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ダントリウムカプセル25mg

販売名
ダントリウムカプセル25mg
識別コード
ダントリウム 25mg
薬価
25mg1カプセル 18.90円
製造メーカー
オーファンパシフィック

添付文書情報2015年10月改定(第20版)

商品情報

薬効分類名
その他の骨格筋弛緩剤
一般名
ダントロレンナトリウム水和物カプセル
禁忌
1.閉塞性肺疾患により著しい心肺機能低下あるいは心疾患により著しい心肺機能低下のみられる患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化する恐れがある]。
2.筋無力症状のある患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化する恐れがある]。
3.肝疾患のある患者[本剤による肝障害が疑われる症例が報告されている]。
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1.次記疾患に伴う痙性麻痺:脳血管障害後遺症、脳性麻痺、外傷後遺症(頭部外傷後遺症、脊髄損傷後遺症)、頚部脊椎症、後縦靭帯骨化症、脊髄小脳変性症、痙性脊髄麻痺、脊髄炎、脊髄症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、スモン(SMON)、潜水病。
2.全身こむら返り病。
3.悪性症候群。
用法・用量
1.痙性麻痺及び全身こむら返り病:ダントロレンナトリウム水和物として1日1回25mgより投与を始め、1週毎に25mgずつ増量し(1日2~3回に分割投与)維持量を決定する。但し、1日最高投与量は150mgとし3回に分割投与する。
2.悪性症候群:ダントロレンナトリウム水和物注射剤の静脈内投与後、継続投与が必要で経口投与が可能な場合、ダントロレンナトリウム水和物として1回25mg又は50mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
1.肝障害もしくは肝機能異常が以前にみられた患者[本剤による肝障害が疑われる症例が報告されている]。
2.腎障害のある患者[排泄が遅延する恐れがある]。
3.高齢者。
4.慢性下痢症状のみられる患者[症状が悪化する恐れがある]。
5.他の薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.イレウスのある患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化する恐れがある]。
重要な基本的注意
1.投与は少量より開始し、投与開始後は肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、アルカリホスファターゼ、総ビリルビン等)を定期的に行い、なお、異常がみられた場合には、直ちに投与を中止する。
2.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
3.悪性症候群患者において呼吸不全が現れたとの報告があるので、呼吸管理を実施しながら本剤を投与する。
相互作用
併用注意:1.エストロジェン[重篤な肝障害が多いとの報告がある(機序不明)]。
2.筋弛緩作用のある薬物(ジアゼパム等のベンゾジアゼピン系化合物、トルペリゾン塩酸塩、クロルメザノン等)[作用が増強されることがある(薬理学的(筋弛緩作用)な相加作用による)]。
3.カルシウム拮抗剤(ベラパミル等)[高カリウム血症に伴う心室細動・循環虚脱等が現れることがある(高カリウム血症を来すと考えられる)]。
4.向精神薬[呼吸中枢抑制作用を増強する可能性がある(薬理学的(呼吸中枢抑制作用
)な相加作用による)]。
副作用
痙性麻痺及び全身こむら返り病:承認時及び市販後の使用成績調査、計5,877例中、副作用発現症例(臨床検査値異常を含む)は、879例(15.0%)、1,415件であった。そのうち主なものは、脱力感、全身倦怠感、ふらふら感等であった(再審査結果通知:1988年1月)。
悪性症候群:承認時及び市販後の使用成績調査、計527例(注射剤併用例を含む)中、副作用発現症例(臨床検査値異常を含む)は、107例(20.3%)、190件であった(再審査結果通知:2008年2月)。
次の副作用は、前記の試験・調査あるいは自発報告等で認められたものである。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).黄疸(0.1%未満)、肝障害(頻度不明):黄疸、肝障害が現れることがあるので、肝機能検査を定期的に実施し、異常がみられた場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ慎重に投与する。
2).PIE症候群(頻度不明):PIE症候群(発熱、咳嗽、呼吸困難、胸痛、胸水貯留、好酸球増多等を伴う症状)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).胸膜炎(頻度不明):胸膜炎が現れることがあるので、胸痛、胸水貯留等が認められた場合には観察を十分に行い、適切な処置を行う。
4).イレウス(0.1%未満):イレウスが現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).呼吸不全(0.1~5%未満):悪性症候群患者への投与において、呼吸不全が現れることがあるので、呼吸不全が疑われた場合には臨床症状及び血液ガス等のデータを参考に、呼吸管理を実施しながら本剤を投与する。
6).ショック、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、眩暈、頭痛、頭がボーッとする、言語障害、痙攣、(0.1%未満)疲労感、不眠、精神錯乱、酩酊感、多幸感、(頻度不明)抑うつ、神経過敏、てんかん発作。
2).消化器:(0.1~5%未満)食欲不振、便秘、悪心・嘔吐、下痢、腹部膨満感、腹痛、胃痛、嚥下困難、(0.1%未満)流涎、消化管出血、(頻度不明)腹部痙攣。
3).肝臓:(0.1~5%未満)肝機能異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等)。
4).泌尿器:(0.1~5%未満)頻尿、尿失禁、(0.1%未満)排尿困難、(頻度不明)夜尿症、勃起困難、結晶尿。
5).循環器:(0.1~5%未満)静脈炎、(0.1%未満)心悸亢進、(頻度不明)頻脈、血圧変動。
6).外皮系:(頻度不明)発汗、毛髪異常成長。
7).感覚器:(0.1~5%未満)しびれ感、視力障害、(0.1%未満)複視、味覚異常、(頻度不明)流涙。
8).呼吸器:(頻度不明)咳嗽、呼吸困難、胸痛、胸水貯留。
9).血液:(0.1~5%未満)血小板減少、(0.1%未満)赤血球減少、(頻度不明)好酸球増多。
10).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、そう痒感、(0.1%未満)光線過敏症[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
11).その他:(5%以上)脱力感、(0.1~5%未満)倦怠感、ふらふら感、熱感、(0.1%未満)窒息感、浮腫、悪寒、発熱、(頻度不明)背痛。
高齢者への投与
高齢者では、低用量(例えば1回25mg)から投与を開始し、増量にあたっては患者の状態を観察しながら、慎重に投与する[本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では、肝機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続する恐れがある]。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
その他の注意
1.1日用量200mgを超えて投与したとき、肝障害発生頻度が高くなるとの報告がある。
2.ラットを用いた30カ月間長期がん原性試験及び18カ月間慢性毒性試験において、本剤のがん原性を示唆する所見が認められたとの報告がある。一方、マウスを用いた24カ月間長期がん原性試験では、本剤のがん原性を示唆する所見は認められなかった。
3.細菌を用いた復帰突然変異試験(Ames試験)及びほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験の結果は復帰突然変異試験<Ames試験>陽性及び染色体異常試験陽性であった。

1.血漿中濃度
健康成人に本剤の25mg及び50mgを単回経口投与した際の血漿中濃度は、4時間後に最高値(0.27μg/mL及び0.60μg/mL)を示し、半減期はそれぞれ6時間及び7時間であった。また、血漿中濃度曲線下の面積(AUC)は、3.26μg・h/mL及び7.08μg・h/mLであり、各時間における血漿中濃度及びAUCはともに投与量に比例していた。
ダントリウムを健康成人に経口投与したときの血漿中ダントロレン濃度

2.代謝、排泄
健康成人に本剤25mg及び50mgを経口投与したとき、投与後24時間までに尿中に排泄された未変化体は投与量のそれぞれ1.0%及び1.4%であった。主な代謝物は、5‐ヒドロキシダントロレン(F‐563)ならびにアセチルアミノダントロレン(F‐490)であり、尿中排泄率は、25mg及び50mg投与時でそれぞれF‐563が12.8%及び14.0%、F‐490が2.6%及び2.8%であった。

1.痙性麻痺、全身こむら返り病
各種疾患に対し二重盲検比較試験を含む臨床試験を実施し、有用性が認められた。
→図表を見る(PDF)

2.悪性症候群
悪性症候群患者に対する臨床試験において、静脈内投与後、継続投与が必要で経口投与が可能な患者12例に対して経口投与を実施した。注射液の効果をほぼ維持できた症例は91.7%(11/12)であった。

1.痙性麻痺、全身こむら返り病
(1)弛緩作用
1)筋弛緩作用及び協調運動失調作用
マウスにおいて、morphineによる挙尾反応に対する抑制作用より筋弛緩作用を、また、回転棒滞留試験より協調運動失調作用を検討したところ、ダントロレンナトリウム水和物はクロルジアゼポキシド、ジアゼパム、ツボクラリン等に比し、より選択的に筋弛緩作用を発揮することが示された。
2)骨格筋に対する作用
ウシガエル長指伸筋標本及びラット横隔膜神経標本の単収縮に対し強い抑制作用が認められた。
(2)作用部位
骨格筋の興奮-収縮連関に直接作用することが、種々の実験により証明されており、この興奮-収縮連関のどの部位に作用するかについては、筋小胞体からカルシウムイオンが遊離する機構を抑え、トロポニンに結合するカルシウムイオンを減少させることが示唆され、特にT-システムから筋小胞体に信号が伝達される場がダントロレンナトリウム水和物の主作用部位と推定されている。
2.悪性症候群
(1)悪性症候群モデルにおける改善作用
ラット悪性症候群モデルにおいて、体温上昇、筋硬直及び血清クレアチンホスホキナーゼ活性の上昇を抑制した。
(2)細胞内カルシウムイオン動態に対する作用
カエルの骨格筋において、急速冷却による拘縮を抑制した。一方、マウスの培養神経芽細胞及び脳シナプトゾームにおいて、それぞれC48/80及びベラトリンによる細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制した。また、視床下部切片において、ベラトリンによるセロトニンの遊離を抑制した。
(3)作用機序
悪性症候群の原因として、骨格筋における筋小胞体からのカルシウムイオン遊離亢進並びに中枢神経系における細胞内カルシウムイオン濃度上昇に伴うドパミン-セロトニン神経活性の不均衡が推定されている。ダントロレンナトリウム水和物は骨格筋において筋小胞体からのカルシウムイオン遊離を抑制し、中枢神経系において細胞内カルシウムイオン濃度上昇を抑制し神経伝達物質の遊離亢進を抑制する結果、ドパミン-セロトニン神経活性の不均衡を改善するものと考えられる。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能
製造販売会社
オーファンパシフィック
販売会社
 

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