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カルセド注射用20mg

販売名
カルセド注射用20mg
薬価
20mg1瓶 4542.00円
製造メーカー
住友ファーマ

添付文書情報2023年06月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
アントラサイクリン系抗生物質製剤
一般名
アムルビシン塩酸塩注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤の使用にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。
1.2. 間質性肺炎があらわれ、死亡に至った例が報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.3、9.1.3、11.1.2参照〕。
1.3. 本剤との因果関係が否定できない重篤な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、8.2、9.1.1、9.1.2、11.1.1、17.1.5参照〕。
1.4. 本剤は、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される患者にのみ投与すること。
禁忌
2.1. 重篤な骨髄機能抑制のある患者[重症感染症等を併発し、致命的となることがある]〔9.1.1参照〕。
2.2. 重篤な感染症を合併している患者[感染症が増悪し、致命的となることがある]〔9.1.2参照〕。
2.3. 胸部単純X線写真で明らかでかつ臨床症状のある間質性肺炎又は胸部単純X線写真で明らかでかつ臨床症状のある肺線維症の患者[症状が増悪し、致命的となることがある]〔9.1.3参照〕。
2.4. 心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害があらわれるおそれがある]。
2.5. 他のアントラサイクリン系薬剤による前治療が限界量等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量(ダウノルビシン塩酸塩では総投与量が体重当り25mg/kg、ドキソルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り500mg/㎡、エピルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り900mg/㎡、ピラルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り950mg/㎡等)に達している患者[心筋障害があらわれるおそれがある]〔9.1.4参照〕。
2.6. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
2.7. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
非小細胞肺癌、小細胞肺癌。
用法・用量
通常、成人にはアムルビシン塩酸塩として45mg(力価)/㎡(体表面積)を約20mLの日局生理食塩液あるいは5%ブドウ糖注射液に溶解し、1日1回3日間連日静脈内に投与し、3~4週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤の投与により重度骨髄機能抑制があらわれることがあるので、投与後、血液検査値の変動に十分留意し、次クールの投与量は患者の状態により適宜減量すること〔1.3、8.1、9.1.1、11.1.1、17.1.5参照〕。
生殖能を有する者
8.1. 重篤な骨髄機能抑制が発現し、ときに致命的経過をたどることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと〔1.3、7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.1、11.1.1、17.1.5参照〕。
8.2. 感染症の発現又は感染症増悪・出血傾向の発現又は出血傾向増悪に十分注意すること〔1.3、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤投与開始前に、胸部X線及び胸部CTの検査で間質性肺炎等の有無を確認し、投与の可否を慎重に判断すること。また投与後は臨床症状(呼吸状態、咳及び発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査等を行い、間質性肺炎の発現に十分注意すること〔1.2、9.1.3、11.1.2参照〕。
8.4. 心電図異常の発現、また、類薬で重篤な心筋障害の発現が報告されているので、適宜心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.4参照〕。
9.1.1. 骨髄機能抑制<重篤な骨髄機能抑制を除く>のある患者:骨髄機能抑制が増悪するおそれがある。前治療により骨髄機能低下している患者では、骨髄機能抑制が強くあらわれることがあるので、これらの患者では初回投与量を適宜減量し、末梢血液の観察を十分に行い、臨床検査値に十分注意すること〔1.3、2.1、7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、11.1.1、17.1.5参照〕。
9.1.2. 感染症<重篤な感染症を除く>のある患者:感染症が増悪するおそれがある〔1.3、2.2、8.2、11.1.1参照〕。
9.1.3. 間質性肺炎<胸部単純X線写真で明らかかつ臨床症状のある間質性肺炎を除く>又は肺線維症<胸部単純X線写真で明らかでかつ臨床症状のある肺線維症を除く>の患者:間質性肺炎又は肺線維症が増悪することがある〔1.2、2.3、8.3、11.1.2参照〕。
9.1.4. 他のアントラサイクリン系薬剤による前治療歴<限界量に達している場合を除く>等心毒性を有する薬剤による前治療歴<限界量に達している場合を除く>のある患者:心筋障害があらわれるおそれがある〔2.5、8.4、10.2参照〕。
9.1.5. 水痘患者:致命的全身障害があらわれるおそれがある。
腎機能障害患者:頻回に腎機能検査を行うこと(副作用が強くあらわれるおそれがある)。
肝機能障害患者:頻回に肝機能検査を行うこと(本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある)。
9.4.1. 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
9.4.2. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には避妊を指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤(アントラサイクリン系薬剤等)〔9.1.4参照〕[これらの薬剤による前治療歴がある場合、あるいは併用療法を行う場合は、心筋障害が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること(心筋障害が増強される可能性がある)]。
2). 投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射[心筋障害が増強するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること(心筋障害が増強される可能性がある)]。
3). 抗悪性腫瘍剤、放射線照射〔11.1.1参照〕[骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること(ともに骨髄機能抑制作用を有する)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 骨髄機能抑制:汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(93.9%)、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)(95.0%)、貧血(80%以上)、血小板減少(47.0%)等があらわれることがある。また、高度な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意すること。なお、白血球数、好中球数及び血小板数の最低値までの期間(中央値)は、それぞれ各クールの投与開始後13日、14日及び13日であった〔1.3、7.用法及び用量に関連する注意、8.1、8.2、9.1.1、9.1.2、9.8高齢者の項、10.2、17.1.5参照〕。
11.1.2. 間質性肺炎(2.2%):異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと〔1.2、8.3、9.1.3参照〕。
11.1.3. 胃・十二指腸潰瘍(頻度不明):吐血、下血、穿孔を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 心臓:(5%以上)心電図異常(T波平低化、QT延長、心房細動、心室性期外収縮、上室性期外収縮、ST低下等)、(0.1~5%未満)不整脈、動悸、左室駆出率低下、血圧低下、(頻度不明)心拡大、心膜滲出液。
2). 肝臓:(5%以上)ALT上昇(22.7%)、AST上昇(17.1%)、LDH上昇(11.6%)、ALP上昇、総ビリルビン上昇、(0.1~5%未満)ウロビリノーゲン陽性、(頻度不明)γ-GTP上昇。
3). 腎臓:(5%以上)BUN上昇、(0.1~5%未満)尿蛋白陽性、クレアチニン上昇。
4). 消化器:(5%以上)食欲不振(65.7%)、悪心・嘔吐(58.6%)、口内炎(12.7%)、下痢(16.0%)、(0.1~5%未満)便秘、口角炎、歯周炎、軟便、下血、(頻度不明)腹痛、腹部不快感。
5). 呼吸器:(0.1~5%未満)肺炎、気胸、(頻度不明)咽頭痛。
6). 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、手足のしびれ、末梢神経障害・知覚神経障害、(頻度不明)頭重、めまい・ふらつき、不眠。
7). 過敏症:(0.1~5%未満)皮疹、発疹、(頻度不明)そう痒。
8). その他:(5%以上)脱毛(70.4%)、発熱(29.8%)、白血球分画異常(39.0%)、血沈亢進(28.6%)、血清総蛋白低下(26.5%)、血清アルブミン低下(24.9%)、A/G比異常(12.9%)、電解質異常(Na異常、K異常、Cl異常、Ca異常)、尿潜血、(0.1~5%未満)全身倦怠、飛蚊症、尿糖陽性、鼻出血、体力喪失、静脈炎、注射部反応、色素沈着、(頻度不明)耳鳴、出血傾向、浮腫、胸内苦悶感、感染、血管痛、尿沈渣白血球陽性、血清アミラーゼ上昇、CRP上昇、吃逆、味覚異常、血小板増加、体重減少、背部痛、白血球増加、関節痛、ほてり。
高齢者
用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(骨髄機能抑制等の副作用
に注意し、異常が認められた場合には、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔及び用量に留意すること)、高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多いため、消失が遅れ高い血中濃度が持続するおそれがある〔11.1.1参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験で、胎仔への移行(妊娠ラット)及び催奇形性(ラット、ウサギ)が認められている)〔2.7、9.4.2参照〕。
授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められ、生殖発生毒性試験で出生仔精巣発育阻害が認められている)。
小児等
9.7.1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 小児に投与する場合には副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること(小児における投与量は確立されていない)。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 本剤は溶解時のpHにより力価の低下及び濁りを生じることがあり、特にpHが3を超えると、力価の低下や経時的に濁りを認めることがあるので、他の薬剤<日局生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を除く>との混注を避けること。
14.1.2. 溶解後は速やかに使用し、濁りが認められた場合は使用しないこと。
(参考)[溶解後の安定性が確認されている時間]1). 5℃:24時間。
2). 25℃:3時間。
3). 30℃:1.5時間。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 静脈内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意すること。
14.2.2. 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結、壊死、炎症を起こすことがあるので、点滴を避け、薬液が血管外に漏れないように投与すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤投与後、未変化体及び活性代謝物の尿中排泄により尿が赤色になることがある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報ラットに6ヵ月間静脈内投与した実験で、0.5mg/kg投与群に皮膚悪性腫瘍、皮下悪性腫瘍及び外耳道悪性腫瘍が発生したとの報告がある。

16.1 血中濃度
非小細胞肺癌の患者に、本剤45mg/m2/日を3日間連日静脈内投与したときの未変化体(アムルビシン)と活性代謝物(アムルビシノール)の血中濃度は次のとおりであり、アムルビシンは血漿、血球のいずれにおいても速やかに消失したが、アムルビシノールは血漿、血球中とも持続的な推移を示した。また、アムルビシノールの濃度は、血漿に比べて血球中で高かった。
血漿中濃度推移

血球中濃度推移

アムルビシン、アムルビシノールの薬物動態学的パラメータ(n=3)
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16.3 分布
16.3.1 ラットに14C標識体を10mg/kg単回静脈内投与し臓器中放射能濃度を測定した。放射能は投与直後から全身に分布し、投与後1~4時間において、骨髄、消化管壁、皮膚、副腎、脾臓、肺、ハーダー氏腺、顎下腺、腎臓及び肝臓に高く分布した。中枢神経系への移行は血漿と同レベルかそれ以下であった。心臓への分布は副腎、骨髄等と比較して低濃度であった。
16.3.2 蛋白結合率
ヒト血漿及び4%ヒト血清アルブミン溶液中に本薬(2μg/mL、20μg/mL)を添加し、平衡透析法により測定した蛋白結合率は次表のとおりであった(in vitro)。
→図表を見る(PDF)

16.4 代謝
ラットに14C標識体を10mg/kg単回静脈内投与した場合の血漿及び血球中の主要成分は、未変化体と活性代謝物アムルビシノールであった。その他に、比較的低濃度のアグリコン体及び脱アミノ体が検出されたが、24時間後には定量限界未満(<0.005μg/mL)となった。
ヒト肝ミクロソーム及びサイトゾルを用いたin vitro試験において、本剤の消失はNADPH‐P450還元酵素、NAD(P)H‐キノン還元酵素及びケトン還元酵素それぞれの阻害剤によって阻害された。
本剤の動物における主要消失経路は胆汁排泄及び代謝であり、またヒトにおいても尿中排泄率が低いことから、本剤の消失には肝臓の寄与が大きいと考えられる。
16.5 排泄
16.5.1 各種悪性腫瘍患者に、本剤20mg/m2/日(2例)又は25mg/m2/日(2例)を5日間連日静脈内投与注)したときの5日目の24時間までの尿中排泄率は、未変化体が0.22~1.71%、アムルビシノールが2.1~17.8%であった。
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人にはアムルビシン塩酸塩として45mg(力価)/m2(体表面積)を約20mLの日局生理食塩液あるいは5%ブドウ糖注射液に溶解し、1日1回3日間連日静脈内に投与し、3~4週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。」である。
16.5.2 ラットに、本剤の14C標識体を10mg/kg単回静脈内投与した場合の投与72時間後までの胆汁中への放射能排泄率は、投与量の58.3%であった。また、同時に採取した尿及び糞中への放射能排泄率は、それぞれ投与量の17.5%及び12.8%であった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈非小細胞肺癌〉
17.1.1 国内後期第II相臨床試験‐1(抗腫瘍効果)
本剤45mg/m2/日を3日間連日、3週間毎に単独投与した抗腫瘍効果は次のとおりであった。主な副作用は血液毒性で、白血球減少が91.8%、好中球減少が96.7%、ヘモグロビン減少が78.7%、血小板減少が44.3%であった。
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17.1.2 国内後期第II相臨床試験‐2(抗腫瘍効果)
本剤45mg/m2/日を3日間連日、3週間毎に単独投与した抗腫瘍効果は次のとおりであった。副作用発現頻度は96.6%(57/59例)であった。主な副作用は血液毒性で、白血球減少が89.8%、好中球減少が89.8%、ヘモグロビン減少が86.4%、血小板減少が54.2%であった。
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17.1.3 国内第I-第II相臨床試験(最大耐量(MTD)及び用量規制毒性(DLT))
本剤の3日間連日、3週間毎の単独投与による非小細胞肺癌に対する国内第I-第II相臨床試験は、40mg/m2/日注)を第1用量レベルとし、次の用量レベルへの増量は5mg/m2/日ずつで実施され、最大耐量は50mg/m2/日注)、用量規制毒性(DLT)は白血球減少、好中球減少、血小板減少及び消化管障害(悪心・嘔吐、下血及び吐血)であった(40mg/m2/日:4例、45mg/m2/日:4例、50mg/m2/日:5例)。
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人にはアムルビシン塩酸塩として45mg(力価)/m2(体表面積)を約20mLの日局生理食塩液あるいは5%ブドウ糖注射液に溶解し、1日1回3日間連日静脈内に投与し、3~4週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。」である。
〈小細胞肺癌〉
17.1.4 国内第II相臨床試験(抗腫瘍効果)
本剤45mg/m2/日を3日間連日、3週間毎に単独投与した抗腫瘍効果は次のとおりであった。主な副作用は血液毒性で、白血球減少が100%、好中球減少が100%、ヘモグロビン減少が78.8%、血小板減少が39.4%であった。
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〈効能共通〉
17.1.5 国内後期第II相臨床試験‐1、2、国内第II相臨床試験(骨髄機能抑制の発現及び回復時期)
本剤を単独投与した非小細胞肺癌に対する国内後期第II相臨床試験‐1、2及び小細胞肺癌に対する国内第II相臨床試験において、白血球数、好中球数、血小板数の最低値、最低値到達までの期間及び回復までの期間は次のとおりであった。[1.3、7.、8.1、9.1.1、11.1.1参照]
→図表を見る(PDF)

(参考)
本剤の単独投与による非小細胞肺癌に対する国内後期第II相臨床試験‐1、2及び小細胞肺癌に対する国内第II相臨床試験では、初回投与量45mg/m2/日より開始した。各クールの投与開始前及び減量は次の規定に従った。
〈投与開始前の規定〉
・初回投与時:
投与前の臨床検査で白血球数4000/μL以上12000/μL以下、血小板数10万/μL以上、ヘモグロビン値10g/dL以上の骨髄機能が保持されている。
・次クール以降の投与時:
白血球数3000/μL以上、血小板数10万/μL以上に回復したことが確認されている。
〈減量規定〉
・投与後、白血球数が1000/μL未満で、それが4日以上持続した場合、又は血小板数の最低値が5万/μL未満の場合には、次クールの投与量を前クールよりも5mg/m2/日減量する。

18.1 作用機序
アムルビシン塩酸塩及び活性代謝物アムルビシノールは、DNAインターカレーション活性、トポイソメラーゼII阻害作用、トポイソメラーゼIIによるcleavable complexの安定化を介したDNA切断作用、ラジカル産生作用を示した(in vitro)。
18.2 抗腫瘍効果
アムルビシン塩酸塩は、マウス実験腫瘍株であるEhrlich固形癌、S‐180肉腫、P‐388、Lewis肺癌及びColon38について抗腫瘍効果を示した(in vivo)。また、ヌードマウス可移植性ヒト腫瘍株MX‐1(乳癌由来)、LX‐1及びLu‐24(以上2細胞株は小細胞肺癌由来)、Lu‐99、LC‐6及びL‐27(以上3細胞株は非小細胞肺癌由来)、SC‐6、SC‐9、St‐4及び4‐1ST(以上4細胞株は胃癌由来)に対して抗腫瘍効果を示した(in vivo)。
アムルビシン塩酸塩及び活性代謝物アムルビシノールはヒト腫瘍細胞株Calu‐1やA549などの肺癌株及びMG‐63などの骨肉腫株などに対して細胞増殖抑制活性を示した(in vitro)。
ドキソルビシン塩酸塩耐性P388細胞株は、アムルビシン塩酸塩及び活性代謝物アムルビシノールに交差耐性を示した(in vitro)。

製造販売会社
住友ファーマ
販売会社
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