チキジウム臭化物カプセル10mg「サワイ」

添付文書情報2024年03月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
2.2. 前立腺肥大による排尿障害のある患者[膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある]。
2.3. 重篤な心疾患のある患者[心拍数を増加させ、心臓に過負荷をかけるおそれがある]。
2.4. 麻痺性イレウスの患者[消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 次記疾患における痙攣ならびに運動機能亢進:胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、腸炎、過敏性大腸症候群、胆のう疾患・胆道疾患、尿路結石症。
- 用法・用量
- チキジウム臭化物として、通常成人1回5~10mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 羞明等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること。
9.1.1. 前立腺肥大<前立腺肥大による排尿障害を除く>のある患者:膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある〔9.8高齢者の項参照〕。
9.1.2. 甲状腺機能亢進症の患者:心悸亢進等の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.3. うっ血性心不全<重篤な心疾患を除く>のある患者:心拍数を増加させ、心臓に過負荷をかけるおそれがある。
9.1.4. 不整脈<重篤な心疾患を除く>のある患者:心拍数を増加させ、心臓に過負荷をかけるおそれがある。
9.1.5. 潰瘍性大腸炎の患者:中毒性巨大結腸があらわれることがある。
9.1.6. 高温環境にある患者:汗腺分泌を抑制し、体温調節を障害するおそれがある。
9.1.7. 開放隅角緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). 三環系抗うつ剤(アミトリプチリン、イミプラミン等)、フェノチアジン系薬剤(プロクロルペラジン、クロルプロマジン等)、抗ヒスタミン剤(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン等)[本剤の作用が増強されることがある(本剤及びこれらの薬剤はともに抗コリン作用を持つ)]。
2). モノアミン酸化酵素阻害剤[本剤の作用が増強されるおそれがある(MAO阻害剤は抗コリン作用を増強させるおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、呼吸困難、発赤、蕁麻疹、血管浮腫等があらわれることがある。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいAl-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)発疹。
2). 眼:(0.1~5%未満)羞明。
3). 精神神経系:(0.1%未満)頭重感、耳鳴、(頻度不明)頭痛。
4). 消化器:(0.1~5%未満)口渇、便秘、下痢、悪心・嘔吐、(0.1%未満)胸やけ、胃不快感、食欲不振、(頻度不明)腹部膨満感。
5). 循環器:(0.1~5%未満)心悸亢進。
6). 泌尿器:(0.1~5%未満)排尿障害、(0.1%未満)頻尿。
- 高齢者
- 一般に前立腺肥大を伴っている場合が多い〔9.1.1参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続及び中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人12例にチキジウム臭化物カプセル(チキジウム臭化物5mg、10mg及び20mg注))を単回経口投与したときの血清中薬物動態パラメータは次のとおりであった。
経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.1.2 生物学的同等性試験
チキジウム臭化物カプセル10mg「サワイ」とチアトンカプセル10mgを健康成人男子にそれぞれ2カプセル(チキジウム臭化物として20mg注))空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中チキジウム濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤2カプセル投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
ラットに14C‐チキジウム臭化物10mg/kgを経口投与したところ、小腸、胃、肝、大腸、腎などに高い分布が認められたが、時間の経過とともに速やかに各臓器より消失し、いずれの部位にも蓄積性は認められなかった。また、中枢神経系には放射活性はほとんど認められなかった。
16.5 排泄
健康成人12例にチキジウム臭化物カプセル(チキジウム臭化物5mg、10mg及び20mg注))を単回経口投与したとき、未変化体の尿中排泄は速やかであり、6時間までに総排泄量の90%以上が排泄され、24時間までの総排泄量は投与量の0.6~0.9%であった。
注)本剤の承認された成人の1回用量は5~10mgである。
18.1 作用機序
摘出標本及び生体位において強力な抗アセチルコリン作用を有し、神経節遮断作用をほとんど示さないことから、副交感神経末端で抗ムスカリン作用をあらわすと考えられる。
18.2 攣縮緩解作用
18.2.1 マウス、ラット又はイヌにチキジウム臭化物を経口投与あるいは静脈内投与したとき、迷走神経刺激による胃攣縮あるいは腸管輸送能に対して抑制作用を示した。
18.2.2 イヌにチキジウム臭化物を静脈内投与したとき、Oddi筋からの灌流量の顕著な増加並びに胆のう内圧の減少が認められ、また迷走神経刺激による胆のう攣縮に対しても抑制作用を示した。
18.2.3 イヌにチキジウム臭化物を静脈内投与したとき、尿管から導出される自発筋電図に対して抑制作用を示した。
18.2.4 健康成人5名にチキジウム臭化物カプセル(チキジウム臭化物10mg)を経口投与し、胃の蠕動運動及びバリウム排出に及ぼす影響を検討したところ、非投与時と比較して著しい運動抑制作用を示したが、バリウムの排出遅延は認められなかった。
- 一包可:条件付可
無包装状態試験:光条件→含量低下
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
味は苦い。
- 製造販売会社
- 沢井製薬
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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