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スニチニブ錠12.5mg「NK」

後発医薬品
販売名
スニチニブ錠12.5mg「NK」
識別コード
チニブ 12.5 スニ NK
薬価
12.5mg1錠 2129.60円
製造メーカー
日本化薬

添付文書情報2024年08月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
スニチニブリンゴ酸塩錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2. 心不全等の重篤な心障害があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、必ず本剤投与開始前には、患者の心機能を確認し、また、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い患者の状態(左室駆出率の変動を含む)を十分に観察すること〔8.5.1、8.5.2、9.1.6、11.1.8参照〕。
1.3. 可逆性後白質脳症症候群(RPLS)があらわれることがあるので、RPLSが疑われた場合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと〔11.1.13参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
1). イマチニブ抵抗性消化管間質腫瘍。
2). 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の術前及び術後補助化学療法としての有効性及び安全性は確立していない。
用法・用量
通常、成人にはスニチニブとして1日1回50mgを4週間連日経口投与し、その後2週間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 副作用により、本剤を休薬、減量、中止する場合には、次の基準を考慮すること。減量して投与を継続する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて、12.5mg(1減量レベル)ずつ減量すること。
[本剤の副作用が発現した場合の休薬減量基準]
1). 血液系:
①. 血液系副作用<グレード2>:同一投与量を継続。
②. 血液系副作用<グレード3>:副作用がグレード2以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前と同一投与量で投与を再開できる。
③. 血液系副作用<グレード4>:副作用がグレード2以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前の投与量を1レベル下げて投与を再開する。
2). 非血液系(心臓系を除く):
①. 心臓系を除く非血液系副作用<グレード2>:同一投与量を継続。
②. 心臓系を除く非血液系副作用<グレード3>:副作用がグレード1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は主治医の判断により休薬前と同一投与量又は投与量を1レベル下げて投与を再開する。
③. 心臓系を除く非血液系副作用<グレード4>:副作用がグレード1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前の投与量を1レベル下げて投与を再開するかもしくは主治医の判断で投与を中止する。
3). 心臓系(左室駆出率低下、心室性不整脈):
①. 心臓系副作用<グレード2>(左室駆出率低下<グレード2>、心室性不整脈<グレード2>):副作用がグレード1以下に回復するまで休薬し、回復後は休薬前の投与量を1レベル下げて投与を再開する。
②. 心臓系副作用<グレード3>(左室駆出率低下<グレード3>、心室性不整脈<グレード3>):副作用がグレード1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前の投与量を1レベル下げて投与を再開する。
③. 心臓系副作用<グレード4>(左室駆出率低下<グレード4>、心室性不整脈<グレード4>):投与を中止する。
ただし、次の副作用が発現した場合は、同一用量での投与の継続が可能である。
・ グレード3~4の血清リパーゼ増加又はグレード3~4の血清アミラーゼ増加で、臨床的又は画像診断上確認された膵炎の徴候がない場合は、同一用量での投与の継続が可能である(ただし、回復するまで頻度を上げて臨床症状、臨床検査又は画像上のモニタリングを行う)。
・ 臨床症状を伴わないグレード4の高尿酸血症及びグレード3の低リン血症が発現した場合は、同一用量での投与の継続が可能である。
・ グレード3のリンパ球減少が発現した場合は、同一用量での投与の継続が可能である。
生殖能を有する者
8.1. 骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、各投与コース開始前を含め定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.2. 高血圧があらわれることがあるので、投与期間中は定期的に血圧を測定し、必要に応じて適切な処置を行うこと〔9.1.3、11.1.3参照〕。
8.3. 腫瘍変性・縮小に伴う出血があらわれることがあるので、十分に観察を行い、定期的検査において血液検査(ヘモグロビン)等を実施すること〔9.1.9、11.1.5、11.1.6参照〕。
8.4. 脳転移を有する患者で脳出血があらわれることがあるので、脳転移を疑う症状がなく本剤の投与が開始された患者においても、患者を慎重に観察し、神経学的異常が疑われた場合には脳転移及び脳出血の可能性を考慮して、本剤の投与中止を含めて適切な措置を行うこと〔9.1.10参照〕。
8.5. 心不全、左室駆出率低下があらわれることがあるので、次の点に注意すること。
8.5.1. 本剤の投与開始前に心疾患のリスクについて、左室駆出率の測定等により確認すること。心不全、左室駆出率低下があらわれることがあるので、心疾患のリスクのある患者に本剤を投与する場合には、うっ血性心不全の徴候及び症状について綿密な観察を行うこと〔1.2、9.1.6、11.1.8参照〕。
8.5.2. 左室駆出率低下が認められた症例の多くは、第2コースまでに発現が認められていることから、投与初期から経胸壁心エコー図検査等の心機能検査を適宜行うこと〔1.2、9.1.6、11.1.8参照〕。
8.6. 血清アミラーゼ上昇や血清リパーゼ上昇があらわれることがあるため、本剤投与中は定期的に膵酵素を含む検査を行うこと〔11.1.14参照〕。
8.7. 甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症又は甲状腺機能亢進症)があらわれることがあるので、本剤の投与開始前に甲状腺機能の検査を行うこと〔9.1.11、11.1.15参照〕。
8.8. 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.16参照〕。
8.9. 毛髪又は皮膚の色素脱失又は変色があらわれることがあるので、本剤を投与する場合にはその内容を適切に患者に説明すること。また、皮膚乾燥、皮膚肥厚又は皮膚ひび割れ、手掌水疱又は手掌発疹及び足底水疱又は足底発疹などがあらわれることがあるので、十分に観察を行い異常が認められた場合には適切な処置を行うこと(必要に応じて皮膚科受診等を患者に指導すること)。
8.10. 創傷治癒を遅らせる可能性があるため、手術時は投与を中断することが望ましく、手術後の投与再開は患者の状態に応じて判断すること。
8.11. めまい、傾眠、意識消失等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.12. ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、本剤投与開始前に尿検査を行うことが望ましい(本剤投与中も、尿蛋白等の観察を十分に行うこと)〔11.1.20参照〕。
8.13. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.23参照〕。
9.1.1. イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者:イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者の場合、慎重に経過観察を行い、副作用発現に注意すること(本剤に対する忍容性がないおそれがある)。
9.1.2. 骨髄抑制のある患者:骨髄抑制が増悪するおそれがある〔8.1、11.1.1参照〕。
9.1.3. 高血圧の患者:高血圧が悪化するおそれがある〔8.2、11.1.3参照〕。
9.1.4. QT間隔延長又はその既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(QT間隔延長が悪化もしくは再発するおそれがある)〔11.1.7参照〕。
9.1.5. 不整脈につながる心疾患、徐脈もしくは電解質異常の既往歴のある患者:Torsade de pointesを含む心室性不整脈が起こるおそれがある〔11.1.7参照〕。
9.1.6. 心疾患又はその既往歴のある患者:心疾患が悪化もしくは再発するおそれがある〔1.2、8.5.1、8.5.2、11.1.8参照〕。
9.1.7. 脳血管障害又はその既往歴のある患者:脳血管障害が悪化もしくは再発するおそれがある〔11.1.11参照〕。
9.1.8. 肺塞栓症又はその既往歴のある患者:肺塞栓症が悪化もしくは再発するおそれがある〔11.1.9参照〕。
9.1.9. 肺に腫瘍のある患者:生命を脅かす重症の喀血又は生命を脅かす重症の肺出血が起こるおそれがある〔8.3、11.1.5参照〕。
9.1.10. 脳転移を有する患者:脳出血又はてんかん様発作があらわれるおそれがある〔8.4参照〕。
9.1.11. 甲状腺機能障害のある患者:投与開始前に適切な処置を行うこと(症状が悪化するおそれがある)〔8.7、11.1.15参照〕。
9.3.1. 重度肝障害<Child-Pugh分類C>のある患者:これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
相互作用
本剤は主にCYP3A4で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:1). CYP3A4阻害剤(アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)、マクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン等)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等))、グレープフルーツジュース〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、これらの薬剤等については可能な限り他の類薬に変更する、又は当該薬剤を休薬する等を考慮し、併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には、本剤の用量を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(これらの薬剤等がCYP3A4の代謝活性を阻害するため、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). CYP3A4誘導剤(デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピン、リファンピシン、フェノバルビタール等)、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が低下する可能性があり、本剤の有効性が減弱する可能性があることを考慮し、これらの薬剤等については可能な限り他の類薬に変更する、又は当該薬剤を休薬する等を考慮し、併用は可能な限り避けること(これらの薬剤等がCYP3A4の代謝活性を誘導するため、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある)]。
3). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン塩酸塩、ピモジド等)[QT間隔延長、心室性不整脈<Torsade de pointesを含む>等の重篤な副作用を起こすおそれがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある)]。
4). 抗不整脈薬(キニジン硫酸塩水和物、プロカインアミド塩酸塩、ジソピラミド、ソタロール塩酸塩等)[QT間隔延長、心室性不整脈<Torsade de pointesを含む>等の重篤な副作用を起こすおそれがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 骨髄抑制:汎血球減少(0.1%)、血小板減少(26.4%)、白血球減少(19.6%)、好中球減少(27.3%)、貧血(22.2%)があらわれることがある〔8.1、9.1.2参照〕。
11.1.2. 感染症:好中球減少の有無にかかわらず肺炎、敗血症、壊死性筋膜炎等の重篤な感染症(頻度不明)があらわれることがあり、死亡例も報告されている。
11.1.3. 高血圧(30.0%):管理できない重症高血圧が認められた場合は、休薬すること〔8.2、9.1.3参照〕。
11.1.4. 動脈解離(頻度不明):大動脈解離を含む動脈解離があらわれることがある。
11.1.5. 出血:鼻出血(14.4%)、皮下出血(4.0%)、口腔内出血(3.1%)、性器出血(1.3%)、喀血(1.2%)、結膜出血(1.0%)、腫瘍出血(1.1%)、消化管出血(4.5%)、脳出血(0.3%)があらわれることがある〔8.3、9.1.9参照〕。
11.1.6. 消化管穿孔:腫瘍の急激な壊死・縮小をきたし、消化管穿孔(0.2%)又は消化管瘻(頻度不明)があらわれることがある。また、消化管穿孔については、腫瘍の急激な壊死・縮小を伴わず発現した例も報告されている〔8.3参照〕。
11.1.7. QT間隔延長(1.1%)、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)(0.3%)〔9.1.4、9.1.5参照〕。
11.1.8. 心不全(1.9%)、左室駆出率低下(11.6%):心不全症状が認められた場合は、投与を中止すること。左室駆出率が50%未満でかつベースラインから20%を超えて低下した場合は、休薬又は減量すること〔1.2、8.5.1、8.5.2、9.1.6参照〕。
11.1.9. 肺塞栓症(0.9%)、深部静脈血栓症(0.8%)〔9.1.8参照〕。
11.1.10. 血栓性微小血管症(頻度不明):破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.11. 一過性脳虚血発作(0.3%)、脳梗塞(0.2%)〔9.1.7参照〕。
11.1.12. 播種性血管内凝固症候群(DIC)(頻度不明):血小板数異常、血清FDP値異常、血漿フィブリノゲン濃度異常等の血液検査異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.13. てんかん様発作(0.2%)、可逆性後白質脳症症候群(0.2%):てんかん様発作及びRPLSに一致する徴候や症状(高血圧(伴わない例もある)、頭痛、覚醒低下、精神機能変化、及び皮質盲を含めた視力消失など)が認められた場合は、本剤の投与を中止し、高血圧管理を含め、適切な処置を行うこと〔1.3参照〕。
11.1.14. 急性膵炎(0.8%):腹痛等の膵炎を示唆する臨床症状や膵酵素上昇が持続する場合には画像診断等を行い、本剤の投与中止を含めて適切な措置を行うこと〔8.6参照〕。
11.1.15. 甲状腺機能障害:甲状腺機能低下症(14.4%)、甲状腺機能亢進症(0.3%)があらわれることがあるので、本剤投与中に甲状腺機能障害を示唆する症状が認められた場合は、甲状腺機能の検査を行うこと(なお、まれに甲状腺機能亢進に引き続き、甲状腺機能低下を認める症例が報告されている)〔8.7、9.1.11参照〕。
11.1.16. 肝不全、肝機能障害、黄疸:肝不全(0.1%)、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇を伴う肝機能障害(10.0%)、血中ビリルビン増加(4.6%)、黄疸(0.9%)があらわれることがある〔8.8参照〕。
11.1.17. 急性胆嚢炎(頻度不明):無石胆嚢炎を含む急性胆嚢炎があらわれることがある。
11.1.18. 間質性肺炎(0.2%)。
11.1.19. 急性腎障害(1.6%)。
11.1.20. ネフローゼ症候群(0.5%)〔8.12参照〕。
11.1.21. 横紋筋融解症(頻度不明)、ミオパシー(0.1%):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止すること。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.22. 副腎機能不全(0.3%)。
11.1.23. 腫瘍崩壊症候群(0.2%):異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔8.13参照〕。
11.1.24. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(1%以上~10%未満)上気道炎、ウイルス感染、真菌感染、毛包炎、(1%未満)尿路感染、蜂巣炎、麦粒腫、爪囲炎、肺炎、耳部感染、気管支炎、歯瘻、感染性腸炎、(頻度不明)口腔感染。
2). 血液:(1%以上~10%未満)リンパ球数減少、(1%未満)好酸球数増加、単球数減少、血中エリスロポエチン増加。
3). 内分泌:(1%以上~10%未満)TSH増加、(1%未満)TSH減少、エストラジオール増加、甲状腺炎、遊離T3減少。
4). 代謝:(10%以上)食欲不振(37.4)、(1%以上~10%未満)リパーゼ増加、高アミラーゼ血症、脱水、低アルブミン血症、低リン酸血症、高尿酸血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、高血糖、高カリウム血症、低血糖症、高カルシウム血症、(1%未満)低マグネシウム血症、高ナトリウム血症、低クロール血症、高コレステロール血症、高脂血症、高リン酸塩血症、アルカローシス、テタニー、血中トリグリセリド増加、糖尿病悪化、グリコヘモグロビン増加、血中アミラーゼ減少。
5). 精神系:(1%以上~10%未満)不眠症、抑うつ気分、(頻度不明)不安。
6). 神経系:(10%以上)味覚異常(37.5)、頭痛(17.1)、(1%以上~10%未満)めまい、ニューロパシー、味覚消失、しびれ感、記憶障害、振戦、(1%未満)平衡障害、意識消失、回転性めまい、傾眠、認知障害、思考力低下、(頻度不明)錯感覚、知覚過敏、嗜眠。
7). 眼:(1%以上~10%未満)流涙増加、結膜炎、霧視、視覚障害、(1%未満)眼乾燥、眼脂、眼瞼炎、光視症、睫毛変色、黄斑浮腫、深径覚変化、白内障、涙腺刺激症状、眼異物感、(頻度不明)眼球浮腫。
8). 耳:(1%未満)耳鳴、耳介腫脹。
9). 心血管系:(1%以上~10%未満)ほてり、(1%未満)徐脈、動悸、心筋梗塞、心嚢液貯留、頻脈、心筋症、心房細動、上室性不整脈。
10). 呼吸器:(1%以上~10%未満)呼吸困難、鼻炎、咳嗽、発声障害、胸水、鼻乾燥、鼻痛、(1%未満)しゃっくり、湿性咳嗽、低酸素症、鼻浮腫、一酸化炭素拡散能減少、努力呼気量減少、肺水腫。
11). 消化器:(10%以上)下痢(55.5)、悪心(46.8)、口内炎(39.5)、嘔吐(29.0)、消化不良(26.9)、腹痛(16.2)、便秘(13.0)、舌炎(11.5)、(1%以上~10%未満)口内乾燥、逆流性食道炎、肛門直腸障害[肛門炎、肛門潰瘍等]、口唇炎、歯肉炎、腹部膨満、腹部不快感、痔核、嚥下障害、胃炎、腹水、おくび、口唇乾燥、口のしびれ感、歯周炎、(1%未満)胃腸炎、変色便、胃腸障害、口腔内浮腫、痔瘻、歯痛、唾液分泌低下、歯肉萎縮、胃酸過多、齲歯、(頻度不明)鼓腸、消化管潰瘍、食道炎。
12). 肝胆道系:(1%未満)脂肪肝。
13). 皮膚:(10%以上)皮膚変色(32.4)、手足症候群(31.2)、発疹(26.5)、毛髪変色(17.2)、皮膚乾燥(15.6)、顔面浮腫(13.8)、紅斑(10.5)、脱毛症(10.4)、(1%以上~10%未満)皮膚剥脱、皮膚そう痒症、皮膚水疱、皮膚炎、ざ瘡、爪異常、皮膚過角化、多汗症、湿疹、爪変色、皮膚障害、紫斑、皮膚疼痛、蕁麻疹、(1%未満)皮膚色素脱失、毛髪色素脱失、皮下結節、皮膚びらん、皮膚硬結、被角血管腫、爪甲脱落症、(頻度不明)皮膚病変、壊疽性膿皮症。
14). 筋骨格系:(10%以上)筋骨格痛(19.0)、(1%以上~10%未満)関節痛、筋痛、筋痙縮、筋力低下、骨痛、(1%未満)関節腫脹、筋硬直、関節炎、鼡径部痛、筋緊張。
15). 腎臓:(1%以上~10%未満)血中クレアチニン増加、着色尿、蛋白尿、血尿、BUN増加、頻尿、排尿困難、(1%未満)腎機能障害、血中クレアチン増加、血中クレアチニン減少、水腎症、膿尿。
16). 生殖器:(1%未満)性器潰瘍、月経過多、不規則月経、月経遅延。
17). その他:(10%以上)疲労(54.6)、粘膜炎(19.9)、浮腫(16.3)、無力症(15.5)、(1%以上~10%未満)体重減少、発熱、LDH増加、悪寒、CK増加、ALP増加、倦怠感、胸痛、疼痛、体重増加、熱感、(1%未満)胸部不快感、CRP増加、創合併症、口渇、創傷治癒遅延、粘膜乾燥、握力低下、異常感、血管拡張、PO2低下、血胸、血中二酸化炭素増加、(頻度不明)過敏症。
高齢者
注意して投与すること(一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多い)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット及びウサギ)で、胚死亡・胎仔死亡及び胚奇形・胎仔奇形の発生が報告されている)〔2.2、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)において、スニチニブ又はその代謝物が乳汁中へ移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤投与後に顎骨壊死が発現したとの報告があり、多くはビスホスホネート系製剤投与中あるいはビスホスホネート系製剤投与経験がある患者であった(また、本剤を含む血管新生阻害薬とビスホスホネート系製剤を併用時に顎骨壊死の発現が増加する可能性が報告されている)。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 成長板が閉鎖していないサルを用いた反復投与毒性試験において、骨端軟骨異形成が認められた。本所見の頻度及び程度は用量依存的であった。
15.2.2. ラット及びサルを用いた反復投与毒性試験において、副腎皮質うっ血・副腎皮質出血(サル)及び副腎皮質壊死(ラット)が認められた。
15.2.3. 反復投与毒性試験(ラット及びサル)において雌雄の生殖器官への影響が認められた。
15.2.4. 6ヵ月がん原性試験(ヘミ接合体rasH2トランスジェニックマウス)において、胃粘膜上皮細胞過形成(25mg/kg/day以上投与群)、胃癌・十二指腸癌(50mg/kg/day投与群)が認められた。また、脾臓血管肉腫及び子宮血管肉腫の発生頻度の増加が認められた(雌25mg/kg/day以上投与群)。2年間がん原性試験(SD系ラット)において、副腎髄質の褐色細胞腫及び副腎髄質過形成の発生頻度の増加が認められた(雄3mg/kg/day投与群、1年間以上投与後)。また、十二指腸ブルンネル腺癌(雌1mg/kg/day以上投与群と雄3mg/kg/day投与群)及び腺胃粘液細胞過形成(雄3mg/kg/day投与群)が認められた。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性12例にスニチニブリンゴ酸塩カプセル50mgを単回経口投与した時、スニチニブは緩徐に吸収され、最高血漿中濃度(Cmax)到達時間(tmax)は7.5時間(中央値)であった。スニチニブ及び活性代謝物(N‐脱エチル体)のCmax(平均値)はそれぞれ33.4ng/mL及び7.32ng/mLであり、血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)はそれぞれ1396ng・h/mL及び692ng・h/mLであった。また、スニチニブ及びN‐脱エチル体の消失半減期(平均値)はそれぞれ49.5時間及び75.3時間であった。
16.1.2 反復投与
消化管間質腫瘍患者9例にスニチニブリンゴ酸塩カプセル25mg注)又は50mgを1日1回反復経口投与したとき、投与1日目及び28日目におけるスニチニブ及びN‐脱エチル体のCmax及びAUC0-24のいずれも用量にほぼ比例して増加した。スニチニブ及びN‐脱エチル体の血漿中濃度はそれぞれ投与7~14日目及び14~21日目までに定常状態に達し、28日目におけるAUC0-24はそれぞれ初回投与の約4倍及び11倍であった。
表.日本人消化管間質腫瘍患者9例に反復投与したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
→図表を見る(PDF)

16.1.3 生物学的同等性試験
スニチニブ錠12.5mg「NK」とスーテントカプセル12.5mgを健康成人男性にそれぞれ1錠及び1カプセル(スニチニブとして12.5mg)を空腹時単回投与(2剤2期クロスオーバー法)し、スニチニブ未変化体の血漿中濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、90%信頼区間がlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、且つ、平均値の差がlog(0.90)~log(1.11)の範囲内にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
表.スニチニブ未変化体濃度から得られた薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

図.スニチニブの血中濃度推移

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
健康成人16例に空腹時あるいは食後にスニチニブリンゴ酸塩カプセル50mgを単回経口投与したとき、スニチニブの薬物動態に対する食事の影響はみられなかった(外国人データ)。
16.3 分布
In vitroにおけるスニチニブ及びN‐脱エチル体(0.25~10μmoL/L)のヒト血漿蛋白結合率はそれぞれ約95%及び90%であった。
16.4 代謝
In vitroの試験において、スニチニブは主にCYP3A4によってN‐脱エチル体に代謝され、N‐脱エチル体も主にCYP3A4により代謝されることが示唆されている。日本人消化管間質腫瘍患者にスニチニブリンゴ酸塩カプセル25mg注)及び50mgを反復投与したとき、N‐脱エチル体のAUC0-24値はスニチニブの48.5%であった。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性6例に[14C]‐標識スニチニブ50mgを単回経口投与したとき、投与後21日目までに投与放射能の61%が糞中、16%が尿中に排泄された。また、血漿、尿及び糞中にスニチニブ及びN‐脱エチル体が主な成分として検出された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害を有する被験者における薬物動態
スニチニブリンゴ酸塩(スニチニブとして50mg)を重度腎機能障害(クレアチニンクリアランス<30mL/min)あるいは血液透析を要する末期腎不全被験者(各8例)に単回投与したとき、重度腎機能障害被験者では、スニチニブ及びN‐脱エチル体のCmax及びAUC0-∞は、健康被験者(8例、クレアチニンクリアランス>80mL/min)とほぼ同様であった。末期腎不全被験者では、血液透析によりスニチニブ及びN‐脱エチル体が除去されることはほとんどなかったが、健康被験者と比べ、スニチニブのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ38%及び47%低下、N‐脱エチル体はそれぞれ30%及び31%低下した(外国人データ)。
表.健康被験者及び腎機能障害を有する被験者にスニチニブリンゴ酸塩(スニチニブとして50mg)を単回投与したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
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16.6.2 肝機能障害を有する被験者における薬物動態
スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mgを軽度及び中等度(Child‐Pugh分類A及びB)の肝機能障害を有する被験者(各8例)に単回投与したとき、スニチニブ及びN‐脱エチル体のCmax及びAUC0-∞は、健康被験者(7例)とほぼ同様であった(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
健康成人男性26例に、スニチニブリンゴ酸塩(スニチニブとして10mg注))をケトコナゾール(錠剤及び注射剤は国内未承認)(400mg、1日1回7日間投与)と併用投与したとき、単独投与時と比べ、スニチニブのCmax及びAUC0-∞がそれぞれ59%及び74%増加したが、N‐脱エチル体はそれぞれ29%及び12%減少した。スニチニブとN‐脱エチル体の両者を合わせたCmax及びAUC0-∞はそれぞれ49%及び51%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
日本人及び外国人健康成人男性25例にスニチニブリンゴ酸塩カプセル50mgをリファンピシン(600mg、1日1回17日間投与)と併用投与したとき、単独投与時と比べ、スニチニブのCmax及びAUC0-∞がそれぞれ56%及び78%低下したが、N‐脱エチル体はそれぞれ137%及び27%上昇した。スニチニブとN‐脱エチル体の両者を合わせたAUC0-∞は46%低下した。[10.2参照]
注)本剤の承認された用量は1回50mgである。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍〉
17.1.1 国内第I/II相試験
イマチニブメシル酸塩の治療歴を有する消化管間質腫瘍患者(30例)を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4週間連日投与2週間休薬スケジュール(4/2スケジュール)で投与した結果、4例(13.3%)が部分奏効、8例(26.7%)が4コース(22週)以上持続する病状安定化であり、これを合わせたクリニカルベネフィット率は40.0%であった。
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スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された30例全例において副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、血小板減少27例(90.0%)、好中球減少27例(90.0%)、白血球減少26例(86.7%)、手足症候群26例(86.7%)、皮膚変色21例(70.0%)、疲労20例(66.7%)、食欲不振20例(66.7%)、下痢19例(63.3%)、ヘモグロビン減少18例(60.0%)、口内炎18例(60.0%)等であった。
17.1.2 海外第I/II相試験
イマチニブメシル酸塩の治療に抵抗性又は不忍容の消化管間質腫瘍患者を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4/2スケジュールで投与された55例中5例(9.1%)が部分奏効、28例(50.9%)が22週以上持続する病状安定化であり、クリニカルベネフィット率は60.0%であった。無増悪期間中央値は34.0週(95%信頼区間:22.0-46.0)であった。
スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された55例のうち、54例(98%)に副作用が認められた。主な副作用は、疲労37例(67%)、下痢31例(56%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群27例(49%)、口内炎23例(42%)、高血圧21例(38%)、悪心20例(36%)、皮膚変色15例(27%)、嘔吐15例(27%)、CK増加13例(24%)、味覚障害12例(22%)等であった。
17.1.3 海外第III相試験
イマチニブメシル酸塩の治療に抵抗性又は不忍容の消化管間質腫瘍患者を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4/2スケジュールで投与した結果、第III相試験(スニチニブ群207例、プラセボ群105例)における無増悪期間中央値はスニチニブ群で27.3週、プラセボ群で6.4週であった。奏効率は、それぞれ6.8%(14/207)、0%(0/105)であった。(2005年1月時点の中間解析結果)
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スニチニブリンゴ酸塩カプセル投与群で安全性評価対象202例のうち、168例(83%)に副作用が認められた。主な副作用は、疲労68例(34%)、下痢59例(29%)、皮膚変色50例(25%)、悪心48例(24%)、食欲不振38例(19%)、味覚異常36例(18%)、口内炎31例(15%)、嘔吐31例(15%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群28例(14%)、発疹26例(13%)等であった。
〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉
17.1.4 国内第II相試験
腎細胞癌患者(未治療患者群25例、既治療患者群26例)を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4/2スケジュールで投与した結果、未治療患者群の奏効例は12例(48.0%)、既治療患者群の奏効例は12例(46.2%)であった。組織分類では淡明細胞癌が96.1%(49/51)であった。
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スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された51例全例において副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、血小板減少47例(92.2%)、白血球減少43例(84.3%)、好中球減少40例(78.4%)、皮膚変色37例(72.5%)、LDH増加36例(70.6%)、リンパ球数減少35例(68.6%)、リパーゼ増加32例(62.7%)、食欲不振31例(60.8%)、AST増加31例(60.8%)、疲労30例(58.8%)等であった。
17.1.5 海外第II相試験
腎細胞癌患者(既治療患者群106例)を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4/2スケジュールで投与した結果、奏効率は25.5%(27/106)であり、無増悪期間中央値は34.0週(95%信頼区間:24.1-36.0)であった。(2005年1月時点の中間解析結果)
スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された106例のうち、105例(99%)に副作用が認められた。主な副作用は、疲労53例(50%)、味覚異常50例(47%)、下痢49例(46%)、悪心47例(44%)、口内炎41例(39%)、消化不良39例(37%)、食欲不振33例(31%)、皮膚変色31例(29%)、嘔吐28例(26%)、発疹25例(24%)等であった。
17.1.6 海外第II相試験
腎細胞癌患者(既治療患者群63例)を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル50mg/日を4/2スケジュールで投与した結果、奏効率は36.5%(23/63)であり、無増悪期間中央値は37.7週(95%信頼区間:24.0-46.4)であった。
スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された63例のうち、61例(97%)に副作用が認められた。主な副作用は、疲労45例(71%)、悪心37例(59%)、下痢34例(54%)、口内炎29例(46%)、消化不良29例(46%)、嘔吐24例(38%)、皮膚変色23例(37%)、味覚障害21例(33%)、便秘18例(29%)、駆出率異常16例(25%)であった。
17.1.7 海外第III相試験
腎細胞癌患者(未治療患者群)を対象として、スニチニブリンゴ酸塩カプセル(50mg/日、4/2スケジュール)又はインターフェロンアルファ‐2a(6週間を1サイクルとして週3回間歇皮下投与、1週目3MU、2週目6MU、3週目以降9MU)を投与した第III相無作為化比較試験の結果、無増悪生存期間中央値はスニチニブ群で47.3週(95%信頼区間:42.6-50.7)、インターフェロンアルファ‐2a群で22.0週(95%信頼区間:16.4-24.0)であった。奏効率はそれぞれ27.5%(103/375)及び5.3%(20/375)であった。組織分類では淡明細胞癌がそれぞれ89.1%(334/375)及び90.4%(339/375)であった。(中間解析結果)
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スニチニブリンゴ酸塩カプセルを投与された375例のうち、357例(95.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢199例(53.1%)、疲労191例(50.9%)、悪心166例(44.3%)、味覚異常158例(42.1%)、消化不良96例(25.6%)、食欲不振96例(25.6%)、口内炎94例(25.1%)、嘔吐90例(24%)、高血圧89例(23.7%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群76例(20.3%)等であった。
17.3 その他
17.3.1 QT間隔に対する影響
進行固形癌患者24例の評価可能例を対象にQT間隔延長の検討を行った。薬物血漿中濃度が治療域の場合、QTcF平均値のベースラインからの最大変化は、9.6msec(90%信頼区間の上限15.1msec)であった。薬物血漿中濃度が治療域の約2倍の場合、QTcF平均値のベースラインからの最大変化は、15.4msec(90%信頼区間の上限22.4msec)であった。陽性対照として投与したモキシフロキサシン(400mg)のQTcF平均値のベースラインからの最大変化は>5msecであった。グレード2(CTCAE version 3.0)を超えるQTc間隔の延長は認められず、不整脈が認められた患者はなかった(外国人データ)。

18.1 作用機序
In vitroの試験において、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR‐α及びPDGFR‐β)、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR‐1、VEGFR‐2及びVEGFR‐3)、幹細胞因子受容体(KIT)、fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、コロニー刺激因子‐1受容体(CSF‐1R)及びグリア細胞由来神経栄養因子受容体(RET)の受容体チロシンキナーゼ活性を阻害した。また、in vivoの腫瘍においてもPDGFR‐β、VEGFR‐2、KIT及びFLT3のリン酸化を阻害した。
18.2 抗腫瘍効果
ヒト腫瘍異種移植、マウス同系白血病、トランスジェニックマウス、及び化学発癌の各げっ歯類腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖阻害、腫瘍の退縮の効果を示した。
18.3 血管新生阻害効果
In vitroにおいて、VEGFによる血管内皮細胞の増殖及び内皮細胞による血管発芽を阻害した。また、ヒト腫瘍異種移植ヌードマウス及びヒト新生児包皮を移植したSCIDマウスにおいて、移植部位における血管新生を阻害した。
18.4 代謝物の薬理作用
In vitroの試験において、無細胞系又は細胞系におけるVEGFR‐2、PDGFR‐β及びKITのリン酸化に対するスニチニブ及び主要代謝物(N‐脱エチル体)のKi値又はIC50値はそれぞれ3~13nmol/L及び2~20nmol/L、VEGFR‐2、PDGFR‐α又はPDGFR‐βを発現した細胞の増殖に対するIC50値はそれぞれ4~69nmol/L及び20~100nmol/Lであった。

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