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オキサロール注10μg

販売名
オキサロール注10μg
薬価
10μg1mL1管 1204.00円
製造メーカー
中外製薬

添付文書情報2022年07月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
合成ビタミンD製剤
一般名
マキサカルシトール注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原

-

効能・効果
維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症。
用法・用量
通常、成人には、透析終了直前にマキサカルシトールとして、1回2.5~10μgを週3回、透析回路静脈側に注入(静注)する。
なお、血清副甲状腺ホルモン(PTH)の改善効果が得られない場合は、高カルシウム血症の発現等に注意しながら、1回20μgを上限に慎重に漸増する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 初回は血清インタクト副甲状腺ホルモン(intact-PTH)が500pg/mL未満[あるいは血清高感度副甲状腺ホルモン(HS-PTH)が40000pg/mL未満]では、本剤を1回5μg、血清intact-PTHが500pg/mL以上(あるいはHS-PTHが40000pg/mL以上)では、1回10μgから開始する。
7.2. 血清intact-PTHが150pg/mL以下に低下した場合は本剤の投与を中止する〔8.2、8.5参照〕。
腎機能障害患者
8.1. 本剤は従来の経口活性型ビタミンD剤により効果が十分に得られない症例に対して経口活性型ビタミンD剤から切り換えて投与すること(また、本剤により改善、維持された場合には、経口活性型ビタミンD剤への切り換えも考慮すること)。
8.2. 本剤の投与量については、血清PTHレベル、血清カルシウム及び血清無機リン値に注意しながら、減量・休薬を考慮すること〔7.2、8.3-8.5、9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤は血清カルシウム上昇作用を有するので、本剤投与中、血清カルシウム値を定期的(少なくとも2週に1回)に測定し、血清カルシウム値が11.5mg/dL(5.75mEq/L)を超えないよう投与量を調節し、血清カルシウム値が11.5mg/dL<5.75mEq/L>を超えた場合には投与を中止(休薬)すること(また、目安として血清カルシウム値が11.0mg/dLを超えたときには、さらに測定頻度を高くし(週に1回以上)、減量あるいは中止すること)、投与の再開については、血清カルシウム値が11.0mg/dL(5.5mEq/L)未満に回復したことを確認した後に投与量を減じて行うことが望ましい。
低アルブミン血症(血清アルブミン量が4.0g/dL未満)の場合には補正値を指標に用いることが望ましい〔8.2、9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。
補正カルシウム値算出方法:補正カルシウム値(mg/dL)=血清カルシウム値(mg/dL)-血清アルブミン値(g/dL)+4.0。
8.4. 慢性腎不全における二次性副甲状腺機能亢進症においては、しばしば高度高リン血症を呈し、これが増悪因子のひとつとなることがあるので、定期的に血清無機リン値を測定し、そのコントロールを行うこと〔8.2参照〕。
8.5. 本剤の長期投与により血清カルシウム値上昇頻度が高くなることが認められている(これは、本剤の効果により血清PTHの低下に伴って骨代謝が正常化しやすくなることによると考えられる)〔7.2、8.2、9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。
9.1.1. 高カルシウム血症の患者:本剤の投与によりさらに血清カルシウムを上昇させるおそれがある〔8.2、8.3、8.5、10.2、11.1.1参照〕。
9.2.1. 透析患者:本剤の投与に際しては心電図検査等の観察を十分に行うこと(心疾患の合併がみられることが多く、また、透析時には体外循環及び除水などによる心機能への影響が大きいことなどから、心電図異常を発現しやすい)〔15.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). アルファカルシドール、カルシトリオール〔8.2、8.3、8.5、9.1.1、11.1.1参照〕[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(両剤ともに血清カルシウム値を上昇させる可能性がある)]。
2). PTH製剤(テリパラチド)〔8.2、8.3、8.5、9.1.1、11.1.1参照〕[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(相加作用による)]。
3). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)〔8.2、8.3、8.5、9.1.1、11.1.1参照〕[不整脈があらわれるおそれがある(本剤により高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強することが考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 高カルシウム血症(22.2%):本剤には血清カルシウム上昇作用が認められるので、高カルシウム血症によることが考えられる臨床症状(そう痒感、いらいら感など)の出現に注意すること〔8.2、8.3、8.5、9.1.1、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(0.1%以上)皮膚そう痒症、発疹、(0.1%未満)脱毛症。
2). 精神神経系:(0.1%以上)いらいら感、不眠症、頭痛、(0.1%未満)不穏、興奮、焦躁感。
3). 消化器:(0.1%未満)胃部不快感・腹部不快感、食欲不振。
4). 肝臓:(0.1%以上)AST上昇、(0.1%未満)ALT上昇。
5). 代謝異常:(0.1%以上)CK上昇、血中リン増加、血中ミオグロビン上昇、LDH上昇、Al-P上昇、(0.1%未満)総蛋白減少、血中尿酸増加、血中アルミニウム上昇。
6). 呼吸器:(0.1%未満)胸部X線異常。
7). 心・血管系:(0.1%以上)高血圧。
8). 血液:(0.1%以上)白血球分画異常(リンパ球異常、好酸球異常等)、(0.1%未満)白血球減少。
9). その他:(0.1%以上)四肢不快感、倦怠感。
発現頻度は使用成績調査を含む。
高齢者
9.8.1. 用量に注意すること(一般に生理機能が低下している)。
9.8.2. 本剤を65歳以上の高齢者に投与したとき、副作用発現による投与中止は、96例中12例(12.5%)であり、64歳以下の成人の場合は881例中83例(9.4%)であった。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること〔16.3.2参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(周産期及び授乳期の静脈内投与試験(ラット)で、1.1μg/kg/日投与で出生仔体重増加抑制がみられ、また、分娩後哺乳中のラットに静脈内投与したとき、乳汁中への移行を示唆する報告がある)〔16.5.2参照〕。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意他剤との混注を行わないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報本剤の承認時までの臨床試験において投与された維持透析患者977例中、34例(3.5%)、38件に心電図異常が認められた。その主なものは左室肥大15件、1度AVBlock、T波異常の各6件、心室性期外収縮、心房細動の各3件であった〔9.2.1参照〕。
15.2. 非臨床試験に基づく情報がん原性について、ラット(F344/DuCrj)に週1回24カ月間静脈内投与した結果、副腎においてF344ラットに好発する良性褐色細胞腫の発現頻度が増加した。ラットでは血清カルシウム値の上昇に伴って発生が増加すると考えられている。マウスでは週1回18カ月間投与で発がん性は認められなかった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子各6例における単回静脈内投与時の薬物動態パラメータを示す。
→図表を見る(PDF)

単回静脈内投与時の血清中マキサカルシトール濃度の推移(健康成人)
3.3μg/body

単回静脈内投与時の血清中マキサカルシトール濃度の推移(健康成人)
6.6μg/body

16.1.2 反復投与
〈健康成人〉
健康成人男子5例にマキサカルシトールとして3.3μgを1日1回、隔日4回注)反復静脈内投与したところ、初回と4回目投与時で血清中濃度は同様に推移した。
注)承認用法は、週3回、透析回路静脈側に注入(静注)である。
〈二次性副甲状腺機能亢進症患者〉
維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う患者14例に、26週間にわたり透析ごとに1回投与量10~17.5μgの範囲で反復投与したところ、初回に比べ最終投与時でAUCの低下傾向、t1/2の短縮傾向がみられた。また、健康成人に比べ消失は遅延しなかった。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
ヒト血漿蛋白への結合率は98.8%以上であった(in vitro)。
16.3.2 胎児移行性
妊娠ラットへ[3H]マキサカルシトールを投与したときの胎児組織中の放射能濃度は母動物の血漿中濃度に比較して低く、胎児組織からの消失は母動物各組織と同様に速やかであった。[9.5参照]
16.5 排泄
16.5.1 尿中排泄
健康成人男子6例に6.6μgを単回静脈内投与した時、尿中濃度は定量限界未満であった。
16.5.2 乳汁移行性
分娩後哺乳中のラットへ[3H]マキサカルシトールを投与したとき、乳汁中に放射能が認められた。[9.6参照]
16.7 薬物相互作用
臨床血中濃度での蛋白結合相互作用試験(in vitro)において、マキサカルシトールと種々の蛋白、結合部位に結合する薬物との間で、互いにヒト血漿蛋白結合率に影響を与えなかった。
ヒト肝ミクロゾームを用いた薬物代謝阻害試験(in vitro)において、マキサカルシトールは1μmol/LにおいてもP450(CYP1A2、2A6、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4)による薬物代謝反応に対して阻害作用を示さなかった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験
二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全維持透析患者203例(プラセボ29例、マキサカルシトール5μg/回58例、10μg/回58例、15μg/回注)58例)を対象とした後期第II相二重盲検比較試験(プラセボ、マキサカルシトール5、10及び15μg/回を週3回透析回路静脈側より投与)において、intact‐PTHの低下及びPTH改善度を中心とする臨床効果、有用度で有意な用量相関性が認められた。また、10μg/回のintact‐PTH抑制効果は5μg/回よりも優れ15μg/回と同等であったが、その血清カルシウム上昇作用は15μg/回より小さく5μg/回と類似していた。
注)本剤の初回投与量は、マキサカルシトールとして、1回5あるいは10μgである。
5μg/回の安全性評価対象例57例中14例(24.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、高カルシウム血症8例(14.0%)、そうよう感4例(7.0%)等であった。
10μg/回の安全性評価対象例55例中32例(58.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、高カルシウム血症30例(54.5%)、そうよう感4例(7.3%)等であった。
17.1.2 国内第III相試験
慢性腎不全維持透析患者34例(プラセボ12例、マキサカルシトール5μg/回5例、10μg/回17例)を対象とした第III相二重盲検比較試験(プラセボ、マキサカルシトール5及び10μg/回を週3回透析回路静脈側より投与)において、PTH改善度、全般改善度、有用度でマキサカルシトール投与群はプラセボ投与群に比し有意に優れ、明らかな二次性副甲状腺機能亢進症改善効果が認められた。
5μg/回の安全性評価対象例5例では副作用は認められなかった。
10μg/回の安全性評価対象例17例中8例(47.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、高カルシウム血症7例(31.8%)等であった。
17.1.3 国内一般臨床試験
二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全維持透析患者161例を対象とした本剤26週間投与の長期投与試験において、血清カルシウム上昇に留意しながらマキサカルシトールを投与することで、PTH抑制の維持効果が持続することが示された。
安全性評価対象例160例中87例(54.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、高カルシウム血症77例(48.1%)、CPK上昇13例(8.1%)、そうよう感9例(5.6%)等であった。
17.3 その他
17.3.1 骨代謝への影響
臨床薬理試験での骨生検による骨組織形態計測において、骨代謝改善効果(異常な線維組織の減少及び高代謝回転骨の低下、是正)が示された。また、マキサカルシトール投与により、骨代謝回転を反映する骨代謝マーカーの改善が認められた。
17.3.2 血清中intact‐PTHとHS‐PTHの相関
血清中intact‐PTHと血清中HS‐PTHが高い相関を示すことが報告されており、また、本剤の臨床試験成績からもこれらの指標の関連が強いことが確認された。
intact‐PTHとHS‐PTHの関連

18.1 作用機序
正常ラット及び腎不全ラットにおいて、マキサカルシトールは副甲状腺pre‐proPTH mRNAの発現を抑制した。また、マキサカルシトールは骨芽細胞様細胞に作用してオステオカルシン遺伝子の発現を促進した(in vitro)。
18.2 PTH分泌に対する作用
マキサカルシトールは、正常ウシ副甲状腺細胞及び慢性腎不全に伴う二次性副甲状腺機能亢進症患者由来副甲状腺細胞に対してPTH分泌の抑制を示したが(in vitro)、その効果はカルシトリオールと同程度であった。
腎不全モデル動物(5/6腎摘ラット、腎動脈結紮イヌ)において、マキサカルシトールは血清カルシウム値を上昇させない用量でPTH分泌抑制作用を示した。
18.3 骨に対する作用
柴田腎炎ラットにおいて惹起される二次性副甲状腺機能亢進症を伴う骨病変に対する効果を検討したところ、マキサカルシトールは高代謝回転骨を低下させた。また、イヌ腎不全モデルに認められた骨病変に対して、増加した線維性類骨形成を抑制した。

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