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ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」

後発医薬品
販売名
ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」
薬価
0.25%1mL 128.10円
製造メーカー
ロートニッテン

添付文書情報2022年10月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の眼科用剤
一般名
ニプラジロール0.25%1mL点眼液
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 気管支喘息、気管支痙攣又はそれらの既往歴のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・喘息発作増悪がみられるおそれがある]〔11.1.1参照〕。
2.3. コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック<2・3度>又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある]〔11.1.3参照〕。
効能・効果
緑内障、高眼圧症。
用法・用量
通常、1回1滴、1日2回点眼する。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 全身的に吸収される可能性があり、β遮断薬全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
9.1.1. 肺高血圧による右心不全のある患者:肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.3参照〕。
9.1.2. うっ血性心不全のある患者:うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.3参照〕。
9.1.3. 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者:アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
9.1.4. コントロール不十分な糖尿病のある患者:血糖値に注意すること(低血糖症状をマスクすることがある)。
相互作用
10.2. 併用注意:1). カテコラミン枯渇剤(レセルピン等)[交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある(カテコラミンの枯渇を起こす薬剤は、β遮断作用を相加的に増強する可能性がある)]。
2). β遮断薬<全身投与>(プロプラノロール塩酸塩<全身投与>、アテノロール<全身投与>、メトプロロール酒石酸塩<全身投与>)[眼圧下降あるいはβ遮断薬の全身的な作用が増強されることがある(作用が相加的にあらわれることがある)]。
3). カルシウム拮抗薬(ジルチアゼム塩酸塩、ベラパミル塩酸塩)[房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある(相互に作用が増強されることがある)]。
4). アドレナリン[類薬<チモロールマレイン酸塩点眼液>において散瞳作用が助長されたとの報告がある(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 喘息発作(0.1~5%未満):β受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作を誘発することがある〔2.2参照〕。
11.1.2. 眼類天疱瘡(頻度不明)。
11.1.3. 心ブロック、うっ血性心不全、心停止、洞不全症候群(いずれも頻度不明):β受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止、洞不全症候群があらわれることがある〔2.3、9.1.1、9.1.2参照〕。
11.1.4. 脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 全身性エリテマトーデス(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(0.1~5%未満)結膜充血、表層角膜炎、角膜びらん、眼瞼炎、眼瞼発赤、眼瞼浮腫、眼刺激症状(眼がしみる感じ、眼灼熱感)、眼のかゆみ、眼異物感、眼疼痛感、眼瞼が重い、眼のかぶれ、流涙、眼充血、霧視、結膜炎、(0.1%未満)結膜浮腫、結膜濾胞、虹彩炎、眼乾燥感、*眼底黄斑部浮腫・*眼底黄斑部混濁[*:無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合]。
2). 肝臓:(0.1%未満)ALT上昇、LDH上昇。
3). 代謝系:(0.1%未満)CK上昇。
4). 循環器:(0.1%未満)動悸、胸痛。
5). その他:(0.1~5%未満)頭痛、(0.1%未満)呼吸困難、(頻度不明)発疹。
発現頻度は使用成績調査及び特別調査(長期使用に関する調査)の結果を含む。
高齢者
一般に生理機能が低下している。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験で高用量の経口投与により胎仔死亡率増加及び胎仔発育抑制、死亡仔数増加、新生仔生存率低下が報告されている)。
本剤投与中は授乳を避けさせること(動物実験において、経口投与で母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
20.1. 開栓後4週間経過した場合は、残液を使用しないこと。
20.2. アルミピロー包装開封後は、遮光して保存すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回点眼
健康成人男性6例に0.25%ニプラジロール点眼液1滴を単回片眼点眼し血漿中ニプラジロール濃度を測定した結果、検出限界(0.15ng/mL)以下であった。
16.1.2 反復点眼
健康成人男性12例に0.25%ニプラジロール点眼液を1回1滴、1日2回、7日間反復片眼点眼し血漿中ニプラジロール濃度を測定した結果、検出限界(0.1ng/mL)以下であった。
16.2 吸収
白色ウサギに1%14C‐ニプラジロール点眼液を単回点眼した結果、角膜から速やかに吸収された。
16.3 分布
白色ウサギに1%14C‐ニプラジロール点眼液を単回点眼した結果、点眼15分後より角膜、虹彩、前部強膜、毛様体、前房水等の前眼部に高度に分布した。有色ウサギでは、メラニン色素を含むぶどう膜への分布が認められたが、メラニン色素を含まない組織での分布は白色ウサギと同様であった。
16.5 排泄
健康成人男性12例に0.25%ニプラジロール点眼液を1回1滴、1日2回、7日間反復片眼点眼した結果、最終点眼36時間後までの尿中排泄率はニプラジロール遊離型3.8%、同抱合型1.6%、脱ニトロニプラジロール遊離型5.5%、同抱合型0.5%であった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者を対象に実施した二重盲検比較試験を含む計4臨床試験において、改善率(中等度改善以上:眼圧下降率20%以上)は77.4%(168/217例)であった。
17.1.2 国内第III相長期投与試験
原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者67例に0.25%ニプラジロール点眼液を1回1滴、1日2回、52週間点眼した結果、点眼後の観察日における眼圧は4週後から52週後まで、点眼開始前に比べいずれも有意な下降(p<0.05、Dunnett型の多重比較)を示し、ほぼ一定の値で推移し減弱することはなかった。
副作用は8/67例(11.9%)に認められ、いずれも眼局所の症状であった。主な副作用はかゆみ2例(3.0%)であった。
17.1.3 国内一般臨床試験
各種緑内障及び高眼圧症の未治療(前治療なし)及び治療中の患者54例に、休薬期間を設けずに0.25%ニプラジロール点眼液を1回1滴、1日2回、8週間点眼して眼圧コントロールの良否を検討した一般臨床試験において、未治療患者で全例(17例)が「未治療時と比べ良くコントロールできた」以上であった。切り替え(前治療あり)の患者では、「前治療と比べ同程度であった」以上の割合は76.5%(26/34例)であった。
副作用は6/54例(11.1%)に認められ、いずれも眼局所の症状であった。主な副作用は結膜充血3件(5.6%)であった。

18.1 作用機序
ニプラジロールの眼圧下降作用はβ受容体遮断作用による房水産生抑制、及びα1受容体遮断作用による房水流出促進によることが示唆されている。
18.1.1 ウサギに0.25%ニプラジロール点眼液を点眼した結果、房水流量の有意な減少、房水流出率の有意な増加及びぶどう膜強膜流量の有意な増加を示した。
18.1.2 健康成人男性12例に0.25%ニプラジロール点眼液を点眼した結果、房水流量の有意な減少を示し、ぶどう膜強膜流量の増加も推定された。
18.2 β受容体遮断作用
ニプラジロールのβ受容体遮断作用は非選択的で内因性交感神経刺激作用を有さない(モルモットin vitro)。
ウサギにニプラジロールを点眼した結果、眼局所におけるβ受容体遮断作用はチモロールマレイン酸塩の約1/2であった。
18.3 α1受容体遮断作用
ニプラジロールはα1受容体に対して選択的な遮断作用を示す(イヌin vitro、モルモットin vitro)。
18.4 眼圧下降作用
18.4.1 正常眼圧ウサギにニプラジロールを点眼した結果、用量依存的な眼圧下降を示し、0.25%点眼の効果は、0.5%チモロールマレイン酸塩を点眼した場合より大きかった。
18.4.2 健康成人男性に0.25%ニプラジロール点眼液を単回(12例)又は反復(6例)点眼した結果、0.5%チモロールマレイン酸塩を点眼した場合と同等の眼圧下降作用を示した。
18.5 眼血流量増加作用
18.5.1 ネコに0.25%ニプラジロール点眼液を点眼した結果、眼血流量及び網膜血流量の増加が認められた。ウサギにおいても視神経乳頭部血流量の増加が認められた。
18.6 生物学的同等性試験
18.6.1 家兎眼房水移行性試験
家兎の結膜嚢内にニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」とハイパジールコーワ点眼液0.25%をそれぞれ100μL点眼投与して、家兎眼房水中のニプラジロール濃度を測定した結果、すべての測定時点において両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。

眼房水中濃度時間曲線下面積(AUC)
→図表を見る(PDF)

18.6.2 家兎実験的高眼圧モデルに対する効果
家兎の水負荷による実験的高眼圧モデルを用いて、ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」とハイパジールコーワ点眼液0.25%の眼圧上昇抑制・下降作用を比較した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。(Tukeyの多重比較)

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