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スルペラゾン静注用1g

販売名
スルペラゾン静注用1g
薬価
(1g)1瓶 409.00円
製造メーカー
ファイザー

添付文書情報2021年10月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
一般名
セフォペラゾンナトリウム・スルバクタムナトリウム静注用
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
用法・用量
スルバクタムナトリウム・セフォペラゾンナトリウムとして、通常成人には1日1~2g(力価)を2回に分けて静脈内注射する。小児にはスルバクタムナトリウム・セフォペラゾンナトリウムとして、1日40~80mg(力価)/kgを2~4回に分けて静脈内注射する。
難治性又は重症感染症には症状に応じて、成人では1日量4g(力価)まで増量し2回に分けて投与する。小児では1日量160mg(力価)/kgまで増量し2~4回に分割投与する。
〈静脈内注射〉
静脈内注射時、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に投与する。
〈点滴静脈内注射〉
点滴静脈内注射時、補液に溶解して用いる。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、β-ラクタマーゼ産生菌、かつセフォペラゾン耐性菌を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. 本剤によるショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること〔11.1.1参照〕。
・ 事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
・ 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
・ 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行う(特に、投与開始直後は注意深く観察する)。
8.3. 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.2参照〕。
8.4. 溶血性貧血、汎血球減少症、顆粒球減少(無顆粒球症を含む)、血小板減少等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.6参照〕。
8.5. 劇症肝炎等の重篤な肝炎、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.7参照〕。
9.1.1. セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)。
9.1.2. ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。
9.1.3. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.4. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある)。
9.2.1. 高度腎機能障害のある患者:投与量・投与間隔に注意すること(血中濃度半減期が延長する)。
9.3.1. 高度肝機能障害のある患者:投与量・投与間隔に注意すること(血中濃度半減期が延長する)。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 利尿剤(フロセミド等)[類似化合物<他のセフェム系薬剤>との併用により腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること(機序は不明だが、利尿剤による脱水等で尿細管細胞へのセフェム薬の取り込みが亢進し、腎毒性を発揮すると考えられている)]。
2). アルコール[ジスルフィラム様作用<潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>があらわれることがあるので、投与期間中及び投与後少なくとも1週間はアルコールの摂取を避けること(テトラゾールチオメチル基が、肝におけるエタノールの分解を阻害することで、血中アセトアルデヒドの蓄積が生じ、潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛等があらわれることがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(呼吸困難等)(頻度不明)、アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)〔8.2参照〕。
11.1.2. 急性腎障害(頻度不明):急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.3. 偽膜性大腸炎(頻度不明):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと)。
11.1.4. 間質性肺炎(頻度不明)、PIE症候群(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.6. 血液障害(頻度不明):溶血性貧血、汎血球減少症、顆粒球減少(無顆粒球症を含む)、血小板減少等の重篤な血液障害があらわれることがある〔8.4参照〕。
11.1.7. 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(0.1%未満):劇症肝炎等の重篤な肝炎、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔8.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹(斑状丘疹性皮疹等)、そう痒、(0.1%未満)蕁麻疹、紅斑。
2). 血液:(0.1~1%未満)赤血球減少、血小板増多、白血球減少、好酸球増多、(0.1%未満)貧血。
3). 肝臓:(1%以上)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、(0.1~1%未満)ビリルビン上昇。
4). 消化器:(0.1~1%未満)下痢、軟便、悪心・嘔吐。
5). 中枢神経:(頻度不明)痙攣。
6). 菌交代:(0.1%未満)口内炎、カンジダ症。
7). その他:(0.1~1%未満)発熱、(0.1%未満)頭痛、血尿、(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)、低血圧、血管炎、注射部静脈炎、注射部痛。
高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・ 一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
・ ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等
低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 本剤の使用に当っては、完全に溶解したことを確認し、溶解後は速やかに使用すること(なお、やむを得ず溶液保存を必要とする場合でも、室温保存で6時間以内に、冷蔵庫保存では48時間以内に使用すること)。
14.1.2. 点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張にならないため用
いないこと。
14.2. 薬剤投与前の注意14.2.1. 輸注に際しては、感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具消毒)。
14.2.2. 寒冷期には体温程度に温めて使用すること。
14.3. 薬剤投与時の注意14.3.1. 静脈内大量投与により、まれに血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。また、静脈内大量投与により、血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更するか、場合によっては投与を中止すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報幼若ラットに皮下投与した実験において精巣萎縮、精子形成抑制作用が発現したとの報告がある。

16.1 血中濃度
成人患者5例に1g(力価)また健常成人4名に2g(力価)を1時間かけて点滴静注したときのセフォペラゾン、スルバクタムの平均血中濃度の推移は添付文書の図1のとおりであり、健常成人5名に2g(力価)を5分間かけて静注したときは添付文書の図2のとおりであった。
また2g(力価)を1日2回、3日間連続投与したが、ほぼ同じ血中濃度の推移が得られ、蓄積は認められなかった。
図1 点滴静注時の血中濃度

図2 静注時の血中濃度

16.3 分布
16.3.1 胆汁内濃度:成人患者6例に1g(力価)を静注後、25分から2時間25分までの間に測定した総胆管胆汁内濃度は、スルバクタムは2.5~20.8μg/mL、セフォペラゾンは170.8~2,087.5μg/mLであった。
16.3.2 その他:喀痰、腹腔内滲出液、虫垂、前立腺、羊水、臍帯血、子宮組織、骨盤死腔液、髄液等への移行が良好であることが認められている。
16.4 代謝
本剤中のスルバクタム、セフォペラゾンはいずれもほとんど代謝されることなく、大部分は未変化体として排泄される。
16.5 排泄
16.5.1 成人患者5例に1g(力価)を点滴静注した時の平均尿中濃度は、静注後2~3時間でスルバクタム1,704.5μg/mL、セフォペラゾン559.7μg/mLとなり、以後漸減し、投与後12時間までの尿中回収率はスルバクタム72.0%、セフォペラゾン25.3%であった。
16.5.2 セフォペラゾンの多くは糞中に、スルバクタムは尿中に排泄される。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
一般臨床試験及び比較臨床試験(1,837症例)における臨床効果の概要は次表のとおりである。成人では1日1~2g(力価)投与例が約70%を占め、投与期間は大部分が1~2週間である。
また、複雑性尿路感染症、呼吸器感染症、術後感染症に対する比較臨床試験により、本剤の有用性が認められている。
→図表を見る(PDF)

一般臨床試験で細菌学的検討が行われた1496株の菌消失率は81.8%(1224/1496株)であった。また、菌の薬剤感受性及びβ‐ラクタマーゼ活性を測定した797株中セフォペラゾン耐性菌注)は385株で、そのうち本剤による菌消失率は72.2%(278/385株)であった。一方、β‐ラクタマーゼ高度産生株に対する菌消失率は74.7%(236/316株)であった。
注:耐性菌はセフォペラゾンのMIC≧25μg/mL(セフォペラゾンディスク感受性-、+に相当)とした。ただし、インフルエンザ菌についてはMIC≧3.13μg/mLとした。

18.1 作用機序
本剤は、スルバクタムがβ‐ラクタマーゼのIc、II、III及びIV型を強く、Ia及びV型を軽度に不可逆的に不活性化するため、セフォペラゾンがこれらの酵素により加水分解されることを防ぎ、セフォペラゾン耐性菌にも抗菌力を示す。
セフォペラゾンは、細菌増殖期の細胞壁合成系のうちペプチドグリカン架橋形成を強く阻害し、殺菌的に作用する。
18.2 抗菌作用
18.2.1 本剤は、ブドウ球菌属等のグラム陽性菌、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、緑膿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター属等のグラム陰性菌及びバクテロイデス属等の嫌気性菌まで広範囲の抗菌スペクトルを有し、殺菌的に作用する。
18.2.2 β‐ラクタマーゼ産生菌を含む複数菌による混合感染の場合にも、スルバクタムのβ‐ラクタマーゼ阻害作用によりセフォペラゾンの生体内での安定性を高めて本来の抗菌力を発揮させるので、本剤はセフォペラゾン単独投与時より強い感染防御効果(マウス)が認められている。

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