フルニトラゼパム錠1mg「JG」

添付文書情報2024年09月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
2.3. 重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある]。
- 効能・効果
- 不眠症。
麻酔前投薬。
- 用法・用量
- 通常成人1回、フルニトラゼパムとして0.5~2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、高齢者には1回1mgまでとする。
(用法及び用量に関連する注意)
不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)〔11.1.1参照〕。
9.1.1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない(投与する場合には、少量から投与を開始するなど注意すること)、炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい〔11.1.3参照〕。
9.1.2. 衰弱患者:少量から投与を開始するなど注意すること。
9.1.3. 心障害のある患者:少量から投与を開始するなど注意すること(呼吸抑制があらわれやすい)。
9.1.4. 脳器質的障害のある患者:少量から投与を開始するなど注意すること(作用が強くあらわれやすい)。
腎機能障害患者:少量から投与を開始するなど注意すること。
肝機能障害患者:少量から投与を開始するなど注意すること。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). アルコール(飲酒)[中枢神経抑制作用が増強されるおそれがあるので、アルコールとの併用は避けることが望ましい(ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある)]。
2). 中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、鎮痛薬、麻酔薬等)[中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある(ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある)]。
3). モノアミン酸化酵素阻害剤[クロルジアゼポキシドで舞踏病が発現したとの報告がある(機序は不明である)]。
4). シメチジン[本剤の中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある(シメチジンが肝薬物代謝酵素(CYP3A4)を阻害するため本剤の血中濃度が上昇する)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと〔8.2参照〕。
11.1.2. 刺激興奮、錯乱(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 呼吸抑制(0.1%未満)、炭酸ガスナルコーシス(頻度不明):呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を講ずること〔9.1.1参照〕。
11.1.4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.5. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.6. 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明):他の抗精神病薬との併用等により悪性症候群があらわれたとの報告があり、高熱、意識障害、高度筋硬直、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれることがあるので、このような場合には、本剤の投与中止、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
11.1.7. 意識障害(頻度不明):うとうと状態から昏睡等の意識障害があらわれることがあるので、注意し、特に高齢者においてあらわれやすいので、慎重に投与すること〔9.8高齢者の項参照〕。
11.1.8. 一過性前向性健忘、もうろう状態(いずれも頻度不明):本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。
- 11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1%以上)ふらつき、眠気、(0.1~1%未満)頭痛、めまい、頭がボーッとする、運動失調、頭重、(0.1%未満)失調性歩行、不快感、焦躁感、不安感、しびれ感、耳鳴り、動作緩慢、酩酊感、振戦、構音障害、記憶力低下。
2). 肝臓:(0.1~1%未満)AST上昇、ALT上昇、(0.1%未満)Al-P上昇、LDH上昇。
3). 腎臓:(0.1%未満)BUN上昇。
4). 血液:(0.1%未満)白血球減少、血小板減少、貧血。
5). 循環器:(0.1%未満)動悸、血圧低下。
6). 消化器:(0.1~1%未満)口渇、(0.1%未満)食欲不振、胃不快感、下痢、便秘、腹痛、嘔吐、舌あれ、胸やけ、流涎、口の苦味。
7). 過敏症:(0.1%未満)発疹。
8). その他:(1%以上)倦怠感、(0.1~1%未満)脱力感、尿失禁、(0.1%未満)発汗、いびき、顔面潮紅、顔面浮腫、頻尿、排尿困難。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
- 高齢者
- 少量から投与を開始するなど注意すること(運動失調、意識障害等の中枢神経抑制症状があらわれやすい)〔11.1.7参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.1. 妊娠動物(ラット)に投与した実験で、50mg/kgの用量で催奇形作用が認められている。
9.5.2. 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム、クロルジアゼポキシド等)を服用していた患者が出産した新生児において、口唇裂、口蓋裂等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
9.5.3. ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。
9.5.4. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。
授乳を避けさせること。
9.6.1. ヒト母乳中へ移行することが報告されており、また、新生児の黄疸増強する可能性がある。
9.6.2. ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されている。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延するおそれがある。
16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
健康成人男子5名にフルニトラゼパム2mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、投与後3日から5日で定常状態に達し、その最高血中濃度は単回投与時の約1.3倍であった。
16.1.2 生物学的同等性試験
フルニトラゼパム錠1mg「JG」とサイレース錠1mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(フルニトラゼパムとして2mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について95%信頼区間法にて統計解析を行った結果、±20%の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.5 排泄
16.5.1 尿中排泄
健康成人男子5名にフルニトラゼパム4mg注)を単回経口投与後、72時間までの尿中に還元体として投与量の8.6%、開還体及び水酸化体として4.7%が排泄された。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常成人1回、フルニトラゼパムとして0.5~2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、高齢者には1回1mgまでとする。」である。
16.8 その他
フルニトラゼパム錠2mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日 医薬審第64号)」に基づき、フルニトラゼパム錠1mg「JG」を標準製剤とした溶出試験の結果、溶出挙動は同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈不眠症〉
17.1.1 国内臨床試験(二重盲検比較試験)
精神神経科又は内科領域で不眠を訴える患者を対象とした二重盲検試験を行い、フルニトラゼパムの有用性が認められた。
〈麻酔前投薬〉
17.1.2 国内臨床試験(二重盲検比較試験)
手術前夜の患者を対象に前投薬としての二重盲検試験を行い、フルニトラゼパムの有用性が認められた。
18.1 作用機序
抑制性のGABAニューロンのシナプス後膜に存在するベンゾジアゼピン受容体にアゴニストとして高い親和性で結合し、GABA親和性を増大させることにより、GABAニューロンの作用を特異的に増強すると考えられている。
18.2 睡眠作用
本薬は各種動物試験(マウス、ラット、ネコ、カニクイザル)において、他のベンゾジアゼピン系化合物と同様の薬理学的スペクトラム(静穏・馴化、睡眠誘起・睡眠増強、抗痙攣、筋弛緩作用等)を示したが、特に各種刺激によるネコ脳波覚醒反応を著明に抑制し、強力な睡眠作用が認められた。また本薬はカニクイザルを用いた試験においても睡眠作用が認められた。
18.3 ヒト終夜脳波試験
健康成人男子にフルニトラゼパム1mg及び2mgを経口投与したときの終夜脳波試験において、入眠潜時の短縮と全睡眠時間の延長が認められた。
- 一包可:不明
バラ包装
- 分割:可能
- 粉砕:可能
粉砕後試験:規格内変化のみ
- 製造販売会社
- 日本ジェネリック
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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