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タルグレチンカプセル75mg

販売名
タルグレチンカプセル75mg
薬価
75mg1カプセル 2846.70円
製造メーカー
ミノファーゲン製薬

添付文書情報2022年09月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
ベキサロテンカプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性には投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には使用上の注意を厳守すること〔2.1、8.1、9.4.1、9.5妊婦の項参照〕。
1.2. 本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
禁忌
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔1.1、9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 重度肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.4. ビタミンA製剤投与中の患者〔10.1参照〕。
2.5. ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある]。
効能・効果
皮膚T細胞性リンパ腫。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤投与の適応となる疾患の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師又は施設により行うこと。
5.2. 未治療の皮膚T細胞性リンパ腫(未治療のCTCL)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
5.3. 皮膚以外の病変<内臓等>を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
5.4. 臨床試験に組み入れられた患者の組織型、病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと〔17.1参照〕。
用法・用量
通常、成人にはベキサロテンとして1日1回300mg/㎡(体表面積)を食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 全身投与による他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 体表面積から換算した本剤(1カプセルあたりベキサロテンとして75mgを含有する)の服用量は、次のとおりである。
[300mg/㎡(初回投与量)投与時における体表面積換算によるカプセル数]
1). 体表面積0.88-1.12㎡:4カプセル。
2). 体表面積1.13-1.37㎡:5カプセル。
3). 体表面積1.38-1.62㎡:6カプセル。
4). 体表面積1.63-1.87㎡:7カプセル。
5). 体表面積1.88-2.12㎡:8カプセル。
6). 体表面積2.13-2.37㎡:9カプセル。
7). 体表面積2.38-2.62㎡:10カプセル。
[200mg/㎡(減量時用量)投与時における体表面積換算によるカプセル数]
1). 体表面積0.88-0.93㎡:2カプセル。
2). 体表面積0.94-1.31㎡:3カプセル。
3). 体表面積1.32-1.68㎡:4カプセル。
4). 体表面積1.69-2.06㎡:5カプセル。
5). 体表面積2.07-2.43㎡:6カプセル。
6). 体表面積2.44-2.62㎡:7カプセル。
[100mg/㎡(減量時用量)投与時における体表面積換算によるカプセル数]
1). 体表面積0.88-1.12㎡:1カプセル。
2). 体表面積1.13-1.87㎡:2カプセル。
3). 体表面積1.88-2.62㎡:3カプセル。
7.3. Grade3以上の副作用及び高トリグリセリド血症が発現した場合には、次の基準を目安として、本剤を休薬、減量又は中止すること。
[用量調節の目安]
1). Grade3以上の副作用が発現した場合(高トリグリセリド血症が発現した場合は<高トリグリセリド血症への対応>に従うこと):発現時の1日投与量が300mg/㎡(体表面積)の場合には、副作用が消失又はGrade1以下に改善するまで休薬し、200mg/㎡(体表面積)で投与を再開する(4週間休薬しても、副作用が消失、又はGrade1以下に回復しない場合には、投与を中止する)、発現時の1日投与量が200mg/㎡(体表面積)の場合には、副作用が消失又はGrade1以下に改善するまで休薬し、100mg/㎡(体表面積)で投与を再開する(4週間休薬しても、副作用が消失、又はGrade1以下に回復しない場合には、投与を中止する)、発現時の1日投与量が100mg/㎡(体表面積)の場合には、副作用が消失又はGrade1以下に改善するまで休薬し、100mg/㎡(体表面積)で投与を再開する(4週間休薬しても、副作用が消失、又はGrade1以下に回復しない場合には、投与を中止する)。
2). <高トリグリセリド血症への対応>
血清トリグリセリド値が200mg/dLを超えた場合には、脂質異常症治療薬の処方を考慮する。脂質異常症治療薬による治療を行っても血清トリグリセリド値が400mg/dLを超えている場合には、脂質異常症治療薬の処方を調整する。脂質異常症治療薬の処方を調整しても、血清トリグリセリド値が500mg/dLを超えている場合には投与量を減量する(1日投与量が300mg/㎡(体表面積)の場合、順次200mg/㎡(体表面積)、100mg/㎡(体表面積)へと減量する)。また、血清トリグリセリド値が1000mg/dLを超えた場合には、本剤を休薬し、休薬後、血清トリグリセリド値が400mg/dL未満で安定した場合には、休薬前より1段階低用量で投与を再開し、4週間休薬しても回復しない場合には、投与を中止する。
GradeはNCI-CTCAE version4.0による。
生殖能を有する者
8.1. 本剤には催奇形性があり、また副作用の発現頻度が高いので、使用上の注意を厳守し、患者又はそれに代わり得る適切な者に副作用についてよく説明した上で使用すること〔1.1、9.4.1参照〕。
8.2. 脂質異常症(高トリグリセリド血症、高コレステロール血症等)があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に血液検査を実施すること〔11.1.1参照〕。
8.3. 膵炎があらわれることがあるので、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の急性膵炎に関する初期症状があらわれた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。また、定期的に膵酵素を含む検査を実施すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.4. 下垂体性甲状腺機能低下症があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査(甲状腺刺激ホルモン、遊離トリヨードサイロニン、遊離サイロキシン等の測定)を実施し、遊離サイロキシンが基準値から25%以上低下した場合には、レボチロキシンナトリウムの投与を行うこと〔11.1.3参照〕。
8.5. 低血糖があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.3参照〕。
8.6. 白血球減少症、好中球減少症、貧血があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.4参照〕。
8.7. 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.5参照〕。
8.8. 光線過敏症があらわれることがあるので、外出時には帽子や衣類等による遮光や日焼け止め効果の高いサンスクリーンの使用により、日光やUV光線の照射を避けるよう患者を指導すること〔11.2、15.2.1参照〕。
8.9. 白内障があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には眼科を受診するよう患者に指導すること〔11.2、15.2.2参照〕。
9.1.1. 膵炎の既往歴又は膵炎の危険因子を有する患者:膵炎が発現するおそれがあり、また、本剤投与による高トリグリセリド血症とともに急性膵炎を発現した例が報告されている〔8.3、11.1.2参照〕。
9.3.1. 重度肝障害のある患者:投与しないこと(副作用が強くあらわれるおそれがある)〔2.2参照〕。
9.3.2. 肝障害<重度肝障害を除く>のある患者:本剤は肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。
9.4.1. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性がある女性には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しない(妊娠する可能性のある女性への使用に際しては、疾患の重症度及び治療の緊急性を考慮した上で、患者に注意事項についてよく説明し理解させた後、使用すること)〔1.1、8.1、9.5妊婦の項参照〕。
・ 本剤には催奇形性があるので、妊娠する可能性のある女性で他に代わるべき治療法がない重症な患者にやむを得ず投与する場合には、投与開始前の少なくとも1カ月前から、投与中及び投与終了後少なくとも1カ月後までは必ず避妊させること。
・ 妊娠する可能性のある女性への使用に際しては、本剤の投与は次の正常な生理周期の2日又は3日目まで開始しないこと。
・ 妊娠する可能性のある女性への使用に際しては、本剤の投与開始前1週間以内の妊娠検査が陰性であるとの結果を確認すること。
・ 妊娠する可能性のある女性への使用に際しては、本剤の投与期間中は定期的に妊娠検査を実施すること。
・ 本剤が経口避妊薬の血漿中濃度を低下させる可能性があるため、経口避妊薬による避妊法の場合には、経口避妊薬以外の方法をあわせて使用すること。
9.4.2. パートナーが妊娠する可能性のある男性:男性に投与する場合には、投与期間中及び投与終了後少なくとも3カ月以上は避妊させること(本剤はマウス及びイヌを用いた動物実験において、精子形成能に異常を起こすことが報告されている)。
相互作用
本剤はCYP3Aを誘導することが示されている。
10.1. 併用禁忌:ビタミンA製剤<チョコラA等>〔2.4参照〕[ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を発現するおそれがある(本剤はビタミンAと同じレチノイドである)]。
10.2. 併用注意:1). CYP2C8阻害剤(ゲムフィブロジル(国内未承認)等)[ゲムフィブロジルとの併用により本剤の血中トラフ濃度が約4倍上昇し本剤の作用が増強するおそれがあるので、CYP2C8阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ず併用する際には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(CYP2C8の阻害により本剤の代謝が阻害されると考えられる)]。
2). CYP3Aの基質(アトルバスタチン、シンバスタチン、ミダゾラム等)[本剤との併用によりアトルバスタチンのAUCが約50%低下した(本剤のCYP3A誘導作用により、併用薬剤の代謝が促進されると考えられる)]。
3). 糖尿病用薬(インスリン、スルホニルウレア系薬剤、チアゾリジン系薬剤等)[糖尿病用薬との併用により、低血糖を発現した例が認められている(本剤が血糖降下作用
を増強する可能性がある)]。
4). 紫外線療法(PUVA療法、UVB療法等)[NB-UVB療法との併用により、光線過敏症を発現した例が認められている(本剤はin vitro試験(光溶血性試験及びヒスチジン光酸化反応)において光毒性が認められている)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 脂質異常症:高トリグリセリド血症(75.0%)、高コレステロール血症(81.3%)があらわれることがある〔8.2参照〕。
11.1.2. 膵炎(頻度不明):膵炎があらわれることがあり、高トリグリセリド血症とともに急性膵炎を発現した例が報告されているので、腹痛等の膵炎を示唆する症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.3、9.1.1参照〕。
11.1.3. 下垂体性甲状腺機能低下症、低血糖:下垂体性甲状腺機能低下症(93.8%)、低血糖(頻度不明)等の内分泌障害があらわれることがあるので、内分泌障害により異常が認められた場合には、必要に応じて、内分泌障害の治療に十分な知識と経験を有する医師との連携のもとで適切な処置を行うこと〔8.4、8.5参照〕。
11.1.4. 白血球減少症(31.3%)、好中球減少症(31.3%)、貧血(18.8%)〔8.6参照〕。
11.1.5. 肝不全、肝機能障害:肝不全(頻度不明)、AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害(25.0%)があらわれることがある〔8.7参照〕。
11.1.6. 感染症:肺炎(頻度不明)、敗血症(頻度不明)等の重篤な感染症があらわれることがある。
11.1.7. 間質性肺疾患(頻度不明)。
11.1.8. 血栓塞栓症:肺塞栓症(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、脳血管発作(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.9. 横紋筋融解症(頻度不明):筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 代謝:(10%未満)高尿酸血症、食欲減退、(頻度不明)食欲不振、低蛋白血症。
2). 血液:(10%以上)血小板数増加、(10%未満)血小板増加症、活性化部分トロンボプラスチン時間延長、(頻度不明)末梢性浮腫、骨髄機能不全、リンパ節症、白血球増加症、好酸球増加症。
3). 内分泌:(10%未満)血中甲状腺刺激ホルモン減少、サイロキシン減少、遊離サイロキシン減少、(頻度不明)甲状腺機能低下症。
4). 循環器:(10%未満)洞性不整脈、心電図QT延長。
5). 胃腸障害:(10%以上)悪心、嘔吐、(頻度不明)下痢。
6). 皮膚:(10%未満)脱毛症、皮膚炎、*光線過敏症、(頻度不明)皮膚そう痒症、発疹、皮膚障害、剥脱性皮膚炎、皮膚剥脱。
7). 腎臓:(10%未満)腎機能障害、血中クレアチニン増加、(頻度不明)血中尿素窒素増加。
8). その他:(10%以上)頭痛、倦怠感、(10%未満)無感情、耳管開放、片耳難聴、発声障害、浮腫、(頻度不明)無力症、ホルモン値変動/ホルモン値異常、疼痛、発熱、感染/細菌感染、悪寒、背部痛、※白内障。
*)〔8.8参照〕。
※)〔8.9参照〕。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(ラットの胚・胎仔発生に関する試験で、外表異常(口蓋裂、眼球膨隆部陥凹、小耳、耳介低位及び舌突出)、内臓異常(小眼球)、骨格異常・骨格変異(頭蓋骨異常・頭蓋骨変異、椎骨異常・椎骨変異及び胸骨異常・胸骨変異)並びに骨化遅延が認められている。また、ベキサロテンは合成レチノイドであることから、ビタミンA過剰誘発催奇形性のおそれがある)〔1.1、2.1、9.4.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中に移行する可能性がある)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報海外において本剤投与後に有棘細胞癌及び基底細胞癌の発現が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. In vitro試験(光溶血性試験及びヒスチジン光酸化反応)において光毒性が認められている〔8.8参照〕。
15.2.2. ラット26週間反復投与試験において3mg/kg以上、イヌ39週間反復投与試験において10mg/kg以上の用量で、不可逆性の白内障が認められている〔8.9参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
単回経口投与時の血漿中ベキサロテン濃度

CTCL患者におけるベキサロテン食後単回経口投与後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
CTCL患者に本剤150又は300mg/m2(体表面積)を食後に単回又は反復投与した時、単回投与時と比較して反復投与時の曝露量は低下し、AUC0-24に基づく累積係数は開始用量に係らず0.5であった。
反復経口投与時の血漿中ベキサロテン濃度

CTCL患者におけるベキサロテン食後反復経口投与後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人(12例)に本剤75mgを絶食下に単回投与、健康成人(24例)に本剤400mg/m2注)を食事中又は食直後に単回投与、及びCTCL患者(9例)に本剤150又は300mg/m2を食後に単回投与した際の薬物動態データを比較した結果、実投与量により補正した本剤のCmax及びAUCinfは、絶食下投与と比較して、食事中又は食直後投与でそれぞれ6.1及び7.5倍、並びに食後投与でそれぞれ7.0及び9.0倍高値を示した。
各食事条件下で投与した薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
0.005~5μg/mLの濃度範囲において、ベキサロテンのヒト血漿蛋白結合率は99.8~99.9%であった(In vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 ヒト肝ミクロソームを用いた検討において、ベキサロテンは主にCYP3A4によって代謝された。
16.4.2 ベキサロテン(75~300mg)を経口投与したとき、未変化体及び代謝物は尿中では認められなかった。本剤の消失における腎排泄の寄与は小さく、主な代謝経路は肝代謝であると考えられる。
16.7 薬物相互作用
健康成人(24例)に本剤400mg/m2注)及びケトコナゾール(CYP3A阻害剤)400mgを併用投与したとき、本剤単独投与時に対するケトコナゾール併用投与時のCmax及びAUCinfの幾何平均値の比[90%CI]は、それぞれ0.925[0.815、1.049]及び0.935[0.840、1.040]であった。
本剤はin vitroでCYP2C8及びCYP2C9を阻害し、阻害定数はそれぞれ1.43μM及び29μMであった。
注)本剤の承認された用法・用量は、1日1回300mg/m2を食後経口投与である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第I/II相試験
未治療を含む病期IIB期以上(IIB~IVB期)、並びに病期IB及びIIA期で標準的初回治療に対して難治性のCTCL患者(ただし、成人T細胞白血病・リンパ腫は組み入れ対象から除外した)を対象とした国内第I/II相試験において、13例(第I相部分:6例、第II相部分:7例)に本剤300mg/m2を1日1回、最大24週間、食後に経口投与した。主要評価項目である、投与開始から24週時点又は中止時におけるmodified Severity Weighted Assessment Tool(mSWAT)に基づいた奏効(完全寛解+部分寛解)率は61.5%(8/13例)であり、病期別及び組織型別での奏効率は次表の通りであった。
なお、病期IIA、IIIB及びIVA期の患者は組み入れ対象であったが結果的に組み入れられなかった。未治療の患者は1/13例(病期IIB期、菌状息肉症)組み入れられたが、奏効が得られなかった。
→図表を見る(PDF)

CTCL患者を対象とした国内第I/II相試験において、300mg/m2群13例中13例(100%)に副作用(臨床検査値の変動を含む)が認められた。主な副作用は、甲状腺機能低下症12例(92.3%)、高コレステロール血症及び高トリグリセリド血症各10例(76.9%)、好中球減少症及び白血球数減少各5例(38.5%)、白血球減少症4例(30.8%)、貧血及び好中球数減少各3例(23.1%)、頭痛、悪心、嘔吐及び倦怠感各2例(15.4%)であった。(承認時)

18.1 作用機序
ベキサロテンは、レチノイドX受容体(RXRα、RXRβ及びRXRγ)に結合し、転写を活性化することにより、アポトーシス誘導及び細胞周期停止作用を示し、腫瘍増殖を抑制すると推測されている。
18.2 抗腫瘍効果
18.2.1 In vitro
ベキサロテンは、CTCL由来HH及びHuT78細胞株の増殖を抑制した。
18.2.2 In vivo
ベキサロテンは、HH細胞株を皮下移植したマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。

一包可:不可

抗悪性腫瘍剤

分割:不可
粉砕:不明

抗悪性腫瘍剤

製造販売会社
ミノファーゲン製薬
販売会社
 

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