シアノコバラミン点眼液0.02%「センジュ」

添付文書情報2022年07月改定(第1版)
商品情報
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- 効能・効果
- 調節性眼精疲労における微動調節の改善。
- 用法・用量
- 通常、1回1~2滴を1日3~5回点眼する。
なお、症状により適宜増減する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
過敏症:(頻度不明)過敏症状。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 本剤に含まれるベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には点眼前にレンズを外し点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
16.3 分布
白色ウサギに60Co‐シアノコバラミン液を2分毎に15回、総量0.3mLを点眼したとき、最終点眼直後及び1時間後の各眼球組織への移行率は、シアノコバラミンの総投与量を100%とすると次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)
16.8 その他
16.8.1 生物学的同等性試験
ウサギの摘出角膜を用い、角膜上皮側を本剤あるいはサンコバ点眼液0.02%で、角膜内皮側を0.1%グルコース含有リン酸緩衝液でそれぞれ満たしたチャンバーを使用し物質の角膜透過を定量的に評価する角膜透過性試験により、2時間後に角膜内皮側へ透過したシアノコバラミン濃度を測定し、累積透過量の対数変換値(log10)を求めて比較検討した。その結果、両製剤間の平均値の差の90%信頼性区間は-0.231~0.190であり、サンコバ点眼液0.02%の平均値に対する割合が-0.091~0.075と許容範囲内〔log0.8~log1.25(-0.0969~0.0969)〕であったことから、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験①
調節性眼精疲労患者を対象とし、0.02%シアノコバラミン点眼液又はプラセボ点眼液を1回1~2滴、1日4回両眼に2週間投与した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験で有効性及び安全性を検討した。その結果、微動調節の測定において2週間にわたる成績の総合判定での改善率(軽度改善以上)は0.02%シアノコバラミン点眼液群で80.4%(37/46眼)、プラセボ群で13.6%(6/44眼)であり、統計学的に有意な差が認められた(危険率1%以下、U検定)。また、有用性判定においても0.02%シアノコバラミン点眼液群で91.3%、プラセボ群で22.7%であり、統計学的に有意な差が認められた(危険率1%以下、U検定)。
0.02%シアノコバラミン点眼液投与による副作用は認められなかった。
17.1.2 国内一般臨床試験②
眼精疲労患者を対象として、0.02%シアノコバラミン点眼液を1回1~3滴注)、1日3~5回単独投与又は他の薬剤と併用投与した非遮蔽試験で有効性及び安全性を検討した。その結果、調節性眼精疲労に対する有効率は、0.02%シアノコバラミン点眼液単独療法で66.1%(162/245例)、併用療法(主としてビタミンB1含有製剤又はATP製剤を併用)で62.5%(227/363例)であった。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、1回1~2滴を1日3~5回点眼する。なお、症状により適宜増減する。」である。
18.1 作用機序
眼に対しては、酸素消費量を増し、ATP産生を増大させる。調節性眼精疲労を改善する。
18.2 調節機能改善作用
調節性眼精疲労患者における0.02%シアノコバラミン点眼液の調節機能に及ぼす影響をプラセボとの二重遮蔽比較により検討した結果、調節時間及び調節運動においては改善の傾向がみられ、微動運動ではプラセボと比べて有意の改善効果が認められた。
18.3 組織呼吸増加作用
白色ウサギの網膜浮遊液中に0.0025、0.025、0.1、0.5、5.0、10.0、50.0、100.0μgコバマミド(補酵素型ビタミンB12)を添加すると、網膜の酸素消費量はいずれも増強し、その程度には用量依存性が認められた(in vitro)。
また、5mg/mLシアノコバラミンはスイギュウの精液のATP産生量を増強した(in vitro)。
18.4 神経興奮伝導に対する作用
カエル及びウサギの坐骨神経を用い、補酵素型ビタミンB12(もしくはメチルコバラミン)の神経の興奮伝導に対する作用を調べた。その結果、低濃度では細胞膜を過分極の状態にし、活動電位の振幅を増大させ、高濃度では脱分極を引き起こし、活動電位の振幅を減少させることが示された。より高濃度ではこの脱分極は興奮伝導の遮断をもたらすが、この脱分極が閾値膜電位より小さければ神経細胞の興奮性は増大し、不応期が短縮する可能性のあることが示唆された(in vitro)。
- 製造販売会社
- 千寿製薬
- 販売会社
- 武田薬品
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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