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同一開設者における初診料の算定について

同一開設者における初診料の算定について

  • 受付中回答7
眼科ですが、去年ある患者さんが初めてみえました。
当然初診料とコンタクトレンズ処方希望でしたので、コンタクトレンズ検査料をとりました。
が、今年になり減点されて来ました。
理由は同一開設者である他眼科で初診料を既に算定しているから、という事でした。  

どうやらその方は遠方にある当眼科と同じ医療法人の眼科に通われていたようです。 
ただ、その患者さんを診た保険医はそれぞれ別の医師です。 この場合は、同一開設者であってもそれぞれ初診料を算定できる、と認識していたのですが、間違いでしょうか? 
ちなみにその眼科とは同じ法人というだけで、特にやりとりがあるわけでもありません。診療する保険医もそれぞれ別々になります。 

回答

 平成18年度診療報酬改定「疑義解釈資料の送付について(その3)」(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/03/dl/tp0314-1c03.pdf)の問69に以下の通り通知されています。

(問69)コンタクトレンズ装用中の患者が、他の保険医療機関の眼科を受診 した場合に、初診料は算定できるか。 
(答)特別な関係の医療機関でなければ、初診料を算定できる。

 この回答により「特別の関係の場合は初診料は算定できない」となります。 

 途中で切れてしまいました。

 もしかしたら前の眼科でコンタクトレンズ検査料の算定歴があり、保険者の縦覧点検で疑義が生じた可能性があります。

ありがとうございます。
恐らく以前通っている眼科でもコンタクトレンズの処方だったと思われますので、コンタクトレンズ検査料を算定していると思います。
が、しかしその眼科と当院は同一開設者というだけで、特別な関係にあるわけではありませんので、やはりこちら言い分が正しいのではないか、と・・・
この事えお伝えて、もう一度問い合わせてみようと思います。
ご丁寧に資料のURLまでありがとうございました。 

>しかしその眼科と当院は同一開設者というだけで、特別な関係にあるわけではありませんので、やはりこちら言い分が正しいのではないか、と・・・

→なぜ、そうなるのでしょうか???


 第2部 入院料等の通則通知7「入院期間の計算」の(3)にて

(3) 「特別の関係」とは、次に掲げる関係をいう。

ア 当該保険医療機関等と他の保険医療機関等の関係が以下のいずれかに該当する場合に、当該保険医療機関等と当該他の保険医療機関等は特別の関係にあると認められる。
(イ) 当該保険医療機関等の開設者が、当該他の保険医療機関等の開設者と同一の場合
(ロ) 当該保険医療機関等の代表者が、当該他の保険医療機関等の代表者と同一の場合
(ハ) 当該保険医療機関等の代表者が、当該他の保険医療機関等の代表者の親族等の場合
(ニ) 当該保険医療機関等の理事・監事・評議員その他の役員等のうち、当該他の保険医療機関等の役員等の親族等の占める割合が10分の3を超える場合
(ホ) (イ)から(ニ)までに掲げる場合に準ずる場合(人事、資金等の関係を通じて、当該保険医療機関等が、当該他の保険医療機関等の経営方針に対して重要な影響を与えることができると認められる場合に限る。)

イ 「保険医療機関等」とは、保険医療機関である病院若しくは診療所、介護老人保健施設又は指定訪問看護事業者をいう。

ウ 「親族等」とは、親族関係を有する者及び以下に掲げる者をいう。
(イ) 事実上婚姻関係と同様の事情にある者
(ロ) 使用人及び使用人以外の者で当該役員等から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの
(ハ) (イ)又は(ロ)に掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

と規定されています。

 貴院と他の眼科が「同一開設者」であるならば上記アの(イ)に該当するため「特別の関係」に当たります。

 この規定は入院料等に適用されるのではなく診療報酬点数表全体に適用されますし、「「特別の関係にある保険医療機関等」の取扱いについて 平成一〇年三月一六日 保険発第三二号・老健第四二号」(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0412&dataType=1&pageNo=1)でも通知されています。

 特別の関係にある保険医療機関A、Bで、Aで診療を行った保険医とBで診療を行った保険医が異なるならば、A、Bそれそれで初診料が算定できる取り扱いですが、コンタクトレンズ検査料を算定している患者については私が示した過去の疑義解釈により「特別の関係の場合は初診料は算定できない」旨が通知されており、今日に至るまでこの取り扱いを「廃止する」旨の通知はありません。

 この他にもコンタクトレンズ検査料を算定している場合にはA000 初診料の注および通知の取り扱いとは異なる取り扱いが疑義解釈で通知されており、ちょうど最近それに関連するご質問に回答しておりますのでリンクを貼っておきます。
https://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=29281
https://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=29295

 他の回答で貴院での算定が正しいかのようなものがありますが、私が最初に示した疑義解釈(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/03/dl/tp0314-1c03.pdf)がなければその通りですが、この疑義解釈は全国保険医団体連合会等が出している参加疑義解釈ではなく、厚生労働省保険局医療課名の入った正式な厚労省見解であり、保険者もこの疑義解釈を理由に査定しているのですから、この疑義解釈を訂正又は廃止するような正式な通知がない限り覆るのは難しいと思います。

おそらく、国保から査定を受けているのではないでしょうか。
通常なら、返戻され確認の上、再請求になるかと思うのですが、国保により担当者レベルで何ら確認もせず、査定をしてきます。困ったものです。
同一法人であっても、別の医療機関において同一医師が診療を行った場合を除き、初診料を算定できます。初診料算定の原則の通知を示して再審査をしましょう。

ありがとうございます。
実は国保ではなく、 健保組合なのです。
しかも、当院の場合転居などによって、同一法人の眼科から転院されてくる患者さんはたくさんみえます。
 これまで、国保の方もいたと思いますが、一度も指摘された事はありませんでした。

定かではないのですが、恐らく電話連絡もなかったかと思われます。もちろん返戻もありませんでした。
もう一度再審査お願いしようと思います。  

健保組合でしたら、電話連絡で確認できると思います。健保組合により厳しいところがあり、解釈を誤っているかも知れませんので、お互いの理解を深めることで、今後のためになると思います。

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