルシウム血症〉本剤を再投与する場合、初回投与と同様に4mgを点滴静脈内投与すること(日本人で4mgを超えた用量の再投与及び3回以上の投与の使用経験がない)。
7.3. 〈多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変〉多発性骨髄腫による骨病変で腎機能障害及び固形癌骨転移による骨病変で腎機能障害患者では、血漿中濃度が増加するので、腎機能の低下に応じて減量すること(減量にあたっては、規定量を袋から抜き取り新たに同量の日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液(5%)を袋に加えて全量を100mLに調製し投与すること)〔9.2.1、14.2.3参照〕[1)クレアチニンクリアランス>60mL/分;濃度調整不要、本剤の濃度4.0mg/100mL、2)クレアチニンクリアランス50~60mL/分;濃度調整のために抜き取る本剤の量12.0mL、濃度調整のために加える日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液(5%)の量12.0mL、調整後の本剤の濃度3.5mg/100mL、3)クレアチニンクリアランス40~49mL/分;濃度調整のために抜き取る本剤の量18.0mL、濃度調整のために加える日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液(5%)の量18.0mL、調整後の本剤の濃度3.3mg/100mL、4)クレアチニンクリアランス30~39mL/分;濃度調整のために抜き取る本剤の量25.0mL、濃度調整のために加える日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液(5%)の量25.0mL、調整後の本剤の濃度3.0mg/100mL]。
7.4. 〈多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変〉化学療法あるいは内分泌療法等の抗癌療法と併用することが望ましい。
生殖能を有する者
8.1. 〈効能共通〉がん治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ使用すること。
8.2. 〈効能共通〉本剤の各投与前に腎機能検査(血清クレアチニン、BUN等)を行い、また、本剤投与後は定期的に腎機能検査(血清クレアチニン、BUN等)を行うこと。本剤投与後に腎機能悪化した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔9.2.2、11.1.1参照〕。
8.3. 〈効能共通〉本剤投与後は、血清補正カルシウム、血清リン、血清マグネシウム、血清カリウム等の変動に注意すること。本剤投与により、低カルシウム血症が投与初日~10日目頃に出現する可能性があるので、血清補正カルシウム値には特に注意すること。なお、多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変を有する患者に対しては、必要に応じてカルシウム及びビタミンDを補給させるよう指導すること〔11.1.3参照〕。
8.4. 〈効能共通〉ビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的歯科処置や顎骨に対する局所感染に関連して発現しており、リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬治療、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に歯科処置が必要になった場合には、できる限り非侵襲的な歯科処置を受けるよう指導すること。
また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること〔11.1.5参照〕。
8.5. 〈効能共通〉ビスホスホネート系薬剤を使用している患者において、外耳道骨壊死が発現したとの報告があり、これらの報告では、耳感染や耳外傷に関連して発現した症例も認められることから、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診するよう指導すること〔11.1.6参照〕。
8.6. 〈効能共通〉ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性大腿骨転子下非定型骨折又は軽微な外力による大腿骨転子下非定型骨折、非外傷性近位大腿骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位大腿骨骨幹部非定型骨折、非外傷性近位尺骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部痛、鼠径部痛、前腕部痛等の前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること(X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと)〔11.1.7参照〕。
8.7. 〈多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変〉本剤を継続投与する場合、多発性骨髄腫による骨病変で投与前に腎機能障害及び固形癌骨転移による骨病変で投与前に腎機能障害のある患者では、血清クレアチニンが投与前値から1.0mg/dL以上上昇した場合には、投与を中止、本剤を継続投与する場合、多発性骨髄腫による骨病変で腎機能が正常及び固形癌骨転移による骨病変で腎機能が正常な患者では、血清クレアチニンが投与前値から0.5mg/dL以上上昇した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔11.1.1参照〕。
9.2.1. 腎障害のある患者:多発性骨髄腫による骨病変で腎障害及び固形癌骨転移による骨病変で腎障害を有する患者では、腎機能の低下に応じて、投与量を調節すること〔7.3参照〕。
9.2.2. 重篤な腎障害のある患者:状態を観察しながら慎重に投与すること(腎機能が悪化するおそれがある)、多発性骨髄腫患者で血清クレアチニンが3.0mg/dL以上及び固形癌骨転移患者で血清クレアチニンが3.0mg/dL以上、悪性腫瘍による高カルシウム血症患者で血清クレアチニン4.5mg/dL以上の患者での十分な使用経験がない〔8.2、11.1.1参照〕。
妊娠する可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること(ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出されるので、全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない)。
相互作用
10.2. 併用注意:1). カルシトニン製剤(カルシトニン、エルカトニン、サケカルシトニン)[血清カルシウムが急速に低下するおそれがある(相互に作用を増強する)]。
2). アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン等)[長期間にわたり血清カルシウムが低下するおそれがある(相互に作用を増強する)]。
3). シナカルセト[血清カルシウムが低下するおそれがある(相互に作用を増強する)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急性腎障害、間質性腎炎、ファンコニー症候群:急性腎障害、間質性腎炎、ファンコニー症候群(低リン血症、低カリウム血症、代謝性アシドーシス等を主症状とする近位腎尿細管障害)等の腎障害(1%~10%未満)があらわれることがある〔1.1、8.2、8.7、9.2.2参照〕。
11.1.2. うっ血性心不全(頻度不明):輸液過量負荷によりうっ血性心不全(浮腫、呼吸困難、肺水腫)があらわれることがある〔1.2参照〕。
11.1.3. 低カルシウム血症(5%未満):臨床症状(QT延長、痙攣、テタニー、しびれ、失見当識等)を伴う低カルシウム血症があらわれた場合には、カルシウム剤の点滴投与等の適切な処置を行うこと〔8.3参照〕。
11.1.4. 間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT、速やかに血清マーカー等の検査を実施すること(間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.5. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)〔8.4参照〕。
11.1.6. 外耳道骨壊死(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.7. 大腿骨転子下非定型骨折、近位大腿骨骨幹部非定型骨折、近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折(頻度不明)〔8.6参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液系:(5%未満)貧血、(頻度不明)血小板減少、白血球減少、汎血球減少。
2). 過敏症:(5%未満)紅斑、水疱、皮疹、湿疹、そう痒、(頻度不明)紅斑性皮疹、斑状皮疹、血管神経性浮腫、蕁麻疹。
3). 代謝及び栄養:(5%以上)低リン酸血症、(5%未満)低カリウム血症、高カリウム血症、(頻度不明)低マグネシウム血症、高ナトリウム血症。
4). 精神:(頻度不明)不安、睡眠障害、錯乱、幻覚。
5). 神経系:(5%以上)頭痛、(5%未満)浮動性めまい、味覚異常、感覚減退、(頻度不明)錯感覚、知覚過敏、振戦、傾眠。
6). 眼:(5%未満)結膜炎、結膜充血、(頻度不明)霧視、ブドウ膜炎、上強膜炎、強膜炎、眼窩炎症(眼窩浮腫、眼窩蜂巣炎等)。
7). 心臓:(頻度不明)徐脈、低血圧、高血圧。
8). 呼吸器系:(5%未満)呼吸困難、(頻度不明)咳嗽。
9). 胃腸:(5%以上)嘔気、(5%未満)下痢、便秘、腹痛、食欲不振、嘔吐、口内炎、歯周病(歯肉炎、歯周炎等)、(頻度不明)消化不良、口内乾燥。
10). 肝胆道系:(5%以上)肝機能異常(AST増加、ALT増加、γ-GTP増加)。
11). 筋骨格系:(5%以上)*関節痛、*骨痛、(5%未満)関節硬直、*筋肉痛、筋硬直、*背部痛、(頻度不明)*全身痛[*:急性期反応(本剤投与後3日以内に発現し、通常は数日以内に回復する)に該当する副作用を含む]。
12). 腎及び尿路:(5%以上)尿中β2-ミクログロブリン増加、(5%未満)血尿、多尿、蛋白尿、血中尿素増加、血中クレアチニン増加、β-Nアセチル-D-グルコサミニダーゼ増加。
13). 全身障害及び投与局所様態:(5%以上)*発熱、*けん怠感、(5%未満)脱力、*疲労、浮腫、末梢性浮腫、胸痛、疼痛、*悪寒、口渇、*関節炎、*関節腫脹、(頻度不明)注射部位反応(注射部位疼痛、注射部位刺激感、注射部位腫脹、注射部位硬結、注射部位発赤)、体重増加、多汗、*インフルエンザ様疾患[*:急性期反応(本剤投与後3日以内に発現し、通常は数日以内に回復する)に該当する副作用を含む]。
高齢者
減量するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(妊娠動物(ラット)へのゾレドロン酸の皮下投与によって、催奇形性、妊娠後期・分娩期の母動物死亡が報告されている)〔2.2参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(類薬のパミドロン酸二ナトリウムにおいて、動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等
国内では小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 全般的な注意針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくり刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意14.2.1. 外観に異常を認めた場合には使用しないこと。
14.2.2. カルシウムを含有する点滴用液及びマグネシウムを含有する点滴用液と混合しないこと。
14.2.3. 減量して投与する場合を除き、希釈又は他の点滴用液<日局生理食塩液・日局ブドウ糖注射液5%を除く>と混合しないこと〔7.3参照〕。
14.2.4. 調製後は出来るだけ速やかに使用すること(直ちに使用しない場合は、2~8℃で保存し、24時間以内に使用すること)、また、使用する前に室温に戻してから使用すること。
14.3. 薬剤投与時の注意14.3.1. 15分間以上かけて点滴静脈内注射すること〔1.1参照〕。
14.3.2. 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3. 残液は使用しないこと。
20.1. 品質保持のため、外袋は使用時まで開封しないこと。
20.2. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。

16.1 血中濃度
悪性腫瘍骨転移患者にゾレドロン酸4mgを15分間静脈内投与したとき、血漿中濃度は次のように推移した(n=10)。

→図表を見る(PDF)

16.5 排泄
ゾレドロン酸は静脈内投与したとき、ほとんど代謝を受けずに腎排泄される。悪性腫瘍骨転移患者(9例)及び悪性腫瘍による高カルシウム血症患者(19例)にゾレドロン酸4mgを15分間静脈内投与したとき、初回投与後24時間までに投与量の32.6%及び16.0%が未変化体として尿中に排泄された。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈悪性腫瘍による高カルシウム血症〉
17.1.1 国内第II相試験
悪性腫瘍による高カルシウム血症患者を対象とした非盲検、非対照試験において、ゾレドロン酸4mg点滴静注により、主要評価項目である投与後10日目までの血清補正カルシウム値の正常化率は、84.0%(25例中21例)を示した。なお、ゾレドロン酸投与後10日目までに血清補正カルシウム値が10.8mg/dL以下に低下することを正常化と定義した。
副作用発現頻度は、84.6%(22/26例)であった(臨床検査値の異常を含む)。そのうち臨床検査値異常が50.0%(13例)に認められた。主な臨床症状は、発熱53.8%(14例)、低リン酸血症11.5%(3例)、低カリウム血症7.7%(2例)等であった。また、臨床検査値異常の主なものは、血中リン酸塩減少26.9%(7例)、尿中β2‐ミクログロブリン増加15.4%(4例)、血中カリウム減少7.7%(2例)等であった。
17.1.2 外国第II相試験
悪性腫瘍による高カルシウム血症患者におけるパミドロン酸二ナトリウムを対照とした二重盲検比較試験において、ゾレドロン酸4mg点滴静注により、主要評価項目である投与後10日目までの血清補正カルシウム値の正常化率は、88.4%(86例中76例)を示し、パミドロン酸二ナトリウムの正常化率69.7%(99例中69例)と比較して有意(p=0.002)に高かった。なお、ゾレドロン酸投与後10日目までに血清補正カルシウム値が10.8mg/dL以下に低下することを正常化と定義した。
副作用発現頻度は、ゾレドロン酸4mg投与群で20.9%(18/86例)であった。主な副作用は、発熱7.0%(6例)、低カルシウム血症5.8%(5例)、低リン酸血症3.5%(3例)等であった。
〈多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変〉
17.1.3 国内第III相試験
乳癌骨転移患者におけるプラセボを対照とした二重盲検比較試験において、SRE(骨関連事象:病的骨折、骨病変に対する放射線治療、骨病変に対する外科的手術、脊髄圧迫)発現割合は、ゾレドロン酸4mg群で29.8%を示し、プラセボ群の49.6%と比較して、有意(p=0.003)に低く、ゾレドロン酸4mgはSREの発現を抑制した。
副作用発現頻度は、ゾレドロン酸投与群で62.3%(71/114例)であった(臨床検査値の異常を含む)。主な副作用は、発熱42.1%(48例)、嘔気13.2%(15例)、けん怠感13.2%(15例)、頭痛11.4%(13例)、骨痛8.8%(10例)、関節痛7.0%(8例)等であった。また、臨床検査値異常の主なものは、尿中β2‐ミクログロブリン増加6.1%(7例)、β‐Nアセチル‐D‐グルコサミニダーゼ増加5.3%(6例)等であった。
17.1.4 外国第III相試験
(1)乳癌骨転移及び多発性骨髄腫患者におけるパミドロン酸二ナトリウム90mgを対照とした二重盲検比較試験において、SRE発現割合は、ゾレドロン酸4mg群で44%、パミドロン酸二ナトリウム90mg群で46%を示し、差の95%信頼区間の上限3.7%は規定した非劣性マージンである8%を下回り、ゾレドロン酸4mgはパミドロン酸二ナトリウム90mgに劣らないことが検証された。
(2)乳癌又は前立腺癌以外の固形癌骨転移患者におけるプラセボを対照とした二重盲検比較試験において、最初のSREが発現するまでの期間の中央値は、ゾレドロン酸4mg群で230日を示し、プラセボ群の163日と比較して有意(p=0.023)に長く、ゾレドロン酸4mgはSREの発現を延長させた。
(3)前立腺癌骨転移患者におけるプラセボを対照とした二重盲検比較試験において、SRE発現割合は、ゾレドロン酸4mg群で33%を示し、プラセボ群の44%と比較して有意(p=0.021)に低く、ゾレドロン酸4mgはSREの発現を抑制した。

18.1 作用機序
ゾレドロン酸の骨吸収阻害作用の主な機序は、破骨細胞のアポトーシス誘導及び機能喪失であると考えられる。
18.2 高カルシウム血症改善作用
甲状腺・副甲状腺摘出ラットを用いた活性型ビタミンD3誘発高カルシウム血症モデルにゾレドロン酸を皮下投与したとき、用量依存的に血清カルシウム濃度を低下させる。
18.3 骨吸収阻害作用
ゾレドロン酸はマウス頭蓋冠培養系において、各種カルシウム遊離促進剤によるマウス頭蓋冠からのカルシウム遊離を用量依存的に阻害する。ゾレドロン酸は乳癌細胞及び骨髄腫細胞の骨転移モデルにおける溶骨性病変を抑制する。

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