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トービイ吸入液300mg

販売名
トービイ吸入液300mg
薬価
300mg5mL1管 9045.00円
製造メーカー
ヴィアトリス製薬

添付文書情報2022年12月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
アミノ糖系抗生物質製剤
一般名
トブラマイシン吸入剤
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
本剤の成分並びに他のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
嚢胞性線維症における緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善。
(効能又は効果に関連する注意)
1秒量[FEV1]が予測正常値に対し<25%又は1秒量[FEV1]が予測正常値に対し>75%の患者、バークホルデリア・セパシア感染を合併している患者における有効性及び安全性は確立していない。
用法・用量
1回300mgを1日2回28日間噴霧吸入する。その後28日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 可能な限り12時間間隔で投与し、少なくとも投与間隔を6時間以上あけること。
7.2. 本剤の投与には、PARI LCプラスネブライザー及びコンプレッサーを使用(コンプレッサーは、PARI LCプラスネブライザーに装着した際に、流量4~6L/分又は圧力110~217kPaが得られるコンプレッサーを使用)すること(外国の臨床試験においては、PARI LCプラスネブライザーが使用されており、これ以外のネブライザーを使用した場合の有効性及び安全性は確認されていない)。
腎機能障害患者
8.1. 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発される可能性があるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.2. 注射用アミノグリコシド系抗生物質製剤と併用する場合には、トブラマイシンの血清中トラフ値をモニタリングすることが望ましい。
9.1.1. 第8脳神経障害のある患者や第8脳神経障害が疑われる患者又は発現する可能性が高い患者:聴覚検査を実施することが望ましい(第8脳神経障害が発現又は増悪するおそれがある)〔11.1.2参照〕。
9.1.2. パーキンソン病や重症筋無力症等の神経筋障害のある患者又はこれらの障害が疑われる患者:アミノグリコシド系抗生物質製剤の神経筋機能に対するクラーレ様の作用により、筋力低下が増悪することがある。
9.1.3. 気管支拡張薬等の吸入を必要とする及び肺理学療法を必要とする患者:本剤の呼吸器における作用を確実にするために、これらの治療を行った後に本剤を投与することが望ましい。
9.2.1. 腎機能障害のある患者又は腎機能障害が疑われる患者:高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある〔11.1.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン、エンビオマイシン、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン等))[腎障害及び聴器障害が発現又は悪化するおそれがある(機序は不明であるが、共に腎毒性、聴器毒性を有する)]。
2). ループ利尿剤(フロセミド等)、マンニトール[腎障害及び聴器障害が発現又は悪化するおそれがある(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある)]。
3). 腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物、アムホテリシンB、セファロチンナトリウム、ポリミキシンB等)[腎障害が発現又は悪化するおそれがある(機序は不明であるが、共に腎毒性を有する)]。
4). 筋弛緩剤(A型ボツリヌス毒素等)[呼吸抑制があらわれるおそれがある(共に神経筋接合部の遮断作用を有し、併用によりその作用が増強される)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急性腎障害(頻度不明):急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、症状が認められた場合には、血中濃度が2μg/mL以下に低下するまで本剤の投与を中止すること〔9.2.1参照〕。
11.1.2. 第8脳神経障害(頻度不明):眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがあるので、症状が認められた場合には、血中濃度が2μg/mL以下に低下するまで本剤の投与を中止すること〔9.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(頻度不明)皮膚過敏症状、皮膚そう痒症、蕁麻疹、発疹。
2). 呼吸器:(5%以上)ラ音、発声障害、鼻炎、肺機能低下、咳嗽、喀血、喀痰増加、(1~5%未満)変色痰、気管支痙攣、喘息、呼吸困難、(頻度不明)口腔咽頭痛。
3). 筋骨格系:(1~5%未満)筋肉痛、背部痛。
4). 感染症:(5%以上)咽頭炎、(1~5%未満)喉頭炎。
5). 神経系:(5%以上)味覚異常、(1~5%未満)頭痛、浮動性めまい、(頻度不明)失声症。
6). 全身症状:(5%以上)胸痛、無力症、(1~5%未満)けん怠感、発熱、疼痛。
7). 消化器:(1~5%未満)腹痛、悪心、嘔吐、食欲減退。
高齢者
一般に生理機能が低下している。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊婦に投与すると新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがある)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(注射剤において、乳汁中へ移行することが報告されている)。
小児等
6歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. アンプルを使用直前に開封し、1回で使い切ること。開封後のアンプルを保管して再利用しないこと。
14.1.2. 座位もしくは直立の姿勢で、ネブライザーのマウスピースを歯でくわえて舌の上に置き、通常呼吸をしている状態で吸入する。
14.1.3. 1アンプル全量を、PARI LCプラスネブライザーに移し、コンプレッサーを用いて約15分間かけて吸入する。
14.1.4. 本剤の希釈又は他剤との混合は避けること。
20.1. 室温で28日間を超えて保存しないこと。
20.2. 未使用のアンプルは、光を避けて必ずアルミ袋に保管し、アルミ袋開封後はすみやかに使用すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報ラットに連日長期間吸入投与した試験において、呼吸器系に本薬の刺激性に起因すると考えられる軽度の呼吸器系変性、呼吸器系炎症又は呼吸器系過形成がみられた。より長期間投与したラットの試験では、低用量から過形成の発現が確認された。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
嚢胞性線維症患者20例に本剤300mgを単回噴霧吸入投与したとき、肺からのトブラマイシンの吸収は速やかで、血清中のトブラマイシンは投与開始後1時間で最高濃度を示した。平均消失半減期は3時間であった(外国人のデータ)。
単回噴霧吸入投与時の平均血清中トブラマイシン濃度推移(平均値+標準偏差、n=20)

単回噴霧吸入投与時の血清中薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
嚢胞性線維症患者に本剤300mg1日2回、4週間反復噴霧吸入投与したのち4週間休薬を1サイクルとし、3回繰り返したとき、初回噴霧吸入投与後1時間の血清中トブラマイシン濃度の平均値(n=257)は0.95μg/mL(範囲:定量下限値(0.18μg/mL)未満~3.62μg/mL)であった。また、最終噴霧吸入投与後1時間の血清中トブラマイシン濃度の平均値(n=222)は1.05μg/mL(範囲:定量下限値未満~3.41μg/mL)であった(外国人のデータ)。
16.2 吸収
16.2.1 吸入投与
トブラマイシンは陽イオン性の極性分子であり、上皮細胞膜の透過性は低い。トブラマイシンを経口投与した場合、ほとんど吸収されないため、本剤を噴霧吸入投与したときの全身暴露は経肺吸収に由来すると考えられる。本剤を噴霧吸入投与したときのバイオアベイラビリティは、ネブライザーの性能や気道の状態により異なることがある(外国人のデータ)。
16.2.2 喀痰中濃度
(1)単回投与
嚢胞性線維症患者20例に本剤300mgを単回噴霧吸入投与したとき、喀痰中のトブラマイシンは投与開始後0.5時間(最初の採取時点)で最高濃度を示した。喀痰中からの平均消失半減期は1.7時間であった(外国人のデータ)。
単回噴霧吸入投与時の平均喀痰中トブラマイシン濃度推移(平均値+標準偏差、n=18~20)

単回噴霧吸入投与時の喀痰中薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

(2)反復投与
嚢胞性線維症患者に本剤300mg1日2回、4週間反復噴霧吸入投与したのち4週間休薬を1サイクルとし、3回繰り返したとき、初回噴霧吸入投与後10分の喀痰中トブラマイシン濃度の平均値(n=240)は1,237μg/g(範囲:35~7,414μg/g)であった。最終噴霧吸入投与後10分の喀痰中トブラマイシン濃度の平均値(n=201)は1,154μg/g(範囲:定量下限値(20μg/g)未満~8,085μg/g)であった。喀痰中トブラマイシン濃度のばらつきは大きかった(外国人のデータ)。
16.3 分布
本剤を噴霧吸入投与したとき、トブラマイシンは多く気道に留まる。
トブラマイシンは血清蛋白とほとんど結合しない(外国人のデータ)。
16.4 代謝
トブラマイシンは代謝を受けない。
16.5 排泄
体内に吸収されたトブラマイシンは、主に糸球体濾過により未変化体として尿中に排泄される。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第III相試験
(1)プラセボ対照二重盲検比較試験として緑膿菌が検出された嚢胞性線維症患者223例(トブラマイシン群109例/プラセボ群114例)を対象に、トブラマイシン300mgあるいはプラセボを1日2回吸入28日間継続投与し28日間休薬する投薬サイクルを3サイクル(計24週)行った結果、トブラマイシン群では、予測正常値に対する努力性呼出1秒量の割合(%FEV1)が3サイクル目の投薬終了時(20週)に投与前値から12.0%(96例)と増加を示したのに対し、プラセボ群では-0.5%(98例)の変化であり、トブラマイシン吸入による呼吸機能の改善が認められた。また、3サイクル目の投薬終了時(20週)の喀痰中緑膿菌コロニー形成単位(Log10CFU)は、トブラマイシン群では投与前値から-0.87(71例)と減少したのに対し、プラセボ群では0.30(67例)と増加を示しており、トブラマイシン群でCFUの減少が認められた。
有害事象発現頻度は100.0%(109/109例)であった。主な有害事象は、咳嗽102例(93.6%)、鼻炎80例(73.4%)、喀痰増加61例(56.0%)、咽頭炎50例(45.9%)、呼吸困難47例(43.1%)であった。
(2)プラセボ対照二重盲検比較試験として緑膿菌が検出された嚢胞性線維症患者297例(トブラマイシン群149例/プラセボ群148例)を対象に、トブラマイシン300mgあるいはプラセボを1日2回吸入28日間継続投与し28日間休薬する投薬サイクルを3サイクル(計24週)行った結果、トブラマイシン群では、予測正常値に対する努力性呼出1秒量の割合(%FEV1)が3サイクル目の投薬終了時(20週)に投与前値から8.7%(135例)と増加を示したのに対し、プラセボ群では-2.7%(133例)の変化であり、トブラマイシン吸入による呼吸機能の改善が認められた。また、3サイクル目の投薬終了時(20週)の喀痰中緑膿菌コロニー形成単位(Log10CFU)は、トブラマイシン群では投与前値から-0.62(90例)と減少したのに対し、プラセボ群では0.37(91例)と増加を示しており、トブラマイシン群でCFUの減少が認められた。
有害事象発現頻度は100.0%(149/149例)であった。主な有害事象は、咳嗽131例(87.9%)、鼻炎95例(63.8%)、喀痰増加95例(63.8%)、無力症72例(48.3%)、呼吸困難70例(47.0%)であった。
%FEV1のベースラインに対する相対変化率(%)

喀痰中緑膿菌コロニー形成単位のベースラインからの絶対変化量

18.1 作用機序
トブラマイシンは、細菌の蛋白合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、その作用は殺菌的である。
18.2 抗菌作用
トブラマイシンは、緑膿菌を含むグラム陰性菌に対し幅広いin vitro抗菌活性を示す。

製造販売会社
ヴィアトリス製薬
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