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サブリル散分包500mg

販売名
サブリル散分包500mg
薬価
500mg1包 1514.50円
製造メーカー
サノフィ

添付文書情報2023年07月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗てんかん剤
一般名
ビガバトリン散
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤の投与を受けた約1/3の患者で不可逆的な視野狭窄が起こることが報告されている[外国人の成人及び小児の難治性てんかん患者を対象とした試験において、成人では36.5%(110/301例)、小児では20.0%(17/85例)に1回以上の両側性の求心性視野狭窄がみられた]。本剤の投与は、点頭てんかんの診断治療に精通し本剤の安全性、有効性の十分な知識を有しSRSPに登録された医師・薬剤師がおり、網膜電図検査等の検査に精通した眼科専門医と連携可能な登録医療機関にて登録患者に対してのみ行うこと[サブリル処方登録システム(Sabril Registration System for Prescription:SRSP):定期的な眼科検査を実施し、視野障害、視力障害の早期発見を目的として規定された手順]〔1.2、2.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.2. 本剤による視野狭窄の発現頻度は曝露期間の延長、累積投与量の増加に伴い高くなるため、本剤投与開始時及び本剤投与中はSRSPに準拠して定期的に視野検査を含めた眼科検査を実施すること。視野狭窄、あるいは網膜電図検査異常などが認められた場合は、本剤による治療の継続の必要性を慎重に判断し、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ本剤による治療を継続すること(治療を継続する場合には、より頻回に眼科検査を行い、本剤による治療の継続が適切であるかどうか定期的に判断すること)〔1.1、2.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.3. 本剤の投与にあたっては、患者又は代諾者に本剤の有効性及び危険性について文書によって説明し、文書で同意を取得すること。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. SRSPの規定を遵守できない患者〔1.1、1.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
効能・効果
点頭てんかん。
用法・用量
通常、生後4週以上の患者には、ビガバトリンとして1日50mg/kgから投与を開始する。患者の症状に応じて、3日以上の間隔をあけて1日投与量として50mg/kgを超えない範囲で漸増するが、1日最大投与量は150mg/kg又は3gのいずれか低い方を超えないこととし、いずれも1日2回に分け、用時溶解して経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤の投与開始後2~4週間に治療効果が認められない場合、あるいは最高投与量である150mg/kg/日を投与しても症状の改善が認められない場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
腎機能障害患者
8.1. 本剤の投与により不可逆的な視野障害及び不可逆的な視力障害の発現が報告されている(本剤による視野障害は軽度から重度の両側性求心性視野狭窄であり、通常鼻側からあらわれ、ほとんどの場合は耳側視野より鼻側視野が広範に欠損する)。本剤による視野障害は3ヵ月程度で急激に発現又は悪化することがあるため、本剤による視野障害をモニタリングするため、少なくとも3ヵ月に一度は視力検査、対座法による視野評価等を実施して患者の視機能について確認すること。また、網膜電図などによる視野検査を少なくとも投与開始時、投与3ヵ月、9ヵ月及び12ヵ月並びにそれ以降少なくとも6ヵ月ごとに実施すること〔1.1、1.2、2.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤の投与により視床MRI異常、基底核MRI異常、脳幹MRI異常、小脳MRI異常等の頭部MRI異常(T2強調画像高信号、拡散強調画像異常信号)の発現が報告されており、髄鞘内浮腫が認められているとする報告もあることから、本剤投与開始時及び本剤投与期間中は定期的に頭部MRI検査を実施すること(異常が認められた場合には、関連する神経症状の有無などの患者の状態を慎重に観察し、本剤のベネフィット・リスクを評価した上で、本剤による治療継続の可否を判断すること)〔11.1.6参照〕。
8.3. 本剤の投与により顕著な鎮静、昏迷、錯乱、意識消失等の脳症症状があらわれるとの報告があるため、本剤投与期間中はこれらの症状の発現に注意すること。また、脳症症状が認められた症例の中には、急速な増量を行った患者、腎機能障害患者が含まれていたことから、これらの患者では特に注意すること〔11.1.5参照〕。
8.4. 本剤の投与によりジストニア、ジスキネジア、筋緊張亢進、協調運動障害等の運動障害があらわれることがあり、これらの症状は頭部MRI異常を伴う場合があるため、症状が認められた場合には必要に応じて頭部MRI検査の実施を考慮すること〔11.1.6参照〕。
8.5. 連用中における投与量の急激な減量あるいは投与中止により、発作増悪又は発作重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.6. 本剤の投与により眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、代諾者に対し注意を与える(また、患者に対し本剤投与中には危険を伴う機械操作や遊戯などを行わないよう十分に注意を与える)。
9.1.1. 黄斑症、網膜症、緑内障又は視神経萎縮の既往又は合併症を有する患者:視野障害のリスクが増大するおそれがある〔1.1、1.2、2.2、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 精神病性障害、うつ病、行動障害の既往歴のある患者:激越、うつ病、異常思考、妄想反応等の精神症状の発現が報告されている。
腎機能障害患者では低い用量で反応する可能性があるため、低用量からの投与開始、又は投与間隔の調節を考慮すること(腎機能障害のある乳幼児における用量調節方法に関する情報は得られていない、脳症のリスクが増大するおそれがある)〔16.6.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 網膜症を引き起こすおそれがある薬剤(ヒドロキシクロロキン等)[併用により視野障害のリスクが増大するおそれがある(共に網膜障害を引き起こす可能性があるため)]。
2). 緑内障を引き起こすおそれがある薬剤(プレドニゾロン等)[併用により視野障害のリスクが増大するおそれがある(共に視野障害を引き起こす可能性があるため)]。
3). フェニトイン、ホスフェニトインナトリウム水和物[本剤と併用した場合にフェニトインの血中濃度が低下する可能性がある(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 視野障害、視力障害(いずれも頻度不明):不可逆的な網膜障害による視野障害、視力障害があらわれることがある。視野の急激な欠損、中心視野欠損に伴う視力障害等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔1.1、1.2、2.2、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 視神経萎縮、視神経炎(いずれも頻度不明)。
11.1.3. てんかん重積状態(5%未満)、ミオクローヌス発作(頻度不明)。
11.1.4. 呼吸障害(頻度不明):呼吸停止、呼吸困難、呼吸不全等の呼吸障害があらわれることがある。
11.1.5. 脳症症状(鎮静、昏迷、錯乱、意識障害等)(いずれも頻度不明)〔8.3参照〕。
11.1.6. 頭部MRI異常(脳の器質的異常)(頻度不明):頭部MRI検査において、視床MRI異常、基底核MRI異常、脳幹MRI異常、小脳MRI異常等の頭部MRI異常(T2強調画像高信号、拡散強調画像異常信号)があらわれることがあり、死亡に至った報告もある〔8.2、8.4参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 精神障害:(5%以上)激越、不眠症、(頻度不明)興奮、攻撃性、神経過敏、うつ病、妄想反応、軽躁、躁病、精神病性障害、自殺企図、幻覚。
2). 神経系障害:(5%以上)傾眠、(5%未満)浮動性めまい、(頻度不明)会話障害、頭痛、錯感覚、注意力障害、記憶障害、精神的機能障害(思考障害)、振戦、協調運動異常(運動失調)、運動障害(ジストニア、ジスキネジア、筋緊張亢進)。
3). 一般・全身障害および投与部位の状態:(頻度不明)疲労、浮腫、易刺激性。
4). 代謝および栄養状態:(5%以上)食欲減退。
5). 胃腸障害:(頻度不明)悪心、嘔吐、腹痛。
6). 眼障害:(頻度不明)霧視、複視、眼振。
7). 皮膚および皮下組織障害:(頻度不明)発疹、血管浮腫、蕁麻疹、脱毛症。
8). 筋骨格系および結合組織障害:(頻度不明)関節痛。
9). 血液およびリンパ系障害:(頻度不明)貧血。
10). 臨床検査:(5%以上)ALT減少、(頻度不明)体重増加、AST減少。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊娠中に服用した患者において、自然流産や先天異常(口蓋裂、心血管欠損症、神経欠損症)を有する新生児が認められたとの報告があり、動物実験において、胎仔に母動物毒性を示す用量で骨化遅延(ラット)及び口蓋裂(ウサギ)が認められ、出生仔に臨床曝露量(AUC)の0.22倍の曝露量で脳空胞化(ラット)が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおいて乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等
低出生体重児及び新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意本剤は必要量に再分包して交付すること。薬剤を交付する際には、服用の直前に適量の水に溶解した後、速やかに全量を服用するよう指導すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. 脳への影響マウス、ラット、イヌ及びサルを用いた動物試験では脳空胞化(髄鞘内浮腫)が認められ、ラット及びイヌでは休薬により回復した。幼若動物(ラット及びイヌ)での空胞化は、成熟動物に比べて感受性が高い傾向が認められた。脳に空胞化が認められた用量における曝露量(AUC)は、臨床曝露量と比較して、成熟ラットで0.19倍、成熟イヌで0.29倍、幼若ラットで0.05倍、幼若イヌで0.15倍であった。
15.2.2. 眼毒性ラットを用いた毒性試験では網膜変性(視細胞消失、外顆粒層崩壊)が認められ、この変化には光曝露が関与している可能性が示唆されており、回復性は認められなかった。幼若ラットでは、成熟動物に比べて感受性が高い傾向が認められた。網膜変性が認められた用
量における曝露量(AUC)は、臨床曝露量と比較して、成熟ラットで0.19倍、幼若ラットで0.14倍であった。

16.1 血中濃度
日本人乳幼児点頭てんかん患者9名にビガバトリン(散剤)37.5~75mg/kg/回(1日量75~150mg/kg)を反復経口投与したとき、反復投与12~16日目における50mg/kg/回の用量で標準化した血漿中ビガバトリン(R、S体)及びビガバトリンS体(活性体)の濃度の推移は添付文書の図のとおりであり、薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
日本人乳幼児点頭てんかん患者にビガバトリン(散剤)を反復投与したときの定常状態における血漿中薬物動態パラメータ(50mg/kg/回の用量で標準化)
→図表を見る(PDF)

日本人乳幼児点頭てんかん患者にビガバトリン(散剤)を反復投与したときの定常状態における平均血漿中ビガバトリン濃度推移(50mg/kg/回の用量で標準化)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
日本人健康成人6名に本剤(散剤)2gを空腹時単回経口投与又は本剤(散剤)2gを1日1回5日間食後反復経口投与したとき、血漿中未変化体(ビガバトリン)の薬物動態パラメータは次表のとおりであった。空腹時投与と比べ、食後投与においてCmaxの若干の低下がみられたものの、AUCに差はみられなかった。
日本人健康成人に本剤を単回又は反復経口投与したときのビガバトリンの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
16.3.1 蛋白結合
本剤はin vitroにおいてヒト血漿タンパクにほとんど結合しなかった(平衡透析法)。
16.4 代謝
14C‐ビガバトリンをヒトに投与したときの血漿中に代謝物は認められず、投与後120時間までに投与量の約82%が未変化体として尿中に排泄されたことから、本剤はほとんど代謝を受けないと考えられた。
また、本剤はヒト肝細胞を用いたin vitro試験において臨床で想定される濃度(500μmol/L)で肝チトクロームP450(CYP1A2、2B6、2C9、2C19、3A4/5)の誘導作用を示さなかった。[16.5参照]
16.5 排泄
[16.4参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者(成人)での体内動態
腎機能障害患者(成人)16名(軽度~中等度[CLcr:40~79mL/min]:8名、中等度~重度[CLcr:10~39mL/min]:8名)及び腎機能正常被験者(成人)8名に、ビガバトリン(液剤)0.75gを単回経口投与したときのラセミ体(R、S体)及びエナンチオマー(S体)の血漿中薬物動態について検討した。
その結果、腎機能障害の程度に伴って、AUCの増加及びt1/2の延長が認められたが、Cmax及びTmaxへの影響はわずかであった(次表)(外国人データ)。[9.2参照]
外国人腎機能障害患者(成人)におけるビガバトリン(液剤)単回投与時の血漿中薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
生後4週以上2歳未満の点頭てんかん患者(有効性解析対象13例)を対象に、本剤を50mg/kg/日から投与を開始し、6日~8週間かけて3g/日を上限として150mg/kg/日まで漸増投与して適切な用量を決定した後(用量調整期)、その用量を2週間継続投与(スパズムの再発・悪化が確認された場合は、1回のみ増量することができるものとし、最高投与量は3g/日を上限に150mg/kg/日、増量の判断は7日目の投与前までに実施)した(維持投与期)。主要評価項目である主要評価スパズム判定日(維持投与期開始前2日間)においてスパズム頻度がベースラインと比較して50%以上減少した患者は、13例中8例(61.5%、95%信頼区間:31.6~86.1%)であった。また、維持投与期スパズム判定日(維持投与期最終日及びその前日)において点頭てんかんの完全消失(スパズム及び脳波におけるヒプスアリスミアの消失)が認められた患者は13例中4例(30.8%)であった。
副作用は13例中11例(84.6%)に認められた。主な副作用は、傾眠が6例(46.2%)、激越及びアラニンアミノトランスフェラーゼ減少が各4例(30.8%)、不眠症が2例(15.4%)であった。
17.1.2 国内長期投与試験
先行する国内第III相試験の維持投与期を終了し、有効性が認められ、安全性に問題がなかった点頭てんかん患者(ケース1、有効性解析対象7例)、本剤により治療中の生後4週以上6歳未満の点頭てんかん患者(ケース2、有効性解析対象2例)、並びに本剤による治療歴がなく、スパズムが認められる2歳以上6歳未満の点頭てんかん患者(ケース3、有効性解析対象5例)を対象とした長期試験において、評価項目であるスパズム頻度がベースラインと比較して50%以上減少した患者、並びに点頭てんかんの完全消失(スパズム及び脳波におけるヒプスアリスミアの消失)が認められた患者は次表のとおりであった。
長期投与試験における有効性評価
→図表を見る(PDF)

副作用は17例中10例(58.8%)23件に認められた。主な副作用は、激越4例(23.5%)、傾眠2例(11.8%)、不眠症、浮動性めまい、てんかん重積状態、喘息、食欲減退、細気管支炎、副鼻腔炎、アデノウイルス感染、アラニンアミノトランスフェラーゼ減少、臨床検査異常及び核磁気共鳴画像異常の各1例(5.9%)であった。
17.1.3 海外第III相単盲検試験
3ヵ月以内に点頭てんかんと診断された2歳未満の患者(有効性解析対象221例)を対象に、本剤(フィルムコート錠)低用量(18~36mg/kg/日)又は高用量(100~148mg/kg/日)を1日2回14日間経口投与した。
主要評価項目である本剤投与開始後14日以内のいずれかの時点から連続7日間のスパズム及びヒプスアリスミアの消失注3)が認められた患者は、低用量群で114例中8例(7.0%)、高用量群で107例中17例(15.9%)であり、低用量群に比べて高用量群で有意に高かった(p=0.0375、カイ二乗検定)。
安全性解析対象222例に218件の副作用が認められた。主な副作用は、鎮静、傾眠、易刺激性、不眠症及び睡眠障害であった。
17.1.4 海外第III相プラセボ対照二重盲検試験
新たに点頭てんかんと診断された生後1~18ヵ月の患者(有効性解析対象40例)を対象に、プラセボ又は本剤(散剤)50mg/kg/日の1日2回経口投与から開始し、スパズムの消失を認めない場合は150mg/kg/日まで増量し、投与開始後5日目まで投与した(二重盲検期)。
主要評価項目である二重盲検期の最終2日間(各日2時間)でのベースラインからのスパズム頻度減少率(%)(最小二乗平均値[95%信頼区間])は、プラセボ群(20例)40.5[-17、70]、本剤群(20例)54.4[12、76]であり、プラセボ群と本剤群の間に統計学的な有意差は認められなかった(p=0.562、対数変換したスパズム頻度減少率に対する投与群、施設を因子、対数変換したベースラインのスパズム頻度を共変量とした共分散分析)。一方、副次評価項目である二重盲検期の最終2日間(各日24時間)でのベースラインからのスパズム頻度減少率(%)(最小二乗平均値[95%信頼区間])は、プラセボ群17.0[-59、57]、本剤群68.9[42、83]であり、群間に統計学的有意差が認められた(p=0.030)。
二重盲検期では、ビガバトリン群20例中12例(60.0%)及びプラセボ群20例中6例(30.0%)に1件以上の有害事象が認められた。ビガバトリン群における主な有害事象は傾眠状態(8例)であった。
17.1.5 海外第III相クロスオーバー比較試験(他剤比較)
結節性硬化症による点頭てんかんと新たに診断された生後1ヵ月~2歳の患者(有効性解析対象22例)を対象に、本剤(錠剤)150mg/kg/日を1日2回又はヒドロコルチゾン15mg/kg/日を1日1回1ヵ月間経口投与した後、スパズムの消失を認めなかった場合及び/又は忍容性に問題があった場合にはもう一方の群に移行して1ヵ月間経口投与した。
主要評価項目である投与1ヵ月目におけるスパズムの消失が認められた患者は、本剤群で11例中11例(100%)、ヒドロコルチゾン群で11例中4例(36.4%)であり、ヒドロコルチゾン群と比較して本剤群で有意に高かった(p=0.001、イェーツ補正したカイ二乗検定)。また、ヒドロコルチゾン群から本剤群に移行した7例では投与2ヵ月目に全例でスパズムの消失が認められた。なお、本剤群からヒドロコルチゾン群に移行した患者はいなかった。
少なくとも1件発現した有害事象は、ビガバトリン群で18例中5例(1次治療3例、2次治療2例)及びヒドロコルチゾン群で11例中9例であった。主な副作用は、ビガバトリン群で傾眠状態及び運動過多(障害)であり、ヒドロコルチゾン群で興奮性亢進、睡眠障害及び体重増加であった。
注3)保護者の観察に基づき、スパズムが連続7日間消失していることが確認され、また、消失7日目から3日以内に、1回以上の睡眠-覚醒-睡眠サイクルを含む8時間の閉鎖回路ビデオ脳波モニタリング(CCTV EEG)により、スパズム及びヒプスアリスミアが認められないことが確認された患者と定義した。

18.1 作用機序
ビガバトリンは、γ‐アミノ酪酸(GABA)の異化に関わる酵素GABAアミノ基転移酵素(GABA‐T)に擬似基質として不可逆的に結合することにより酵素活性を阻害し、脳内のGABA濃度を増加させることにより抗てんかん作用を発揮すると考えられている。
18.2 抗けいれん作用
各種てんかん動物モデルにおいて、抗痙攣作用を示すことが報告されている。
18.2.1 幼若ラットのNMDAにより誘発される屈曲発作を抑制した。
18.2.2 マウスのペンチレンテトラゾールに誘発される強直性痙攣、3‐メルカプトプロピオン酸により誘発される間代性痙攣、ピクロトキシンにより誘発される攣縮及び間代性痙攣を抑制した。
18.2.3 マウスの高圧酸素により誘発される全般性発作を抑制した。
18.2.4 扁桃核キンドリングラットの全身運動発作を抑制し、後発射持続時間を短縮した。また、キンドリング形成を抑制した。
18.2.5 遺伝的てんかん動物モデル(聴原発作マウス、強直性痙攣及び欠神様発作を起こす系統のラット)のてんかん様発作を抑制した。

一包可:不明

【添】必要量に再分包して交付する。@【IF】本剤の飛散、吸入リスクを考慮して、分包時・調製時にはできる限り手袋・マスクを着用してください。

分割:可能
粉砕:可能
製造販売会社
サノフィ
販売会社
アルフレッサ ファーマ 

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