ブロムフェナクNa点眼液0.1%「日点」
添付文書情報2023年09月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法[眼瞼炎、結膜炎、強膜炎(上強膜炎を含む)、術後炎症の対症療法]。
- 用法・用量
- 通常、1回1~2滴、1日2回点眼する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 本剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
9.1.1. 角膜上皮障害のある患者:角膜糜爛、さらに角膜潰瘍、角膜穿孔へと進行するおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.2. 眼の感染による炎症のある患者:感染症を不顕性化するおそれがある。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 角膜潰瘍、角膜穿孔(いずれも頻度不明):角膜上皮障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔9.1.1参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)接触皮膚炎。
2). 眼:(0.1~5%未満)結膜炎、眼瞼炎、眼刺激感、眼痛[一過性]、(頻度不明)角膜糜爛、熱感[眼瞼]、点状表層角膜炎、角膜上皮剥離、眼そう痒感。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報外国において、ブロムフェナクナトリウムの経口剤を1ヵ月以上の長期にわたり総投与量として1500mg以上投与した患者に重篤な肝障害(死亡を含む)が認められたとの報告があることから、肝障害の初期症状に関連すると考えられる異常所見が認められた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
16.1 血中濃度
健康成人男性に0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液を片眼に1回2滴点眼し、その翌日から1回2滴、1日4回、4週間反復点眼注)したとき、血中ブロムフェナクナトリウム濃度はいずれの測定時点においても検出限界(50ng/mL)以下であった。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、1回1~2滴、1日2回点眼する。」である。
16.3 分布
16.3.1 眼組織移行
ウサギの両眼に0.1%14C‐ブロムフェナクナトリウム水和物点眼液0.05mLを1回点眼したとき、角膜、結膜及び前部強膜で点眼後15分に高い放射能濃度を示した。点眼後72時間の放射能濃度は、水晶体を除くすべての眼組織で検出限界(0.1ng eq./g or mL)以下であった。
図 眼組織中放射能濃度の推移
16.3.2 血漿タンパク結合率
ヒト血漿におけるブロムフェナクのタンパク結合率をin vitroにて平衡透析法により測定した。その結果、血漿中濃度が53.2μg eq./mL以下の範囲において、タンパク結合率は99.79%以上であった。
16.5 排泄
健康成人男性に14C‐ブロムフェナクナトリウム50mgを単回経口投与したとき、投与後4日目までに尿中に82.5%及び糞中に13.2%の放射能が排泄された(外国人データ)。
16.8 その他
ブロムフェナクNa点眼液0.1%「日点」は、ブロナック点眼液0.1%の分析結果に基づき添加剤の種類及び含量(濃度)がブロナック点眼液0.1%と同一となるよう処方設計を行ったものであり、pH、粘度、浸透圧などの物理化学的性質が近似することから、生物学的に同等とみなされた。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相比較試験(術後炎症)
眼内レンズ挿入術後炎症患者を対象とし、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液を1回1滴、1日2回注1)、又は0.1%プラノプロフェン点眼液を1回1滴、1日4回、術後より2週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験で、有効性及び安全性を比較した。その結果、術後1週間での全般有効度の累積有効率(有効以上)注2)は、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液群で83.8%(88/105例)、0.1%プラノプロフェン点眼液群で67.6%(71/105例)であり、両群間に統計学的に有意な差がみられた(P=0.0040、U検定)。
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液の副作用は114例中1例(0.9%)に結膜炎が認められた。
17.1.2 国内第III相比較試験(外眼部炎症)
外眼部炎症性疾患患者を対象とし、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液を1回1滴、1日2回注1)、又は0.1%プラノプロフェン点眼液を1回1滴、1日4回、2週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験で、有効性及び安全性を比較した。その結果、全般有効度における累積有効率(有効以上)注3)は0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液群で63.4%(59/93例)、0.1%プラノプロフェン点眼液群で54.7%(52/95例)であり、両群間に統計学的に有意な差はみられなかった(P=0.7158、U検定)。また、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液群の0.1%プラノプロフェン点眼液群に対する同等性がΔ=10%で検証された。疾患別の0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液の累積有効率は、眼瞼炎で62.5%(5/8例)、結膜炎で64.0%(48/75例)、角膜炎で0.0%(0/1例)、上強膜炎を含む強膜炎で66.7%(6/9例)であった。
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液の副作用は102例中7例(6.9%)に認められ、眼痛[一過性]3例(2.9%)、眼瞼炎2例(2.0%)、結膜炎1例(1.0%)、刺激感1例(1.0%)であった。
注1)遮蔽性を確保するため、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液群と0.1%プラノプロフェン点眼液群の点眼回数を合わせる目的で、0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液群にはプラセボを1日2回追加点眼した。
注2)細隙灯顕微鏡による前房タンパク(フレア)の推移の判定結果と、臨床所見全般の推移に基づく担当医による評価(著効/有効/無効/悪化)から算出した、著効又は有効と判断された被験者の割合
注3)自覚症状及び他覚所見のスコア合計の推移と臨床所見全般に基づく全般有効度判定基準(著効/有効/やや有効/無効)から、著効又は有効と判断された被験者の割合
18.1 作用機序
ブロムフェナクナトリウムは、ウサギ虹彩毛様体、ウサギ肺胞マクロファージ及びヒツジ精嚢を用いた試験において、シクロオキシゲナーゼを介するプロスタグランジン系の炎症メディエーター生成抑制作用を示すことが確認されている(in vitro)。
18.2 ラット実験的結膜浮腫に対する抗炎症作用
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液はラットにおけるアラキドン酸、カラゲニンによる実験的急性結膜浮腫に対し抗炎症作用を示すことが認められている。
18.3 ウサギ前房穿刺後又はレーザー照射後の房水タンパク濃度増加に対する抑制効果
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液はウサギを用いた前房穿刺又はレーザー照射による前眼部炎症モデルにおいて、房水中へのタンパク流入をほぼ完全に抑制することが認められている。
- 製造販売会社
- ロートニッテン
- 販売会社
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