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ドパストン静注25mg

販売名
ドパストン静注25mg
薬価
0.25%10mL1管 193.00円
製造メーカー
大原薬品

添付文書情報2023年11月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
レボドパ製剤
一般名
レボドパ注射液
禁忌
2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある]〔8.1、11.1.5参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). パーキンソン病。
2). パーキンソン症候群。
用法・用量
通常成人1日量レボドパとして25~50mgを1~2回に分けて、そのままゆっくり静注又は、生理食塩液もしくはブドウ糖注射液等に希釈して点滴静注する。
なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
肝機能障害患者
8.1. 閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は、隅角検査あるいは眼圧検査を行うことが望ましい〔2.1、11.1.5参照〕。
8.2. 本剤の投与は、少量から開始し、観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。また他剤から本剤に切りかえる場合には、他剤を徐々に減量しながら本剤を増量するのが原則である。
8.3. レボドパ製剤の長期投与により、次のような現象があらわれることがあるので、適切な処置を行うこと。
・ 長期投与によりwearing off現象(up and down現象)があらわれた場合には、1日用量の範囲内で投与回数を増やすなどの処置を行うこと。
・ 長期投与によりon and off現象があらわれた場合には、維持量の漸減又は休薬を行う(症状悪化に際しては、その他の抗パーキンソン剤の併用等の処置を行うこと)。
8.4. 前兆のない突発的睡眠、傾眠、調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること〔11.1.4参照〕。
8.5. セレギリン塩酸塩等(B型モノアミン酸化酵素阻害剤)との併用に際しては、使用前に必ずセレギリン塩酸塩等の電子添文を参照すること。
8.6. レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されている。また、レボドパを投与された患者において、衝動制御障害に加えてレボドパを必要量を超えて求めるドパミン調節障害症候群が報告されている。患者及び家族等に病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにも関わらず持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害、ドパミン調節障害症候群の症状を説明し、これらの症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.7. 溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施すること〔11.1.3参照〕。
9.1.1. 胃潰瘍、十二指腸潰瘍のある患者又はその既往歴のある患者:症状が悪化するおそれがある。
9.1.2. 糖尿病の患者:血糖値の上昇を誘発し、インスリン必要量を増大させるとの報告がある。
9.1.3. 重篤な心疾患・重篤な肺疾患、気管支喘息又は内分泌系疾患のある患者:症状が悪化するおそれがある。
9.1.4. 慢性開放隅角緑内障の患者:眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5. 自殺傾向等精神症状のある患者:精神症状が悪化するおそれがある。
腎機能障害患者:副作用の発現が増加するおそれがある。
肝機能障害患者:副作用の発現が増加するおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:1). レセルピン製剤、テトラベナジン[脳内ドパミンが減少し本剤の作用が減弱するおそれがある(脳内のドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる)]。
2). 血圧降下剤(メチルドパ水和物、レセルピン等)[血圧降下剤の作用を増強することがある(機序は不明であるが、レボドパに血圧降下作用があるためと考えられている)]。
3). 抗精神病薬(フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等)、ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール等)、その他(ペロスピロン等))[本剤の作用が減弱することがある(これらの薬剤によりドパミン受容体が遮断される)]。
4). 全身麻酔剤(ハロタン等)[不整脈を起こすことがある(ハロタン等は交感神経のα、βレセプターの感受性を高め、一方、レボドパとの併用ではレボドパから転換したドパミンがα、βレセプターに作用して、不整脈を起こす可能性がある)]。
5). ピリドキシン[末梢での本剤の脱炭酸化を促進するため、本剤の作用が減弱することがある(ピリドキシンはレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させると考えられる)]。
6). 他の抗パーキンソン剤(抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ブロモクリプチンメシル酸塩)[精神神経系の副作用が増強することがある(併用によりレボドパの効果増加につながるが、同時に精神神経系の副作用が増強される可能性もある)]。
7). NMDA受容体拮抗剤(メマンチン塩酸塩等)[本剤の作用を増強するおそれがある(これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある)]。
8). パパベリン塩酸塩[本剤の作用が減弱するおそれがある(パパベリン塩酸塩が線条体にあるドパミンレセプターをブロックする可能性がある)]。
9). 鉄剤[本剤の作用が減弱するおそれがある(キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある)]。
10). イソニアジド[本剤の作用が減弱するおそれがある(機序は不明であるが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 悪性症候群(頻度不明):急激な減量又は投与中止により、高熱、意識障害、高度筋硬直、不随意運動、ショック状態等があらわれることがあるので、このような場合には、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等適切な処置を行うこと。
11.1.2. 錯乱(頻度不明)、抑うつ(頻度不明)、幻覚(0.3%*)。
11.1.3. 溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明)〔8.7参照〕。
11.1.4. 突発的睡眠(頻度不明):前兆のない突発的睡眠があらわれることがある〔8.4参照〕。
11.1.5. 閉塞隅角緑内障(頻度不明):急激な眼圧上昇を伴う閉塞隅角緑内障を起こすことがあるので、霧視、眼痛、充血、頭痛、嘔気等が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと〔2.1、8.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(0.5~5%未満*)不随意運動、頭痛・頭重感、不眠、(0.5%未満*)妄想、興奮、傾眠、めまい、倦怠感、(頻度不明*)見当識障害、味覚異常、病的賭博、病的性欲亢進、ドパミン調節障害症候群。
2). 消化器:(0.5~5%未満*)嘔気・嘔吐、食欲不振、(0.5%未満*)口渇、下痢、(頻度不明*)便秘、唾液分泌過多、胸やけ。
3). 泌尿器:(頻度不明*)排尿異常。
4). 血液:(頻度不明*)白血球減少、貧血。
5). 過敏症:(頻度不明*)発疹。
6). 循環器:(0.5~5%未満*)血圧低下、血圧上昇、心悸亢進、(頻度不明*)不整脈。
7). 眼:(頻度不明*)視覚異常。
8). 肝臓:(頻度不明*)AST上昇、ALT上昇[投与中は定期的に肝機能検査を行うこと]。
9). 腎臓:(頻度不明*)浮腫。
10). その他:(0.5%未満*)耳鳴、熱感、汗の変色(汗の黒色変色等)、(頻度不明*)嗄声、発汗、筋肉痛、脱毛、唾液の変色・痰の変色・口腔内粘膜の変色・尿の変色・便の変色等(唾液の黒色変色・痰の黒色変色・口腔内粘膜の黒色変色・尿の黒色変色・便の黒色変色等)。
*)発現頻度には使用成績調査を含む。
高齢者
不安、不眠、幻覚、血圧低下等の副作用があらわれることがあるので注意すること(生理機能の低下によりレボドパに対する忍容性が低下していることが多い)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(動物実験(マウス、ラット)で初期発生への影響及び胎仔毒性が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(乳汁分泌抑制されるおそれがあり、動物実験(ラット)でレボドパの乳汁移行が知られている)。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 本剤はアルカリ溶液中で分解し、着色<褐色~黒色>するので、アルカリ性注射剤との混合は避けること。
14.1.2. 本剤はワンポイントアンプルであるが、アンプルの首部をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。
14.2. 薬剤投与時の注意静脈注射を必要とする場合にはゆっくり投与すること。
開封後は、遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 抗パーキンソン剤はフェノチアジン系化合物、レセルピン誘導体等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない(場合によってはこのような症状を増悪顕性化させることがある)。
15.1.2. 悪性黒色腫が発現したとの報告がある。

16.3 分布
ラットに14C標識レボドパ(26.1mci/mg)を静脈内投与し、体組織への分布状態を全身オートラジオグラフィーで観察した結果、投与30分後には脳内への取り込みが最大となり、尾状核、被殻への局在が認められた。また、投与10分後には腎臓、小腸、膵臓、副腎、肝臓等に高い放射能活性が認められ、1時間後まで持続した。
16.5 排泄
ラットに静脈内投与されたレボドパは、ほとんどが尿中にホモバニリン酸(HVA)、3,4‐dihydroxyphenyl acetic acid(DOPAC)の形で排泄された。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
本剤の臨床試験は、78例のパーキンソン病及びパーキンソン症候群を対象に実施された。その結果、主要三症状の改善を指標とした場合、無動~寡動では、80.3%(57/71)、筋強剛では80.8%(59/73)、振戦では61.2%(41/67)の改善率を示した。一般に静注療法では、経口療法にくらべ、より少量で有効、かつ効果の発現が速やかである反面、持続はやや短いという傾向が得られた。

18.1 作用機序
レボドパは、パーキンソン病の病態生理に重要な関連性を有するといわれるドパミンの前駆物質で、その投与により血液脳関門を通過し脳内に取りこまれ、そこでドパミンに転換されて生理作用を発揮し、パーキンソン病及びパーキンソン症候群に効果をもたらすとされている。
18.2 γ運動ニューロンに対する作用
実験的にペントバルビタール麻酔ネコを用い、尾状核、中脳網様体、大脳皮質、小脳前葉等を電気刺激することによって引き起こされるγ運動ニューロン放電の促進がレボドパの投与によって抑制される。
18.3 薬剤その他処置に伴う無動、筋緊張亢進、振戦に対する作用
マウスのレセルピンによるせむし様姿勢、ラットのレセルピンによる筋緊張亢進、ラットの尾状核刺激による回転運動及びマウスのレセルピンならびにフィゾスチグミンによる無動又は寡動の症状にレボドパが拮抗することが認められている。
正常又は片側性脳損傷サルにα‐メチル‐チロシンを投与すると振戦及び緊張が誘発されるが、レボドパの投与により短時間内に消失がみられている。

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