クエン酸第一鉄Na錠50mg「NIG」
添付文書情報2023年01月改定(第16版)
商品情報
- 禁忌
- 鉄欠乏状態にない患者[過剰症を起こす恐れがあるので、過量投与にならないよう注意する]。
- 効能・効果
- 鉄欠乏性貧血。
- 用法・用量
- 鉄として1日100~200mgを1~2回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 慎重投与
- 1.消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者[病態を悪化させることがある]。
2.発作性夜間血色素尿症の患者[溶血を誘発し病態を悪化させることがある]。
3.鉄含有製剤投与中(鉄剤投与中、MRI用肝臓造影剤投与中等)の患者[鉄過剰症を起こす恐れがある]。
- 重要な基本的注意
- 本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。
- 相互作用
- 併用注意:1.セフジニル<経口>[セフジニルの吸収を約10分の1に阻害することがあるので、3時間以上間隔を空けて本剤を投与する(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する)]。
2.キノロン系抗菌剤<経口>(塩酸シプロフロキサシン<経口>、ノルフロキサシン<経口>、トスフロキサシントシル酸塩水和物<経口>、スパルフロキサシン<経口>等)[抗菌剤の吸収を阻害することがある(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する)]。
3.テトラサイクリン系抗生物質<経口>[相互に吸収を阻害する(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相互に吸収を阻害する)]。
4.甲状腺ホルモン製剤<経口>(レボチロキシンナトリウム水和物<経口>、リオチロニンナトリウム<経口>等)[チロキシンの吸収を阻害する恐れがある(相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する恐れがある)]。
5.制酸剤[鉄の吸収を阻害することがある(in vitro試験において、pHの上昇により、難溶性の鉄重合体を形成することが報告されている)]。
6.タンニン酸を含有する食品[鉄の吸収を阻害する恐れがある(in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている)]。
- 副作用
- 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
- 1.消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、上腹部不快感、胃痛・腹痛、下痢、食欲不振、便秘、胸やけ、腹部膨満感。
2.過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感、光線過敏症[このような場合には投与を中止する]。
3.肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇等。
4.精神神経系:(頻度不明)頭痛、眩暈。
5.その他:(頻度不明)倦怠感、浮腫。
- 高齢者への投与
- 一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
- 小児等への投与
- 小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
- 取扱い上の注意
- 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
1.PTP開封後遮光、防湿。
2.安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、クエン酸第一鉄Na錠50mg「NIG」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
- その他の注意
- 1.本剤の投与により便が黒色を呈することがある。
2.本剤の投与により歯又は舌が一時的に着色(茶褐色等)することがあるが、その場合には、重曹等で除去する。
3.動物実験において、大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。
1.生物学的同等性試験
クエン酸第一鉄Na錠50mg「NIG」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(鉄として100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血清鉄濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血清鉄濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2.溶出性
クエン酸第一鉄Na錠50mg「NIG」の溶出性は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた規格に適合していることが確認されている。
鉄は、主に十二指腸と空腸上部で吸収され、吸収後は血漿中のトランスフェリンと結合して骨髄に移行し、赤芽球にとりこまれてへモグロビン合成に利用される。
クエン酸第一鉄は、非イオン型鉄のまま吸収されるため、低胃酸、食後でも吸収が良好で、胃粘膜刺激作用も少ないとされている。
- 一包可:条件付可
PTP開封後は光を遮り、湿気を避けて保存する。
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
粉砕後試験:光条件→性状変化
- 製造販売会社
- 日医工岐阜工場
- 販売会社
- 武田薬品 日医工
おくすりのQ&A
4月より後発品のオメプラゾールより、先発品のオメプラールの方が薬価が安くなるようですが、安い先発品を選ぶことにより保険請求に影響のある点数はありますか?
いつもお世話になっております。
2型糖尿病の薬、リベルサスについてですが、外来患者さんに投与した場合、コメントが必要でしょうか?特殊な薬なのでしょうか?...
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