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トレアキシン点滴静注用100mg

販売名
トレアキシン点滴静注用100mg
薬価
100mg1瓶 93991.00円
製造メーカー
シンバイオ製薬

添付文書情報2021年11月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他のアルキル化剤
一般名
ベンダムスチン塩酸塩注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
1.2. 骨髄抑制により感染症等の重篤な副作用があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
1). 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫。
2). 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫。
3). 慢性リンパ性白血病。
4). 腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及び未治療のマントル細胞リンパ腫並びに慢性リンパ性白血病〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと〔17.1.2-17.1.4、17.1.9参照〕。
5.2. 〈再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.6-17.1.8参照〕。
用法・用量
〈低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫〉
1). 抗CD20抗体併用の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
2). 単独投与の場合(再発又は難治性の場合に限る)
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈マントル細胞リンパ腫〉
1). 未治療の場合
リツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
2). 再発又は難治性の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉
1). リツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、最大6サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
2). リツキシマブ(遺伝子組換え)及びポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)併用の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、最大6サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈慢性リンパ性白血病〉
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として100mg/㎡(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置〉
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉本剤による治療中に高度の骨髄抑制が認められた場合には、次のような目安により、適切に休薬、減量又は投与中止を考慮すること〔11.1.1参照〕。
1). 〈効能共通〉休薬:本剤による治療中に高度骨髄抑制が認められた場合には、次サイクル投与開始にあたり、好中球数及び血小板数が好中球数1000/mm3以上及び血小板数75000/mm3以上に回復するまで休薬すること。
2). 〈効能共通〉減量又は中止:治療中に、次記の指標に該当する骨髄抑制が認められた場合には、休薬の項の指標に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始すること。その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること。
①. 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫の場合:治療中に、好中球数500/mm3未満又は血小板数25000/mm3未満に該当する骨髄抑制が認められた場合には、好中球数1000/mm3以上及び血小板数75000/mm3以上に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること[a.前サイクル投与量120mg/㎡の場合:90mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.前サイクル投与量90mg/㎡の場合:60mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.前サイクル投与量60mg/㎡の場合:投与中止]。
②. 慢性リンパ性白血病の場合:治療中に、好中球数500/mm3未満又は血小板数25000/mm3未満に該当する骨髄抑制が認められた場合には、好中球数1000/mm3以上及び血小板数75000/mm3以上に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること[a.前サイクル投与量100mg/㎡の場合:75mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.前サイクル投与量75mg/㎡の場合:50mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.前サイクル投与量50mg/㎡の場合:投与中止]。
③. 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の場合(リツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合):治療中に、好中球数500/mm3未満、好中球数1000/mm3未満が2週間以上持続する、又は血小板数75000/mm3未満に該当する骨髄抑制が認められた場合には、好中球数1000/mm3以上及び血小板数75000/mm3以上に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること[a.前サイクル投与量120mg/㎡の場合:90mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.前サイクル投与量90mg/㎡の場合:60mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.前サイクル投与量60mg/㎡の場合:投与中止]。
④. 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の場合(リツキシマブ(遺伝子組換え)及びポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)併用の場合):治療中に、好中球数1000/mm3未満又は血小板数50000/mm3未満に該当する骨髄抑制が認められた場合には、好中球数1000/mm3以上及び血小板数75000/mm3以上に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次サイクル投与予定日の7日目までに回復した場合は、減量せずに投与し、8日目以降に回復した場合は、次のとおり減量又は投与を中止すること[a.次サイクル投与予定日の8日目以降に回復した場合で、前サイクル投与量90mg/㎡の場合:70mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.次サイクル投与予定日の8日目以降に回復した場合で、前サイクル投与量70mg/㎡の場合:50mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.次サイクル投与予定日の8日目以降に回復した場合で、前サイクル投与量50mg/㎡の場合:投与中止]。
7.2. 〈効能共通〉本剤による治療中に非血液毒性が認められた場合には、次のような目安により、適切に休薬、減量又は投与中止を考慮すること。
1). 〈効能共通〉休薬:本剤による治療中に非血液毒性が認められた場合には、*次サイクル投与開始にあたり、臨床検査値等がGrade2以下の非血液毒性(総ビリルビン:2.0mg/dL未満、血清クレアチニン:2.0mg/dL未満)に回復するまで休薬すること。
2). 〈効能共通〉減量又は中止:治療中に、次記の指標に該当する副作用が認められた場合には、休薬の項の指標に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始すること。その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること。
①. 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫及び再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の場合:治療中に、*Grade3以上の非血液毒性に該当する副作用が認められた場合には、*Grade2以下の非血液毒性(総ビリルビン:2.0mg/dL未満、血清クレアチニン:2.0mg/dL未満)に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること[a.前サイクル投与量120mg/㎡の場合:90mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.前サイクル投与量90mg/㎡の場合:60mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.前サイクル投与量60mg/㎡の場合:投与中止]。
②. 慢性リンパ性白血病の場合:治療中に、*Grade3以上の非血液毒性に該当する副作用が認められた場合には、*Grade2以下の非血液毒性(総ビリルビン:2.0mg/dL未満、血清クレアチニン:2.0mg/dL未満)に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始し、その場合、次のとおり減量又は投与中止を考慮すること[a.前サイクル投与量100mg/㎡の場合:75mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、b.前サイクル投与量75mg/㎡の場合:50mg/㎡に減量(以降投与量を維持し、増量しないこと)、c.前サイクル投与量50mg/㎡の場合:投与中止]。
*:NCI-CTCAE Version4.0。
7.3. 〈低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及び未治療のマントル細胞リンパ腫〉抗CD20抗体の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容、特に用法・用量及び適応患者を十分に理解した上で行うこと〔17.1.2-17.1.5参照〕。
7.4. 〈再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫及び慢性リンパ性白血病〉他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
生殖能を有する者
8.1. 骨髄機能が抑制され、感染症増悪又は感染症等の重篤な副作用が増悪又はあらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔1.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. リンパ球減少が高頻度にあらわれ、重症免疫不全増悪又は重症免疫不全が発現することがあるので、頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、免疫不全の兆候について綿密な検査を行うこと(カンジダ等の真菌、サイトメガロウイルス等のウイルス、ニューモシスティス等による重症日和見感染に注意すること)。
また、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと〔9.1.2、9.1.4、11.1.1、11.1.2参照〕。
8.3. 本剤による治療後、二次発がんが発生したとの報告があるので、本剤の投与終了後も経過を観察するなど十分に注意すること。
9.1.1. 骨髄抑制のある患者:骨髄抑制が増強されるおそれがある〔1.2、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 感染症を合併している患者:骨髄抑制により感染症が増悪するおそれがある〔8.2、11.1.2参照〕。
9.1.3. 心疾患(心筋梗塞、重度不整脈等)を合併する又は既往歴のある患者:心疾患を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 肝炎ウイルス感染又は既往を有する患者:本剤の治療期間中及び治療終了後は、継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス再活性化の徴候や症状の発現に注意すること(本剤の投与により、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎があらわれることがある)〔8.2、11.1.2参照〕。
腎機能障害患者:副作用が強くあらわれるおそれがある。
肝機能障害患者:副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.4.1. 妊娠する可能性のある女性患者:妊娠する可能性のある女性患者には、投与期間中及び投与終了後3カ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. パートナーが妊娠する可能性のある男性患者:パートナーが妊娠する可能性のある男性患者には、投与期間中は適切な避妊法を用いるよう指導する(また、投与終了後6カ月間は避妊することが望ましい)〔9.5妊婦の項、15.2参照〕。
9.4.3. 生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること〔15.2参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:他の抗悪性腫瘍剤[骨髄抑制等の副作用が増強することがある(骨髄抑制作用を増強する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 骨髄抑制:白血球減少(68.9%)、血小板減少(37.4%)、好中球減少(34.1%)、リンパ球減少(30.6%)、ヘモグロビン減少(25.7%)、顆粒球減少(24.0%)、CD4リンパ球減少(23.7%)、赤血球減少(9.6%)等の骨髄抑制があらわれることがある〔1.2、7.1、8.1、8.2、9.1.1参照〕。
11.1.2. 感染症:肺炎(2.0%)、敗血症(0.7%)等の重度感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎があらわれることがある〔8.2、9.1.2、9.1.4参照〕。
11.1.3. 間質性肺疾患(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. 腫瘍崩壊症候群(0.8%):急性腎障害に至るおそれがあるので、体内水分量を適切に維持し、血液生化学検査(特に尿酸及びカリウム)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。
11.1.5. 重篤な皮膚症状(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、口腔粘膜発疹、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 血液:(10%以上)貧血、イムノグロブリン低下(IgA低下、IgM低下、IgG低下)、(10%未満)溶血性貧血、発熱性好中球減少症、汎血球減少、単球減少、白血球増加、好中球増加、好酸球増加、リンパ球増加、ヘモグロビン増加、(頻度不明)播種性血管内凝固、CD4/CD8比低下、CD4/CD8比上昇、ヘマトクリット減少、網状赤血球減少、無顆粒球症。
2). 心・血管障害:(10%未満)不整脈(房室ブロック、洞性頻脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮等)、動悸、心筋梗塞、心血管障害、心障害、心嚢液貯留、心不全、左室機能不全、循環虚脱、パジェット・シュレッター症候群、血管障害(血管痛)、低血圧、高血圧、高血圧クリーゼ、ほてり、潮紅、静脈炎、静脈血栓症、心電図QT延長、心電図ST-T部分異常、心電図T波振幅減少、(頻度不明)心肺不全、出血。
3). 眼:(10%未満)眼そう痒症、眼充血、眼瞼紅斑、強膜出血、角膜炎、閃輝暗点、流涙増加。
4). 消化器:(10%以上)便秘、下痢、悪心、嘔吐、(10%未満)口角口唇炎、口腔障害、口腔内潰瘍形成、口内炎、口内乾燥、舌障害、舌炎、食道痛、消化不良、おくび、胃炎、胃障害、胃食道逆流性疾患、胃不快感、腹痛、下腹部痛、腹部膨満、びらん性十二指腸炎、イレウス、痔核、肛門出血、(頻度不明)潰瘍性食道炎、胃腸出血、消化管運動過剰。
5). 肝臓:(10%未満)ALT上昇、AST上昇等の肝機能異常、胆汁うっ滞、胆石症、胆嚢ポリープ、肝毒性、γ-GTP上昇、血中ビリルビン低下、高ビリルビン血症。
6). 代謝・栄養系:(10%以上)食欲不振、LDH上昇、(10%未満)高血糖、低比重リポ蛋白増加、脱水、高アミラーゼ血症、高カリウム血症、高クロール血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、ALP上昇、総蛋白低下、低アルブミン血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低リン酸血症、(頻度不明)ALP低下、高カルシウム血症。
7). 筋骨格系:(10%未満)関節痛、筋骨格硬直、筋肉痛、頚部痛、骨痛、四肢痛、側腹部痛、背部痛。
8). 精神神経系:(10%未満)回転性めまい、体位性めまい、浮動性めまい、感覚障害、感覚鈍麻、錯感覚、味覚異常、知覚過敏、嗅覚錯誤、無感情、認知症、睡眠障害、不眠症、眠気、末梢性ニューロパチー、ラクナ梗塞、頭痛、頭部不快感、(頻度不明)抗コリン作動性症候群、失声症、運動失調、脳炎、気分変化。
9). 泌尿器:(10%未満)腎機能障害、腎結石症、腎不全、血尿、蛋白尿、頻尿、膀胱刺激症状、クレアチニン上昇、β2ミクログロブリン増加、BUN上昇、(頻度不明)BUN低下。
10). 呼吸器:(10%未満)肺塞栓症、肺障害、肺浸潤、過敏性肺臓炎、呼吸不全、胸水、上気道炎症、口腔咽頭痛、口腔咽頭不快感、湿性咳嗽、咳嗽、アレルギー性鼻炎、鼻出血、鼻漏、しゃっくり、(頻度不明)原発性異型肺炎、肺線維症、肺機能異常。
11). 皮膚:(10%以上)発疹(22.8%)、(10%未満)皮膚炎、ざ瘡様皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、剥脱性皮膚炎、皮膚びらん、皮膚乳頭腫、皮膚剥脱、皮膚疼痛、乾皮症、乾癬、多形紅斑、紅斑、蕁麻疹、斑状丘疹状皮疹、湿疹、皮膚そう痒症、過敏性血管炎、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚色素沈着障害、寝汗、多汗症、(頻度不明)そう痒性皮疹、点状出血[必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること]。
12). 注射部位:(10%未満)注射部位血管外漏出、注射部位反応(発赤、疼痛、硬結等)。
13). その他:(10%以上)発熱、疲労、倦怠感、過敏症、(10%未満)C-反応性蛋白増加、浮腫、注入に伴う反応、悪寒、熱感、低体温、粘膜炎症、外耳炎症、耳管閉塞、耳鳴、無力症、不規則月経、無月経、体重減少、体重増加、サルコイドーシス、胸痛、疼痛、腫瘍疼痛、節足動物刺傷アレルギー、全身健康状態悪化、(頻度不明)不妊症、尿中ウロビリン陽性、多臓器不全。
高齢者
患者の状態を十分に観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(妊娠動物(マウス及びラット)において、胚毒性・胎仔毒性及び催奇形性が認められたとの報告がある)〔2.2、9.4.1、9.4.2、15.2参照〕。
授乳しないことが望ましい(本剤の乳汁移行については不明であるが、本剤は乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である可能性があるため、乳汁移行の可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある)〔15.2参照〕。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 1日用量の調製方法:1バイアルあたり40mLの注射用水で溶解し、患者の体表面積から換算した投与量を生理食塩液で希釈し、最終投与液を250mLに調製すること。なお、調製時には、手袋を着用することが望ましい。
14.1.2. 本剤が体部に付着した場合:直ちに石鹸及び多量の水で十分に洗い、眼は水で洗浄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 点滴静注に際し、投与液が血管外に漏れると、投与部位に紅斑、腫脹、疼痛、壊死を起こすことがあるので、投与液が血管外に漏れないように投与すること(血管外に漏れた場合は、速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
14.2.2. 調製後は、3時間以内に投与を終了すること。
包装開封後もバイアルを箱に入れて保存すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報細菌を用いた復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、ラットの骨髄細胞を用いた小核試験及びマウスを用いた優性致死試験において、遺伝毒性が報告された。また、動物(マウス及びラット)において受胎能低下及び精巣毒性が報告された〔9.4.2、9.4.3、9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人患者に、本剤90又は120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間点滴静注したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間点滴静注したときの血漿中濃度推移

16.3 分布
本剤のヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験で約94~96%であり、α1酸性糖蛋白(<6%)よりもアルブミン(80~92%)への結合率が高かった。
16.4 代謝
16.4.1 ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験において、本剤はCYP1A2によってgamma‐hydroxybendamustine[M3]及びN‐des‐methylbendamustine[M4]に代謝され、また、非酵素的加水分解を受けることが確認された。
16.4.2 日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、M3及びM4の平均AUCは、M3で未変化体の6.3%、M4で1.2%であった。
16.4.3 本剤は主としてグルタチオン抱合を受けた後、システイン抱合体そしてメルカプツール酸抱合体の代謝経路を経て代謝されると推定されている。
16.5 排泄
16.5.1 日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、未変化体、M3及びM4の24時間尿中排泄率は、それぞれ投与量の1.6%、0.2%及び0.1%であった。
16.5.2 ラットに[14C]ベンダムスチンを静脈内投与後168時間までの尿・糞中放射能排泄率は尿中36.5%、糞中49.0%であり、イヌにおいては尿中22.2%、糞中66.4%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能又は腎機能障害者における薬物動態
がん患者において、肝・腎機能正常の場合と肝機能障害(肝への浸潤・転移が30%~70%)又は腎機能障害(クレアチニンクリアランスが60mL/min以下)がある場合を比較するために、本剤120mg/m2/日を30分点滴静注後の薬物動態を評価した。肝・腎機能正常、肝機能障害及び腎機能障害者における薬物動態パラメータは次のとおりであった(外国人データ)。
→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫〉
17.1.1 国内第II相臨床試験(2007002試験)
がん化学療法又は抗体療法の治療歴を有する低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫の患者を対象に、本剤を単独で投与(本剤120mg/m2をDay1及びDay2に静脈内投与し、その後19日間休薬する。これを1サイクルとして、最大6サイクルまで投与)された臨床成績は次のとおりであった。
国内第II相臨床試験(2007002試験)の有効性成績の要約
→図表を見る(PDF)

また、安全性評価対象例69例中69例(100%)に副作用が認められた。主な副作用は、リンパ球数減少(98.6%)、白血球数減少(97.1%)、好中球数減少(89.9%)、悪心(84.1%)、CD4リンパ球減少(78.3%)、血小板数減少(75.4%)、赤血球数減少(68.1%)、ヘモグロビン減少(66.7%)、食欲減退(60.9%)、血中乳酸脱水素酵素増加(50.7%)、便秘(46.4%)、C‐反応性蛋白増加(44.9%)、嘔吐(42.0%)、疲労(40.6%)、血中免疫グロブリンM減少(40.6%)、発疹(39.1%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加(36.2%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加(34.8%)、体重減少(34.8%)、発熱(31.9%)、静脈炎(30.4%)等であった。
〈未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫〉
17.1.2 国内第II相臨床試験(2011002試験)
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又は造血幹細胞移植の適応とならないマントル細胞リンパ腫の患者を対象に、本剤とリツキシマブを併用にて(4週間を1サイクルとして、本剤90mg/m2をDay1及びDay2に、リツキシマブ375mg/m2を第1サイクルはDay0、第2サイクル以降はDay1に点滴静脈内投与し、その後少なくとも26日間休薬する)、最大6サイクルまで投与した結果、完全寛解率は、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫67.8%(40/59例)及びマントル細胞リンパ腫70.0%(7/10例)であった。
また、安全性評価対象例69例中69例(100%)に副作用が認められた。主な副作用は白血球数減少(100%)、リンパ球数減少(97.1%)、好中球数減少(94.2%)、CD4リンパ球減少(92.8%)、悪心(66.7%)、便秘(62.3%)、血小板数減少(55.1%)、倦怠感(53.6%)、低γグロブリン血症(52.2%)、食欲不振(43.5%)、注入に伴う反応(40.6%)、発疹(39.1%)、貧血(34.8%)、静脈炎(34.8%)、AST上昇(31.9%)、LDH増加(30.4%)等であった。[5.1、7.3参照]
17.1.3 海外第III相臨床試験(NHL1‐2003試験)
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫の患者を対象とした無作為化非盲検群間比較試験の成績概要は次のとおりであった。本剤とリツキシマブの併用注1とR‐CHOP注2を比較した。
主要評価項目とされた治験責任医師判定による無増悪生存期間(PFS)の最終解析時の成績は、R‐CHOP群の31.3カ月(中央値)に対して、本剤群では61.4カ月(中央値)であった。ただし、治験実施計画書に事前に規定されていない解析計画に基づくものであるため、R‐CHOP群に対する本剤群の優越性は検証されていない。
また、本剤が投与された安全性評価対象例267例中263例(98.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、白血球数減少(81.6%)、顆粒球数減少(54.3%)、嘔吐(40.8%)、ヘモグロビン減少(36.0%)、血小板数減少(27.3%)、発疹(24.3%)、トランスアミナーゼ上昇(22.1%)、発熱(20.6%)等であった。[5.1、7.3参照]
海外第III相臨床試験(NHL1‐2003試験)の有効性成績の要約
→図表を見る(PDF)

〈未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫〉
17.1.4 国際共同第III相臨床試験(GALLIUM試験)
未治療のCD20陽性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者1,401例(日本人129例を含む)を対象とした非盲検無作為化比較試験注6の成績概要は次のとおりであった。オビヌツズマブ(遺伝子組換え)と化学療法注7(CHOP注8、CVP注9又は本剤注10)との併用注11(オビヌツズマブ/化学療法群)とリツキシマブと化学療法との併用注12(対照群)を比較した。
濾胞性リンパ腫患者注13(1,202例、日本人123例を含む)において、オビヌツズマブ/化学療法群では、対照群に比べ主要評価項目である治験責任医師判定によるPFSの有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.66[0.51~0.85]、[層別Log‐rank検定:P=0.0012(有意水準両側0.012)]、2016年1月31日データカットオフ)、中央値[95%信頼区間]はオビヌツズマブ/化学療法群では未達[推定不能]、対照群では未達[47.1カ月~推定不能]であった。また、本剤が併用された濾胞性リンパ腫患者686例において、本剤/オビヌツズマブ群では、本剤/リツキシマブ群に比べ治験責任医師判定によるPFSのハザード比[95%信頼区間]は0.61[0.43~0.86]であった。
また、本剤が投与された濾胞性リンパ腫患者の安全性評価対象例676例(日本人12例を含む)中578例(85.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、悪心(48.7%)、疲労(30.8%)、好中球減少症(26.6%)、注入に伴う反応(14.8%)、嘔吐(14.1%)、便秘(11.1%)等であった。[5.1、7.3参照]
注6:導入療法期(最大8サイクル)と、導入療法期終了時に部分奏効以上の奏効が認められた患者を対象に、維持療法期が設定された。
注7:CHOP、CVP又は本剤のいずれかとの併用。
注8:21日間を1サイクルとして、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン塩酸塩50mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay1に静脈内投与、並びにプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgをDay1~5に経口投与。
注9:21日間を1サイクルとして、シクロホスファミド750mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay1に静脈内投与、並びにプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgをDay1~5に経口投与。
注10:28日間を1サイクルとして、本剤90mg/m2をDay1及びDay2に静脈内投与、並びに第1サイクルのDay1にプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgを経口又は静脈内投与。
注11:CHOP、CVP又は本剤との併用で、オビヌツズマブ1日1回1000mgを第1サイクルはDay1、8及びDay15、第2サイクル以降はDay1に静脈内投与した。維持療法期では、オビヌツズマブ1日1回1000mgを2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
注12:CHOP、CVP又は本剤との併用で、リツキシマブ1回375mg/m2を各サイクルのDay1に静脈内投与した。維持療法期では、リツキシマブ1回375mg/m2を2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
注13:オビヌツズマブの承認効能・効果は、CD20陽性の濾胞性リンパ腫である。
〈再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫〉
17.1.5 海外第III相臨床試験(GADOLIN試験)
リツキシマブ治療抵抗性注14のCD20陽性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者413例を対象とした非盲検無作為化比較試験注15の成績概要は次のとおりであった。本剤とオビヌツズマブとの併用注16(本剤/オビヌツズマブ併用群)と本剤単独投与注17(対照群)を比較した注13。
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者396例において、本剤/オビヌツズマブ併用群では、対照群に比べ主要評価項目である中央判定によるPFSの有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.55[0.40~0.74]、[層別Log‐rank検定:P=0.0001(有意水準両側0.015)]、2014年9月1日データカットオフ)、中央値[95%信頼区間]は本剤/オビヌツズマブ併用群では未達[22.5カ月~推定不能]、対照群では14.9カ月[12.8~16.6カ月]であった。また、濾胞性リンパ腫患者注13 321例において、本剤/オビヌツズマブ併用群では、対照群に比べ中央判定によるPFSのハザード比[95%信頼区間]は0.48[0.34~0.68]であった。
また、本剤が投与された濾胞性リンパ腫患者の安全性評価対象例330例中304例(92.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、注入に伴う反応(55.5%)、悪心(52.4%)、疲労(31.8%)、好中球減少症(25.8%)等であった。[7.3参照]
注14:リツキシマブを含む治療法に対して治療抵抗性の患者(直近のリツキシマブ療法(単剤療法か化学療法との併用のいずれか)に対して不応、又は治療終了後6カ月以内に病勢の進行が認められた患者)が対象とされた。
注15:導入療法期(最大6サイクル)と、導入療法期終了時に病勢進行が認められなかった患者を対象に、維持療法期が設定された。
注16:導入療法期では、28日間を1サイクルとし、第1サイクルではDay1、8及び15、第2~6サイクルではDay1にオビヌツズマブ1回1000mgを静脈内投与、各サイクルのDay1及びDay2に本剤1回90mg/m2を静脈内投与し、最大6サイクル繰り返した。また、第1サイクルのDay1にプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgを経口又は静脈内投与した。維持療法期では、オビヌツズマブ1000mgを2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
注17:導入療法期では、28日間を1サイクルとし、各サイクルのDay1及びDay2に本剤1回120mg/m2を静脈内投与し、最大6サイクル繰り返した。維持療法期では、経過観察とされた。なお、本邦の承認用法・用量は、「21日間を1サイクルとし、各サイクルのDay1及びDay2に本剤1回120mg/m2を静脈内投与する」である。
〈再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉
17.1.6 国内第III相臨床試験(2017002試験)
再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者注18を対象に、本剤とリツキシマブを併用注19投与した結果、主要評価項目である奏効率は76.3%(29/38例、95%信頼区間:59.8~88.6%)であった。
また、安全性評価対象例38例中37例(97.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、リンパ球数減少(89.5%)、好中球数減少(81.6%)、白血球数減少(81.6%)、CD4リンパ球減少(65.8%)、血小板数減少(60.5%)等であった。[5.2参照]
注18:①前治療数が2、かつ救援化学療法及び自家造血幹細胞移植が実施された、②前治療数が2、かつ自家造血幹細胞移植の適応とならず救援化学療法のみによる治療が実施された、又は③前治療数が1、かつ加齢、臓器機能低下等の理由により、2剤以上の抗悪性腫瘍剤の併用による救援化学療法の実施が困難と判断された、のいずれかを満たす患者が対象とされた。
注19:3週間を1サイクルとして、本剤1回120mg/m2をDay2及びDay3、及びリツキシマブ375mg/m2をDay1にそれぞれ静脈内投与した。最大6サイクル投与した。
17.1.7 海外第Ib/II相臨床試験(GO29365試験)
GO29365試験の第II相ランダム化パートにおいて、自家造血幹細胞移植の適応とならない再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象とした非盲検無作為化比較試験の成績概要は次のとおりであった。本剤、リツキシマブ及びポラツズマブ ベドチンとの併用注20(BR+Pola;40例)と本剤とリツキシマブの併用注20(BR;40例)を比較した。
主要評価項目とされた独立評価委員会評価によるPrimary Response Assessment(PRA、本剤最終投与後6~8週)時点におけるPET‐CTを用いた完全奏効割合は、BR+Pola群では40.0%(16/40例)(95%信頼区間:24.9~56.7%)、BR群では17.5%(7/40例)(95%信頼区間:7.3~32.8%)であった(2018年4月30日データカットオフ)。
また、安全性評価対象例(BR+Pola群)39例中36例(92.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少症53.8%、血小板減少症41.0%、下痢及び貧血が各33.3%、疲労及び悪心が各23.1%、発熱及び末梢性ニューロパチーが各20.5%であった。[5.2参照]
注20:3週間を1サイクルとし、各薬剤を最大6サイクル投与する。
・本剤(90mg/m2):第1サイクルではDay2及びDay3、第2~6サイクルではDay1及びDay2
・リツキシマブ(375mg/m2):各サイクルDay1
・ポラツズマブ ベドチン(1.8mg/kg):第1サイクルDay2、第2~6サイクルは各サイクルDay1
17.1.8 国内第II相臨床試験(JO40762試験)
自家造血幹細胞移植の適応とならない再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象に、BR+Pola注20を投与した結果、主要評価項目である治験責任医師評価によるPRA時点におけるPET‐CTを用いた完全奏効割合は34.3%(12/35例、95%信頼区間:19.1~52.2%)であった(2019年12月24日データカットオフ)。また、安全性評価対象例35例中33例(94.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、貧血37.1%、悪心31.4%、血小板減少症及び好中球減少症が各25.7%、便秘、血小板数減少及び好中球数減少が各22.9%、倦怠感及び食欲減退が各20.0%であった。[5.2参照]
〈慢性リンパ性白血病〉
17.1.9 海外第III相臨床試験(02CLL III試験)
未治療の慢性リンパ性白血病患者を対象とする無作為化非盲検群間比較試験の成績概要は次のとおりであった。本剤(100mg/m2を2日間投与し、最大6サイクルまで繰り返す)とクロラムブシル注21(0.8mg/kg、1回/2週間経口投与を最大6サイクルまで繰り返す)を比較した。
奏効率はクロラムブシル群の39.2%(49/125例)に対して、本剤群では67.6%(94/139例)であった。PFSではクロラムブシル群の9.3カ月(中央値)に対して、本剤群では21.7カ月(中央値)であった。
また、本剤の投与を受けた安全性評価対象例161例中137例(85.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球数減少(27.3%)、血小板数減少(24.2%)、発熱(23.6%)、悪心(19.3%)、貧血(18.6%)、白血球数減少(17.4%)、嘔吐(14.9%)等であった。[5.1参照]
海外第III相臨床試験(02CLL III試験)の有効性成績の要約
→図表を見る(PDF)

注21:国内未承認

18.1 作用機序
ベンダムスチン塩酸塩は、アルキル化作用によりDNAを損傷し、p53依存性及び非依存性のアポトーシス誘導、並びに有糸分裂期のチェックポイント阻害による分裂期崩壊誘導といった複数の機序を介して、殺細胞作用を示す。
18.2 抗腫瘍作用
ベンダムスチン塩酸塩は、in vitro試験において、ヒト低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫由来細胞株(DOHH‐2)、マントル細胞リンパ腫由来細胞株(Z‐138、REC‐1)、慢性リンパ性白血病由来細胞株(HG‐3)、前リンパ球性白血病由来細胞株(JVM‐3)及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫由来細胞株(Toledo)に対して、細胞増殖抑制作用を示した。また、ベンダムスチン塩酸塩は、免疫不全マウスの皮下に、DOHH‐2、HG‐3あるいはToledo細胞株を異種移植したin vivo試験において、腫瘍増殖抑制作用を示した。

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販売会社
 

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