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ボンビバ錠100mg

販売名
ボンビバ錠100mg
識別コード
ボンビバ 100mg
薬価
100mg1錠 1714.60円
製造メーカー
大正製薬

添付文書情報2023年10月改定(第6版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
イバンドロン酸ナトリウム水和物錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 食道狭窄又はアカラシア(食道弛緩不能症)等の食道通過を遅延させる障害のある患者[本剤の食道通過が遅延することにより、食道局所における副作用発現の危険性が高くなる]。
2.2. 服用時に立位を60分以上保てない又は坐位を60分以上保てない患者。
2.3. 本剤の成分又は他のビスホスホネート系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.4. 低カルシウム血症の患者〔8.3、11.1.6参照〕。
2.5. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
骨粗鬆症。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。
用法・用量
通常、成人にはイバンドロン酸として100mgを1カ月に1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに経口投与する。
なお、服用後少なくとも60分は横にならず、飲食(水を除く)及び他の薬剤の経口摂取を避けること。
(用法及び用量に関連する注意)
投与にあたっては次の点を患者に指導すること。
7.1. 本剤は水で服用すること。一緒に水以外の飲料(カルシウム・マグネシウム等の含量の特に高いミネラルウォーターを含む)、食物又は他の薬剤と服用すると、吸収を妨げることがあるので、起床後、最初の飲食前に服用し、かつ、服用後少なくとも60分は水以外の飲食を避ける〔10.2参照〕。
7.2. 食道及び局所への副作用の可能性を低下させるため、速やかに胃内へと到達させることが重要である。服用に際しては、次の事項に注意すること〔8.1参照〕。
・ 口腔咽頭部に潰瘍を生じる可能性があるので、本剤をかんだり、口中で溶かしたりしないこと。
・ 上体を起こした状態で十分量(約180mL)の水とともに服用し、服用後60分は横にならないこと。
・ 就寝時又は起床前に服用しないこと。
7.3. 本剤は月1回服用する薬剤であり、本剤の服用を忘れた場合は気づいた日の翌日に1錠服用し、以後、その服用を基点とし、1カ月間隔で服用すること。
生殖能を有する者
8.1. 本剤は他のビスホスホネート系薬剤と同様に、咽喉頭、食道等の粘膜に対し局所刺激症状を引き起こすおそれがある。適切に服用しない患者では、食道、口腔内に重度の副作用が発現する可能性があるので、服用法について患者を十分指導し、理解させること〔7.2参照〕。
8.2. 上部消化管に関する副作用が報告されているので、観察を十分に行い、副作用
の徴候又は症状(嚥下困難、嚥下痛又は胸骨下痛の発現、胸やけの発現・胸やけ悪化等)に注意し、患者に対して、嚥下困難、嚥下痛又は胸骨下痛の発現、胸やけの発現・悪化等の症状があらわれた場合は、本剤の服用を中止して診察を受けるよう指導すること〔11.1.1参照〕。
8.3. 低カルシウム血症や骨・ミネラル代謝障害がある場合には、本剤投与前にあらかじめ治療すること〔2.4、11.1.6参照〕。
8.4. 本剤投与中は、必要に応じてカルシウム及びビタミンDを補給すること。また、本剤投与後は、一過性血清カルシウム値低下する可能性があるので、血清カルシウム値には注意すること。
8.5. ビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的歯科処置や顎骨に対する局所感染に関連して発現しており、リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬治療、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には本剤の休薬等を考慮すること。
また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること〔11.1.3参照〕。
8.6. ビスホスホネート系薬剤を使用している患者において、外耳道骨壊死が発現したとの報告があり、これらの報告では、耳感染や耳外傷に関連して発現した症例も認められることから、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診するよう指導すること〔11.1.4参照〕。
8.7. ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性大腿骨転子下非定型骨折又は軽微な外力による大腿骨転子下非定型骨折、非外傷性近位大腿骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位大腿骨骨幹部非定型骨折、非外傷性近位尺骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数カ月前に大腿部痛、鼠径部痛、前腕部痛等の前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること(X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと)〔11.1.5参照〕。
9.1.1. 上部消化管障害のある患者:嚥下困難、食道炎、胃炎、十二指腸炎、上部消化管潰瘍等の基礎疾患を悪化させるおそれがある(上部消化管粘膜に対し刺激作用を示すことがある)〔11.1.1参照〕。
9.2.1. 高度の腎障害のある患者(1). 高度腎障害のある患者:排泄が遅延するおそれがある〔16.6.1参照〕。
(2). 高度の腎障害のある患者:国内の医療情報データベースを用いた疫学調査において、骨粗鬆症の治療にビスホスホネート系薬剤を使用した腎機能障害患者のうち、特に、高度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73㎡未満)で、腎機能が正常の患者と比較して低カルシウム血症(補正血清カルシウム値が8mg/dL未満)のリスクが増加したとの報告がある〔11.1.6参照〕。
妊娠する可能性のある女性へは、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出される。全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。
ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない)。
相互作用
10.2. 併用注意:水以外の飲料、食物(特に牛乳や乳製品のような高カルシウム含有飲食物)、多価陽イオン含有製剤<服用>(カルシウムイオン含有製剤<服用>、鉄イオン含有製剤<服用>、マグネシウムイオン含有製剤<服用>、アルミニウムイオン含有製剤<服用>等)(ミネラル入りビタミン剤<服用>、多価陽イオン含有制酸剤<服用>等)[本剤の服用後少なくとも60分はこれらの飲食物や薬剤を摂取・服用しないよう、患者を指導すること(本剤は多価陽イオンと錯体を形成することがあるので、同時に服用すると本剤の吸収を低下させる)]〔7.1参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 上部消化管障害:食道穿孔、食道狭窄、食道潰瘍(以上頻度不明)、胃潰瘍(0.3%)、十二指腸潰瘍(頻度不明)、食道炎(0.3%)、食道びらん(頻度不明)等の上部消化管障害があらわれ、まれに出血を伴うことがある〔8.2、9.1.1参照〕。
11.1.2. アナフィラキシーショック、アナフィラキシー反応(頻度不明)。
11.1.3. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.4. 外耳道骨壊死(頻度不明)〔8.6参照〕。
11.1.5. 大腿骨転子下非定型骨折、近位大腿骨骨幹部非定型骨折、近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折(頻度不明)〔8.7参照〕。
11.1.6. 低カルシウム血症(頻度不明):痙攣、テタニー、しびれ、失見当識、QT延長等を伴う低カルシウム血症が認められることがある〔2.4、8.3、9.2.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(2~5%未満)下痢、(2%未満)腹痛、悪心、嘔吐、腹部不快感、胃腸炎、便秘、(頻度不明)食欲不振。
2). 精神神経系:(2~5%未満)頭痛、(頻度不明)感覚異常、めまい。
3). 肝臓:(頻度不明)肝機能異常[AST上昇、ALT上昇、ALP上昇等]。
4). 皮膚:(頻度不明)多形紅斑、水疱性皮膚炎、発疹、蕁麻疹。
5). 血液・凝固:(2~5%未満)血中フィブリノゲン増加。
6). 眼:(頻度不明)ぶどう膜炎、強膜炎、上強膜炎、結膜炎。
7). 筋・骨格系:(2~5%未満)背部痛、関節痛、(2%未満)骨痛、筋肉痛、(頻度不明)関節炎、筋骨格硬直、四肢痛。
8). その他:(2~5%未満)倦怠感、*インフルエンザ様症状[*:主に初回投与時に、投与3日以内に発現し7日以内に回復する一過性急性期反応と呼ばれる症状(背部痛、筋肉痛、関節痛、骨痛、頭痛、倦怠感等)を発現することがある]、(2%未満)C-反応性蛋白増加、発熱、胸痛、熱感、(頻度不明)喘息増悪、疼痛、ほてり、高血圧、尿検査異常(尿中血陽性等)、浮腫(末梢浮腫、顔面浮腫等)、上気道感染(鼻咽頭炎等)、貧血。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(妊娠が認められた場合には、本剤の投与を中止すること)、他のビスホスホネート系薬剤と同様、生殖試験(ラット)において、低カルシウム血症による分娩障害の結果と考えられる母動物死亡等がみられている〔2.5参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(母動物(ラット)へ投与した場合、乳汁中に移行することが示されている)。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報若齢イヌ(6カ月間静脈内投与毒性試験及び1年間経口投与毒性試験)において、骨端成長帯骨基質壊死が認められた。イヌ6カ月間静脈内投与毒性試験ではイバンドロン酸として0.3mg/kg(月2回)の用量まで骨基質の壊死は認められず、当該用量(無毒性量)における曝露量(AUC0-24h)は、ヒトにイバンドロン酸として1mg(月1回)を静脈内投与した際の曝露量の約5.6倍に相当した。なお、骨基質の壊死は、骨端線閉鎖した成熟動物には認められなかった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
閉経後健康成人女性にイバンドロン酸として20、50、100又は150mgを空腹時に単回経口投与注1)したときの血清中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは次記のとおりであり、血中濃度-時間曲線下面積(AUCinf)及び最高血中濃度(Cmax)は20~100mgでは用量比例的な増加を示し、150mgでは用量比を超える増加を示した。最高血中濃度到達時間(Tmax)は0.98~1.19時間、消失半減期(t1/2)は14.4~23.0時間であった。
閉経後健康成人女性に単回経口投与したときの血清中未変化体濃度推移(平均値、n=8)

閉経後健康成人女性に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差、n=8)
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
原発性骨粗鬆症患者にイバンドロン酸として20、50、100又は150mgを1カ月間隔で4回、空腹時に経口投与注1)したときの初回投与後及び4回目投与後の血清中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは次記のとおりであった。全ての投与量群で血清中未変化体濃度推移、AUCinf及びCmaxは初回投与と4回目投与で同程度であった。AUCinf及びCmaxは20~100mgでは用量比例的な増加を示し、150mgでは用量比を超える増加を示した。Tmaxは0.75~1.08時間、t1/2は9.59~21.3時間であった。
原発性骨粗鬆症患者に反復経口投与したときの血清中未変化体濃度推移(平均値、n=6)

原発性骨粗鬆症患者に反復経口投与したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差、n=6)
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性にイバンドロン酸として50mg注1)を1週間隔で投与後3時間絶食、投与後2時間絶食、投与後1時間絶食、食直後投与及び食後2時間後投与の条件でそれぞれ経口投与したときの薬物動態パラメータは次記のとおりであった。AUCinf及びCmaxは、投与後絶食時間が1~3時間の間ではほぼ同様であり、また、食前投与と比較して食後投与で低下が認められた(外国人データ)。
健康成人男性に食前又は食後投与したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差(例数))
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
in vitro試験において、ヒト血清蛋白結合率は、イバンドロン酸濃度が5ng/mLのとき90%であった。
16.4 代謝
16.4.1 in vitro試験において、イバンドロン酸ナトリウム水和物をヒト肝ミクロソーム中でインキュベートした場合、代謝物の生成は認められなかった。
16.4.2 in vitro試験において、イバンドロン酸ナトリウム水和物はヒト肝ミクロソームの7種類のCYP酵素分子種(CYP1A2、CYP2A6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4)に対して阻害作用を示さなかった。
16.5 排泄
原発性骨粗鬆症患者にイバンドロン酸として20、50、100又は150mgを空腹時に経口投与注1)したとき、48時間までの尿中未変化体排泄率は0.407~1.08%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎障害時の薬物動態
クレアチニンクリアランス(CLcr)が90mL/minを超える健康成人、CLcrが40~70mL/min及び30mL/min未満の腎障害患者にイバンドロン酸として0.5mgを静脈内投与注2)したときのAUCinf及びCmax(C5min)は次記のとおりであった。また、CLcrが90mL/minを超える健康成人及びCLcrが30mL/min未満の腎障害患者にイバンドロン酸として10mgを1日1回21日間反復経口投与注1)したときの投与21日目のAUCinf及びCmaxは次記のとおりであった。AUCinf及びCmaxは腎機能の低下に伴った上昇を示し、腎クリアランス(CLr)はCLcrと比例した(外国人データ)。[9.2.1参照]
健康成人及び腎障害患者に静脈内投与注2)したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
→図表を見る(PDF)

健康成人及び腎障害患者に反復経口投与注1)したときの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差(例数))
→図表を見る(PDF)

16.7 薬物相互作用
16.7.1 胃内pHの影響
健康成人男性10例及び閉経後健康成人女性10例にイバンドロン酸として10mg注1)を単独又はラニチジン(25mg静脈内投与)と併用して経口投与した。ラニチジン併用時の血清中イバンドロン酸のAUClastは単独投与時の120.2%(90%信頼区間:95.6~151.1%)であった(外国人データ)。
注1)本剤の承認された用法・用量は、「通常、成人にはイバンドロン酸として100mgを1カ月に1回、経口投与する。」である。
注2)本薬注射剤の承認された用法・用量は、「通常、成人にはイバンドロン酸として1mgを1カ月に1回、静脈内投与する。」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(骨密度試験)
55歳以上の原発性骨粗鬆症患者を対象にした無作為化二重盲検群間比較試験において、12カ月後の腰椎骨密度変化率の最小二乗平均値(95%信頼区間)は、本剤100mg群(イバンドロン酸として100mgを1カ月に1回経口投与、183例うち男性6例)及び対照薬の本薬注射剤1mg群注)(イバンドロン酸として1mgを1カ月に1回静脈内投与、189例うち男性3例)で、それぞれ5.17%(4.64~5.69%)及び5.40%(4.88~5.91%)であった。本剤100mg群と本薬注射剤1mg群の腰椎骨密度変化率の最小二乗平均値の差(95%信頼区間)は-0.23%(-0.97~0.51%)であり、本剤100mg群の本薬注射剤1mg群に対する非劣性が証明された(非劣性限界値-1.6%)。
副作用発現頻度は、安全性評価対象例において、本剤100mg群で22.9%(47/205例)、本薬注射剤1mg群で18.7%(38/203例)であった。主な副作用は、本剤100mg群で背部痛4.9%(10/205例)、関節痛2.9%(6/205例)、急性期反応2.4%(5/205例)、倦怠感2.4%(5/205例)、本薬注射剤1mg群で背部痛4.9%(10/203例)、関節痛3.0%(6/203例)、急性期反応2.5%(5/203例)、筋肉痛2.0%(4/203例)であった。
17.1.2 本薬注射剤の国内第II/III相試験(骨折試験)
60歳以上の原発性骨粗鬆症患者を対象にした本薬注射剤の無作為化二重盲検群間比較試験において、3年間の非外傷性椎体骨折発生頻度の生命表法による推定値(95%信頼区間)は、本薬注射剤1mg群注)(イバンドロン酸として1mgを1カ月に1回静脈内投与、381例うち男性28例)及び対照群(リセドロン酸ナトリウムとして2.5mgを連日経口投与、375例うち男性32例)で、それぞれ16.07%(12.19~19.94%)及び17.58%(13.55~21.62%)であった。非外傷性椎体骨折発生頻度の層別Cox回帰分析による対照群に対する本薬注射剤1mg群のハザード比(90%信頼区間)は0.88(0.65~1.20)であり、本薬注射剤の対照薬に対する非劣性が証明された(非劣性限界値1.55)。
3年後の腰椎骨密度変化率の平均値(95%信頼区間)は、本薬注射剤1mg群9.02%(8.32~9.72%)及び対照群7.61%(6.92~8.30%)で、3年後の大腿骨近位部骨密度変化率の平均値(95%信頼区間)は、本薬注射剤1mg群3.09%(2.68~3.51%)及び対照群2.02%(1.58~2.45%)であった。
副作用発現頻度は、安全性評価対象例において、本薬注射剤1mg群で25.1%(103/411例)、対照群で20.4%(83/406例)であった。主な副作用は、背部痛で、本薬注射剤1mg群で2.9%(12/411例)、対照群で1.2%(5/406例)であった。
注)本薬注射剤の承認された用法・用量は、「通常、成人にはイバンドロン酸として1mgを1カ月に1回、静脈内投与する。」である。

18.1 作用機序
イバンドロン酸は、骨基質であるハイドロキシアパタイトに対する高い親和性を有しており、投与後骨に分布する。破骨細胞に取り込まれた後ファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害し、これにより破骨細胞の機能を抑制することで骨吸収抑制作用を示すと考えられる。
18.2 骨吸収抑制作用
ウサギ破骨細胞培養系を用いたin vitro試験において、破骨細胞が象牙切片に形成する吸収窩を減少させる。
18.3 骨粗鬆症モデル動物における作用
18.3.1 ラット卵巣摘除モデルにおいて、12カ月間連日皮下投与したとき、骨密度及び骨強度の低下を用量依存的に抑制した。また、12カ月間間欠(25日に1回)皮下投与したときにも、骨密度及び骨強度の低下を抑制した。
18.3.2 カニクイザル卵巣摘除モデルにおいて、16カ月間間欠(30日に1回)静脈内投与したとき、骨密度及び骨強度の低下を抑制し、骨密度と骨強度には正の相関が認められた。また、血清・尿中の骨代謝マーカー(血清骨型アルカリホスファターゼ、血清オステオカルシン、尿中I型コラーゲン架橋N‐テロペプチド、尿中デオキシピリジノリン)の上昇を抑制した。
18.4 骨石灰化に及ぼす影響
18.4.1 成長期ラットにおいて、7日間連日皮下投与したとき、イバンドロン酸として4780μg/kg(1000μgP/kg注1):骨量増加作用を示す用量の約100倍)の用量まで、骨石灰化過程の障害は認められなかった注2)。
18.4.2 イヌ卵巣・子宮摘除モデルにおいて、イバンドロン酸として100μg/kg(骨量減少抑制作用を示す用量の約100倍)の用量まで、類骨幅の増加や石灰化速度の低下は認められなかった注3)。
18.4.3 カニクイザル卵巣摘除モデルにおいて、骨量減少抑制作用を示す30及び150μg/kg(イバンドロン酸としての用量:16カ月間間欠(30日に1回)静脈内投与)では、類骨幅の増加は認められなかった。
注1)分子内に含まれるリン原子の重量をもとにした重量表示
注2)4780μg/kgの用量では、脛骨骨幹端の成長板直下に骨基質添加の抑制に基づくと考えられる低石灰化領域が認められた。
注3)投与前値との比較
18.5 骨折修復に及ぼす影響
骨髄除去及び骨欠損孔作製イヌ骨折モデルに、イバンドロン酸として1μg/kgの用量を36週間連日皮下投与したとき、骨髄除去大腿骨皮質骨における骨単位数及び脛骨骨欠損孔における仮骨形成に影響は認められなかった。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

口腔咽頭部に潰瘍を生じる可能性があるので、本剤をかんだり、口中で溶かしたりしない。

製造販売会社
大正製薬
販売会社
 

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