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メロキシカム錠5mg「サワイ」

後発医薬品
販売名
メロキシカム錠5mg「サワイ」
識別コード
SW MX5 5
薬価
5mg1錠 12.40円
製造メーカー
沢井製薬

添付文書情報2024年10月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の解熱鎮痛消炎剤
一般名
メロキシカム錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下し、消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]〔9.1.2参照〕。
2.2. 重篤な血液異常がある患者〔9.1.3参照〕。
2.3. 重篤な肝機能障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.4. 重篤な腎機能障害のある患者〔9.2.1参照〕。
2.5. 重篤な心機能不全のある患者〔9.1.4参照〕。
2.6. 重篤な高血圧症の患者〔9.1.5参照〕。
2.7. 本剤の成分、サリチル酸塩(アスピリン等)又は他の非ステロイド性消炎鎮痛剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.8. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある]〔9.1.6参照〕。
2.9. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
次記疾患並びに症状の消炎・鎮痛:関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群。
用法・用量
通常、成人にはメロキシカムとして10mgを1日1回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は15mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 国内において1日15mgを超える用量での安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
7.2. 他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.3. 高齢者では、少量(1回5mg1日1回)から投与を開始するなど慎重に投与すること〔9.8高齢者の項参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤はin vitro試験において、シクロオキシゲナーゼ(COX)-1に対してよりもCOX-2をより強く阻害することが確認されているが、日本人を対象とした臨床試験ではCOX-2に対してより選択性の低い非ステロイド性消炎鎮痛剤と比較して、本剤の安全性がより高いことは検証されていない。特に、消化管障害発生のリスクファクターの高い患者(消化性潰瘍の既往歴のある患者等)への投与に際しては副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと〔17.1.3、17.1.8、18.5参照〕。
8.2. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。また、薬物療法以外の療法も考慮すること。
8.3. 長期投与する場合には、定期的かつ必要に応じて尿検査、血液検査、肝機能検査及び便潜血検査等を行うこと。
8.4. 感染症を不顕性化するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
8.5. 眼の調節障害、眠気等の精神神経系症状があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分注意すること。
9.1.1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:プロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下し、消化性潰瘍を再発させるおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者:本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある)〔2.1参照〕。
9.1.3. 血液異常<重篤な血液異常を除く>又はその既往歴のある患者:血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある〔2.2参照〕。
9.1.4. 心機能障害<重篤な心機能不全を除く>のある患者:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こり、心機能障害を悪化させるおそれがある〔2.5参照〕。
9.1.5. 高血圧症<重篤な高血圧症を除く>の患者:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こり、血圧を上昇させるおそれがある〔2.6参照〕。
9.1.6. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:喘息発作を誘発するおそれがある〔2.8参照〕。
9.1.7. 体液喪失を伴う大手術直後の患者:循環体液量が減少している状態にある患者では、プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流の低下、腎機能障害が惹起されるおそれがある。
9.1.8. 出血傾向のある患者:血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。
9.1.9. 炎症性腸疾患(クローン病あるいは潰瘍性大腸炎)の患者:症状が悪化するおそれがある。
9.2.1. 重篤な腎機能障害のある患者:投与しないこと(プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こり、腎機能障害を悪化させるおそれがある)〔2.4参照〕。
9.2.2. 腎機能障害<重篤な腎機能障害を除く>又はその既往歴のある患者:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こり、腎機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。
9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:投与しないこと(肝機能障害を悪化させるおそれがある)〔2.3参照〕。
9.3.2. 肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>又はその既往歴のある患者:肝機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:1). ACE阻害薬、アンジオテンシン2受容体拮抗剤[糸球体濾過量がより減少し、腎機能障害のある患者では急性腎障害を引き起こす可能性がある(プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる)]。
2). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤[出血傾向が増強するおそれがある(選択的セロトニン再取り込み阻害剤は血小板凝集抑制作用を有するためと考えられる)]。
3). プロスタグランジン合成阻害剤:①. プロスタグランジン合成阻害剤(糖質コルチコイド、サリチル酸塩(アスピリンを含む))[消化性潰瘍および胃腸出血のリスクを高める可能性がある(両剤ともプロスタグランジン合成阻害作用を有するためと考えられる)]。
②. プロスタグランジン合成阻害剤(他の非ステロイド性消炎鎮痛剤)[消化性潰瘍および胃腸出血のリスクを高める可能性がある(両剤ともプロスタグランジン合成阻害作用
を有するためと考えられる)]。
4). 抗凝固剤:①. 抗凝固剤(トロンビン阻害剤(ダビガトランエテキシラート等)、ヘパリン)[出血傾向が増強するおそれがあるので、併用が避けられない場合は、血液凝固に関する検査を行うなど、これら薬剤の効果を十分観察すること(これら薬剤は抗凝固作用を有するためと考えられる)]。
②. 抗凝固剤(クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等))[出血傾向が増強するおそれがあるので、併用が避けられない場合は、血液凝固に関する検査を行うなど、これら薬剤の効果を十分観察すること(これら薬剤は抗凝固作用を有するためと考えられ、また、CYP2C9による代謝において、本剤とワルファリンとの薬物相互作用が起こるおそれがある)]。
5). 抗血小板剤(チクロピジン)[出血傾向が増強するおそれがある(抗血小板剤は血小板凝集抑制作用を有するためと考えられる)]。
6). 血栓溶解剤[出血傾向が増強するおそれがある(これら薬剤は血栓溶解作用を有するためと考えられる)]。
7). コレスチラミン<経口>[本剤の作用が減弱する(コレスチラミンの薬物吸着作用により、本剤の消失が速まると考えられる)]。
8). 経口血糖降下剤[本剤の作用が増強するおそれがある(機序は十分に解明されていないが、グリベンクラミドが本剤の代謝を阻害した(in vitro試験)との報告がある)]。
9). キニジン[本剤の作用が減弱するおそれがある(機序は十分に解明されていないが、キニジンが本剤の代謝を亢進させた(in vitro試験)との報告がある)]。
10). リチウム[血中リチウム濃度が上昇し、他の非ステロイド性消炎鎮痛剤でリチウム中毒を呈したとの報告があるので、本剤の治療開始、用量の変更及び中止時には、血中リチウム濃度を測定するなど留意すること(プロスタグランジン合成阻害作用により、リチウムの腎排泄が遅延するためと考えられている)]。
11). メトトレキサート〔11.1.4参照〕[メトトレキサートの血液障害を悪化させるおそれがあるので、血液検査を十分行うこと(プロスタグランジン合成阻害作用により、メトトレキサートの尿細管分泌を抑制するためと考えられている)]。
12). 利尿剤[利尿剤使用中の患者においては、非ステロイド性消炎鎮痛剤で急性腎障害を起こすおそれがあるので、腎機能に十分留意し、本剤の併用を開始すること(プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるためと考えられている)]。
13). 降圧薬(β受容体遮断薬、ACE阻害薬、血管拡張薬、利尿剤等)[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で降圧薬の効果を減弱させることが報告されている(血管拡張作用
を有するプロスタグランジンの合成が阻害されるため、降圧薬の血圧低下作用を減弱させると考えられている)]。
14). シクロスポリン[シクロスポリンの腎毒性が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されるおそれがあるので、腎機能に十分留意すること(プロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少するためと考えられている)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 消化性潰瘍(1%以下)(穿孔を伴うことがある)、吐血(頻度不明)、下血等の胃腸出血(1%以下)、大腸炎(0.1%未満)〔9.1.1参照〕。
11.1.2. 喘息(0.1%未満)。
11.1.3. 急性腎障害(頻度不明)。
11.1.4. 無顆粒球症(頻度不明)、血小板減少(1%以下)〔10.2参照〕。
11.1.5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、水疱(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)。
11.1.6. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満)、血管浮腫(0.1%未満)。
11.1.7. 肝炎(頻度不明)、重篤な肝機能障害(1%以下)。
11.1.8. 再生不良性貧血、骨髄機能抑制(いずれも頻度不明)。
11.1.9. ネフローゼ症候群(頻度不明)。
11.1.10. 心筋梗塞、脳血管障害(いずれも頻度不明):心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇、(0.1%未満)低血圧、動悸。
2). 消化器:(5%以上)腹痛、(0.1~5%未満)口内炎、口内乾燥、口角炎、食道炎、嘔吐、悪心・嘔気、食欲不振、胃潰瘍、消化不良、鼓腸放屁、下痢、便潜血、おくび、(0.1%未満)腹部膨満感、便秘、(頻度不明)胃炎。
3). 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、味覚障害、(0.1%未満)知覚異常、眠気、眩暈、(頻度不明)錯乱、失見当識、抑うつ。
4). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、皮膚そう痒、蕁麻疹、(0.1%未満)接触性皮膚炎、光線過敏性反応。
5). 感覚器:(0.1%未満)眼異物感、眼球強膜充血、耳鳴、(頻度不明)結膜炎、視覚障害、霧視。
6). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、Al-P上昇等の肝機能障害、ウロビリノーゲン上昇、総ビリルビン値上昇。
7). 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、総蛋白低下、アルブミン低下、尿蛋白、尿糖、(0.1%未満)尿量減少。
8). 血液:(0.1~5%未満)白血球増加、赤血球減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、リンパ球減少、好中球増加、好酸球増加、好塩基球増加、単球増加、貧血。
9). その他:(0.1~5%未満)浮腫、倦怠感、気分不快、尿沈渣増加、尿潜血、血清鉄減少、カリウム上昇、(0.1%未満)咳嗽、腋窩の痛み・乳房の痛み、悪寒、潮紅・ほてり、発熱、下肢脱力、(頻度不明)排尿障害(尿閉を含む)。
高齢者
観察を十分行い(消化管障害、特に胃腸出血に注意すること)、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと(一般に高齢者においては胃腸出血、潰瘍、穿孔はより重篤な転帰をたどり、きわめてまれにではあるが致死性消化管障害も報告されており、これらの事象は治療のどの時点でも発現し、重篤な消化管障害の既往の有無にかかわらず発現する可能性がある)〔7.3参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット及びウサギ)において、次のことが認められている〔2.9参照〕。
・ ラットの妊娠前及び妊娠初期投与試験において、黄体数減少、着床数減少及び生存胎仔数減少し、着床率低下と着床後死亡率増加がみられた。
・ ラットの器官形成期投与試験において妊娠期間延長及び死産仔数増加がみられた。
・ ウサギの器官形成期投与試験において着床後死亡率増加がみられた。
・ ラット周産期及び授乳期投与試験において、妊娠期間延長及び分娩時間遷延、死産仔数増加及び生後4日までの死亡仔数増加がみられた。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。
15.1.2. 他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で、子宮内避妊器具の避妊効果を減弱させることが報告されている。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にメロキシカム5、10、20mg注)をカプセル剤として空腹時投与したとき、最高血中濃度は約7時間後に得られ、血中濃度のピークは二峰性を示し、これは腸管内へ排泄された後、腸から再吸収される腸から腸への再循環(enteroenteric circulation)によると考えられる。Cmax及びAUCは用量に比例した。
16.1.2 生物学的同等性試験
〈メロキシカム錠5mg「サワイ」〉
メロキシカム錠5mg「サワイ」とモービック錠5mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(メロキシカムとして5mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中メロキシカム濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)


〈メロキシカム錠10mg「サワイ」〉
メロキシカム錠10mg「サワイ」とモービック錠10mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(メロキシカムとして10mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中メロキシカム濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
健康成人に14C‐メロキシカム30mg注)を経口投与したときの吸収率は約100%であると推定された(外国人データ)。
食事の影響については、健康成人にメロキシカム10mgを空腹時及び食後に投与したときの薬物動態パラメータを比較した。その結果、Cmaxは食後投与時で高かったが、AUCに差は認められず、メロキシカムの吸収に対する食事の影響は少ないものと考えられた。
メロキシカム10mg単回経口投与後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
14C‐メロキシカム1mg/kgを経口投与した場合、消化管の他に血液、肝臓、腎臓、肺、甲状腺で高濃度であり、脳にはほとんど分布しなかった(ラット)。健康成人に14C‐メロキシカム30mg注)を経口投与したとき、in vivoでの血清蛋白との結合率は99%以上であった(外国人データ)。ヒト血漿蛋白とのin vitroでの結合率は99%以上であり、主結合蛋白はアルブミンであると考えられた。
16.4 代謝
健康成人に14C‐メロキシカム30mg注)を経口投与したとき、血漿中ではほとんどが未変化体であり、代謝物はほとんど認められなかった(外国人データ)。尿中には未変化体は認められず、主な代謝物は5’‐ヒドロキシメチル体、5’‐カルボキシ体及びチアジン環の酸化的開裂によって生じるオキサム酸化合物等であった(外国人データ)。メロキシカムの代謝には主に肝臓のチトクロームP‐450のCYP2C9が、また、部分的にCYP3A4が関与することが示唆された。
16.5 排泄
乳汁中に移行した(ラット)。健康成人に14C‐メロキシカム30mg注)を経口投与したとき、未変化体及び代謝物の総量のうち、投与後168時間までに尿中に約43%、180時間までに糞中に約47%排泄された(外国人データ)。
注)本剤の承認された用法・用量は、メロキシカムとして1日1回10mg食後経口投与である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内前期第II相試験
慢性関節リウマチ患者を対象にメロキシカムカプセルをオープン法(漸増法)により、5mg、10mg、15mg及び20mgを1日1回4~21週間投与した臨床試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は44.4%(4/9例)であった。
副作用発現率は、メロキシカムカプセル10mg投与群で10.7%であり、メロキシカムカプセル投与群注)の主な副作用は口内炎7.5%(3/40例)、皮膚そう痒5.0%(2/40例)、ALT上昇5.0%(2/40例)であった。
17.1.2 国内後期第II相試験
慢性関節リウマチ患者を対象にメロキシカムカプセルを二重盲検群間比較法により、5mg、10mg及び15mgを4週間または6週間投与した用量・用法検討試験及び用量反応性検討試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は29.6%(40/135例)であった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で12.9%(22/171例)であり、主な副作用は皮疹・発疹・薬疹2.9%(5/171例)、胃部不快感1.8%(3/171例)、そう痒感・かゆみ1.8%(3/171例)、浮腫1.8%(3/171例)であった。臨床検査値異常変動の発現頻度は8.2%(14/171例)で、主な臨床検査値異常変動はBUNの上昇2.9%(5/171例)、尿潜血2.3%(4/171例)であった。
17.1.3 国内第III相比較試験
慢性関節リウマチ患者を対象にメロキシカムカプセル10mg(1日1回投与)又はピロキシカムカプセル20mg(1日1回投与)を6週間投与した二重盲検比較試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は31.3%(26/83例)であり、メロキシカムの概括安全度は対照薬との間に有意差を認めなかった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で12.5%(13/104例)であり、主な副作用は皮疹・発疹・そう痒疹2.9%(3/104例)、胃部不快感1.9%(2/104例)、胃痛1.9%(2/104例)であった。臨床検査値異常変動の発現頻度は7.7%(8/104例)で、主な臨床検査値異常変動は尿蛋白2.9%(3/104例)、尿沈渣の増加2.9%(3/104例)であった。[8.1参照]
17.1.4 国内長期投与試験
慢性関節リウマチ患者を対象にメロキシカムカプセル10mgを中心に1日1回最長73週間投与した長期投与試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は40.5%(32/79例)であった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル投与群注)で17.5%(20/114例)であり、主な副作用は胃部痛・胃痛4.4%(5/114例)、発疹3.5%(4/114例)、胃部不快感1.8%(2/114例)であった。臨床検査値異常変動の発現頻度は12.3%(14/114例)で、主な臨床検査値異常変動はBUNの上昇3.5%(4/114例)、ASTの上昇3.5%(4/114例)、ALTの上昇3.5%(4/114例)であった。
17.1.5 国内前期第II相試験
変形性膝関節症患者を対象にメロキシカムカプセルをオープン法により、5mg、10mg及び15mgを1日1回4週間投与した臨床試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は76.2%(16/21例)であった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で13.0%(3/23例)であり、メロキシカムカプセル投与群注)の主な副作用は胃部不快感5.3%(3/57例)、胃痛3.5%(2/57例)、発疹3.5%(2/57例)であった。主な臨床検査値異常変動は、AST・ALT上昇3.5%(2/57例)、LDH上昇1.8%(1/57例)であった。
17.1.6 国内後期第II相試験
変形性膝関節症患者を対象にメロキシカムカプセルを二重盲検群間比較法により、5mg、10mg及び15mgを1日1回4週間投与した臨床試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は75.0%(42/56例)であった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で7.6%(5/66例)であり、メロキシカムカプセル投与群注)の主な副作用は胃部不快感4.0%(8/202例)、胃痛1.5%(3/202例)、皮疹・発疹1.0%(2/202例)、血圧上昇1.0%(2/202例)であった。主な臨床検査値異常変動は、BUNの上昇2.0%(4/202例)、赤血球数の減少1.0%(2/202例)であった。
17.1.7 国内第III相比較試験
変形性膝関節症患者を対象にメロキシカムカプセル10mg(1日1回投与)又はジクロフェナク錠25mg(1日3回投与)を4週間投与した二重盲検比較試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は69.7%(62/89例)であり、メロキシカムの概括安全度は対照薬に比し優位に優れていた。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で18.0%(16/89例)であり、主な副作用は胃部不快・異和感・上腹部不快感5.6%(5/89例)、胃・上腹部痛4.5%(4/89例)、悪心・嘔気・胸やけ3.4%(3/89例)であった。主な臨床検査値異常変動は、白血球数の増加2.2%(2/89例)であった。
17.1.8 国内第III相比較試験
腰痛症・肩関節周囲炎・頸肩腕症候群患者を対象にメロキシカムカプセル10mg(1日1回投与)又はインドメタシンカプセル25mg(1日3回投与)を4週間投与した二重盲検比較試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は77.7%(87/112例)であり、メロキシカムの概括安全度は対照薬との間に有意差を認めなかった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル10mg投与群で28.1%(27/96例)であり、主な副作用は胃部不快感8.3%(8/96例)、胃痛5.2%(5/96例)、腹痛2.1%(2/96例)、口角炎2.1%(2/96例)であった。主な臨床検査値異常変動は、好酸球の増加1.1%(1/95例)、BUNの上昇1.1%(1/95例)であった。[8.1参照]
17.1.9 国内一般臨床試験
腰痛症・肩関節周囲炎・頸肩腕症候群患者を対象にメロキシカムカプセルをオープン法により、10mg及び15mgを1日1回投与した一般臨床試験の結果、メロキシカムカプセル10mgの最終全般改善度では、有効率(中等度改善以上)は76.9%(40/52例)であった。
副作用発現頻度は、メロキシカムカプセル投与群注)で14.0%(8/57例)であり、消化器系の副作用が75%(6/8例)であった。臨床検査値異常変動は尿糖1.8%(1/57例)、カリウムの上昇1.8%(1/57例)、BUNの上昇1.8%(1/57例)であった。
注)承認用量10mg以外(5mg、15mg又は20mg)を含む

18.1 作用機序
メロキシカムはシクロオキシゲナーゼ(COX)の活性を抑制して(in vitro)、炎症局所におけるプロスタグランジンの生合成を阻害し(ラット、マウス)、消炎・鎮痛作用を示すと考えられる。
18.2 抗炎症作用
メロキシカムはカオリン足蹠浮腫(ラット)において、インドメタシンとほぼ同等の抗炎症作用を示した。アジュバント関節炎(ラット)においては、インドメタシン、ピロキシカム及びジクロフェナクナトリウムに比し、数倍強力な作用を示した。カラゲニン足蹠浮腫(ラット)、綿球法による肉芽形成(ラット)、カラゲニン胸膜炎(ラット)においても抗炎症作用を示した。
18.3 鎮痛作用
メロキシカムは足蹠浮腫の炎症性疼痛(ラット:Randall‐Selitto法)、アジュバント関節炎痛(ラット)、酢酸writhing(マウス)において、インドメタシン及びピロキシカムとほぼ同程度の鎮痛作用を示した。
18.4 消化管に対する作用
メロキシカムの胃粘膜障害作用(ラット)及び小腸潰瘍惹起作用(ラット)は、ピロキシカム及びインドメタシンよりも弱かった。また、塩酸による胃粘膜障害(ラット)に対して、抗炎症用量でピロキシカムは有意に増悪作用を示したが、メロキシカムは増悪作用を示さなかった。
18.5 シクロオキシゲナーゼ(COX)‐1及びCOX‐2に対する阻害活性
メロキシカムは、酵素実験及び細胞を用いた実験において、COX‐1よりもCOX‐2に対して強い阻害活性を示した。[8.1参照]
in vitro試験におけるCOX‐1、COX‐2に対する阻害活性比
→図表を見る(PDF)

一包可:条件付可

無包装状態試験:湿度条件→硬度低下

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粉砕:条件付可
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沢井製薬
販売会社
 

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