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ペマジール錠4.5mg

販売名
ペマジール錠4.5mg
識別コード
I 4.5
薬価
4.5mg1錠 25631.20円
製造メーカー
インサイト・バイオサイエンシズ

添付文書情報2023年10月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
ペミガチニブ錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌。
2). FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性腫瘍又はFGFR1融合遺伝子陽性のリンパ性腫瘍。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1、17.1.2参照〕。
5.2. 〈がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌〉本剤の一次治療としての有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 〈がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.4. 〈がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌〉十分な経験を有する病理医又は検査施設により、FGFR2融合遺伝子が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること)。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html。
5.5. 〈FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍〉染色体検査又は遺伝子検査により8p11染色体領域の転座が確認され、FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍と診断された患者に投与すること(なお、FGFR1融合遺伝子陽性の確認は、十分な経験を有する検査施設において実施すること)。
用法・用量
〈がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌〉
通常、成人には、ペミガチニブとして1日1回13.5mgを14日間経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍〉
通常、成人には、ペミガチニブとして1日1回13.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次の基準を考慮して休薬・減量・中止すること〔8.1、8.2、11.1、11.2参照〕。
[減量の目安]
1). がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌:
①. 通常投与量:13.5mg。
②. 1段階減量:9mg。
③. 2段階減量:4.5mg。
④. 3段階減量:投与中止。
2). FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍:
①. 通常投与量:13.5mg。
②. 1段階減量:9mg。
③. 2段階減量:4.5mg。
④. 3段階減量:原則投与中止(FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍の場合、2段階減量時点で奏効が認められ、かつ治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、4.5mgを14日間投与後に7日間休薬を1サイクルとして投与を継続することができる。FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍の場合、4.5mgを14日間投与後に7日間休薬で副作用が発現した場合には投与を中止すること)。
[副作用に対する休薬、減量及び中止基準]
1). 網膜剥離:①症状がある場合又は検査で異常が認められた場合は、本剤を休薬する、②休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる(改善しない場合は、本剤の投与を中止する)。
2). 高リン血症:
①. 血清リン濃度5.5mg/dL超~7mg/dL以下:リン制限食を開始する。
②. 血清リン濃度7mg/dL超~10mg/dL以下:a.リン制限食に加え、高リン血症治療剤の投与を開始する(高リン血症治療剤の投与開始後2週間を超えても継続する場合は、本剤を休薬する)、b.休薬後7mg/dL未満まで改善した場合は、同一用量で本剤の投与を再開できる、c.再発が認められた場合は、1段階減量して本剤の投与を再開する。
③. 血清リン濃度10mg/dL超:a.リン制限食に加え、高リン血症治療剤の投与を開始する(高リン血症治療剤の投与開始後1週間を超えても継続する場合は、本剤を休薬する)、b.休薬後7mg/dL未満まで改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
3). 前記以外の副作用:
①. Grade3の副作用:a.Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1段階減量して本剤の投与を再開できる、b.休薬後2週間を超えても継続する場合は、本剤の投与を中止する。
②. Grade4の副作用:本剤の投与を中止する。
GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
生殖能を有する者
8.1. 網膜剥離があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に眼科検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること〔7.2、11.1.1参照〕。
8.2. 高リン血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清リン濃度を測定し、血清リン濃度の変動に注意すること〔7.2、11.1.2参照〕。
9.2.1. 重度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73㎡未満):減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある)〔16.6.1参照〕。
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者(Child-Pugh分類B又はC):減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある)〔16.6.2参照〕。
9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. パートナーが妊娠している男性又はパートナーが妊娠する可能性のある男性:パートナーが妊娠している又は妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間はバリア法(コンドーム)を用いるよう指導する(精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性がある)〔9.5妊婦の項参照〕。
相互作用
本剤は主にCYP3A4で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:1). 強いCYP3A誘導剤又は中程度のCYP3A誘導剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン等)〔16.7.1参照〕[本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること(これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
2). 強いCYP3A阻害剤又は中程度のCYP3A阻害剤(クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ベラパミル等)〔16.7.2参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 網膜剥離(6.1%):網膜色素上皮剥離、網膜剥離等があらわれることがあるので、飛蚊症、視野欠損、光視症、視力低下等が認められた場合には、眼科検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔7.2、8.1参照〕。
11.1.2. 高リン血症(59.5%)〔7.2、8.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(10%未満5%以上)貧血、(5%未満)血小板数減少、白血球数減少、好中球数減少、血中クレアチニン増加。
2). 眼障害:(10%以上)ドライアイ(33.8%)、睫毛乱生、角膜障害、結膜炎、(10%未満5%以上)霧視、(5%未満)眼痛、羞明。
3). 胃腸障害:(10%以上)下痢(42.6%)、口内炎(45.3%)、口内乾燥(35.1%)、悪心、便秘、腹痛、(10%未満5%以上)嘔吐、(5%未満)腹部膨満、消化不良、胃食道逆流性疾患、嚥下障害。
4). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)疲労(36.5%)、体重減少、(10%未満5%以上)末梢性浮腫。
5). 肝胆道系障害:(10%未満5%以上)ALP増加、(5%未満)高ビリルビン血症、ALT増加、AST増加、トランスアミナーゼ上昇。
6). 感染症及び寄生虫症:(5%未満)爪真菌症、尿路感染。
7). 代謝及び栄養障害:(10%以上)食欲減退、低リン血症、(10%未満5%以上)高カルシウム血症、ビタミンD減少、(5%未満)脱水、低ナトリウム血症。
8). 筋骨格系及び結合組織障害:(10%以上)関節痛、四肢痛、(10%未満5%以上)筋肉痛、(5%未満)背部痛、筋痙縮、筋骨格痛、筋力低下。
9). 神経系障害:(10%以上)味覚障害(39.2%)、(10%未満5%以上)浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、頭痛、(5%未満)錯感覚、記憶障害。
10). 腎及び尿路障害:(5%未満)急性腎障害、排尿困難。
11). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(10%未満5%以上)鼻出血、鼻乾燥、(5%未満)口腔咽頭痛、呼吸困難、鼻閉。
12). 皮膚及び皮下組織障害:(10%以上)脱毛症(56.8%)、爪障害(49.3%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚乾燥、(10%未満5%以上)発疹、爪囲炎、紅斑、(5%未満)ざ瘡様皮膚炎、皮膚そう痒症、毛髪成長異常、陥入爪、皮膚潰瘍。
13). その他:(5%未満)血中副甲状腺ホルモン減少。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量未満に相当する用量で胎仔骨格異常の発生が報告されている)〔9.4.1、9.4.2、9.6授乳婦の項参照〕。
授乳しないことが望ましい(本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある)〔9.5妊婦の項、15.2参照〕。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報本剤の反復投与毒性試験において、骨端軟骨異形成及び軟骨異形成(ラット及びカニクイザル)並びに切歯異形成(ラット)等の変化が臨床曝露量未満に相当する用量で認められた〔9.6授乳婦の項参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与及び反復投与
日本人進行固形癌患者に本剤9、13.5又は18mg注2)を空腹時に単回経口投与、及び1日1回14日間反復経口投与したときのペミガチニブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。Cmax及びAUCは18mgまでの範囲で概ね用量に比例した増加を示した。
日本人進行固形癌患者に本剤9、13.5又は18mg注2)を単回経口投与したときの、ペミガチニブの血漿中濃度推移(平均値±標準誤差)
注2)本剤の承認された用量は13.5mgである。

日本人進行固形癌患者に本剤9、13.5又は18mg注2)を単回経口投与したときの薬物動態パラメータの要約
→図表を見る(PDF)

日本人進行固形癌患者に本剤9、13.5又は18mg注2)を1日1回14日間反復経口投与したときのペミガチニブの血漿中濃度推移(平均値±標準誤差)
注2)本剤の承認された用量は13.5mgである。

日本人進行固形癌患者に本剤9、13.5又は18mg注2)を1日1回14日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータの要約
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
進行固形癌患者12例に本剤13.5mgを食後(高脂肪食、高カロリー食)単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与におけるペミガチニブのCmax及びAUC0-24hの幾何平均値の比はそれぞれ0.817及び1.11であった(外国人データ)。
16.3 分布
ペミガチニブのヒト血漿タンパク結合率は88.8%であり、主にヒト血清アルブミンと結合していた(in vitro)。
16.4 代謝
ペミガチニブは主にCYP3A4によって代謝される(in vitro)。[10.参照]
健康成人7例に14C標識体を含む本剤13mg注2)を単回経口投与したとき、投与24時間後までの血漿中に主に未変化体が検出された(血漿中総放射能に対する割合は、64.5%)(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人7例に14C標識体を含む本剤13mg注2)を単回経口投与したとき、投与240時間後までに投与した放射能の82.4及び12.6%が糞中及び尿中に排泄された。また、投与144時間後までに投与した放射能の1.4%が糞中に、及び投与48時間後までに投与した放射能の1.0%が尿中に、それぞれ未変化体として排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
本剤9mg注2)を単回経口投与したとき、腎機能が正常な被験者(8例)に対する重度(推算糸球体濾過量(eGFR)が30mL/min/1.73m2未満)の腎機能障害患者(8例)のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.646及び1.59であった。腎機能が正常な被験者(7例)に対する血液透析を受けている末期腎不全患者のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、本剤を血液透析の実施4時間前に投与した患者(7例)においてはそれぞれ0.775及び0.768であり、また、血液透析の実施1時間後に投与した患者(7例)においてはそれぞれ0.900及び0.913であった(外国人データ)。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
本剤9mg注2)を単回経口投与したとき、肝機能が正常な被験者(8例)に対する中等度(Child‐Pugh分類B)の肝機能障害患者(8例)のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.967及び1.46であった。肝機能が正常な被験者(7例)に対する重度(Child‐Pugh分類C)の肝機能障害患者(7例)のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.942及び1.74であった(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
健康成人18例にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgを1日1回9日間反復経口投与し、本剤13.5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.38及び0.149であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 イトラコナゾール
健康成人18例にイトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日1回8日間反復経口投与し、本剤4.5mg注2)を単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.17及び1.88であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 エリスロマイシン、ジルチアゼム
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤(13.5mgを単回投与)単独投与時に対するエリスロマイシン(中程度のCYP3A阻害剤)(500mgを1日2回投与)併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ1.16及び1.66と推定された。また、本剤(13.5mgを単回投与)単独投与時に対するジルチアゼム(中程度のCYP3A阻害剤)(60mgを1日3回投与)併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ1.13及び1.51と推定された。
16.7.4 エファビレンツ
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤(13.5mgを単回投与)単独投与時に対するエファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)(600mgを1日1回投与)併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ0.758及び0.482と推定された。
16.7.5 その他
(1)健康成人17例にエソメプラゾール(プロトンポンプ阻害剤)40mgを1日1回6日間反復経口投与し、本剤13.5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するエソメプラゾール併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.653及び0.921であった(外国人データ)。
(2)健康成人18例にラニチジン(H2受容体拮抗剤)150mgを1日2回3日間反復経口投与した後ラニチジン150mgを単回経口投与し、本剤13.5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するラニチジン併用投与時のペミガチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.979及び1.03であった(外国人データ)。
(3)ペミガチニブはP‐gp及びBCRPの基質である(in vitro)。
注2)本剤の承認された用量は13.5mgである。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌〉
17.1.1 国際共同第II相試験(INCB 54828‐202試験)
化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性注3)の治癒切除不能な胆管癌患者を対象としたコホートにおいて、107例(うち日本人患者2例)に本剤13.5mgを1日1回14日間経口投与後、7日間休薬を1サイクルとして投与を継続した。主要評価項目であるRECIST ver.1.1に基づく独立評価判定による奏効率(%)は、35.5(95%信頼区間(CI):26.5-45.4)であった。
注3)FGFR2遺伝子のイントロン17とエクソン18の境界領域周辺において他の遺伝子又は遺伝子間領域と融合したものと定義された。
本剤が投与された107例中101例(94.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、脱毛症60例(56.1%)、高リン血症54例(50.5%)、味覚異常47例(43.9%)、下痢44例(41.1%)等であった。[5.1参照]
〈FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍〉
17.1.2 国際共同第II相試験(INCB 54828‐203試験)
FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍注4)、注5)を有する患者41例(うち日本人患者2例)に本剤13.5mgを経口で1日1回連日投与又は間欠投与注6)した。主要評価項目である治験担当医師判定による完全奏効率(%)は、62.5(95%CI:45.8-77.3)(25/40例)であった。連日投与が行われた集団(27例)における完全奏効率(%)は66.7(95%CI:46.0-83.5)(18/27例)であった(2021年6月30日データカットオフ)。
注4)試験への組入れ時点で、同種造血幹細胞移植に適格かつドナーが存在し、同種造血幹細胞移植の実施が可能である患者は除外された。
注5)病型として、骨髄増殖性腫瘍、前駆リンパ性腫瘍、急性骨髄性白血病、系統不明な急性白血病、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍が含まれていた。
注6)14日間投与後に7日間休薬を1サイクルとして投与を繰り返す。FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性又はリンパ性腫瘍に対して承認された用法は連日投与である。
本剤が投与された41例中40例(97.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、高リン血症が29例(70.7%)、脱毛症が23例(56.1%)、下痢が18例(43.9%)及び口内炎が18例(43.9%)等であった。[5.1参照]

18.1 作用機序
ペミガチニブは、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のチロシンキナーゼ活性を阻害する低分子化合物である。ペミガチニブは、FGFR融合タンパク等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍効果
ペミガチニブは、FGFR融合タンパクを発現する胆管癌患者由来CTG‐0997腫瘍組織片を皮下移植したヌードマウス及びFGFR融合タンパクを発現するヒト急性骨髄性白血病由来KG‐1細胞株を皮下移植したインターロイキン2受容体γ鎖の欠損を有する非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。

一包可:不可

抗悪性腫瘍剤

分割:不可
粉砕:不明

抗悪性腫瘍剤

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