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ガーダシル水性懸濁筋注シリンジ

販売名
ガーダシル水性懸濁筋注シリンジ
薬価
0.5mL1筒 0.00円
製造メーカー
MSD

添付文書情報2021年08月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
ウイルスワクチン類
一般名
組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
2.1. 明らかな発熱を呈している者。
2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.3. 本剤の成分に対して過敏症を呈したことがある者。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
効能・効果
ヒトパピローマウイルス6型、ヒトパピローマウイルス11型、ヒトパピローマウイルス16型及びヒトパピローマウイルス18型の感染に起因する次の疾患の予防:1)子宮頸癌<扁平上皮癌>及び子宮頸癌<腺癌>及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍1(CIN1)、子宮頸部上皮内腫瘍2(CIN2)及び子宮頸部上皮内腫瘍3(CIN3)並びに子宮頸部上皮内腺癌(AIS))、2)外陰上皮内腫瘍1(VIN1)、外陰上皮内腫瘍2(VIN2)及び外陰上皮内腫瘍3(VIN3)並びに腟上皮内腫瘍1(VaIN1)、腟上皮内腫瘍2(VaIN2)及び腟上皮内腫瘍3(VaIN3)、3)肛門癌<扁平上皮癌>及びその前駆病変(肛門上皮内腫瘍1(AIN1)、肛門上皮内腫瘍2(AIN2)及び肛門上皮内腫瘍3(AIN3))、4)尖圭コンジローマ。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. HPV6、11、16及び18型以外のHPV感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮癌及び腺癌)、肛門癌(扁平上皮癌)又はそれらの前駆病変等の予防効果は確認されていない。
5.2. 扁平上皮癌以外の肛門癌に対する予防効果は確認されていない。
5.3. 接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。
5.4. 本剤の接種は定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。
5.5. 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
用法・用量
9歳以上の者に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射する。通常、2回目は初回接種の2ヵ月後、3回目は6ヵ月後に同様の用法で接種する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 接種間隔
1年以内に3回の接種を終了することが望ましい(なお、本剤の2回目及び3回目の接種が初回接種の2ヵ月後及び6ヵ月後にできない場合、2回目接種は初回接種から少なくとも1ヵ月以上、3回目接種は2回目接種から少なくとも3ヵ月以上間隔を置いて実施すること)。
7.2. 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1参照〕。
肝機能障害を有する者
8.1. 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保つよう指導すること。また、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合は、速やかに医師へ連絡するよう指導すること。
8.4. ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
8.5. 発生機序は不明であるが、ワクチン接種後に、注射部位に限局しない激しい疼痛(激しい筋肉痛、激しい関節痛、激しい皮膚の痛み等)、しびれ、脱力等があらわれ、長期間症状が持続する例が報告されているため、異常が認められた場合には、神経学的・免疫学的な鑑別診断を含めた適切な診療が可能な医療機関を受診させるなどの対応を行うこと。
8.6. 本剤と他のHPVワクチンの互換性に関する安全性、免疫原性、有効性のデータはない。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応及び有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1. 血小板減少症や凝固障害を有する者:本剤接種後に出血があらわれるおそれがある。
9.1.2. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。
9.1.3. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.4. 過去に痙攣の既往のある者。
9.1.5. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:免疫抑制療法、遺伝的欠損、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染あるいは他の要因のいずれかによる免疫応答障害を有する被接種者は、能動免疫に対する抗体産生反応が低下することがある。また、HIV感染患者に対する本剤の安全性、免疫原性及び有効性は十分に評価されていない〔10.2参照〕。
9.1.6. 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者。
9.1.7. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:免疫抑制剤(コルチコステロイド、代謝拮抗剤、アルキル化剤、細胞毒性剤)〔9.1.5参照〕[抗体産生反応が低下する可能性がある(本剤は、被接種者に抗原を接種し、抗体を産生させることを目的としているが、免疫抑制剤等により、免疫機能が低下することから、これらの薬剤との併用では、十分な免疫応答が得られないおそれがある)]。
副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副反応11.1.1. 過敏症反応(アナフィラキシー(頻度不明)、気管支痙攣(頻度不明)、蕁麻疹(0.4%)等)。
11.1.2. ギラン・バレー症候群(頻度不明):四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射減弱ないし腱反射消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.3. 血小板減少性紫斑病(頻度不明):紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明):接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等があらわれることがあるので、本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副反応1). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)蜂巣炎。
2). 血液及びリンパ系障害:(頻度不明)リンパ節症。
3). 神経系障害:(1~10%未満)頭痛、(0.1~1%未満)浮動性めまい、感覚鈍麻、傾眠、(頻度不明)失神(強直間代運動を伴うことがある)。
4). 耳及び迷路障害:(0.1~1%未満)回転性めまい。
5). 胃腸障害:(0.1~1%未満)下痢、腹痛、悪心、(頻度不明)嘔吐。
6). 筋骨格系及び結合組織障害:(0.1~1%未満)四肢痛、筋骨格硬直、四肢不快感、(頻度不明)関節痛、筋肉痛。
7). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)注射部位疼痛(67.8%)、注射部位紅斑、注射部位腫脹、(1~10%未満)注射部位そう痒感、発熱、(0.1~1%未満)注射部位硬結、注射部位出血、注射部位不快感、注射部位内出血、注射部位変色、注射部位知覚低下、注射部位熱感、倦怠感、(頻度不明)注射部位血腫、無力症、悪寒、疲労。
8). 臨床検査:(0.1~1%未満)白血球数増加。
発現頻度は国内臨床試験(027試験、028試験、122試験及び200試験)に基づき算出した。
高齢者
45歳を超える成人を対象とした臨床試験は実施していない。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること〔9.1.7参照〕。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤及び本剤に対する抗体がヒト乳汁中へ移行するかは不明である)。
小児等
9歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤接種時の注意14.1.1. 接種時(1). 誤って凍結させたものは品質が変化しているおそれがあるので、使用してはならない。
(2). 冷蔵庫から取り出し室温になってから使用すること。
(3). 冷蔵庫から取り出した後は速やかに使用すること(冷蔵庫から取り出し(25度以下)、72時間以上放置してはならない)。
(4). 使用前に十分に振り混ぜること(懸濁状態を維持するため、振り混ぜた後、速やかに投与すること)。
(5). 使用前には必ず、異常な混濁、着色、異物の混入その他の異常がないかを確認し(本剤は振り混ぜた後、白濁した液剤である)、異物や着色が認められた場合には、破棄すること。
(6). 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと〔7.2参照〕。
(7). 本剤は供給時の状態で使用し、希釈又は溶解する必要はない(0.5mLを投与すること)。
(8). 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.1.2. 接種部位(1). 接種部位は、通常、上腕三角筋又は大腿四頭筋とし、アルコールで消毒した後、接種する。
(2). 組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意すること。
・ 神経走行部位を避けること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈子宮頸癌及びその前駆病変、外陰上皮内腫瘍並びに腟上皮内腫瘍、尖圭コンジローマ(女性)の予防〉
17.1.1 国内第II相試験(027試験)
18~26歳の女性1,021例(本剤接種群509例、プラセボ接種群512例)を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験を行った。
(1)予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は2.5年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
主要評価項目であるHPV6、11、16及び18型に関連した持続感染又は生殖器疾患(子宮頸部、腟又は外陰の上皮内腫瘍又はこれらに関連した癌、上皮内腺癌及び尖圭コンジローマ)の発生率低下に本剤は有効であった(表1)。
表1 各HPV型に関連した持続感染又は生殖器疾患に対する予防効果注1)
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(2)免疫原性
18~26歳の女性973例(本剤接種群488例、プラセボ接種群485例)のうち3回目接種の1ヵ月後まで当該HPV型に未感染の状態を維持した被験者を対象として、免疫原性を評価した。
3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、それぞれ99.7%、100.0%、100.0%、99.5%であった。HPV抗体価の幾何平均(GMT)は、それぞれ390.8mMU/mL、579.8mMU/mL、2,396.4mMU/mL、369.0mMU/mLであった。
注2)抗体陽転率は、各HPV型のVLP特異的抗体が、初回接種前に陰性から接種後に陽性となった被接種者の割合を示すもので、HPV感染に対する予防効果を示す被接種者の割合ではない。なお、各HPV型のVLP特異的抗体はcLIA法で測定した。
(3)免疫反応の持続性
本剤は7ヵ月時にHPV6、11、16及び18型に対するGMTがピークに達し、以後18ヵ月時まで減少し、30ヵ月時にベースラインより高いレベルで安定した。
本試験終了時(30ヵ月時点)においてHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)は、それぞれ91.8%、97.5%、99.1%、59.3%であった。HPV18型に対する抗体陽性率注3)は低下したが、HPV18型による感染及び関連疾患に対しても予防効果を示した。
注3)抗体陽性率は、各HPV型のVLP特異的抗体が陽性であった被接種者の割合を示すもので、HPV感染に対する予防効果を示す被接種者の割合ではない。なお、各HPV型のVLP特異的抗体はcLIA法で測定した。
(4)安全性
本剤接種後5日間に注射部位にて特定された症状の副反応は、480例中407例(84.8%)に認められ、主なものは疼痛396例(82.5%)、紅斑145例(30.2%)、腫脹122例(25.4%)及びそう痒感24例(5.0%)であった。また、本剤接種後15日間に、全身性の副反応は480例中66例(13.8%)に認められ、主なものは発熱28例(5.8%)及び頭痛19例(4.0%)であった。臨床検査値異常変動は、479例中4例(0.8%)に認められ、白血球数増加478例中2例(0.4%)等であった。
17.1.2 海外第III相試験(013試験)
16~24歳の女性5,455例(本剤接種群2,723例、プラセボ接種群2,732例)を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検群間比較試験(Females United To Unilaterally Reduce Endo/Ectocervical Disease;FUTURE I)を行った。
予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は3.0年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
主要評価項目であるHPV6、11、16及び18型に関連したCIN1/2、非浸潤子宮頸癌(CIN3及びAIS)並びに、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマの発生率低下に、本剤は有効であった(表2)。
表2 各HPV型に関連したCIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマに対する予防効果注1)
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17.1.3 海外第III相試験(015試験)
16~26歳の女性12,167例(本剤接種群6,087例、プラセボ接種群6,080例)を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検群間比較試験(FUTURE II)を行った。
予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は3.0年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
主要評価項目であるHPV16及び18型に関連したCIN2/3及びAISの発生率低下に、本剤は有効であった。また、HPV6、11、16及び18型に関連したCIN1/2、非浸潤子宮頸癌(CIN3及びAIS)並びに、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマの発生率低下に対しても、本剤は有効であった(表3)。
表3 各HPV型に関連したCIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマに対する予防効果注1)
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17.1.4 海外第III相試験(019試験)
24~45歳の女性3,819例(本剤接種群1,911例、プラセボ接種群1,908例)を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験(FUTURE III)を行った。
(1)予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は4.0年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
主要評価項目であるHPV6、11、16及び18型に関連した持続感染、CIN1/2、非浸潤子宮頸癌(CIN3及びAIS)並びに、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマの発生率低下に、本剤は有効であった(表4)。
表4 各HPV型に関連した持続感染、CIN1/2/3、AIS、VIN1/2/3、VaIN1/2/3、外陰癌、腟癌又は尖圭コンジローマに対する予防効果注1)
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(2)安全性
本剤接種後5日間に注射部位にて特定された症状の副反応は、1,889例中1,443例(76.4%)に認められ、主なものは疼痛1,423例(75.3%)、腫脹353例(18.7%)及び紅斑273例(14.5%)であった。また、本剤接種後15日間に、全身性の副反応は1,889例中745例(39.4%)に認められ、主なものは頭痛401例(21.2%)及び発熱178例(9.4%)であった。
〈肛門癌及びその前駆病変、尖圭コンジローマ(男性)の予防〉
17.1.5 国内第III相試験(122試験)
16~26歳の男性1,124例(本剤接種群562例、プラセボ接種群562例)を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験を行った。
(1)予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は2.9年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
本剤はHPV6、11、16及び18型に関連した肛門性器部の持続感染(表5)及び肛門内の持続感染(表6)の発生率低下に有効であった。
表5 各HPV型に関連した肛門性器部の持続感染に対する予防効果注1)
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表6 各HPV型に関連した肛門内の持続感染に対する予防効果注1)
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(2)免疫原性
16~26歳の男性のうち3回目接種の1ヵ月後まで当該HPV型に未感染の状態を維持した被験者を対象として、免疫原性を評価した。
3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、それぞれ99.3%、99.8%、100%及び97.1%であった。GMTは、それぞれ384.1mMU/mL、458.3mMU/mL、2,264.4mMU/mL、365.2mMU/mLであった。
(3)免疫反応の持続性
本試験終了時(36ヵ月時点)においてHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)は、それぞれ86.9%、78.0%、92.3%及び60.7%であった。
(4)安全性
本剤接種後5日間に注射部位にて特定された症状の副反応は、554例中328例(59.2%)に認められ、主なものは疼痛303例(54.7%)、紅斑136例(24.5%)及び腫脹118例(21.3%)であった。また、本剤接種後15日間に、全身性の副反応は554例中19例(3.4%)に認められ、主なものは発熱8例(1.4%)であった。
17.1.6 海外第III相試験(020試験)
16~26歳の男性4,065例(本剤接種群2,032例、プラセボ接種群2,033例)を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験を行った。
(1)予防効果
本試験のフォローアップ期間の中央値は2.9年であった。HPV6、11、16及び18型に対する有効性の主要評価については、1年以内に本剤接種を3回とも受け、治験実施計画書から重大な逸脱がなく、また該当する各HPV型に対して、初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり、未感染の状態を維持した被験者を対象として、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析が行われた。有効性の評価は7ヵ月時の来院の後から実施された。
本剤はHPV6、11、16及び18型に関連した性器周辺部病変及び持続感染の発生率低下に有効であった(表7)。
表7 各HPV型に関連した性器周辺部病変及び持続感染に対する予防効果注1)
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本試験のMen who have sex with men(MSM)サブスタディはMSM集団の598例を対象に行い、肛門疾患[肛門上皮内腫瘍(AIN)及び肛門癌]の発生に対する本剤の予防効果を評価した。有効性の主要評価には、Per‐Protocol Efficacy(PPE)解析を用いた。本試験のフォローアップ期間の中央値は2.7年であった。
本剤は初回接種前から3回目接種の1ヵ月後(7ヵ月時)にわたり未感染の状態を維持した男性において、HPV6、11、16及び18型に関連したAIN1/2/3及び持続感染の予防効果は、表8のとおりであった。
表8 各HPV型に関連した肛門疾患に対する予防効果注1)
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(2)免疫原性
16~26歳の男性のうち3回目接種の1ヵ月後まで当該HPV型に未感染の状態を維持した被験者を対象として、免疫原性を評価した。
3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、それぞれ98.9%、99.2%、98.8%及び97.4%であった。HPV抗体価の幾何平均(GMT)は、それぞれ447.0mMU/mL、624.2mMU/mL、2,402.5mMU/mL、402.2mMU/mLであった。
(3)安全性
本剤接種後5日間に注射部位にて特定された症状の副反応は、1,945例中1,166例(59.9%)に認められ、主なものは疼痛1,113例(57.2%)、紅斑304例(15.6%)及び腫脹219例(11.3%)であった。また、本剤接種後15日間に、全身性の副反応は1,945例中274例(14.1%)に認められ、主なものは発熱93例(4.8%)及び頭痛107例(5.5%)であった。
17.2 製造販売後調査等
〈子宮頸癌及びその前駆病変、外陰上皮内腫瘍並びに腟上皮内腫瘍、尖圭コンジローマ(女性)の予防〉
17.2.1 海外第III相試験(015‐21試験)
(1)予防効果の持続性
16~26歳の女性を対象としたFUTURE II試験(015試験)のフォローアップ試験において、HPV16及び18型に関連したCIN2/3、AIS又は子宮頸癌の発生はなく、本剤の予防効果は持続することが確認された(3回接種後からの期間 中央値:11.9年、最大値:14年、対象被験者数2,536例)。
(2)免疫反応の持続性
16~26歳の女性を対象としたFUTURE II試験(015試験)のフォローアップ試験の最終報告において、初回接種後14年時のHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)はそれぞれ90.6%、91.1%、98.3%及び52.4%であった。
17.2.2 海外第III相試験(019‐21試験)
(1)予防効果の持続性
24~45歳の女性を対象としたFUTURE III試験(019試験)のフォローアップ試験において、HPV6、11、16及び18型に関連したCIN、AIS又は尖圭コンジローマの発生はなかった(3回接種後からの期間 中央値:8.7年、最大値:10.1年、対象被験者数685例)
(2)免疫反応の持続性
24~45歳の女性を対象としたFUTURE III試験(019試験)のフォローアップ試験の最終報告において、初回接種後10年時のHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)はそれぞれ78.7%、85.0%、93.9%及び35.9%であった。
〈肛門癌及びその前駆病変、尖圭コンジローマ(男性)の予防〉
17.2.3 海外第III相試験(020‐21試験)
(1)予防効果の持続性
16~26歳の男性を対象とした試験(020試験)のフォローアップ試験において、HPV6及び11型に関連した尖圭コンジローマ、並びにHPV6、11、16及び18型に関連した性器周辺部病変の発生はなかった(3回接種後からの期間 中央値:9.5年、最大値:11.5年、対象被験者数917例)。また、MSMサブスタディにおいて、HPV6、11、16及び18型に関連したAIN2/3の発生はなかった。
(2)免疫反応の持続性
16~26歳の男性を対象とした試験(020試験)のフォローアップ試験の最終報告において、初回接種後10年時のHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)は、それぞれ79.1%、79.9%、94.9%及び40.2%であった。
〈子宮頸癌及びその前駆病変、外陰上皮内腫瘍並びに腟上皮内腫瘍、肛門癌及びその前駆病変、尖圭コンジローマの予防〉
17.2.4 海外第III相試験(018‐11試験)
(1)予防効果の持続性
9~15歳を対象とした臨床試験(018試験)に組み入れられた男女を対象としたフォローアップ試験において、女性被験者集団ではHPV16型に関連した持続感染が3例にみられ、HPV6、11、16及び18型に関連した子宮頸癌、CIN、AIS、VIN、VaIN又は尖圭コンジローマの発生はなかった(3回接種後からの期間 中央値:10.0年、最大値:10.7年、対象女性被験者数369例)。男性被験者集団ではHPV6及び16型に関連した持続感染が5例にみられ、HPV6、11、16及び18型に関連した性器周辺部病変の発生はなかった(3回接種後からの期間 中央値:9.9年、最大値:10.6年、対象男性被験者数326例)。
(2)免疫反応の持続性
9~15歳を対象とした臨床試験(018試験)に組み入れられた男女を対象としたフォローアップ試験の最終報告において、女性被験者集団では初回接種後10.5年時のHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)はそれぞれ91.0%、90.1%、97.7%及び61.4%であった。男性被験者集団では初回接種後10.5年時のHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)はそれぞれ86.6%、87.2%、94.1%及び59.6%であった。
17.3 その他
抗体価と長期間にわたる本剤含有HPV型に関連する感染、病変及び疾患の予防効果との相関性については現時点では明確ではない。
17.3.1 国内第II相試験(028試験)
9~17歳の女性107例(本剤接種群82例、プラセボ接種群25例)を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験を行った。
(1)免疫原性
HPV6、11、16及び18型に対する免疫原性の評価は接種開始時に当該HPV型血清抗体陰性であった被験者を対象として、免疫原性を評価した。
3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、それぞれ97.5%、98.8%、98.8%、98.8%であった。GMTは、それぞれ674.5mMU/mL、944.5mMU/mL、4,275.4mMU/mL、829.2mMU/mLであった。
また、9~17歳の女性におけるGMTは、18~26歳の女性におけるGMTと少なくとも同程度であった。
(2)免疫反応の持続性
本剤は7ヵ月時にHPV6、11、16及び18型に対するGMTがピークに達し、以後18ヵ月時まで減少し、30ヵ月時にベースラインより高いレベルで安定した。
17.3.2 海外第III相試験(007、011、012、015、016、018、019試験)
(1)免疫原性
9~45歳の女性23,951例(本剤接種群12,634例、プラセボ接種群11,317例)のうち3回目接種の1ヵ月後まで当該HPV型に未感染の状態を維持した被験者を対象として、免疫原性を評価した。ただし、9~15歳は接種開始時に当該HPV型血清抗体陰性であった被験者を対象とした。
9~45歳の女性における3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、96.4~99.9%であった。GMTは接種年齢とともに漸減した。年齢に伴うGMTの低下に関わらず、本剤は予防効果を維持した。
(2)免疫反応の持続性
9~45歳の女性を対象にした臨床試験において、HPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)は7ヵ月時で最も高く、その後減少した。48ヵ月時において、抗体陽性率注3)は9~15歳の女性で最も高く、35~45歳の女性で最も低かった。
17.3.3 海外第III相試験(成人女性に対する効果の思春期女性へのブリッジング)
免疫原性
10~15歳及び16~23歳の女性におけるHPV6、11、16及び18型の免疫原性を比較する試験を実施した。3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)はいずれにおいても99.1~100%であった。10~15歳の女性のGMTは16~23歳の女性のGMTを明らかに上回った。
統合した免疫原性のデータベースにおいても、同様の結果が得られた。
以上より、9~15歳の女性における本剤の有効性は、16~26歳の女性で認められた本剤の有効性と同程度であることが示唆された。
17.3.4 海外第II相試験(007試験)
免疫反応の持続性
16~26歳の女性を対象にした臨床試験では、HPV6、11、16及び18型のGMTは7ヵ月時で最も高かった。その後、24ヵ月時までGMTは低下し、以降は少なくとも60ヵ月時までは安定していた。
17.3.5 国内第III相試験(200試験)
9~15歳の男性101例を対象とした非無作為化、非盲検単群試験を行った。
(1)免疫原性
9~15歳の男性のうち接種開始時に当該HPV型血清抗体陰性であった被験者を対象として、免疫原性を評価した。
3回目接種の1ヵ月後までのHPV6、11、16及び18型の抗体陽転率注2)は、それぞれ94.9%、99.0%、99.0%及び99.0%であった。GMTは、それぞれ482.9mMU/mL、1,052.8mMU/mL、3,878.3mMU/mL、1,114.5mMU/mLであった。
また、9~15歳の男性におけるGMTは、16~26歳の男性におけるGMT(122試験)と同程度であった。
(2)免疫反応の持続性
本試験終了時(30ヵ月時点)においてHPV6、11、16及び18型の抗体陽性率注3)は、それぞれ98.0%、98.0%、99.0%及び93.9%であった。
17.3.6 妊娠に対する影響
外国の臨床試験において、3回接種の完了前に妊娠が判明した場合は、出産後まで残りの接種を延期した。このような非標準的(所定の用法・用量に準拠しない)投与でも、3回投与後のHPV6、11、16及び18型に対する免疫応答は、通常の0、2及び6ヵ月時の接種を受けた女性と同様であった。
妊娠中の女性を対象に、対照群を設けて適切に実施された試験はない。しかし、外国の第III相臨床試験において、少なくとも1回の妊娠を報告した女性は3,819人(本剤接種群1,894人、プラセボ接種群1,925人)であった。妊娠の転帰が判明している女性(人工妊娠中絶を除く)のうち、自然流産、後期胎児死亡又は先天異常であった妊娠の割合は、本剤接種群では22.6%(446/1,973件)、プラセボ接種群では23.1%(460/1,994件)であった。
さらに、推定受胎日が本剤又はプラセボ接種の30日以内と30日を超えた場合に分けて妊娠を評価するため、サブ解析を実施した。推定受胎日が接種後30日以内の妊娠では、本剤接種群において5例の先天異常が認められたのに対し、プラセボ接種群では1例であった。
一方、推定受胎日が接種より30日を超えた妊娠では、本剤接種群において40例の先天異常が認められたのに対し、プラセボ接種群では33例に認められた。観察された先天異常の種類は、接種と妊娠の時間的関係にかかわらず、16~45歳までの女性に一般的に認められるものと一致した。

18.1 作用機序
本剤はヒトパピローマウイルスのL1たん白質からなるウイルス様粒子(VLP)を含有する。このVLPは野生型ウイルス粒子に類似したたん白質であるが、ウイルス由来のDNAを含まないため、細胞への感染能及び増殖能はない。このたん白質はHPVに関連した疾病の原因にはならない。HPVはヒトにのみ感染するが、ヒト以外の動物のパピローマウイルスを用いた試験により、VLPワクチンは液性免疫を惹起することにより、その効果を発揮すると考えられる。

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