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ヨンデリス点滴静注用0.25mg

販売名
ヨンデリス点滴静注用0.25mg
薬価
0.25mg1瓶 49368.00円
製造メーカー
大鵬薬品

添付文書情報2021年04月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
トラベクテジン注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者〔11.1.4参照〕。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
悪性軟部腫瘍。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の化学療法未治療例における有効性及び安全性は確立していない。
5.2. 臨床試験に組み入れられた病理組織型以外の患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。
用法・用量
通常、成人にはトラベクテジンとして1回1.2mg/㎡(体表面積)を24時間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 薬液が漏出した場合、重度組織障害を起こすおそれがあるので、中心静脈から投与すること〔14.3.1、14.3.2参照〕。
7.3. 本剤の投与にあたっては、次の基準を参考に必要に応じて、休薬又は減量すること〔8.1-8.3参照〕。
・ 本剤投与開始前の臨床検査値が「投与開始基準」の基準値を満たさない場合は、本剤を投与しない又は基準値に回復するまで投与を延期すること。
[投与開始基準]
1). 好中球数:1500/mm3以上。
2). ヘモグロビン:9.0g/dL以上。
3). 血小板数:10×10の4乗/mm3以上。
4). アルブミン:2.5g/dL以上。
5). 総ビリルビン:1.5mg/dL以下。
6). AST、ALT、ALP*、CK:施設基準値上限の2.5倍以下。
7). クレアチニンクリアランス※:30mL/min以上。
*)原疾患に起因する場合を除く。
※)計算値はCockcroft-Gault式を用いて算出。実測した場合は、実測値にて本基準を満たすこと。
・ 「減量基準」に該当する副作用が発現した場合は、1段階ごとに減量すること。ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする。
[減量基準]
1). 好中球数:好中球数500/mm3未満が6日間以上持続する、又は好中球数500/mm3未満で発熱・感染を伴う場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
2). 血小板数:血小板数2.5×10の4乗/mm3未満の場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
3). 総ビリルビン:総ビリルビン1.5mg/dLを超える場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
4). AST、ALT:投与後21日目以降にASTが施設基準値上限の2.5倍を超える、ALTが施設基準値上限の2.5倍を超える場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
5). ALP:ALPが施設基準値上限の2.5倍を超える場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
6). 非血液毒性:*非血液毒性<グレード3以上>が発現した場合は、1段階ごとに減量すること(ただし、最低投与量は0.8mg/㎡とする)。
*)CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)version4.0に準じる。
[減量の目安]
1). 通常投与量:1.2mg/㎡。
2). 1段階減量:1.0mg/㎡。
3). 2段階減量:0.8mg/㎡。
生殖能を有する者
8.1. 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔7.3、11.1.1参照〕。
8.2. 骨髄機能が抑制され、敗血症性ショック等の好中球減少に伴う感染等があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔7.3、9.1.1、9.1.2、11.1.2、11.1.5参照〕。
8.3. 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感等の症状を観察するとともに、本剤投与開始前及び投与中は定期的にCKの検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔7.3、11.1.3参照〕。
8.4. 心機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心エコー等の心機能検査(左室駆出率の測定を含む)を行うとともに、心機能障害に関連する臨床的な徴候や症状を十分に観察すること〔9.1.3、11.1.6参照〕。
9.1.1. 骨髄抑制のある患者:骨髄抑制が増強するおそれがある〔8.2、9.1.2、11.1.2参照〕。
9.1.2. 感染症を合併している患者:骨髄抑制により、感染症が悪化するおそれがある〔8.2、9.1.1、11.1.2、11.1.5参照〕。
9.1.3. アントラサイクリン系薬剤による治療歴のある患者又は心機能障害のある患者:心機能障害が発現又は増悪するおそれがある〔8.4、11.1.6参照〕。
肝機能障害患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
9.4.1. 生殖可能な年齢の患者に投与する場合には、性腺に対する影響を考慮すること〔15.2.2参照〕。
9.4.2. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.3. パートナーが妊娠する可能性のある男性:パートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること〔15.2.1参照〕。
相互作用
本剤は、主にCYP3A4により代謝される〔16.4.1参照〕。
10.2. 併用注意:1). CYP3A阻害剤(*ケトコナゾール、クラリスロマイシン、アプレピタント等)〔16.7.1参照〕[本剤の血漿中濃度が上昇し副作用の頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮し、併用が避けられない場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる)]。
2). CYP3A誘導剤(リファンピシン、フェノバルビタール、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)等)〔16.7.2参照〕[本剤の血漿中濃度が低下し本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤等のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる)]。
*)ケトコナゾールの注射剤及び経口剤は国内未承認である。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 肝不全、肝機能障害:肝不全(頻度不明)及びAST上昇(47.2%)、ALT上昇(66.7%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.1参照〕。
11.1.2. 骨髄抑制:好中球減少(83.3%)、白血球減少(55.6%)、血小板減少(36.1%)、貧血(30.6%)、リンパ球減少(22.2%)、発熱性好中球減少症(13.9%)があらわれることがある〔8.2、9.1.1、9.1.2参照〕。
11.1.3. 横紋筋融解症(2.8%):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.3参照〕。
11.1.4. 重篤な過敏症:過敏症(頻度不明)により死亡に至った例も報告されている〔2.1参照〕。
11.1.5. 感染症:肺炎(2.8%)、敗血症性ショック(頻度不明)等があらわれることがある〔8.2、9.1.2参照〕。
11.1.6. 心機能障害:うっ血性心不全(2.8%)及び左室駆出率低下(頻度不明)等の心機能障害があらわれることがある〔8.4、9.1.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(20%以上)悪心(88.9%)、食欲不振(58.3%)、便秘(47.2%)、嘔吐、(5~20%未満)口内炎、下痢、味覚異常、消化不良、(5%未満)腹痛、(頻度不明)膵炎。
2). 肝臓:(20%以上)γ-GTP上昇、(5~20%未満)ALP上昇、ビリルビン上昇。
3). 精神神経系:(5~20%未満)頭痛、末梢感覚性神経障害、(5%未満)浮動性めまい、(頻度不明)不眠症、錯感覚。
4). 呼吸器:(頻度不明)咳嗽、呼吸困難。
5). 筋骨格系:(5~20%未満)筋肉痛、CK上昇、(5%未満)関節痛、背部痛。
6). 循環器:(頻度不明)潮紅、低血圧。
7). 皮膚・皮下組織系:(5%未満)脱毛、注射部位反応、(頻度不明)注射部位壊死、注射部位紅斑、注射部位疼痛、皮下溢血。
8). その他:(20%以上)倦怠感(44.4%)、(5~20%未満)発熱、疲労、浮腫、(5%未満)低カリウム血症、体重減少、(頻度不明)脱水、静脈炎、クレアチニン上昇、アルブミン減少。
高齢者
患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(ラットで本剤の胎盤及び胎仔への移行が確認されており、胎仔への影響又は催奇形性を示す可能性がある)〔2.2、9.4.2参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトでの乳汁移行に関するデータはない)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 本剤の調製にあたっては、溶解時及び希釈時は生理食塩液を使用すること。また、本剤は他の薬剤<生理食塩液を除く>とは混注しないこと。
14.1.2. 本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に本剤、溶解液及び希釈液が付着した場合は、直ちに多量の流水及び石けんでよく洗い流すこと。
14.2. 調製方法14.2.1. 無菌的環境下の安全キャビネット内で、5mLの生理食塩液をシリンジで注入し溶解する(溶解液の使用は、1回のみとする)。
14.2.2. 完全に溶解するまでバイアルを振とうし、溶解液は無色澄明であることを確認する。
14.2.3. 必要な量の溶解液をバイアルから抜き取り、500mL~1000mLの生理食塩液の入った点滴バッグに注入する。
14.2.4. 溶解液及び希釈液は調製後速やかに使用し、溶解から30時間以内に投与を終了すること。
14.3. 薬剤投与時の注意14.3.1. 必ず中心静脈からの点滴投与とし、末梢静脈、皮下、筋肉内には投与しないこと〔7.2参照〕。
14.3.2. 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように投与すること〔7.2参照〕。
14.3.3. 他の薬剤<生理食塩液を除く>等との配合又は同じ静注ラインでの同時注入は避けること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報海外で、本剤投与後に白血病、骨髄異形成症候群等の悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 遺伝毒性に関して、細菌を用いた復帰突然変異試験陽性、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験陽性及びマウスの骨髄細胞を用いた小核試験陽性の結果が報告されている〔9.4.3参照〕。
15.2.2. ラットにトラベクテジン50μg/kg/日以上(AUCに基づく用量比較で臨床曝露量未満)を3週間ごとに反復投与したところ、精巣精上皮変性、精子巨細胞の出現、精巣上体細胞残屑及び雌において若干の性周期遅延が認められている。また、サルにトラベクテジン70μg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床曝露量未満)を3週間ごとに反復投与したところ、未熟精巣の発生頻度増加が認められている〔9.4.1参照〕。
15.2.3. サルにトラベクテジン25μg/kg/日以上(AUCに基づく用量比較で臨床曝露量未満)を3週間ごとに反復投与したところ、網膜浮腫が認められている。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)日本人の悪性軟部腫瘍患者に本剤1.2mg/m2を24時間かけて点滴静注したときの血漿中トラベクテジン濃度は多相性の消失を示し、平均の最終相消失半減期は107時間であった。
本剤を1.2mg/m2で24時間点滴静注したときの血漿中トラベクテジン濃度推移
平均値+標準偏差(n=37)
デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム:本剤投与開始約30分前に20mgを静脈内投与

本剤を1.2mg/m2で24時間点滴静注したときのトラベクテジンの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

(2)固形癌患者、肉腫患者に本剤を24時間かけて点滴静注注1)した場合、0.05~1.8mg/m2の用量範囲でCmax及びAUC48hに用量比例性がみられた(外国人データ)。
16.1.2 反復投与
固形癌患者に本剤1.5mg/m2を24時間かけて21日を1サイクルとして反復点滴静注注1)したときのCmax、AUCinf及びCLについて、サイクル1と2との間に明確な差異は認められなかった(外国人データ)。
本剤を21日サイクルで反復投与したときのサイクル1及び2におけるトラベクテジンの薬物動態パラメータ(1.5mg/m2、24時間点滴静注注1))
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
In vitro試験において、未変化体の血漿蛋白結合率は10~100ng/mLの濃度範囲で97.28~97.77%であり、検討された濃度範囲において、概ね一定であった。
また、in vitro試験において、トラベクテジンはP‐糖蛋白(P‐gp)の基質であることが示された。
16.4 代謝
16.4.1 In vitro試験において、トラベクテジンは主にCYP3A4で代謝されることが示された。[10.参照]
16.4.2 14C標識トラベクテジン1.1mgをヒトに投与したときの総放射能のAUCinfに対する未変化体のAUCinf比について、3時間かけて点滴静注注1)した際の6例の平均値は0.082、24時間かけて点滴静注した際の個別値(n=2)はそれぞれ0.077及び0.086であり、血漿中において、未変化体と比較して代謝物の占める割合が大きいことが示唆された(外国人データ)。
16.5 排泄
固形癌患者(n=8)に1.1mgの用量で14C標識トラベクテジンを24時間又は3時間かけて点滴静注注1)したとき、17日間までに投与された放射能の57.6%が糞中に排泄され、10日間までに尿中には5.8%が排泄された。未変化体は排泄された放射能の1%未満であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
肝機能障害注2)を有する固形癌患者に本剤(0.58又は0.9mg/m2投与、各n=3)を3時間かけて点滴静注注1)、注3)した場合、用量補正したCmax及びAUClastは、正常な肝機能の患者(1.3mg/m2投与、n=9)と比較して、それぞれ40%及び97%増加した(外国人データ)。[9.3参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
固形癌患者(11例)に本剤0.2又は0.58mg/m2を3時間かけて点滴静注注1)、注3)するとともに、ケトコナゾール注4)200mgを本剤の投与12時間前から12時間ごとにそれぞれ計6又は15回反復経口投与した際に、ケトコナゾール非併用時(本剤1.3mg/m2、用量補正)と比較して、本剤0.58mg/m2投与時(8例)のCmax及びAUClastはそれぞれ21及び66%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
固形癌患者(8例)にリファンピシン600mg(第1~6日目)を1日1回反復経口投与するとともに、本剤1.3mg/m2を3時間かけて点滴静注注1)、注3)(第6日目)した際に、リファンピシン非併用時と比較して、本剤のCmax及びAUCinfはそれぞれ22及び38%低下した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 その他の薬剤
悪性軟部腫瘍患者(38例)に本剤1.3、1.5又は1.65mg/m2を3時間かけて点滴静注注1)するとともに、デキサメタゾン4mgを1日2回、本剤の投与前日から4日間反復経口投与した際に、デキサメタゾン非併用時と比較して、本剤のクリアランス(17例)は28%増加した(外国人データ)。
注1)本剤の承認用法・用量:1回1.2mg/m2(体表面積)を24時間かけて点滴静注。1サイクルを21日間として、投与を繰り返す。
注2)総ビリルビンが施設基準値上限の1.5倍超~3倍以下、かつAST及びALTが施設基準値上限の8倍未満
注3)本剤投与30分以上前にデキサメタゾンリン酸エステルナトリウム20mgを静脈内投与することとされた。
注4)経口剤は国内未承認

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験
アントラサイクリン系などの使用可能な抗悪性腫瘍剤による治療後に病勢進行が認められた進行又は再発悪性軟部腫瘍患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目とし、本剤(1回1.2mg/m2)のベストサポーティブケア(BSC)に対する優越性の検討を目的とした第II相比較試験を実施した。本試験に登録された患者の組織型は粘液型/円形細胞型脂肪肉腫、滑膜肉腫、胞巣型横紋筋肉腫、骨外性Ewing肉腫/未熟神経外胚葉性腫瘍、隆起性皮膚線維肉腫、胞巣状軟部肉腫、明細胞肉腫、類血管腫線維性組織球腫、線維形成性小細胞腫瘍、骨外性粘液型軟骨肉腫及び間葉型軟骨肉腫であった。その結果、有効性解析対象例73例(本剤37例、BSC36例)でのPFSにおいて、本剤のBSCに対する優越性が確認された。
無増悪生存期間のKaplan‐Meier曲線(独立判定)

無増悪生存期間の結果
→図表を見る(PDF)

副作用発現率は100%(36/36例)であった。主な副作用は悪心88.9%(32/36例)、好中球数減少83.3%(30/36例)、ALT増加66.7%(24/36例)、食欲減退58.3%(21/36例)、白血球数減少55.6%(20/36例)、便秘47.2%(17/36例)、AST増加47.2%(17/36例)、倦怠感44.4%(16/36例)、嘔吐38.9%(14/36例)、血小板数減少36.1%(13/36例)、貧血30.6%(11/36例)であった。

18.1 作用機序
本剤は、DNAの副溝部分に結合し、ヌクレオチド除去修復機構を阻害すること等により細胞死及び細胞周期停止を誘導し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。
また、本剤は、ヒト粘液型脂肪肉腫及びヒ卜Ewing肉腫において染色体転座により発現するそれぞれFUS‐CHOPタンパク及びEWS‐FLI1タンパクの転写因子としての機能を阻害し、がん関連遺伝子の発現を制御することが報告されている。
18.2 抗腫瘍効果
本剤は、ヒ卜滑膜肉腫由来SYO‐1細胞株、ヒトEwing肉腫由来SK‐ES‐1細胞株、ヒト胞巣型横紋筋肉腫由来SJCRH30細胞株、ヒト骨肉腫由来KHOS/NP細胞株、ヒト横紋筋肉腫由来RD細胞株及びヒ卜平滑筋肉腫由来SK‐LMS‐1細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍の増殖を抑制した。

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