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イベニティ皮下注105mgシリンジ

販売名
イベニティ皮下注105mgシリンジ
薬価
105mg1.17mL1筒 25061.00円
製造メーカー
アムジェン

添付文書情報2021年07月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ロモソズマブ(遺伝子組換え)キット
警告
海外で実施されたアレンドロン酸ナトリウムを対照とした比較試験において、心血管系事象(虚血性心疾患又は脳血管障害)の発現割合がアレンドロン酸ナトリウム群に比較して本剤群で高い傾向が認められており、また、市販後において、本剤との関連性は明確ではないが、重篤な心血管系事象を発現し死亡に至った症例も報告されているので、本剤の投与にあたっては、骨折抑制のベネフィットと心血管系事象の発現リスクを十分に理解した上で、適用患者を選択すること。
また、本剤による治療中は、心血管系事象の発現がないか注意深く観察するとともに、徴候や症状が認められた場合には速やかに医療機関を受診するよう指導すること〔5.1、5.2、8.3、9.1.1、15.1.1、17.1.1-17.1.3参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 低カルシウム血症の患者[低カルシウム血症が悪化するおそれがある]〔8.1、8.2、9.2.1、11.1.1参照〕。
効能・効果
骨折の危険性の高い骨粗鬆症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 日本骨代謝学会・日本骨粗鬆症学会の診断基準における次の重症度に関する記載等を参考に、本剤の適用にあたっては、骨折の危険性の高い患者を対象とすること[1)骨密度値が-2.5SD以下で1個以上の脆弱性骨折を有する、2)腰椎骨密度が-3.3SD未満、3)既存椎体骨折の数が2個以上、4)既存椎体骨折の半定量評価法結果がグレード3]〔1.警告の項参照〕。
5.2. 本剤の投与にあたっては、本剤のベネフィットとリスクを十分に理解した上で、適用患者を選択すること〔1.警告の項、8.3、9.1.1、15.1.1、17.1.1-17.1.3参照〕。
用法・用量
通常、成人にはロモソズマブ(遺伝子組換え)として210mgを1ヵ月に1回、12ヵ月皮下投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の骨折抑制効果は12ヵ月の投与で検証されており、12ヵ月を超えた投与では検討されていない(また、本剤投与終了後に原則として適切な骨粗鬆症薬による治療を継続すること)〔8.4、17.1.1、17.1.2参照〕。
7.2. ロモソズマブ(遺伝子組換え)210mgを投与するために、本剤2本を皮下に投与すること。
7.3. 本剤の投与が予定から遅れた場合は可能な限り速やかに投与を行い、以後、その投与を基点とし、1ヵ月間隔で投与すること。
腎機能障害患者
8.1. 低カルシウム血症やマグネシウム異常、intact-PTH異常等の骨・ミネラル代謝異常がある場合には、本剤投与前にあらかじめ治療すること〔2.2、8.2、9.2.1、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤投与中は適切なカルシウム及びビタミンDの補給を行うこと。本剤投与後に血清カルシウム値低下する可能性があるので、低カルシウム血症の徴候や症状がないか観察し、血清カルシウム値に注意すること(なお、臨床試験では、本剤投与後2週間から1ヵ月の時点で血清カルシウム値の低下が認められている)〔2.2、8.1、9.2.1、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤を投与する場合には、虚血性心疾患及び脳血管障害の徴候や症状を患者に説明し、徴候や症状が認められた場合は、速やかに医療機関を受診するよう指導すること〔1.警告の項、5.2、9.1.1、15.1.1参照〕。
8.4. 本剤による投与終了後、骨吸収が一過性に亢進したことから、本剤の治療を終了又は中止する場合には、本剤治療終了後又は中止後に骨吸収抑制薬の使用を考慮すること〔7.1、17.1.1、17.1.3参照〕。
8.5. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、次の点に留意すること〔11.1.2参照〕。
・ 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれるリスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害剤治療、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
・ 本剤の投与前は、口腔内の管理状態を確認すること。また、患者に対し、必要に応じて、適切な歯科治療を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。
・ 患者に対し、本剤投与中は口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知することを説明し、異常が認められた場合には歯科又は口腔外科を受診するよう指導すること。
・ 本剤投与中に顎骨壊死を発症した又は発症の疑いのある患者に対し、歯科又は口腔外科を受診するよう指導すること。
・ 本剤の中止は本剤の有益性と危険性を考慮して判断すること。
8.6. 骨吸収抑制作用を有するビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性大腿骨転子下非定型骨折又は軽微な外力による大腿骨転子下非定型骨折、非外傷性近位大腿骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位大腿骨骨幹部非定型骨折、非外傷性近位尺骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部痛、鼠径部痛、前腕部痛等の前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること(X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと)〔11.1.3参照〕。
9.1.1. 虚血性心疾患又は脳血管障害のリスクが高い患者:虚血性心疾患のリスクが高い又は脳血管障害のリスクが高い患者への投与は、本剤の骨折抑制のベネフィットと心血管系事象の発現リスクを考慮して判断すること。少なくとも、過去1年以内の虚血性心疾患又は過去1年以内の脳血管障害の既往歴のある患者に対して、本剤の投与は避けること〔1.警告の項、5.2、8.3、15.1.1、17.1.1-17.1.3参照〕。
9.2.1. 重度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73㎡未満)あるいは透析を受けている患者:低カルシウム血症が発現しやすい〔2.2、8.1、8.2、11.1.1参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低カルシウム血症(頻度不明):QT延長、痙攣、テタニー、しびれ、失見当識等を伴う低カルシウム血症があらわれることがあるので、低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの補充に加えて、緊急時には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行うこと〔2.2、8.1、8.2、9.2.1参照〕。
11.1.2. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.3. 大腿骨転子下非定型骨折及び近位大腿骨骨幹部非定型骨折(頻度不明)〔8.6参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(1%以上)注射部位反応(注射部位疼痛、注射部位紅斑等)、(1%未満)末梢性浮腫。
2). 免疫系障害:(1%未満)過敏症(発疹、皮膚炎、蕁麻疹、血管浮腫、多形紅斑等)。
3). 感染症及び寄生虫症:(1%以上)鼻咽頭炎。
4). 神経系障害:(1%未満)頭痛。
5). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(1%未満)咳嗽。
6). 筋骨格系及び結合組織障害:(1%以上)関節痛、(1%未満)頚部痛、筋痙縮。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットを用いた生殖発生毒性試験において、ヒトの曝露量(ロモソズマブ210mgを1ヵ月に1回投与時のAUC)の約31倍の曝露量となる用
量を投与した母動物の胎仔に、ヒトには存在しない解剖学的構造である胎仔第6頸椎椎弓化骨不全の発現率の増加が認められたが、出生仔では認められず、胎仔発育遅延と考えられており、また、ヒトの曝露量(ロモソズマブ210mgを1ヵ月に1回投与時のAUC)の約31倍の曝露量となる用量を投与した75匹中1匹の母動物の同腹胎仔に、胎仔外表奇形及び胎仔骨格奇形(胎仔合指症や胎仔多指症を含む)が認められた)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ロモソズマブのヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 投与前30分程度、遮光した状態(外箱に入れた状態)で室温に戻してから投与すること。
14.1.2. 激しく振とうしないこと。
14.1.3. 内容物を目視により確認し、変色、にごり、浮遊物が認められる場合は使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意注射部位は上腕部、腹部又は大腿部とし、同一部位への反復投与は行わないこと。皮膚が敏感なところ、挫傷・発赤又は硬結している部位への注射は避けること。
20.1. 凍結を避けて保存すること。
20.2. 遮光を保つため、本剤は外箱に入れた状態で保存すること。外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外で実施されたアレンドロン酸ナトリウムを対照とした比較対照試験(4054例)の二重盲検期(12ヵ月間)において、心血管系事象による死亡、心筋梗塞、及び脳卒中の発現割合はアレンドロン酸ナトリウム群に比較して本剤群で高い傾向が認められた(心血管系事象による死亡:本剤群17例(0.8%)及びアレンドロン酸ナトリウム群12例(0.6%)、心筋梗塞:本剤群16例(0.8%)及びアレンドロン酸ナトリウム群5例(0.2%)、脳卒中:本剤群13例(0.6%)及びアレンドロン酸ナトリウム群7例(0.3%))。一方、国際共同第3相プラセボ対照比較試験(7157例:日本人489例を含む)の二重盲検期(12ヵ月間)では、心血管系事象による死亡、心筋梗塞、及び脳卒中の発現割合はプラセボ群と本剤群で同程度であった(心血管系事象による死亡:本剤群17例(0.5%)及びプラセボ群15例(0.4%)、心筋梗塞:本剤群9例(0.3%)及びプラセボ群8例(0.2%)、脳卒中:本剤群8例(0.2%)及びプラセボ群10例(0.3%))〔1.警告の項、5.2、8.3、9.1.1参照〕。
15.1.2. 本剤210mgを1ヵ月に1回投与された閉経後女性5914例において、抗ロモソズマブ抗体が1072例(18.1%)に、中和抗体が50例(0.8%)に認められた。本剤210mgを1ヵ月に1回投与された男性162例において、抗ロモソズマブ抗体が28例(17.3%)、中和抗体が1例(0.6%)に認められた。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
閉経後健康成人女性にロモソズマブ1、3又は5mg/kg注)を単回皮下投与したときの血清中ロモソズマブの濃度推移及び薬物動態パラメータは次記のとおりであった。
注)本剤の承認用法・用量は210mgを1ヵ月に1回、12ヵ月皮下投与である。
図1 閉経後健康成人女性にロモソズマブを単回皮下投与したときの血清中ロモソズマブの濃度時間推移(平均値±標準偏差)

表1 閉経後健康成人女性にロモソズマブを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
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16.1.2 反復投与
閉経後骨粗鬆症患者にロモソズマブ70、140又は210mg注)を1ヵ月に1回反復皮下投与したときの血清中ロモソズマブ濃度は表2のとおりであった。すべての用量群で、おおむね投与後3ヵ月に定常状態となった。
注)本剤の承認用法・用量は210mgを1ヵ月に1回、12ヵ月皮下投与である。
表2 閉経後骨粗鬆症患者にロモソズマブ70、140又は210mgを1ヵ月に1回反復皮下投与したときの血清中ロモソズマブ濃度
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
国内外の健康被験者、低骨量の被験者及び閉経後骨粗鬆症患者を対象にロモソズマブ210mgを1ヵ月に1回皮下投与したときの血清中ロモソズマブ濃度を用いて実施した母集団薬物動態解析の結果から、バイオアベイラビリティは81%と推定された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能正常者(eGFR:80mL/min/1.73m2以上)、重度腎機能障害者(eGFR:15~29mL/min/1.73m2)及び血液透析を必要とする末期腎不全患者(ESRD患者)(eGFR:15mL/min/1.73m2未満)にロモソズマブ210mgを単回皮下投与したときの腎機能正常者に対する重度腎機能障害者及びESRD患者のCmax及びAUClastの幾何平均値の比(腎機能障害者/腎機能正常者)とその90%信頼区間は、重度腎機能障害者では1.31[0.95、1.82]及び1.42[1.05、1.93]、ESRD患者では0.90[0.64、1.26]及び0.99[0.72、1.35]であった(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験
閉経後骨粗鬆症患者を対象とした国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験において、ロモソズマブ群(3589例、うち日本人247例)及びプラセボ群(3591例、うち日本人245例)にそれぞれロモソズマブ210mg又はプラセボを1ヵ月に1回12ヵ月間投与し、その後、両群ともデノスマブ60mgを6ヵ月に1回12ヵ月投与した。血清25(OH)ビタミンD濃度が20ng/mL以上40ng/mL以下の被験者にはロモソズマブ又はプラセボの初回投与1週間以内に50,000IUから60,000IUのビタミンDの投与を行い、また試験期間を通じて全被験者に毎日少なくとも500mgのカルシウム及び600IUのビタミンDを補充した。なお、血清25(OH)ビタミンD濃度が20ng/mL未満の被験者は除外された。[1.、5.2、7.1、8.4、9.1.1参照]
(1)骨折抑制効果
投与12及び24ヵ月時における新規椎体骨折の発生率及び臨床骨折の累積発生率は表1のとおりであり、主要評価項目とされた新規椎体骨折の発生率について、いずれの時点でも有意な骨折発生率の低下が認められた。
表1 閉経後骨粗鬆症患者を対象とした二重盲検試験の結果(骨折発生率)
→図表を見る(PDF)

(2)骨密度
投与12及び24ヵ月時における腰椎(L1‐L4)、大腿骨近位部、大腿骨頸部のベースラインからの骨密度変化率は表2のとおりであった。
表2 閉経後骨粗鬆症患者を対象とした二重盲検試験の結果(骨密度)
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(3)安全性情報
12ヵ月間の二重盲検期間における副作用の発現割合は、ロモソズマブ群で16.6%(596/3581例)、プラセボ群で13.8%(494/3576例)であった。ロモソズマブ群で発現割合1.0%以上の副作用は、関節痛2.0%(72/3581例)、四肢痛1.6%(56/3581例)、筋肉痛1.3%(45/3581例)、注射部位疼痛1.2%(42/3581例)、注射部位紅斑1.1%(38/3581例)、鼻咽頭炎1.0%(36/3581例)であった。
24ヵ月間の治験期間における副作用の発現割合は、ロモソズマブ/デノスマブ群で18.2%(653/3581例)、プラセボ/デノスマブ群で15.6%(557/3576例)であった。ロモソズマブ/デノスマブ群で発現割合1.0%以上の副作用は、関節痛2.2%(79/3581例)、四肢痛1.6%(59/3581例)、筋肉痛1.4%(49/3581例)、骨痛1.1%(39/3581例)、注射部位疼痛1.2%(42/3581例)、注射部位紅斑1.1%(40/3581例)、鼻咽頭炎1.1%(39/3581例)であった。
17.1.2 国際共同第III相試験
男性骨粗鬆症患者を対象とした国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験において、ロモソズマブ群(163例、うち日本人18例)及びプラセボ群(82例、うち日本人9例)にそれぞれロモソズマブ210mg又はプラセボを1ヵ月に1回12ヵ月間投与した。血清25(OH)ビタミンD濃度が20ng/mL以上40ng/mL以下の被験者にはロモソズマブ又はプラセボの初回投与1週間以内に50,000IUから60,000IUのビタミンDの投与を行い、また試験期間を通じて全被験者に毎日少なくとも500mgのカルシウム及び600IUのビタミンDを補充した。なお、血清25(OH)ビタミンD濃度が20ng/mL未満の被験者は除外された。[1.、5.2、7.1、9.1.1参照]
(1)骨密度
投与12ヵ月時における腰椎(L1‐L4)、大腿骨近位部、大腿骨頸部のベースラインからの骨密度変化率は表3のとおりであり、主要評価項目とされたベースラインから投与12ヵ月時までの腰椎骨密度変化率について、プラセボ群に対する有意な増加が認められた。
表3 骨粗鬆症男性患者を対象とした二重盲検試験の結果(骨密度)
→図表を見る(PDF)

(2)安全性情報
副作用の発現割合は、ロモソズマブ群で11.7%(19/163例)、プラセボ群で8.6%(7/81例)であった。ロモソズマブ群で2例(1.2%)以上の副作用は、注射部位疼痛2.5%(4/163例)、注射部位紅斑1.8%(3/163例)、頭痛1.2%(2/163例)であった。
17.1.3 海外第II相試験
閉経後低骨密度患者を対象とした海外第II相無作為化プラセボ対照反復投与試験において、骨吸収マーカーである血清中I型コラーゲン架橋C‐テロペプチド濃度は、本剤投与中は投与前より低値で維持されたが、本剤治療終了3ヵ月目、6ヵ月目及び12ヵ月目(最終投与から4ヵ月目、7ヵ月目及び13ヵ月目)にはそれぞれ投与前の1.8倍、1.9倍及び1.6倍(中央値)であった。
24ヵ月注)時点までの副作用の発現割合は、プラセボ群16.0%(8/50例)、アレンドロネート/ロモソズマブ群23.5%(12/51例)、ロモソズマブ月1回70mg群38.0%(19/50例)、ロモソズマブ月1回140mg群42.9%(21/49例)、ロモソズマブ月1回210mg群15.7%(8/51例)、ロモソズマブ3ヵ月に1回140mg群19.2%(10/52例)、ロモソズマブ3ヵ月に1回210mg群18.9%(10/53例)であった。ロモソズマブ投与群で発現割合5%以上の副作用はロモソズマブ月1回70mg群で注射部位疼痛6.0%(3/50例)、注射部位血腫8.0%(4/50例)、ロモソズマブ月1回140mg群で注射部位疼痛10.2%(5/49例)、注射部位血腫10.2%(5/49例)、疲労6.1%(3/49例)、ロモソズマブ月1回210mg群で注射部位疼痛5.9%(3/51例)、ロモソズマブ3ヵ月に1回140mg群で注射部位疼痛5.8%(3/52例)、頭痛5.8%(3/52例)、ロモソズマブ3ヵ月に1回210mg群で注射部位疼痛7.5%(4/53例)であった。[1.、5.2、8.4、9.1.1参照]
注)本剤の承認用法・用量は、通常、成人にはロモソズマブ(遺伝子組換え)として210mgを1ヵ月に1回、12ヵ月皮下投与する。

18.1 作用機序
ロモソズマブはスクレロスチンに結合し、骨芽細胞系細胞での古典的Wntシグナル伝達の抑制を阻害することで、骨形成を促進し、骨吸収を抑制する。
18.2 In vitroにおける薬理活性
18.2.1 ヒト、カニクイザル及びラットの組換えスクレロスチンに対して結合親和性を示した(Kdはそれぞれ11、23及び3pM)。
18.2.2 組換えヒト低比重リポタンパク受容体関連タンパク(LRP5及びLRP6)に対するヒトスクレロスチンの結合を阻害した。
18.2.3 骨芽細胞系細胞の石灰化試験において、ロモソズマブはスクレロスチンが誘導した骨基質の石灰化抑制作用を濃度依存的に阻害し、ヒト、ラット、カニクイザル及びマウスの種特異的なスクレロスチンすべてに対して中和活性を示した。
18.3 In vivoにおける薬理活性
18.3.1 卵巣摘出ラットにロモソズマブ3、10及び50mg/kgを週1回、52週間皮下投与した結果、すべての用量で大腿骨骨幹部、大腿骨頸部及び腰椎における骨量及び骨強度がそれぞれ用量依存的に増加及び増強した。
18.3.2 卵巣摘出カニクイザルにロモソズマブ3又は30mg/kgを週1回、26週間及び52週間皮下投与した結果、正常な骨基質の石灰化、海綿骨の微細構造の改善並びに骨量の維持及び骨形状の強化を伴う皮質骨量及び海綿骨量の増加が認められた。

製造販売会社
アムジェン
販売会社
 アステラス製薬

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