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レボフロキサシン点眼液0.5%「日医工」

後発医薬品
販売名
レボフロキサシン点眼液0.5%「日医工」
薬価
0.5%1mL 26.30円
製造メーカー
日医工

添付文書情報2023年08月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の眼科用剤
一般名
レボフロキサシン0.5%1mL点眼液
禁忌
2.1. 本剤の成分、オフロキサシン及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与すること。
用法・用量
通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
特定の背景を有する患者に関する注意
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(1%未満)眼刺激、結膜炎、眼そう痒感、(頻度不明)びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼痛、眼瞼炎。
2). 皮膚:(頻度不明)蕁麻疹、発疹、皮膚そう痒。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・ 遮光して保存すること。
外箱開封後は、遮光して保存すること。

16.1 血中濃度
健康成人男性(10例)の片眼に0.5%レボフロキサシン点眼液を1回2滴、1日4回、2週間連続点眼したとき、最終日の点眼1時間後の血中濃度は定量下限値(0.01μg/mL)未満であった。
16.3 分布
・有色ウサギに0.5%14C‐標識レボフロキサシン点眼液を1回50μL点眼したとき、眼球結膜及び眼瞼結膜では点眼後15分で各々最高濃度(Cmax)1433.8、1058.8ng eq./gを示し、角膜及び房水では点眼後30分で各々Cmax6839.5ng eq./g、842.8ng eq./mLを示した後、経時的に減少した。メラニン含有組織である虹彩・毛様体及び網膜色素上皮・脈絡膜では点眼後2時間で各々Cmax11514.4、3269.6ng eq./gを示し、その後緩慢に消失した。
・有色ラットに0.5%14C‐標識レボフロキサシン点眼液1回1μLを、1日3回、1週間点眼したとき、最終点眼1時間後の角膜、房水及び硝子体における眼組織中濃度はそれぞれ2270.8、267.1、372.0ng eq./gを示し、その後経時的に減少した。一方、虹彩・毛様体及び網膜色素上皮・脈絡膜では最終点眼1時間後でそれぞれ185047.6、36549.6ng eq./gを示し、その後緩慢に消失した。
・ビーグル犬に0.3%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日4回、2週間連続点眼したとき、最終点眼24時間後の眼組織内濃度は、虹彩・毛様体で39.4μg/g、脈絡膜・網膜色素上皮で12.3μg/gであり、眼組織のうちメラニン色素を含む組織には高度に分布することが認められた。一方、色素上皮を除く網膜への移行はわずかであった。
16.3.1 生物学的同等性試験
ウサギにおける眼組織内移行を検討し、統計解析を行った結果、レボフロキサシン点眼液0.5%「日医工」とクラビット点眼液0.5%との生物学的同等性が確認された。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)〉
17.1.1 国内第II相試験
外眼部細菌感染症患者252例(有効性解析対象181例)を対象に、0.3%レボフロキサシン点眼液注1)、0.5%レボフロキサシン点眼液又は0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回、原則3日以上(症状消失後2日まで、通算14日間まで)点眼した結果、有効率※は0.3%レボフロキサシン点眼液群90.6%、(58/64例)、0.5%レボフロキサシン点眼液群92.2%(59/64例)、0.3%オフロキサシン点眼液群90.6%、(48/53例)であり、3群間に有意差は認められなかった。また、0.5%レボフロキサシン点眼液群の疾患別及び2例以上の株数の見られた菌種における有効菌種別臨床効果は表1及び表2のとおりであった。
0.5%レボフロキサシン点眼液群に副作用は認められなかった。
※日本眼感染症学会制定の評価判定基準(1985年改訂、1988、1993年一部追加)に準拠し評価。
注1)本剤が承認されている濃度は0.5%である。
表1.疾患別臨床効果
→図表を見る(PDF)

表2.有効菌種別臨床効果
→図表を見る(PDF)

17.1.2 国内第III相試験
外眼部細菌感染症患者366例(有効性解析対象287例)を対象に、0.5%レボフロキサシン点眼液又は0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回、原則3日以上(症状消失後2日まで、通算14日間まで)点眼した結果、0.5%レボフロキサシン点眼液群の有効率※は97.2%(140/144例)であり、0.3%オフロキサシン点眼液群の88.1%、(126/143例)と比較し、有意に優れた臨床効果が認められた。また、0.5%レボフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表3及び表4のとおりであった。
副作用は0.5%レボフロキサシン点眼液群176例中5例(2.8%)に認められ、主な副作用はしみる及びそう痒感1.1%(2/176例)であった。
※日本眼感染症学会制定の評価判定基準(1985年改訂、1988、1993年一部追加)に準拠し評価。
表3.疾患別臨床効果
→図表を見る(PDF)

表4.有効菌種別臨床効果
→図表を見る(PDF)

17.1.3 国内一般臨床試験
外眼部細菌感染症患者152例(有効性解析対象115例)を対象に、0.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回、原則3日以上(症状消失後2日まで、通算14日間まで)点眼した結果、有効率※は84.3%(97/115例)であった。また、疾患別及び有効菌種別臨床効果は表5及び表6のとおりであった。
副作用は145例中3例(2.1%)に認められ、主な副作用はしみる1.4%(2/145例)であった。
※日本眼感染症学会制定の評価判定基準(1985年改訂、1988、1993年一部追加)に準拠し評価。
表5.疾患別臨床効果
→図表を見る(PDF)

表6.有効菌種別臨床効果
→図表を見る(PDF)

〈眼科周術期の無菌化療法〉
17.1.4 国内一般臨床試験
眼手術予定患者を対象に、0.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日5回注2)、手術前2日間点眼した結果、無菌化率は70.0%(35/50例)であった。
副作用は認められなかった。
注2)本剤が承認されている用法・用量は、1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。

18.1 作用機序
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼII)活性及びトポイソメラーゼIV活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である。DNAジャイレース(トポイソメラーゼII)活性とトポイソメラーゼIV活性のどちらを強く阻害するかは細菌によって異なる。
18.2 抗菌作用
レボフロキサシン水和物の抗菌スペクトラムは広範囲に及び、ブドウ球菌属、肺炎球菌を含むレンサ球菌属、ミクロコッカス属、腸球菌属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌及び緑膿菌を含むシュードモナス属、インフルエンザ菌、モラクセラ属、セラチア属、クレブシエラ属、プロテウス属、アシネトバクター属、エンテロバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す(in vitro)。
レボフロキサシン水和物は、ラセミ体であるオフロキサシンの一方の光学活性体(左旋体)であり、オフロキサシンの約2倍の抗菌活性を有する。
18.3 角膜感染予防作用
緑膿菌性角膜潰瘍のウサギ感染症モデルを用い、菌接種30分後から0.5%レボフロキサシン点眼液を1回約50μL、2時間間隔で1日6回、3日間点眼した結果、角膜混濁は認められず、0.5%レボフロキサシン点眼液は有意な予防効果を示した。
18.4 生物学的同等性試験
緑膿菌角膜感染症モデル(ウサギ)において、角膜混濁の抑制効果を検討し、統計解析を行った結果、レボフロキサシン点眼液0.5%「日医工」とクラビット点眼液0.5%との生物学的同等性が確認された。

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