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オルドレブ点滴静注用150mg

販売名
オルドレブ点滴静注用150mg
薬価
150mg1瓶 8414.00円
製造メーカー
GSK

添付文書情報2022年11月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
コリスチン製剤
一般名
コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤の耐性菌の発現を防ぐため、「5.効能又は効果に関連する注意」及び「7.用法及び用量に関連する注意」の項を熟読の上、適正使用に努めること。
禁忌
本剤の成分又はポリミキシンBに対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
各種感染症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. β-ラクタム系、フルオロキノロン系及びアミノグリコシド系の3系統の抗菌薬に耐性を示す感染症の場合にのみ本剤を使用すること。
5.2. 原則としてコリスチン及びβ-ラクタム系、フルオロキノロン系及びアミノグリコシド系の3系統の抗菌薬に対する感受性を確認した上で本剤を使用すること。
用法・用量
通常、成人には、コリスチンとして1回1.25~2.5mg(力価)/kgを1日2回、30分以上かけて点滴静注する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤はグラム陽性菌、ブルセラ属、バークホルデリア属、ナイセリア属、プロテウス属、セラチア属、プロビデンシア属及び嫌気性菌に対しては抗菌活性を示さないため、これらの菌種との重複感染が明らかである場合、これらの菌種に抗菌作用を有する抗菌薬と併用すること。
7.2. 高齢者あるいは腎機能障害患者に本剤を投与する場合は、腎機能に十分注意し、患者の状態を観察しながら、次を目安として用法及び用量の調節を考慮すること〔8.4、9.2腎機能障害患者、9.8高齢者の項、16.6.1参照〕[参考:腎機能に対応する用法及び用量の目安;1)クレアチニンクリアランス≧80mL/min:1回1.25~2.5mg(力価)/kgを1日2回投与、2)クレアチニンクリアランス50~79mL/min:1回1.25~1.9mg(力価)/kgを1日2回投与、3)クレアチニンクリアランス30~49mL/min:1回1.25mg(力価)/kgを1日2回又は1回2.5mg(力価)/kgを1日1回投与、4)クレアチニンクリアランス10~29mL/min:1回1.5mg(力価)/kgを36時間ごとに投与]。
腎機能障害患者
8.1. 本剤の使用は、感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行うこと。
8.2. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か否か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.3. 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
8.3.1. 事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
8.3.2. 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
8.3.3. 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行う(特に、投与開始直後は注意深く観察する)。
8.4. 本薬の投与により腎機能障害が発現し、腎不全に至ったとの報告があるので、投与開始にあたっては、腎機能を評価し、投与期間中は3日ごとを目安に腎機能のモニタリングを行うこと〔7.2、9.2腎機能障害患者の項、11.1.1参照〕。
9.1.1. 重症筋無力症の患者:本剤の神経筋遮断作用により症状が悪化するおそれがある。
腎機能障害患者:本剤は主に腎排泄されるため高い血中濃度が持続するおそれがある〔7.2、8.4、16.6.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、スキサメトニウム塩化物水和物、ボツリヌス毒素製剤)、筋弛緩作用を有する薬剤(アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン硫酸塩、アミカシン、トブラマイシン等)、ポリミキシンB硫酸塩、エーテル)[神経系障害を発現するリスクが高まるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察するなど注意すること(いずれの薬剤も神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強されるおそれがある)]。
2). バンコマイシン塩酸塩、アミノグリコシド系抗生物質等[腎機能障害があらわれることがあるので、併用の必要性については十分に検討すること(いずれの薬剤も腎機能障害を悪化させる作用を有しており、併用によりその作用が増強するおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 腎不全、腎機能障害(いずれも頻度不明):腎不全等の重篤な腎機能障害があらわれることがある〔8.4参照〕。
11.1.2. 呼吸窮迫、無呼吸(いずれも頻度不明):神経系障害として呼吸窮迫、無呼吸があらわれることがある。
11.1.3. 偽膜性大腸炎(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 腎臓:(頻度不明)尿量減少。
2). 精神神経系:(頻度不明)錯乱、精神病性障害、運動失調、不明瞭発語、錯感覚、頭痛、浮動性めまい。
3). 耳:(頻度不明)回転性めまい。
4). 眼:(頻度不明)視覚障害。
5). 筋骨格系:(頻度不明)筋力低下。
6). 消化器:(頻度不明)悪心、嘔吐、下痢。
7). 皮膚:(頻度不明)皮膚そう痒症、全身性そう痒症、蕁麻疹、発疹。
8). 全身症状:(頻度不明)過敏症反応(皮疹、血管性浮腫)、発熱。
9). 投与部位:(頻度不明)注射部位反応、注射部位刺激感。
高齢者
腎機能に十分注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多い)〔7.2参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(コリスチンメタンスルホン酸はヒト胎盤を通過することが報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(コリスチンメタンスルホン酸はヒト母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 調製方法:本剤1バイアルに注射用水又は生理食塩液2mLを加え、泡立たないように穏やかに溶解し溶解液とし(溶解液の濃度は75mg(力価)/mLである)、この溶解液を生理食塩液等で希釈し通常50mLの点滴静注用液とする。
14.1.2. 調製後:調製後の溶解液は速やかに使用すること(なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、冷蔵庫(2~8℃)に保存し24時間以内に使用すること)。
希釈した点滴静注用液は速やかに使用し、残液は廃棄すること。
14.1.3. 本剤を他の薬剤<注射用水又は生理食塩液を除く>と配合しないこと。

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
健康成人に2.5mg(力価)/kgを0.5時間かけて単回静脈内投与及び12時間間隔で5回反復静脈内投与した時の血漿中コリスチンメタンスルホン酸及びコリスチンの薬物動態パラメータを表1及び表2に、血漿中コリスチン濃度推移を添付文書の図1に示す。また、血漿中コリスチン濃度は5回の反復静脈内投与で定常状態に到達した。
表1 健康成人に2.5mg(力価)/kgを静脈内投与した時の血漿中コリスチンメタンスルホン酸の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

表2 健康成人に2.5mg(力価)/kgを静脈内投与した時の血漿中コリスチンの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

図1 健康成人に2.5mg(力価)/kgを静脈内投与した時の血漿中コリスチン濃度推移(平均値+標準偏差)

16.1.2 感染症患者
(1)多剤耐性グラム陰性桿菌による敗血症の成人患者14例に4mg(力価)/kg注)を静脈内投与した時の定常状態における血漿中コリスチンのCmax(平均値±標準偏差)は約2.9±1.2μg/mL、AUCは12.8±5.1μg・hr/mL、t1/2は7.4±1.7時間であった(外国人データ)。
(2)多剤耐性グラム陰性桿菌による重症感染症患者105例(透析患者12例及び継続的な腎代替療法を受けている患者4例を含む)にコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの約200~1093mg/日を8~24時間ごと注)に静脈内投与した時の定常状態における血漿中のコリスチンメタンスルホン酸及びコリスチン濃度はいずれも個人間変動が大きかった。定常状態における血漿中コリスチンのAUC0-24は11.5~225μg・hr/mLであり、血漿中コリスチン濃度は2.36μg/mL(中央値)であった。腎代替療法を受けていない患者でのクレアチニンクリアランス(CLcr)は3~169mL/min/1.73m2と変動が大きかったものの、血漿中のコリスチンメタンスルホン酸及びコリスチンのt1/2はCLcrの低下に伴い延長した(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
重症患者におけるコリスチンの血漿蛋白結合率は66%である(外国人データ)。
16.3.2 体液・組織内移行
(1)成人の人工呼吸器関連肺炎患者13例にコリスチンメタンスルホン酸の174mgを8時間ごとに1日3回注)静脈内投与した時の投与4.5日後の血漿中コリスチンのCmax(平均値±標準偏差)は約2.2±1.1μg/mL、AUC0-8は約11.5±6.2μg・hr/mL、t1/2は5.9±2.6時間であり、投与2時間後の気管支肺胞洗浄液からコリスチンは検出されなかった(外国人データ)。
(2)多剤耐性アシネトバクター・バウマニによる髄膜炎の小児患者注)1例にコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの5mg/kg/日を1日4回注)静脈内投与した時の血清中コリスチンのCmaxは5μg/mL、AUCは約23μg・hr/mL、t1/2は約2.8時間であった。投与1時間後の髄液中コリスチン濃度は1.25μg/mLであり、髄液移行率(血清中濃度との比)は25%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
静脈内投与後のコリスチンメタンスルホン酸の一部は生体内でコリスチンに変換され、抗菌活性を発揮する。コリスチンメタンスルホン酸の約30%はコリスチンに変換される(外国人データ)。
16.5 排泄
16.5.1 コリスチンメタンスルホン酸の大部分は腎排泄されるが、コリスチンは再吸収された後に腎以外の経路で排泄される。
16.5.2 健康成人に2.5mg(力価)/kgを0.5時間かけて単回静脈内投与した時の投与24時間後までの尿中にコリスチンメタンスルホン酸が30.4%、コリスチンが7.9%回収された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
多剤耐性グラム陰性桿菌による重症感染症患者105例でCLcrが10mL/min/1.73m2未満の患者20例にコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの約200~1093mg/日を8~24時間ごと注)に静脈内投与した時のコリスチンメタンスルホン酸のt1/2(中央値)は11時間であり、コリスチンのt1/2(中央値)は13時間であった。CLcrが11~69mL/min/1.73m2の患者62例でのコリスチンメタンスルホン酸のt1/2(中央値)は5.6時間、コリスチンのt1/2(中央値)は13時間であった。CLcrが70mL/min/1.73m2超の患者19例でのコリスチンメタンスルホン酸のt1/2(中央値)は4.6時間、コリスチンのt1/2(中央値)は9.1時間であった(外国人データ)。[7.2、9.2参照]
注)本剤の承認用量は、通常、成人には、コリスチンとして1回1.25~2.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外臨床試験
多剤耐性緑膿菌及び多剤耐性アシネトバクター・バウマニ感染症患者を対象とした非盲検、非対照試験において、コリスチン2.5~5.0mg/kg/日を1日2~3回注)静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は58%(35/60例)であった。
主な有害事象は、腎機能障害37%(22/60例)であった。
17.1.2 海外臨床試験
多剤耐性緑膿菌重症感染症患者を対象とした非盲検、非対照試験において、コリスチン5.0mg/kg/日を1日2回注)静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は61%(14/23例)であった。
主な副作用は、筋力低下4.3%(1/23例)であった。
17.1.3 海外臨床試験
多剤耐性アシネトバクター・バウマニによる人工呼吸器関連肺炎患者を対象とした実薬対照、非盲検試験において、コリスチン2.5~5.0mg/kg/日を1日3回注)静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は57%(12/21例)であった。
主な有害事象は、腎機能障害24%(5/21例)であった。
17.1.4 海外臨床試験
多剤耐性緑膿菌及び多剤耐性アシネトバクター・バウマニによる院内感染症患者を対象としたプロスペクティブ、非対照試験において、コリスチン2.5~5mg/kg/日を1日3回注)静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は76.9%(60/78例)であった。
主な有害事象は、急性腎障害13.5%(7/52例、治療開始時に腎機能が異常であった症例を除く)、びまん性筋力低下1.3%(1/78例)であった。
17.1.5 海外臨床試験
多剤耐性緑膿菌重症感染症に罹患した癌患者を対象としたレトロスペクティブ、実薬対照試験において、コリスチン5mg/kg/日を1日2~4回注)静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は52%(16/31例)であった。
主な有害事象は、腎機能障害23%(7/31例)であった。
17.1.6 海外臨床試験
多剤耐性グラム陰性菌感染症患者を対象としたレトロスペクティブ試験において、コリスチン5.0mg/kg/日注)を静脈内投与した結果、臨床効果の有効率は51%(59/115例)であった。
主な有害事象は、腎機能障害14%(12/84例、治療開始前に腎代償療法を実施していた症例を除く)、四肢の局所痙攣(3例)、異常な精神状態(1例)であった。
注)腎機能により調節されている場合、最高用量を記載した。本剤の承認用量は、通常、成人には、コリスチンとして1回1.25~2.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注である。

18.1 作用機序
コリスチンの標的は細菌外膜であり、グラム陰性菌のリポポリサッカライド分子との静電的相互作用により細菌外膜の安定性を低下させ、細菌外膜に局所的な障害を起こす結果、細胞内物質を流出させ殺菌活性を発揮する。
18.2 抗菌作用
いずれも多剤耐性の緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ、エンテロバクター・クロアカ、シトロバクター属ならびに肺炎桿菌カルバペネマーゼ産生及びニューデリー・メタロ‐β‐ラクタマーゼ1産生の肺炎桿菌に対して抗菌力を示したとの報告がある(in vitro)。
18.3 動物感染試験
多剤耐性緑膿菌の大腿筋感染及び肺感染マウスを用いたin vivo PK‐PDモデルにおいてfAUC/MICと高い相関性のある抗菌活性を示したとの報告がある。多剤耐性緑膿菌感染マウス肺炎及び敗血症モデルにおいて感染防御効果を示したとの報告がある。

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