セスデン注7.5mg

添付文書情報2023年10月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
2.2. 前立腺肥大による排尿障害のある患者[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある]。
2.3. 重篤な心疾患のある患者[抗コリン作用により心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある]。
2.4. 麻痺性イレウスの患者[抗コリン作用により消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 次の疾患における痙攣に伴う疼痛並びに運動障害に伴う疼痛の緩解:胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、腸炎、胆のう疾患・胆道疾患、尿路結石。
2). 膵炎に起因する疼痛の緩解。
3). 消化管検査時の前処置:消化管内視鏡検査、消化管X線検査。
4). 尿路系検査処置時。
- 用法・用量
- 通常成人には、1回チメピジウム臭化物水和物として7.5mgを皮下、筋肉内又は静脈内に注射する。
年齢・症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 視調節障害、眠気、めまいを起こすことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
9.1.1. 前立腺肥大<排尿障害を除く>のある患者:抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある。
9.1.2. うっ血性心不全のある患者:抗コリン作用により心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.3. 不整脈のある患者:抗コリン作用により心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 潰瘍性大腸炎の患者:中毒性巨大結腸があらわれることがある。
9.1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:抗コリン作用により頻脈、体温上昇等の交感神経興奮様症状増強するおそれがある。
9.1.6. 高温環境にある患者:抗コリン作用により発汗抑制が起こり、体温調節が困難になるおそれがある。
9.1.7. 開放隅角緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). 抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、抗ヒスタミン剤等)[抗コリン作用<口渇・便秘・麻痺性イレウス・尿閉等>が増強することがあるので、併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(相加的に作用
(抗コリン作用)を増強させる)]。
2). MAO阻害剤[本剤の作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う(MAO阻害剤は抗コリン作用を増強させる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 眼:(0.1~5%未満)羞明、視調節障害。
2). 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、めまい、(0.1%未満)眠気、しびれ感。
3). 消化器:(5%以上又は頻度不明)口渇、(0.1~5%未満)悪心・嘔吐、(0.1%未満)便秘、食欲不振、腹部膨満感。
4). 循環器:(0.1~5%未満)心悸亢進、(0.1%未満)頻脈。
5). 過敏症:(0.1~5%未満)発疹。
6). 泌尿器:(0.1~5%未満)排尿困難、尿意。
7). 注射部位:(0.1~5%未満)疼痛、(0.1%未満)発赤、腫脹。
8). その他:(0.1%未満)顔面潮紅、倦怠感。
再評価結果を含む。
- 高齢者
- 口渇、排尿困難、便秘等に注意すること(高齢者では、抗コリン作用による症状があらわれやすい)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調整時の注意0℃近くに保管した場合、主成分の結晶が析出することがあるが、この場合室温程度に温めて結晶が完全に溶解した後使用する。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 静脈内注射時の注意:静脈内注射に当たっては患者の状態を観察しながらゆっくり注射すること。
14.2.2. 皮下・筋肉内注射時の注意:動物実験で局所充血、局所出血、局所変性等の局所障害が認められるので皮下、筋肉内注射に当たっては組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に留意すること。
・ 皮下・筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・ 皮下・筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。なお、乳幼小児には皮下・筋肉内注射を連用しないことが望ましい。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
プラセボとの比較など2種の二重盲検比較試験の結果、胃腸X線及び内視鏡検査時の前処置に対する有用性が認められた。
18.1 作用機序
ムスカリン受容体遮断薬で、アトロピンと同様に副交感神経興奮による反応を抑制することにより様々な作用を現す。これらの作用のうち、本薬はその内臓平滑筋弛緩作用が臨床的に利用され、主として鎮痙薬として用いられる。
18.2 鎮痙作用
18.2.1 迷走神経刺激によるラットの胃の痙縮に対し、静脈内投与でアトロピンの約3倍、ブチルスコポラミン臭化物の約5倍の抑制作用を示す。
18.2.2 2mg/kgの経口投与で、ネコの胃の自動運動を最大60%程度抑制し、その作用は投与後30~60分で最大となり、約2時間持続する。また、5~40μg/kgの静脈内投与で空腸、Oddi筋、膀胱の自動運動及び骨盤神経刺激による大腸の攣縮を抑制する。
18.2.3 0.5mg/kgの静脈内投与で、イヌの十二指腸、Oddi筋の自動運動を抑制し、胆のう内圧を下降させる。また、0.1mg/kgの静脈内投与で、尿管の自動運動を抑制する。
18.3 胃液・遊離塩酸分泌抑制作用
0.2mg/kgの静脈内投与で、胃瘻ラットの胃液及び遊離塩酸の分泌を抑制し、その作用はブチルスコポラミン臭化物より強い。
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