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エストラサイトカプセル156.7mg

販売名
エストラサイトカプセル156.7mg
識別コード
401 401
薬価
156.7mg1カプセル 203.80円
製造メーカー
日本新薬

添付文書情報2022年09月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他のアルキル化剤
一般名
エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物カプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 本剤の成分、エストラジオール又はナイトロジェンマスタードに対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 血栓性静脈炎、脳血栓、肺塞栓等の血栓塞栓性障害、虚血等の重篤な冠血管疾患、又はその既往歴のある患者[エストロゲン様作用により症状を悪化又は再発させるおそれがある]。
2.3. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.4. 重篤な血液障害のある患者[血液障害を悪化させるおそれがある]。
2.5. 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]。
効能・効果
前立腺癌。
用法・用量
通常成人1回2カプセル(エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物として313.4mg)を1日2回経口投与する。
症状により適宜増減する。
生殖能を有する者
肝機能異常、血液障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.4、9.3.2、11.1.5参照〕。
9.1.1. 心疾患又はその既往歴のある患者:体液貯留が生じ症状を悪化又は再発させるおそれがある。
9.1.2. てんかん患者:エストロゲン様作用により、時折体液貯留が生じ状態が悪化することがある。
9.1.3. 糖尿病患者:十分な管理を行いながら投与すること(血糖値を上昇させるおそれがある)。
9.1.4. 血液障害<重篤な血液障害を除く>のある患者:血液障害を悪化させるおそれがある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
9.2.1. 腎疾患又はその既往歴のある患者:浮腫を生じることがあり、体液の貯留を伴うような腎疾患では症状を悪化又は再発させるおそれがある。
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(肝障害を悪化させたとの報告がある)〔2.3参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:肝障害を悪化させたとの報告がある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
相互作用
10.2. 併用注意:1). ACE阻害剤(エナラプリルマレイン酸塩、イミダプリル塩酸塩、アラセプリル)〔11.1.3参照〕[血管浮腫(報告された多くの症例に血管浮腫の副作用が知られたACE阻害剤が併用されているので、これらの薬剤との併用により血管浮腫発現の可能性が高まることが否定できない)]。
2). 牛乳、乳製品、カルシウムを多量に含有する食物、カルシウム製剤<服用>[同時に服用することにより吸収が抑制され本剤の作用を減弱させる(カルシウムイオンとの間に不溶性の複合体が形成されるため)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 血栓塞栓症:血栓性静脈炎、脳血栓、肺血栓、脳梗塞(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.2. 心筋梗塞、心不全、狭心症(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 血管浮腫(頻度不明):呼吸困難を伴う顔面腫脹、舌腫脹、声門腫脹、喉頭腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道の確保等の適切な処置を行うこと〔10.2参照〕。
11.1.4. 胸水(頻度不明)。
11.1.5. 肝機能障害(頻度不明)、黄疸(0.5%)〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液:(5%未満)貧血、白血球減少、(頻度不明)血小板減少、白血球増多。
2). 肝臓:(5%未満)AST上昇、ALT上昇等の肝機能異常。
3). 代謝異常:(5%以上)浮腫、(頻度不明)低蛋白血症、BUN上昇、血清トリグリセライド上昇。
4). 循環器:(5%未満)高血圧、(頻度不明)心悸亢進。
5). 消化器:(5%以上)食欲不振(23.2%)、消化不良、(5%未満)悪心・嘔吐、腹痛、下痢、(頻度不明)口渇。
6). 乳房:(5%以上)女性化乳房(71.2%)。
7). 皮膚:(頻度不明)発疹、皮膚そう痒。
8). 呼吸器:(5%未満)息切れ。
9). その他:(5%未満)胸痛、頭痛、疲労、(頻度不明)発熱、性欲減退、味覚異常、全身倦怠感。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤を投与した患者(ホルモン療法併用例あるいは放射線療法併用例等を含む)に、二次性悪性腫瘍(白血病、骨髄異形成症候群、乳癌等)が発生したとの報告がある。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
前立腺癌患者4例にエストラムスチンリン酸エステル420mg注)を単回経口投与して主要代謝物の血漿中濃度を測定した。主代謝物であるエストロムスチン濃度は投与後2.2時間で最高値に達し、その後、13.6時間の半減期で消失した。なお、未変化体は検出されなかった(外国人データ)。
前立腺癌患者にエストラムスチンリン酸エステル420mgを単回経口投与した後の血漿中活性代謝物濃度推移(4例のうちの1例の患者)

16.1.2 反復投与
前立腺癌患者7例にエストラムスチンリン酸エステル1日560mgを2年半にわたり投与し、4週間後、1年半後、2年半後の主要代謝物の血漿中濃度を測定したところ、各代謝物濃度の有意な変化はなかった(外国人データ)。
16.3 分布
エストラムスチンリン酸エステル560~840mg/日注)を1~9年間経口投与されている前立腺癌患者6例で、エストラムスチンリン酸エステルの主要代謝物の前立腺癌組織中及び血漿中濃度を測定した。前立腺癌組織、血漿中ともにエストロムスチンの濃度が最も高かった。エストラムスチンの前立腺癌組織中濃度は血漿中より約6倍高く、組織へ良好に移行していることが示された(外国人データ)。
前立腺癌組織中濃度/血漿中濃度比

前立腺癌組織中の各代謝物濃度
→図表を見る(PDF)

16.4 代謝
エストラムスチンリン酸エステル経口投与後の前立腺癌患者の前立腺癌組織中及び血漿中代謝物はエストラムスチン、エストロムスチン、エストロン及びエストラジオールであった(外国人データ)。
16.5 排泄
前立腺癌患者3例にエストラジオール6,7位に3H、カルバメート結合部に14Cで二重標識したエストラムスチンリン酸エステル145mg注)を経口投与し、尿中及び糞中の3H及び14Cの放射能を測定した。投与96時間後までに投与量の約60%が尿及び糞中に排泄された(外国人データ)。
注)本剤の承認された1回用量は313.4mg(エストラムスチンリン酸エステルとして280mg)である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
国内24研究施設よりなるエストラサイト研究会が302例の前立腺癌を対象に臨床評価を行い、3ヵ月以上の観察により評価可能と判断された216例について研究会の統一効果判定を行った。その結果、未治療の新鮮例では約90%に有効であり、著明な前立腺腫瘍縮小効果が認められたほか、従来の内分泌療法に無効又は抵抗性を示し制御不能となった既治療例においても約40%に反応が得られた。
超音波断層法による前立腺重量の実数計量においても同様の成績が得られた。
総合効果(3ヵ月後判定)
→図表を見る(PDF)

更に、2年間を超えた長期継続投与における効果を検討した結果、未治療の新鮮例で66%、従来の内分泌療法が制御不能となった既治療例でも29%に少なくとも1年以上の寛解が得られ、このうち未治療例においては34%、既治療例においても5%には、ほぼ根治的な治療効果がみられた。
長期投与における治療効果
→図表を見る(PDF)

18.1 作用機序
エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物は、卵胞ホルモン剤のエストラジオールとアルキル化剤のナイトロジェンマスタードを化学的に結合させた化合物である。
前立腺癌組織に特異的に存在するestramustine binding protein(EMBP)により癌組織に集積され、マイクロチューブルの重合を阻害することにより殺細胞作用を示す。
18.2 抗腫瘍作用
マウス移植果糖肉腫、アンドロゲン依存性乳癌(SC‐115)及びラットDMBA誘発乳癌の増殖抑制効果、Ehrlich腹水癌及びSarcoma180移植マウス並びに腹水肝癌(AH66、AH41C)移植ラットの延命効果、更にはヌードマウス移植ヒト前立腺癌の病理組織学的変性が認められている。
また、ヒト前立腺癌の動物モデルとして最も類似の特性を示すラット自然発症前立腺癌(R‐3327)に対しても明らかな増殖抑制、細胞変性を示す。
18.3 殺細胞作用
ヒト前立腺癌細胞(DU145、PC3)に対してノルナイトロジェンマスタードより低濃度からmitotic arrestにより殺細胞作用を示す。
18.4 抗前立腺作用
内因性及び外因性アンドロゲンに拮抗して、ラット前立腺重量の抑制、前立腺DNA、RNA含量の低下を示すほか、前立腺クエン酸水和物、果糖含量の低下、5α‐reductase活性の低下が認められている。
更に、病理組織学的にも前立腺細胞の明らかな退行性所見が得られるなど、抗アンドロゲン作用にとどまらず細胞毒作用も認められる。

一包可:不可

抗悪性腫瘍剤

分割:不可
粉砕:不明

抗悪性腫瘍剤

製造販売会社
日本新薬
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