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レミトロ点滴静注用300μg

販売名
レミトロ点滴静注用300μg
薬価
300μg1瓶 85601.00円
製造メーカー
エーザイ

添付文書情報2023年07月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2. 毛細血管漏出症候群があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、本剤投与の前後に生理食塩液等の輸液を行うことを考慮するとともに、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血清アルブミン値、血圧、脈拍、体重の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察し、低血圧、浮腫、低アルブミン血症、体重増加、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮等が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと(なお、毛細血管漏出症候群の発現後に、横紋筋融解症を発現し死亡に至った症例も報告されている)〔7.2、8.1、8.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
1.3. 失明を含む重篤な視力障害及び色覚異常があらわれ、回復しなかった症例も報告されているので、眼科医との連携の下で使用し、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること(異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと)〔8.3、11.1.3参照〕。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). 再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫。
2). 再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤投与の適応となる疾患の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師又は施設により行うこと。
5.2. 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行い、また、臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型等についても同様に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1参照〕。
用法・用量
通常、成人にはデニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)として1日1回9μg/kgを1時間かけて5日間点滴静注した後、16日間休薬する。この21日間を1サイクルとして、最大8サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 本剤投与による毛細血管漏出症候群を軽減させるために、本剤投与の前後に生理食塩液等の輸液を行うことを考慮すること〔1.2、8.1、11.1.1参照〕。
7.3. 本剤投与によるInfusion reactionを軽減させるために、本剤投与開始30分前に抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤の前投与を行うこと〔11.1.7参照〕。
7.4. 本剤の投与にあたっては、次の基準を参考に必要に応じて、投与を延期、休薬、減量又は中止すること。
1). サイクル開始基準*:次のいずれかの基準を満たさない場合、投与を延期する[血清アルブミン3.0g/dL未満、ALT及びASTがULN3倍超、総ビリルビンULN1.5倍超、前記以外の副作用(リンパ球減少症、Grade3の電解質異常、臨床的意義がない臨床検査値異常を除く)Grade3以上](ULN:施設基準値上限)。
2). 休薬基準*:各サイクルの第2~5日目の投与開始前にリンパ球減少・Grd3電解質異常・臨床意義なし検査値異常除くGrd3以上の副作用が認められた場合、Grade2以下(低アルブミン血症はGrade1以下)に回復するまで休薬し、回復後は、同一用量で再開することができる(Grd:Grade)。
3). 減量基準:副作用等により、2サイクル連続で次サイクルの投与を延期した場合、6μg/kgに減量すること。
4). 中止基準:次の基準のいずれかに該当した場合、投与を中止すること[生命を脅かす重篤な副作用が認められた場合、次サイクル開始予定日より21日を超えて投与を再開できない場合、6μg/kgに減量後、さらに減量が必要な場合]。
*)GradeはNCI-CTCAE v4.0に準じる。
生殖能を有する者
8.1. 毛細血管漏出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血清アルブミン値、血圧、脈拍、体重の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔1.2、7.2、11.1.1参照〕。
8.2. 横紋筋融解症があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的にCK、クレアチニン等の検査を行い、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと〔1.2、11.1.2参照〕。
8.3. 視力障害、色覚異常があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること〔1.3、11.1.3参照〕。
8.4. 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.4参照〕。
8.5. 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血液学的検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.1、11.1.5参照〕。
9.1.1. 重篤な骨髄機能低下のある患者:血球減少を増悪させ重篤化させるおそれがある〔8.5、11.1.5参照〕。
9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤の投与期間中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. 生殖可能な年齢の男性に投与する場合には、造精機能低下があらわれる可能性があることを考慮すること(動物実験(ラット)において、雄性生殖器における広範なリンパ球浸潤(精巣における広範なリンパ球浸潤、精巣上体における広範なリンパ球浸潤、前立腺における広範なリンパ球浸潤、精嚢における広範なリンパ球浸潤及び凝固腺における広範なリンパ球浸潤)、雄性生殖器萎縮性変化(精巣萎縮性変化、精巣上体萎縮性変化、前立腺萎縮性変化、精嚢萎縮性変化及び凝固腺萎縮性変化)等が報告されており、また、本剤は制御性T細胞に対する抑制的作用があり、制御性T細胞の抑制と自己免疫性精巣炎や男性不妊との関連が報告されている)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 毛細血管漏出症候群(13.5%):低血圧、浮腫、低アルブミン血症、体重増加、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮等が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔1.2、7.2、8.1参照〕。
11.1.2. 横紋筋融解症(5.4%):毛細血管漏出症候群発現後に、横紋筋融解症を発現し死亡に至った症例が報告されている〔1.2、8.2参照〕。
11.1.3. 視力障害(2.7%)、色覚異常(頻度不明):失明(頻度不明)、霧視(2.7%)、視野欠損(頻度不明)等の視力障害、色覚異常があらわれることがある〔1.3、8.3参照〕。
11.1.4. 肝機能障害:AST上昇(89.2%)、ALT上昇(86.5%)、γ-GTP上昇(45.9%)、Al-P上昇(16.2%)、肝機能異常(2.7%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.4参照〕。
11.1.5. 骨髄抑制:リンパ球減少(70.3%)、血小板減少(32.4%)、貧血(5.4%)、白血球減少(5.4%)、好中球減少(2.7%)等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.5、9.1.1参照〕。
11.1.6. 感染症(18.9%):肺炎(2.7%)、サイトメガロウイルス性脈絡網膜炎(2.7%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
11.1.7. Infusion reaction(51.4%):発熱、悪寒、悪心、呼吸困難等のInfusion reactionがあらわれることがあるので、異常が認められた場合は、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。重度Infusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止すること〔7.3参照〕。
11.1.8. 虚血性心疾患(頻度不明)、不整脈(5.4%)、心不全(頻度不明)。
11.1.9. 重度の皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚潰瘍(頻度不明)等の重度皮膚障害があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 血液:(5~30%未満)白血球増加、(5%未満)リンパ球増加。
2). 消化器:(5~30%未満)リパーゼ増加、便秘、悪心、嘔吐、アミラーゼ増加、口腔咽頭痛、下痢、(5%未満)口内炎、腹部不快感、腹水、大腸炎、消化不良。
3). 全身症状:(5~30%未満)発熱、浮腫、疲労感・倦怠感。
4). 精神神経系:(5~30%未満)味覚異常、不眠症、(5%未満)意識障害、末梢性ニューロパチー、頭痛。
5). 眼:(5%未満)アレルギー性結膜炎。
6). 代謝:(30%以上)低アルブミン血症、(5~30%未満)食欲減退、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、血中コレステロール増加、脱水、低ナトリウム血症、(5%未満)血中尿素増加、低カルシウム血症、低カリウム血症、低リン酸血症、腫瘍崩壊症候群、BNP増加、脂質異常症。
7). 筋骨格系:(5~30%未満)筋肉痛。
8). 呼吸器:(5~30%未満)上気道炎症。
9). 皮膚:(5~30%未満)発疹、剥脱性皮膚炎、(5%未満)皮膚びらん、皮膚亀裂。
10). 泌尿器:(5~30%未満)蛋白尿、(5%未満)腎機能障害、血中クレアチニン増加。
11). 循環器:(5%未満)徐脈、低血圧、心拡大、心電図QT延長。
12). その他:(5~30%未満)体重増加、疼痛、LDH増加、CRP増加、(5%未満)CPK増加、体重減少、サイトメガロウイルス検査陽性。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、本剤は制御性T細胞に対する抑制的作用があり、制御性T細胞の抑制と妊娠障害あるいは流産との関連が報告されている)〔9.4.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトでの乳汁中移行に関するデータはないが、本剤の構成成分であるインターロイキン(IL)-2は乳汁への移行が報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 日局注射用水2.1mLを本剤のバイアルの内壁に沿ってゆっくりと注入し、泡立てないように静かに回転させて混和すること。
14.1.2. 溶解後は澄明な無色の液であることを目視で確認する(本剤の溶液に変色や濁りが認められた場合は使用しないこと)。
14.1.3. 溶解後は速やかに使用すること。
14.1.4. 未使用の残液は適切に廃棄すること。
14.2. 薬剤希釈時の注意14.2.1. 必要量をバイアルから抜き取り、3μg/mL以上(50倍希釈まで)の濃度となるように日局生理食塩液で希釈する(バッグは静かに回転させて混和すること)。
14.2.2. 希釈後は速やかに使用すること。
14.2.3. 未使用の残液は適切に廃棄すること。
14.3. 薬剤投与時の注意本剤投与時にはインラインフィルターは使用しないこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報臨床試験において、本剤投与により本剤に対する抗体産生が認められた患者の割合は、80.6%(50/62例)であり、このうち43例においては、本剤に対する中和抗体を認めた。また、IL-2に対する抗体産生が認められた患者の割合は、67.7%(42例)であった。

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
日本人の再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫患者に3週間を1サイクルとし、本剤9μg/kgを各サイクル1日から5日目まで連日1時間かけて点滴静脈内投与したときの各サイクルの1日目の血清中濃度推移を添付文書の図1に、薬物動態パラメータを表1に示した。
図1 日本人患者に本剤9μg/kgを反復投与したときの各サイクルの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)

表1 日本人患者に本剤9μg/kgを反復投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相臨床試験
全身化学療法による治療歴を有する再発又は難治性注1)の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫37例注2)を対象に、21日間を1サイクルとし、本剤9μg/kgを各サイクル1日から5日目に1時間かけて最大8サイクルまで点滴静脈内投与した。有効性解析対象36例における奏効率は36.1%(95%信頼区間:20.8%、53.8%)であった。
→図表を見る(PDF)

注1)末梢性T細胞リンパ腫のうち、CD30陽性の未分化大細胞リンパ腫については、ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え)による治療歴を有する又は不適応と判断された患者が対象とされた。
注2)対象とされた病理組織型は、末梢性T細胞リンパ腫・非特定型、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、ALK陽性全身性未分化大細胞リンパ腫、ALK陰性全身性未分化大細胞リンパ腫、腸管症関連T細胞リンパ腫、肝脾T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖症、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、原発性皮膚γδT細胞リンパ腫、原発性皮膚CD8陽性進行性表皮向性細胞傷害性T細胞リンパ腫及び原発性皮膚CD4陽性小・中細胞型T細胞リンパ腫であった。本剤を投与した37例のうち1例は、試験に組み入れられた後に対象とされた病理組織型ではないと判断されたため、有効性解析対象から除外された。
主な副作用はAST上昇89.2%(33/37例)、ALT上昇86.5%(32/37例)、リンパ球減少70.3%(26/37例)及び低アルブミン血症62.2%(23/37例)であった。[5.2参照]

18.1 作用機序
デニロイキン ジフチトクスは、ジフテリア毒素(DT)の一部のアミノ酸配列とヒトIL‐2の全アミノ酸配列を融合した遺伝子組換え融合タンパクである。デニロイキン ジフチトクスは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するIL‐2受容体に結合し、細胞内に取り込まれた後にDTが切断され、遊離したDT(酵素活性部位)がタンパク合成を阻害すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍効果
デニロイキン ジフチトクスは、in vitroにおいて、ヒト皮膚T細胞性リンパ腫由来細胞株(HUT102/6TG、MJ等)に対して、増殖抑制作用を示した。

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