ケフレックスカプセル250mg
添付文書情報2023年04月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔9.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 1). 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症。
2). 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎。
3). 骨髄炎、筋炎。
4). 咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染。
5). 膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎<急性症>、前立腺炎<慢性症>)、精巣上体炎(副睾丸炎)。
6). 淋菌感染症、子宮頸管炎。
7). バルトリン腺炎、子宮内感染。
8). 涙嚢炎、麦粒腫、角膜炎(角膜潰瘍を含む)。
9). 外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎。
10). 歯周組織炎、歯冠周囲炎、上顎洞炎、顎炎、抜歯創・口腔手術創の二次感染。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
- 用法・用量
- 通常、成人及び体重20kg以上の小児にはセファレキシンとして1回250mg(力価)を6時間ごとに経口投与する。
重症の場合や分離菌の感受性が比較的低い症例には1回500mg(力価)を6時間ごとに経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
- 腎機能障害患者
- 8.1. ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと〔11.1.1参照〕。
8.2. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.3. 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.2参照〕。
9.1.1. セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)〔2.禁忌の項参照〕。
9.1.2. ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。
9.1.3. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.4. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏症状があらわれることがある)。
9.2.1. 高度腎障害のある患者:投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること(血中濃度が持続する)〔16.6.1参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、浮腫等)を起こすことがある〔8.1参照〕。
11.1.2. 急性腎障害(0.1%未満):急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.3. 溶血性貧血(0.1%未満)。
11.1.4. 偽膜性大腸炎(0.1%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと)。
11.1.5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも0.1%未満)。
11.1.6. 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱、リンパ腺腫脹、関節痛等。
2). 血液:(0.1%未満)顆粒球減少、好酸球増多、血小板減少。
3). 肝臓:(0.1%未満)黄疸、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇。
4). 消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、下痢、軟便、腹痛、食欲不振、胃不快感等。
5). 菌交代症:(0.1%未満)口内炎、カンジダ症。
6). ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
7). その他:(0.1%未満)頭痛、めまい、全身倦怠感。
- 高齢者
- 次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・ 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
・ ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にセファレキシンカプセル250mg(力価)、500mg(力価)を食後単回経口投与したときの血中濃度及び薬物動態パラメータを添付文書の図16‐1及び表16‐1に示す。
図16‐1 経口投与時の血中濃度
表16‐1 薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.3 分布
血清蛋白結合率:限外ろ過法にて測定された血清蛋白結合率は約15%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
健康成人に経口投与後、生体内で代謝されず、未変化のまま尿中に排泄された。
16.5 排泄
健康成人に250mg(力価)(n=8)、500mg(力価)(n=8)を食後経口投与したときの6時間までの平均尿中回収率は約90%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害患者に500mg(力価)を単回経口投与したとき、GFR(glomerular filtration rate;糸球体ろ過値)の低下に伴い、Cmax、Tmaxが高値を示す傾向がみられた(外国人データ)。
表16‐2 薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
また、GFRが30mL/min以下では半減期が著明に延長した(外国人データ)。[9.2.1参照]
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 一般臨床試験
有効性評価対象例は1243例(カプセル、錠※を含む)であり、有効率は85.9%(1068例)であった。(※ケフレックス錠は販売中止)
臨床成績を表17‐1に示す。
表17‐1 臨床成績
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、その作用は殺菌的である。
18.2 抗菌作用
試験管内でブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリスに抗菌力を示す。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
- 製造販売会社
- 共和薬品
- 販売会社
おくすりのQ&A
低用量アスピリン投与時に、逆流性食道炎の予防目的でのタケプロンの投与が保険適用になったと存じますが、摘要欄には予防投与である旨は記載するべきでしょうか?
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