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冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL

販売名
冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL
薬価
0.5mg10mL1管 59.00円
製造メーカー
日本化薬

添付文書情報2023年08月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
冠血管拡張剤
一般名
ニトログリセリン注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある]。
2.3. 高度貧血の患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある]。
2.4. ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用
を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者〔10.1参照〕。
効能・効果
冠動脈造影時の冠攣縮寛解。
用法・用量
通常成人には、冠動脈造影時に本剤を注射液そのまま、ニトログリセリンとして0.2mgを、カテーテルを通し速やかに冠動脈内に投与する。
なお、投与量は患者の症状に応じて適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
冠動脈造影時に冠攣縮を誘発した場合は、迅速に攣縮寛解のための処置を行うこと。また、完全閉塞寛解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)によると考えられる心室細動などの危険な不整脈や血圧低下を起こすおそれがあるので電気的除細動などの適切な処置を行うこと〔11.1.2参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤は冠動脈造影に十分な経験をもつ医師が使用すること。
8.2. 本剤の投与により過度の血圧低下が起こることがあるので、必ず血圧のモニターを行うこと。特に高用量を投与する際には血圧低下に十分注意すること〔8.3、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤の過剰投与により血圧が低下し過ぎた場合には、必要に応じドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与すること〔8.2、11.1.1参照〕。
9.1.1. メトヘモグロビン血症の患者:メトヘモグロビン血症をさらに悪化させるおそれがある。
9.1.2. 頭部外傷又は脳出血の患者:頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。
9.1.3. 著しく血圧の低い患者:血圧低下をさらに悪化させるおそれがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用すること。
肝機能障害患者:副作用が強くあらわれるおそれがある。
相互作用
10.1. 併用禁忌:1). ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)〔2.4参照〕[併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認し、また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意すること(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2). グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)〔2.4参照〕[併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認し、また、本剤投与中及び投与後においてグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意すること(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
10.2. 併用注意:1). パンクロニウム[パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある(機序不明)]。
2). 利尿剤、他の血管拡張剤[血圧低下が増強されることがある(ともに血圧低下作用を有する)]。
3). ヘパリン[ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急激な血圧低下(0.7%)、心拍出量低下(頻度不明)等:急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、血圧リバウンド現象等が報告されているので、このような副作用があらわれた場合には投与を中止すること(また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与すること)〔8.2、8.3参照〕。
11.1.2. 心室細動、心室頻拍(いずれも頻度不明)〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(2%未満)血圧低下、徐脈。
2). その他:(2%未満)気分不快、LDH上昇。
高齢者
患者の状態を観察しながら用量に留意して慎重に投与すること(本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、血圧低下等が発現するおそれがある)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている)。
小児等
新生児及び乳幼児はメトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流すこと。
本剤は室温で安定であり冷蔵庫に保管する必要はない。凍結は避けること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. ニトログリセリンは点滴静注の際、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着することが知られている。
15.1.2. ニトログリセリン使用中に、ニトログリセリン又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することが報告されている(なお、ニトログリセリンの経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある)。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
麻酔したイヌに冠動脈内投与したとき、血漿中ニトログリセリンは二相性(α相の半減期:2.3分、β相の半減期:11.9分)で速やかに消失し、代謝物の1,2,3‐プロパントリオール‐1,2‐(及び‐1,3‐)ジナイトレイトは半減期32.3分及び24.5分で緩やかに消失した。冠動脈内投与時のニトログリセリン及び代謝物2種の血漿中濃度推移は静脈内投与時とほぼ同様であり、両投与群の薬物動態パラメータに有意な差は認められなかった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相/第III相試験
冠動脈造影時の冠攣縮に対する有効率は92.0%(138/150)であった。攣縮の分類別では、「多くの冠狭窄型」で100%(11/11)、「全体が細くなる型」で96.9%(94/97)、「高度狭窄型」で92.6%(25/27)及び「完全閉塞型」で50.0%(7/14)の有効率であった。
副作用発現頻度は4.6%(7/153例)であった。主な副作用は血圧低下0.7%(1/153例)、徐脈0.7%(1/153例)であった。

18.1 作用機序
ニトログリセリンは直接血管平滑筋に作用し、低用量では静脈の、高用量では静脈及び動脈の拡張作用を示すとされている。その機序として、ニトログリセリンが細胞内で一酸化窒素に変換され、グアニル酸シクラーゼを介してcGMPを増加することにより、細胞外へカルシウムが排出されること及び収縮蛋白のカルシウム感受性が低下することなどが考えられている。
18.2 摘出血管拡張作用
18.2.1 イヌ摘出冠血管弛緩作用
イヌ摘出冠動脈のらせん標本を用い、0.04mol/L KCl収縮に対するニトログリセリンの弛緩作用を検討した結果、濃度依存的な弛緩作用が認められた。
18.2.2 イヌ摘出冠動脈、腸間膜動脈及び伏在動脈に対する弛緩作用
イヌ摘出冠動脈、腸間膜動脈及び伏在動脈のリング標本を用い、3×10の-5乗mol/L PGF2α収縮に対するニトログリセリンの弛緩作用を検討した結果、濃度依存的な弛緩作用が認められた。特に冠動脈では腸間膜動脈及び伏在動脈に比べ、強い弛緩作用が認められた。
18.3 イヌにおける冠動脈内投与による冠血流量増加作用
ペントバルビタール麻酔したイヌの左冠動脈回旋枝にニトログリセリンを0.1~1000μg投与した結果、冠血流量は用量依存的に増加した。この時、血圧も用量依存的に低下したが、心拍数及び心電図にはほとんど影響がなかった。
18.4 イヌの血行動態及び心電図に対する冠動脈内投与と静脈内投与による作用
ペントバルビタール麻酔したイヌに100μg/kgのニトログリセリンを冠動脈内又は静脈内投与したときの血圧、心拍数及び心電図に対する作用を検討した結果、血圧低下作用及び心拍数増加作用がみられたが、心電図上の異常所見は認められなかった。また、これらの変化は冠動脈内投与と静脈内投与でほぼ同程度であった。
18.5 耐性
ニトログリセリン製剤の長時間投与で耐性が生じることが報告されている。血管平滑筋細胞内の耐性機序としては、平滑筋細胞内のチオール基の枯渇、一酸化窒素への変換障害、グアニル酸シクラーゼ活性の低下及びcGMPホスホジエステラーゼ活性の増強が、血管平滑筋細胞外の耐性機序としては、神経体液性因子の亢進及び血管内容量の増加が報告されている。

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