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バクニュバンス水性懸濁注シリンジ

販売名
バクニュバンス水性懸濁注シリンジ
薬価
0.5mL1筒 0.00円
製造メーカー
MSD

添付文書情報2023年06月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
細菌ワクチン類
一般名
沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
2.1. 本剤の成分又はジフテリアトキソイド含有ワクチンに対するアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
2.2. 明らかな発熱を呈している者。
2.3. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
効能・効果
1). 高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33Fによる肺炎球菌感染症の予防。
2). 小児における血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33Fによる侵襲性肺炎球菌感染症の予防。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤に含まれている血清型以外の肺炎球菌による感染症又は他の起炎菌による感染症を予防することはできない。
5.2. ジフテリアの予防接種に転用することはできない。
5.3. 肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者とは、次のような状態の者を指す。
・ 慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患。
・ 糖尿病。
・ 基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者。
・ 先天的又は後天的無脾症。
・ 鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症。
・ 人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御能が低下した者。
・ 前記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者。
用法・用量
〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉
1回0.5mLを筋肉内に注射する。
〈肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉
1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。
〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉
・ 初回免疫:通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも27日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
・ 追加免疫:通常、1回0.5mLを1回、皮下又は筋肉内に注射する。ただし、3回目接種から60日間以上の間隔をおく。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉同時接種
〈効能共通〉医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1、14.1.2、17.1.5参照〕。
7.2. 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉接種対象者・接種時期
〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉本剤の接種は2か月齢以上18歳未満の間にある者に行う(標準として2か月齢以上7か月齢未満で接種を開始すること、ただし、3回目接種については、12か月齢未満までに完了し、追加免疫は12か月齢以降、標準として12~15か月齢の間に行うこと)。
また、接種もれ者に対しては、次の接種間隔及び回数により接種することができる〔17.1.6参照〕。
(1). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉7か月齢以上12か月齢未満の接種もれ者;初回免疫:1回0.5mLずつを2回、27日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する、追加免疫:1回0.5mLを1回、2回目の接種後60日間以上の間隔で、12か月齢以降、皮下又は筋肉内に注射する。
(2). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉12か月齢以上24か月齢未満の接種もれ者;1回0.5mLずつを2回、60日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
(3). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉24か月齢以上18歳未満の接種もれ者;1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。
7.3. 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉肺炎球菌結合型ワクチンの接種スケジュールの中で、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチンにより接種を開始後、途中で本剤による接種に切り換える場合には、残りの接種回数を本剤により接種すること。
肝機能障害を有する者
8.1. 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3. 被接種者、その介護者又は保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:免疫抑制療法中等、免疫能変化している者では本剤への免疫反応が低下することがある〔10.2参照〕。
9.1.2. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。
9.1.3. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.4. 過去に痙攣の既往のある者。
9.1.5. 本剤の成分又はジフテリアトキソイド含有ワクチンに対してアレルギーを呈するおそれのある者。
9.1.6. 血小板減少症、凝固障害のある者、抗凝固療法施行中の者:筋肉注射部位の出血のおそれがある。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.2参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:免疫抑制療法(放射線照射、代謝拮抗剤、アルキル化剤、細胞毒性剤、コルチコステロイド、タンパク質製剤、免疫調節剤)〔9.1.1参照〕[抗体産生反応が低下する可能性がある(免疫抑制的な治療を受けている者は免疫機能が抑制され、本剤に対する免疫応答が低下していることがある)]。
副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副反応11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明*):ショック、アナフィラキシーを含む重度アレルギー反応があらわれることがある。
*)本剤との因果関係を示す症例が臨床試験では報告されていないため頻度不明とした。
11.1.2. 痙攣(熱性痙攣を含む)(0.3%※)。
※)発現頻度は小児を対象とした臨床試験に基づき算出した。
11.2. その他の副反応1). 〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉①. 〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉神経系障害:(10%以上*)頭痛。
②. 〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉筋骨格系および結合組織障害:(10%以上*)筋肉痛、関節痛。
③. 〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上*)注射部位疼痛(76.9%)、注射部位腫脹、注射部位紅斑、疲労、(1~10%未満*)注射部位そう痒感、発熱。
*)発現頻度は、017試験(免疫能が正常な18~49歳の成人のうち、肺炎球菌感染症に対するリスク因子を1つ又は2つ以上持つ部分集団のデータ)、018試験(HIVに感染した18歳以上の成人を対象とした試験)及び019試験(肺炎球菌ワクチン接種歴がない成人のうち、65歳以上の部分集団のデータ)に基づき算出した。
2). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉2歳未満:①. 〈小児<2歳未満>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉代謝および栄養障害:(10%以上※)食欲減退。
②. 〈小児<2歳未満>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉精神障害:(10%以上※)易刺激性(56.4%)。
③. 〈小児<2歳未満>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉神経系障害:(10%以上※)傾眠。
④. 〈小児<2歳未満>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上※)注射部位紅斑(66.2%)、注射部位硬結(60.9%)、注射部位腫脹(50.9%)、注射部位疼痛、発熱<38℃以上>(55.6%)[40℃以上の発熱の発現頻度は3.2%である]、(1~10%未満※)蕁麻疹、(1%未満※)注射部位蕁麻疹。
※)発現頻度は、033試験、024試験(7~11か月齢、12~23か月齢の部分集団のデータ)及び統合解析[027試験(本剤4回接種の第5群の部分集団のデータ)、029試験及び031試験]に基づき算出した。
3). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉2歳以上:①. 〈小児<2歳以上>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満<2歳以上>の者における肺炎球菌による感染症の予防〉代謝および栄養障害:(1~10%未満※※)食欲減退。
②. 〈小児<2歳以上>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満<2歳以上>の者における肺炎球菌による感染症の予防〉精神障害:(1~10%未満※※)易刺激性。
③. 〈小児<2歳以上>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満<2歳以上>の者における肺炎球菌による感染症の予防〉神経系障害:(10%以上※※)頭痛、(1~10%未満※※)傾眠。
④. 〈小児<2歳以上>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満<2歳以上>の者における肺炎球菌による感染症の予防〉筋骨格系および結合組織障害:(10%以上※※)筋肉痛、(1~10%未満※※)関節痛。
⑤. 〈小児<2歳以上>における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満<2歳以上>の者における肺炎球菌による感染症の予防〉一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上※※)注射部位疼痛(60.9%)、注射部位腫脹、注射部位紅斑、注射部位硬結、疲労、(1~10%未満※※)発熱<38℃以上>、蕁麻疹。
※※)発現頻度は、024試験(2~17歳の部分集団のデータ)、023試験(鎌状赤血球症を有する5~17歳の被験者を対象とした試験)及び030試験(HIVに感染した6~17歳の被験者を対象とした試験)に基づき算出した。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤がヒト母乳中に移行するか否かは不明である)。
小児等
9.7.1. 〈肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌による感染症の予防〉3歳未満の者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉生後6週未満の者を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤接種時の注意14.1.1. 接種時(1). 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと〔7.1参照〕。
(2). 冷蔵庫から取り出し常温になってから速やかに使用すること。
(3). 使用前に、本剤を水平に保持し、よく振り混ぜて均一な乳白色の懸濁液にして速やかに使用すること。
(4). 使用前には必ず、粒子状物質又は変色がないかを確認すること(粒子状物質や変色が認められた場合には、使用しないこと)。
(5). 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.1.2. 接種部位(1). 〈効能共通〉他のワクチンと同時に本剤を接種する場合、異なる部位に注射すること〔7.1参照〕。
(2). 〈効能共通〉筋肉内注射時の接種部位は、通常、成人には上腕の三角筋中央部、1歳以上の小児には筋肉内注射時の接種部位は、上腕の三角筋中央部又は大腿前外側部、1歳未満は筋肉内注射時の接種部位は、大腿前外側部とし、接種前にアルコール等で消毒する。なお、筋肉内注射時臀部又は筋肉内注射時主要な神経幹及び血管が存在する可能性のある部位には注射しないこと。
(3). 〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防〉皮下注射する場合の接種部位は、通常、上腕伸側とし、接種前にアルコール等で消毒する。
14.1.3. 筋肉内注射時:〈効能共通〉筋肉内注射にあたっては、組織・神経等の損傷を避けるため次記の点に注意すること。
・ 〈効能共通〉針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
・ 〈効能共通〉筋肉内注射時神経走行部位に接種しないこと。
・ 〈効能共通〉注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報〈肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌による感染症の予防〉海外臨床試験において、造血幹細胞移植を受けた者に本剤又は沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(以下、PCV13)を1か月間隔で3回接種した時の血清型特異的免疫グロブリンG(IgG)幾何平均抗体濃度(GMC)(以下、IgG GMC)及び血清型特異的オプソニン化貪食活性(OPA)幾何平均抗体価(GMT)(以下、OPA GMT)について、PCV13と本剤で共通の血清型では同程度の免疫原性が確認された。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防〉
17.1.1 国際共同第III相試験(019試験)
肺炎球菌ワクチンの接種歴がない50歳以上の成人1,205例(65歳以上の日本人245例を含む)を対象に、本剤又はPCV13を1回筋肉内に接種する二重盲検比較試験を実施した。
本剤又はPCV13接種後30日目のOPA GMT及び本剤固有の2血清型に対する血清型特異的OPA応答率(治験薬接種前から接種後30日目のOPA上昇倍率が4倍以上であった被験者の割合)を表1及び表2に示す。血清型特異的OPA GMTにおいて、本剤とPCV13に含まれる13共通血清型では、PCV13に対する非劣性が示され、本剤固有の2血清型ではPCV13に対する優越性が示された。また、本剤固有の2血清型に対する血清型特異的OPA応答率において、PCV13に対する優越性が示された。本剤でIgG GMCの免疫応答も確認された。
表1 本剤又はPCV13接種後30日目の血清型特異的OPA GMT(019試験)
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表2 本剤又はPCV13接種後30日目の2非共通血清型の血清型特異的OPA応答率(019試験)
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本剤接種後の注射部位有害事象の発現頻度は60.1%(362/602例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後5日間の接種部位疼痛54.0%(325/602例)、接種部位腫脹12.5%(75/602例)及び接種部位紅斑9.0%(54/602例)であった。また、本剤接種後の全身性の有害事象は38.4%(231/602例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後14日間の疲労17.4%(105/602例)、筋肉痛15.4%(93/602例)、頭痛11.6%(70/602例)及び関節痛5.3%(32/602例)であった。
17.1.2 海外第III相試験(017試験)
肺炎球菌性疾患に罹患するリスク因子を持つ又は持たない免疫能が正常な18~49歳の成人1,515例を対象に、本剤又はPCV13を1回筋肉内に接種し、その半年後に23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(以下、PPSV23)を接種する二重盲検比較試験を実施した。リスク因子には、基礎疾患(糖尿病、慢性肝疾患、喘息を含む慢性肺疾患、慢性心疾患)及び行動因子(喫煙、飲酒)が含まれた。
本剤又はPCV13接種後30日目の血清型特異的OPA GMTを表3に示す。血清型特異的OPA GMT及びIgG GMCは13共通血清型では、2つの接種群で概して同程度で、2固有血清型は本剤群で高かった。また、PPSV23接種後30日目の血清型特異的OPA GMT及びIgG GMCは、本剤に含まれる15血清型すべてで2つの接種群で概して同程度であった。
表3 本剤又はPCV13接種後30日目の血清型特異的OPA GMT(017試験)
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本剤の注射部位有害事象の発現頻度は78.7%(893/1,134例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後5日間の接種部位疼痛75.8%(860/1,134例)、接種部位腫脹21.7%(246/1,134例)及び接種部位紅斑15.1%(171/1,134例)であった。また、本剤接種後の全身性の有害事象の発現頻度は62.3%(707/1,134例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後14日間の疲労34.3%(389/1,134例)、筋肉痛28.8%(327/1,134例)、頭痛26.5%(300/1,134例)及び関節痛12.7%(144/1,134例)であった。
17.1.3 海外第III相試験(018試験)
肺炎球菌ワクチン接種歴がないCD4+T細胞が50cells/μL以上及び血漿ヒト免疫不全ウイルス(HIV)リボ核酸(RNA)が50,000copies/mL未満の18歳以上のHIV患者302例を対象に、本剤又はPCV13を1回筋肉内に接種し、その8週間後にPPSV23を接種する二重盲検比較試験を実施した。
本剤又はPCV13接種後30日目の血清型特異的OPA GMTを表4に示す。また、本剤で血清型特異的IgG GMCの免疫応答も確認された。PPSV23の連続接種後30日目のOPA GMT及びIgG GMCは、本剤に含まれる15血清型すべてで2つの接種群で概して同程度であった。
表4 本剤又はPCV13接種後30日目の血清型特異的OPA GMT(018試験)
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本剤接種後の注射部位有害事象の発現頻度は63.8%(97/152例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後5日間の接種部位疼痛57.2%(87/152例)、接種部位腫脹11.8%(18/152例)及び接種部位紅斑4.6%(7/152例)であった。また、本剤接種後の全身性の有害事象の発現頻度は42.8%(65/152例)であり、大部分が事前に規定した本剤接種後14日間の疲労20.4%(31/152例)、頭痛13.2%(20/152例)、筋肉痛12.5%(19/152例)及び関節痛3.3%(5/152例)であった。
〈小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉
17.1.4 国内第III相試験(033試験)
2~6か月齢の健康乳児694例を対象に、本剤又はPCV13を4回皮下接種(初回免疫として27日間以上の間隔をあけて3回、追加免疫として12~15か月齢時に1回)する、二重盲検比較試験を実施した。
本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG抗体濃度が閾値(0.35μg/mL)以上に達した被験者の割合(IgG抗体保有率)を表5に示す。本剤のIgG抗体保有率について、13共通血清型では、PCV13に対して非劣性基準を満たした。本剤固有の2血清型では、本剤の血清型22FのIgG抗体保有率は、PCV13の血清型3(13共通血清型のうち血清型特異的IgG抗体保有率が最も低い血清型)に対して非劣性基準を満たしたが、血清型33FのIgG抗体保有率は、PCV13の血清型3に対して非劣性基準を満たさなかった。
表5 本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG抗体濃度が0.35μg/mL以上の被験者の割合(033試験)
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本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMCを表6に示す。13共通血清型では、本剤の血清型特異的IgG GMCについてPCV13に対して非劣性基準を満たした。
表6 本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMC(033試験)
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本剤接種後14日間の事前に規定した注射部位の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は91.9%(319/347例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した注射部位の副反応は紅斑60.0~66.2%、硬結55.6~60.9%、腫脹47.8~50.9%及び疼痛11.1~16.8%であった。本剤接種後14日間の事前に規定した全身性の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は75.8%(263/347例)で認められ、各接種後に認められた事前に規定した全身性の副反応は易刺激性28.8~38.7%、傾眠23.5~35.4%、食欲減退6.7~9.3%及び蕁麻疹0.9~1.5%であった。その他の主な副反応として、発熱28.5~35.9%が認められた。
17.1.5 海外第III相試験(029試験)
約2か月齢(42~90日齢)の健康乳児1,720例を対象に、本剤又はPCV13のいずれかを4回筋肉内接種(初回免疫として2か月齢、4か月齢及び6か月齢時に計3回、追加免疫として12~15か月齢時に1回)する二重盲検比較試験を実施した。
本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG抗体濃度が閾値(0.35μg/mL)以上に達した被験者の割合(IgG抗体保有率)を表7に示す。本剤のIgG抗体保有率について、13共通血清型では、PCV13に対して非劣性基準を満たした。本剤固有の2血清型では、本剤の血清型特異的IgG抗体保有率は、PCV13の血清型23F(PCV13の血清型特異的IgG抗体保有率が血清型3を除き最も低い血清型)に対して非劣性基準を満たした。
表7 本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG抗体濃度が0.35μg/mL以上の被験者の割合(029試験)
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本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMCを表8に示す。13共通血清型では、血清型6Aを除き、本剤の血清型特異的IgG GMCについて、PCV13に対して非劣性基準を満たした。また、本剤固有の2血清型では、本剤の血清型特異的IgG GMCは、PCV13の血清型4(PCV13の血清型特異的IgG GMCが血清型3を除き最も低い血清型)に対して非劣性基準を満たした。
表8 本剤又はPCV13の3回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMC(029試験)
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本剤又はPCV13の4回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMCを表9に示す。13共通血清型では、本剤の血清型特異的IgG GMCについて、PCV13に対して非劣性基準を満たした。また、本剤固有の2血清型では、本剤の血清型特異的IgG GMCは、PCV13の血清型4(PCV13の血清型特異的IgG GMCが血清型3を除き最も低い血清型)に対して非劣性基準を満たした。
表9 本剤又はPCV13の4回目接種後30日目の血清型特異的IgG GMC(029試験)
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本剤接種後14日間の事前に規定した注射部位の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は69.0%(592/858例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した注射部位の副反応は疼痛21.0~33.3%、紅斑11.7~16.3%、腫脹8.7~12.8%及び硬結10.0~12.3%であった。本剤接種後14日間の事前に規定した全身性の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は84.4%(724/858例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した全身性の副反応は易刺激性47.1~57.8%、傾眠22.0~45.0%、食欲減退12.3~15.8%及び蕁麻疹1.2~3.2%であった。その他の主な副反応として、発熱9.2~14.0%が認められた。
17.1.6 海外第III相試験(024試験)
7か月齢~17歳の健康小児(7~23か月齢:肺炎球菌ワクチンの接種歴がない、2歳以上17歳以下:肺炎球菌ワクチンの接種歴がない又は接種歴がある)606例を対象に、本剤又はPCV13のいずれかを接種する、二重盲検比較試験を実施した。年齢層別に無作為化し、本剤又はPCV13のいずれかを1~3回筋肉内接種した(7~11か月齢:3回、12~23か月齢:2回、2歳以上17歳以下:1回)。
各年齢層において本剤に含まれる15の血清型に対する本剤又はPCV13の最終接種後30日目のIgG GMCを表10に示す。
表10 本剤又はPCV13の最終接種後30日目の血清型特異的IgG GMC(024試験)
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7~11か月齢において、本剤接種後14日間の事前に規定した注射部位の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は39.1%(25/64例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した注射部位の副反応は紅斑11.1~20.3%、疼痛7.8~14.3%、腫脹9.4~14.3%及び硬結6.3~14.1%であった。本剤接種後14日間の事前に規定した全身性の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は46.9%(30/64例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した全身性の副反応は易刺激性14.3~21.9%、傾眠7.9~12.5%、食欲減退4.8~9.5%及び蕁麻疹0~1.6%であった。
12~23か月齢において、本剤接種後14日間の事前に規定した注射部位の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は51.6%(32/62例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した注射部位の副反応は疼痛17.7~24.2%、紅斑7例(11.3%)、腫脹6.5~11.3%及び硬結4.8~6.5%であった。本剤接種後14日間の事前に規定した全身性の副反応(すべての時点の治験薬接種後)は48.4%(30/62例)で認められた。また、各接種後に認められた事前に規定した全身性の副反応は易刺激性16.1~29.0%、傾眠16.1~21.0%及び食欲減退9.7~16.1%であった。
2~17歳において、本剤接種後14日間の事前に規定した注射部位の副反応は66.7%(118/177例)で認められた。また、接種後に認められた事前に規定した注射部位の副反応は疼痛54.8%、腫脹20.9%、紅斑19.2%及び硬結6.8%であった。本剤接種後14日間の事前に規定した全身性の副反応は40.7%(72/177例)で認められた。事前に規定した全身性の副反応は2歳以上3歳未満の被験者で、易刺激性15.6%、傾眠15.6%、食欲減退12.5%及び蕁麻疹3.1%であり、3~17歳の被験者では、筋肉痛29.0%、疲労19.3%、頭痛14.5%及び蕁麻疹0.7%であった。

18.1 作用機序
本剤は、それぞれがキャリアタンパク質(CRM197)と結合した血清型特異的な肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを含有しており、肺炎球菌のオプソニン化、貪食及び殺菌を促進する抗体を誘導して肺炎球菌による疾患を予防する。本剤はT細胞依存性免疫応答を誘導する。キャリアタンパク質特異的ヘルパーT細胞は、血清型特異的B細胞の親和性成熟や記憶B細胞の誘導に寄与する。

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MSD
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