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ヒューマログミックス50注ミリオペン

販売名
ヒューマログミックス50注ミリオペン
薬価
300単位1キット 1218.00円
製造メーカー
日本イーライリリー

添付文書情報2020年05月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
すい臓ホルモン剤
一般名
インスリン リスプロ(遺伝子組換え)キット
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 低血糖症状を呈している患者〔11.1.1参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
インスリン療法が適応となる糖尿病。
(効能又は効果に関連する注意)
2型糖尿病においては急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
用法・用量
本剤は、超速効型インスリンアナログであるインスリンリスプロと中間型インスリンリスプロを50:50の割合で含有する混合製剤である。
通常、成人では1回4~20単位を1日2回、朝食直前と夕食直前に皮下注射する。ときに投与回数を増減することができるが、その場合においても本剤は食直前に投与する。なお、1日1回投与の時は朝食直前に皮下注射する。
投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減するが、維持量としては通常1日4~80単位である。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤は、超速効型のインスリンリスプロの速やかな効果発現と、中間型インスリンリスプロの持続作用が保持されている。インスリンリスプロの超速効作用のために、速効型インスリンを含む混合製剤(通常食事の30分前に投与)と異なり食直前(15分以内)に投与を行うこと。
[投与時間]
1). 本剤:食前15分以内。
2). 速効型インスリンを含む混合製剤:食前30分前。
また、他のインスリン製剤から本剤に変更する場合にも、その作用特性や薬物動態を考慮し、必要に応じて投与量を増減するなど、慎重に行うこと(用量の調整には、初回の投与から数週間あるいは数ヵ月間必要になることがある)。
臨床試験において他のインスリン製剤からの切り替え時に一過性低血糖増加が認められたため注意すること。
なお、糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること〔16.1.1、16.8.1、17.1.1参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認したうえで、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、必ず添付の取扱説明書を読むよう指導すること。
8.2. 低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.3. 低血糖があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること〔11.1.1参照〕。
8.4. 肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、倦怠感等の肝障害を示唆する症状が認められた場合は肝機能検査を行い、異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行うこと。
8.5. 急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)があらわれることがあるので注意すること。
8.6. 本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。
8.7. 同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、次の点を患者に指導すること。
・ 本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2~3cm離すこと〔14.1.3参照〕。
・ 注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。
8.8. 皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがあるので、血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと(血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている)。
9.1.1. 手術、外傷、感染症等の患者:インスリン需要の変動が激しい。
9.1.2. 低血糖を起こしやすい次の患者又は状態。
・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・ 下痢、嘔吐等の胃腸障害。
・ 飢餓状態、不規則な食事摂取。
・ 激しい筋肉運動。
・ 過度のアルコール摂取。
〔8.2、11.1.1参照〕。
9.1.3. 自律神経障害の患者:胃内容排出の遅延がある場合、食前投与により低血糖を引き起こすおそれがあり、また、アドレナリンの欠乏により低血糖の自覚症状が明確でないことがある〔11.1.1参照〕。
9.2.1. 重篤な腎機能障害患者:低血糖を起こしやすい〔11.1.1参照〕。
9.3.1. 重篤な肝機能障害患者:低血糖を起こしやすい〔11.1.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(血糖降下作用が増強される)]。
2). モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンの分泌を促進し、糖新生を阻害する)]。
3). 三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。
4). サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(β細胞の糖に対する感受性の亢進、インスリン分泌促進により血糖降下作用を示し、また末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。
5). 抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。
6). β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。
7). クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明である)]。
8). クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明である)]。
9). ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。
10). サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。
11). シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(動物実験においてインスリンの分泌を促進するとの報告があり、血糖降下作用が増強される可能性がある)]。
12). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。
13). 副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗し、また糖新生を促進する)]。
14). ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖質コルチコイドの産生を促し、血糖上昇作用を示す)]。
15). アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(肝での糖新生の促進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制により血糖を上昇させる)]。
16). グルカゴン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(肝グリコーゲン分解促進、糖新生の亢進により血糖を上昇させる)]。
17). 甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物、乾燥甲状腺)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(肝での糖新生を亢進させる可能性がある)]。
18). 成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。
19). 卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。
20). 経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。
21). ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。
22). 濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。
23). イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(炭水化物代謝を阻害し、血糖値を上昇させる)]。
24). ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン作用を有する)]。
25). フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン分泌抑制作用を有する)]。
26). 蛋白同化ステロイド(メスタノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明である)]。
27). ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。低血糖が無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取するなど、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。低血糖症状が認められ経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。
低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること〔2.1、8.2、8.3、9.1.2、9.1.3、9.2.1、9.3.1、9.8高齢者の項、10.2参照〕。
11.1.2. アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫(頻度不明):アナフィラキシーショック(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹等)、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)アレルギー、発疹、そう痒感、蕁麻疹。
2). 代謝異常:(頻度不明)高血糖、血糖値上昇。
3). 神経系:(頻度不明)治療後神経障害(主に有痛性神経障害)。
4). 眼:(頻度不明)糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常。
5). 注射部位:(頻度不明)局所反応(腫脹、そう痒感、疼痛、硬結、発赤等)[通常軽微であり、数日から数週間で回復する]、(注射部位)リポジストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)、皮膚アミロイドーシス。
6). 肝臓:(頻度不明)肝機能異常。
7). その他:(頻度不明)浮腫。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、低血糖が起こりやすい)〔11.1.1参照〕。
授乳婦
妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるように指導すること。
妊娠中、周産期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること(通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する)。
用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること(インスリンの需要量が変化しやすい)、本剤のヒト母乳移行は不明であるが、ヒトインスリンは、ヒト母乳に移行する。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 本剤は懸濁製剤であるので、十分混和し均一にした後使用すること。混和後、沈殿物と液相が分離している場合や、液中に塊が見られた場合は使用しないこと。
14.1.2. 本剤のカートリッジにインスリン製剤を補充したり、他のインスリン製剤と混合しないこと。
14.1.3. 皮下注射は腹部・大腿部・上腕部・臀部等に行う。投与部位により吸収速度が異なり、その結果作用発現時間が異なるので部位を決め、その中で注射箇所を毎回変える(前回の注射箇所より2~3cm離して注射する)〔8.7参照〕。
14.1.4. 静脈内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖が起こることがあるので注意すること。
14.1.5. 1本を複数の患者に使用しないこと。
14.1.7. 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をBD マイクロファインプラス及びナノパスニードルで行っている。
14.1.8. 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
20.1. 凍結を避け、遮光して2~8℃で冷蔵保存すること。
20.2. カートリッジの壁や底に白色の霜状粒子が付着することがあるが、このような本剤は使用しないこと。
20.3. 使用開始後28日間は安定である(使用時の安定性を確認した試験により、使用時安定性が確認された期間)。
確認方法:温度サイクリング及び再懸濁試験。
20.5. 使用開始後は、本剤を冷蔵庫に保存しないこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
15.1.2. ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用
する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回皮下投与後の血清中インスリン濃度
健康成人にヒューマログ注、ヒューマログミックス50注及びヒューマログミックス25注0.3単位/kgを単回皮下投与したとき、投与後速やかな血清中インスリン濃度の上昇が認められた。これら製剤のTmaxの平均値は50.0~52.5分とほぼ同様であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でも、インスリンリスプロ自体が持つ速やかな皮下からの吸収特性を保持することが示された。また、Cmax及び投与後5時間までのAUC(AUC0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。[7.参照]
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16.8 その他
16.8.1 単回皮下投与後のグルコース注入率及び血糖値
健康成人にヒューマログ注、ヒューマログミックス50注及びヒューマログミックス25注0.3単位/kgを単回皮下投与したとき、各製剤の最大グルコース注入率到達時間(TRmax)の平均値は155.0~173.3分であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でもインスリンリスプロが持つ速やかな作用発現という特性を保持することが示された。最大グルコース注入率(Rmax)及び投与後5時間までの累積グルコース注入量(Gtot0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。また、投与後5時間から12時間までの累積グルコース注入量(Gtot5-12)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って減少する傾向を示した。[7.参照]
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相臨床試験
インスリン混合製剤30/70又は50/50を1日2回投与中の1型及び2型糖尿病患者を対象に、インスリン混合製剤30/70又は50/50をそれぞれ、ヒューマログミックス25注又は50注に切り替え投与を行い、ヒューマログミックス25注及び50注の12週時点における有効性及び48週時点における安全性の検討を行った。
本試験では226例(1型患者22例、2型患者204例)がヒューマログミックス25注又は50注の投与を開始し、214例が12週間投与を完了し、また、171例が48週間の長期投与を完了した。
インスリン投与量においては、いずれの病型においても試験開始時からの有意な変動は認められなかった。また、食後2時間血糖値、HbA1c(JDS)値については、2型及び全患者(1+2型)を対象とした解析において、有意な改善が認められた。低血糖発現頻度については、1型、2型のいずれの病型別解析においても試験開始4週時に一過性の増加が認められたが、4週時以降、多くの症例で投与量の変更なくその頻度は低下し、投与12週時点において、試験開始時から発現頻度の増加は認められなかった。また、インスリン治療に対する意識調査(ITR‐QOL)質問票を用いて、患者のQOLへの影響を調査したところ、2型及び全患者を対象とした解析において、患者のインスリン治療に対する負担感情が低下し、QOLを有意に改善した。
48週間投与における安全性については、1型で95.5%、2型で80.4%、全患者で81.9%に有害事象が認められたが、臨床上、特に問題となる事象はなかった。
臨床的に有意なインスリンの抗体結合は抗体価が約10%を超える場合に認めるとされている。インスリン-インスリンリスプロ交差抗体については、症例全体としての抗体価の変動幅は、これと比較して小さかった。また本剤が投与された症例のうち、抗体価の上昇が10%を超えた症例は226例中5例であったが、これらの症例の検討においてもインスリン抵抗性等臨床的に問題となる変動は認められなかった。[7.参照]
<12週時点での評価>
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<48週間長期投与における安全性>
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17.1.2 外国第III相臨床試験
100例の1型(37例)及び2型(63例)糖尿病患者を対象として、ヒューマログミックス50注とヒューマログミックス25注をそれぞれ、朝食及び夕食直前投与した場合とインスリン混合製剤50/50とインスリン混合製剤30/70をそれぞれ朝食及び夕食の30~45分前に投与した場合の血糖コントロール及び安全性をそれぞれ、3ヵ月、計6ヵ月間クロスオーバー法により比較検討した。インスリン投与量においては、試験開始時からの変化量に薬剤間で有意な差は認められなかった。朝食後2時間血糖値の変化量においては、1型、2型の病型別及び全患者を対象とした解析において、ヒューマログミックス50注及び25注投与時に対照薬投与時と比較し有意な改善が認められた。一方、昼食後2時間血糖値の変化量では、インスリン混合製剤投与時に有意な改善が認められた。HbA1c注3)値については薬剤間に有意な差は認められなかった。安全性については、低血糖発現頻度、有害事象発現率及び臨床検査値においては、臨床的に有意な薬剤間差は認められなかった。
臨床的に有意なインスリンの抗体結合は抗体価が約10%を超える場合に認めるとされている。インスリン-インスリンリスプロ交差抗体については、症例全体としての抗体価の変動幅は、これと比較して小さかった。また本剤が投与された症例のうち、抗体価の上昇が10%を超えた症例は50例中2例であったが、これらの症例の検討においてもインスリン抵抗性等臨床的に問題となる変動は認められなかった。
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17.1.3 外国市販後臨床試験
2型糖尿病患者を対象に本剤を24週間投与した外国市販後臨床試験(メトホルミンとの併用でヒューマログミックス50注を1日3回毎食直前に投与又は同50注とヒューマログミックス25注とを組み合わせて1日3回毎食直前に投与)において、血糖コントロール及び安全性を検討した。すべての症例に導入期間としてヒューマログミックス25注(1日2回朝食及び夕食直前投与)+メトホルミン併用療法を6週間±2週間実施し、ベースラインとなる本剤投与開始時から終了時までメトホルミンの投与量は変更しなかった。本剤を1日3回毎食直前に投与した患者における最終観察時のHbA1c注3)値及び毎食後2時間平均血糖値はベースラインと比較して有意に低下していた。
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注3)本試験で測定されたHbA1c値は、NGSP値として標準化される前に測定された値である。

18.1 作用機序
インスリンリスプロは製剤中では六量体として存在するが、皮下注射後速やかに単量体へと解離するため、皮下から血中への移行が速い。その血中移行後、生体内における本剤を含むあらゆるインスリン製剤の主薬理作用は、グルコース代謝調節である。また、インスリン製剤は生体内組織での蛋白同化作用と抗異化作用を示す。筋肉と脳以外の臓器において、インスリン製剤は速やかなグルコース/アミノ酸細胞内輸送を引き起こし、同化作用を促進し、蛋白異化作用を阻害する。肝臓において、インスリン製剤はグルコース取り込みとグリコーゲン貯蔵を促進し、糖新生を阻害し、過剰なグルコースの脂肪への変換を促進する。
18.2 血糖降下作用
インスリンリスプロ1モルは、ヒトインスリン1モルと同等の活性をもつ。
18.3 グリコヘモグロビン(HbA1c)に対する作用
1型及び2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、インスリン混合製剤による治療期(1日2回食事前30~45分投与)である投与開始時と比較して、本剤(1日2回食直前投与)の投与終了時点では、HbA1c値が有意に低下した。

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