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カピステン筋注50mg

販売名
カピステン筋注50mg
薬価
50mg1管 108.00円
製造メーカー
キッセイ薬品

添付文書情報2024年10月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の解熱鎮痛消炎剤
一般名
ケトプロフェン注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により、消化性潰瘍を悪化させることがある]。
2.2. 重篤な血液異常のある患者[血液の異常を悪化させるおそれがある]。
2.3. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.4. 重篤な腎障害のある患者〔9.2.1参照〕。
2.5. 重篤な心機能不全のある患者[腎のプロスタグランジン生合成抑制作用により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させることがある]。
2.6. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.7. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[アスピリン喘息発作を誘発することがある]。
2.8. シプロフロキサシン投与中の患者〔10.1参照〕。
2.9. 妊娠後期の女性〔9.5.1参照〕。
効能・効果
1). 次記の疾患ならびに状態における鎮痛・消炎:術後、外傷、各種癌、痛風発作、症候性神経痛。
2). 緊急に解熱を必要とする場合。
用法・用量
〈鎮痛・消炎の目的に用いる場合〉
通常、成人にはケトプロフェンとして1回50mgを殿部筋肉内に注射し、その後必要に応じて1日1~2回反復注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈解熱の目的に用いる場合〉
通常、成人にはケトプロフェンとして1回50mgを1日1~2回殿部筋肉内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
肝機能障害患者
8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2. 症候性神経痛等の慢性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・ 症候性神経痛等の慢性疾患に対し本剤を長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行うこと。
・ 症候性神経痛等の慢性疾患に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。
8.3. 術後、外傷及び解熱に対して本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・ 術後、外傷及び解熱に対して本剤を用いる場合には、炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し投与すること。
・ 術後、外傷及び解熱に対して本剤を用いる場合には、原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
・ 術後、外傷及び解熱に対して本剤を用いる場合には、感染による発熱に対する抗菌剤の投与等、原因療法があればこれを行うこと。
8.4. 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
8.5. 急性腎障害、ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.3参照〕。
8.6. 貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間延長)があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。
9.1.1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:消化性潰瘍を再発させることがある。
9.1.2. 血液異常<重篤な血液異常を除く>又はその既往歴のある患者:血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。
9.1.3. 出血傾向のある患者:血小板機能低下が起こることがあるので、出血傾向を助長することがある。
9.1.4. 心機能異常<重篤な心機能不全を除く>のある患者:心機能を悪化させるおそれがある。
9.1.5. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:アスピリン喘息を誘発することがある。
9.1.6. 潰瘍性大腸炎の患者:症状が悪化するおそれがある。
9.1.7. クローン病の患者:症状が悪化するおそれがある。
9.1.8. 感染症を合併している患者:必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること(感染症を不顕性化するおそれがある)。
9.2.1. 重篤な腎障害のある患者:投与しないこと(プロスタグランジン生合成抑制作用による腎血流量の低下等により、腎障害を悪化させるおそれがある)〔2.4参照〕。
9.2.2. 腎障害<重篤な腎障害を除く>又はその既往歴のある患者:腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(肝障害を悪化させるおそれがある)〔2.3参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>又はその既往歴のある患者:肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。
相互作用
10.1. 併用禁忌:シプロフロキサシン<シプロキサン>〔2.8参照〕[痙攣を起こすことがある(シプロフロキサシンのGABA受容体結合阻害作用が併用により増強され、中枢神経系の興奮性を増大すると考えられる)]。
10.2. 併用注意:1). ニューキノロン系抗菌剤<シプロフロキサシンは併用禁忌>(レボフロキサシン水和物等)[痙攣を起こすおそれがある(ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が併用により増強され、中枢神経系の興奮性を増大すると考えられる)]。
2). メトトレキサート[メトトレキサートの作用が増強されることがあるので、必要があれば減量すること(プロスタグランジン生合成阻害作用により腎血流が減少し、メトトレキサートの腎排泄を減少させ、メトトレキサートの血中濃度を上昇させると考えられる)]。
3). リチウム製剤(炭酸リチウム)[リチウム中毒を起こすおそれがあるので、必要があれば減量すること(プロスタグランジン生合成阻害作用によりリチウムの腎排泄を減少させ、リチウムの血中濃度を上昇させると考えられる)]。
4). クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[抗凝血作用を増強することがあるため、必要があれば減量すること(プロスタグランジン生合成阻害作用により血小板凝集が抑制されるため、また、ワルファリンの蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる)]。
5). 血小板凝集抑制作用を有する薬剤(クロピドグレル)[出血傾向を助長するおそれがある(相互に作用を増強すると考えられる)]。
6). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(フルボキサミン、パロキセチン等)[消化管出血のおそれがある(相互に作用を増強すると考えられる)]。
7). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)[利尿・降圧作用を減弱させるおそれがある(プロスタグランジン生合成阻害作用により、水、Naの体内貯留が生じ、利尿剤の水、Na排泄作用に拮抗するためと考えられる)]。
8). カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン等)、エプレレノン[本剤との併用により、降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある(本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられている)]。
9). ACE阻害剤、A-2受容体拮抗剤[腎機能悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)。
11.1.3. 急性腎障害、ネフローゼ症候群(いずれも頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.4. 心筋梗塞、脳血管障害(いずれも頻度不明):心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)発疹、(頻度不明)そう痒感。
2). 消化器:(0.1%以上)悪心、嘔吐、(0.1%未満)胸やけ、(頻度不明)消化性潰瘍、胃腸出血。
3). 肝臓:(0.1%以上)AST上昇、ALT上昇。
4). 血液:(頻度不明)貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間延長)。
5). 精神神経系:(0.1%以上)めまい、眠気。
6). その他:(0.1%以上)注射部位の痛み、(頻度不明)硬結、浮腫。
高齢者
高齢者:副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめ、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
9.5.1. 妊娠後期の女性:投与しないこと(外国で妊娠後期の女性に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)、胎児腎不全が起きたとの報告がある)。なお、動物実験(ラット)で周産期投与による分娩遅延、妊娠末期投与による胎仔動脈管収縮が報告されている〔2.9参照〕。
9.5.2. 妊婦<妊娠後期を除く>又は妊娠している可能性のある女性:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること)。ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠中期の女性に使用
し、羊水過少症が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
小児等
副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること(小児等を対象とした臨床試験は実施していない)。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. アンプルカット時にエタノール綿等で清拭し、カットすること。
14.1.2. 他剤との混合注射を避けることが望ましい。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 神経走行部位を避けるように注意して注射すること。
14.2.2. 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位をかえて行うこと。
14.2.3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
20.1. 本剤は光により白濁するので、外箱開封後、アンプルは内箱(遮光ケース)に入れた状態で保存すること。なお、白濁が認められた場合は使用しないこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。

16.1 血中濃度
健康成人男子16名にケトプロフェン50mgを殿部筋肉内に投与した場合、ほぼ30分前後に最高血中濃度(6.7μg/mL)を示し、その後漸減し、6時間後には0.2μg/mLの濃度であった。また、AUCは10.5μg・hr/mLであった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈外傷及び術後疼痛〉
17.1.1 国内一般臨床試験
術後疼痛患者34例及び外傷性疼痛患者4例を対象に、疼痛を訴えた時点でケトプロフェン筋注用注射液1アンプル(ケトプロフェンとして50mg)を単回筋肉内投与した。疼痛改善度を、薬剤投与後の疼痛程度の推移、効果発現時間及び持続時間を考慮し、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は68.4%であった。副作用は注射部位の痛み1例(2.6%)のみであった。
〈癌性疼痛〉
17.1.2 国内一般臨床試験
持続性の癌性疼痛患者11例を対象に、ケトプロフェン筋注用注射液1アンプル(ケトプロフェンとして50mg)を単回筋肉内投与した。疼痛改善度を、薬剤投与後の疼痛程度の推移をもとに著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は81.8%であった。副作用は認められなかった。
〈痛風発作〉
17.1.3 国内一般臨床試験
痛風発作患者14例を対象に、ケトプロフェン筋注用注射液1アンプル(ケトプロフェンとして50mg)を単回筋肉内投与した。疼痛改善度を、薬剤投与後の疼痛程度及び腫脹・発赤の推移をもとに著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は42.9%であった。副作用は認められなかった。
〈症候性神経痛〉
17.1.4 国内一般臨床試験
症候性神経痛患者20例を対象に、ケトプロフェン筋注用注射液1回1アンプル(ケトプロフェンとして50mg)を1日2回、3日間筋肉内投与した。医師の総合評価を臨床症状(自発痛、運動痛、日常生活動作)の改善度をもとに著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は60.0%であった。副作用は認められなかった。
〈発熱性疾患〉
17.1.5 国内一般臨床試験
体温38.3℃以上の成人発熱患者12例を対象に、ケトプロフェン筋注用注射液1アンプル(ケトプロフェンとして50mg)を単回筋肉内投与した。解熱効果を著効、有効、やや有効、不変、悪化の5段階で評価した結果、有効以上の有効率は75.0%であった。副作用は認められなかった。

18.1 作用機序
ケトプロフェンの鎮痛・解熱・抗炎症作用の作用機序として、①ブラジキニン遊離抑制作用(ラット)、②プロスタグランジン合成抑制作用(in vitro)、③タンパク熱変性抑制作用(in vitro)、④血管透過性亢進抑制作用(ウサギ)、⑤白血球遊走阻止作用(in vitro)等が考えられる。
18.2 鎮痛作用
マウスを用いたフェニルキノンストレッチング法ではケトプロフェンはペンタゾシンの5倍、酢酸ストレッチング法では約1/2、改変Haffner法ではほぼ同等の鎮痛作用を示し、いずれの実験法でもスルピリンより強力であった。
ラットを用いたRandall&Selitto法では、ペンタゾシンは正常足、炎症足とも鎮痛作用を示したが、ケトプロフェンは炎症足の方により強い鎮痛作用を示した。
18.3 解熱作用
パン酵母発熱ラットにおいて、ケトプロフェンの筋肉内投与は、用量依存性の著明な解熱作用を示し、約10倍量のスルピリンと同程度の強さを示した。
18.4 抗炎症作用
ラットのカラゲニン足蹠浮腫に対して、ケトプロフェンの筋肉内投与は、スルピリンの約14倍の抑制作用を示した。

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