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トラチモ配合点眼液「ニットー」

後発医薬品
販売名
トラチモ配合点眼液「ニットー」
薬価
1mL 374.10円
製造メーカー
東亜薬品

添付文書情報2023年10月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の眼科用剤
一般名
トラボプロスト・チモロールマレイン酸塩液
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・喘息発作増悪がみられるおそれがある]〔11.1.3参照〕。
2.3. コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック<2・3度>又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある]〔11.1.4参照〕。
効能・効果
緑内障、高眼圧症。
(効能又は効果に関連する注意)
原則として、単剤での治療を優先すること。
用法・用量
1回1滴、1日1回点眼する。
(用法及び用量に関連する注意)
頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤は全身的に吸収される可能性があり、β-遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
8.2. 本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による虹彩色調変化や眼瞼色調変化、あるいは眼周囲多毛化があらわれることがある(これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する)、眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている(混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている)。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること〔11.1.1、14.1参照〕。
8.3. 本剤投与中に角膜上皮障害(点状角膜炎、角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること。
8.4. 縮瞳薬からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替えた場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがあることから、本剤投与の際も注意すること。
8.5. 本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
9.1.1. 肺高血圧による右心不全のある患者:肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.2. うっ血性心不全のある患者:うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.3. 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者:アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
9.1.4. コントロール不十分な糖尿病のある患者:血糖値に注意すること(低血糖症状をマスクすることがある)。
9.1.5. 無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者:嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。
9.1.6. 眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者:眼圧上昇を起こすおそれがある。
9.1.7. 閉塞隅角緑内障の患者:使用経験がない。
相互作用
次の薬剤との併用に注意すること。
10.2. 併用注意:1). アドレナリン、ジピベフリン塩酸塩[散瞳作用が助長されたとの報告がある(機序不明)]。
2). カテコールアミン枯渇剤(レセルピン等)[交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある(β-遮断作用が相加的に増強する可能性がある)]。
3). β-遮断剤<全身投与>(アテノロール<全身投与>、プロプラノロール塩酸塩<全身投与>、メトプロロール<全身投与>)[眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある(作用が相加的にあらわれることがある)]。
4). カルシウム拮抗剤(ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩)[房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある(相互に作用を増強させる)]。
5). ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン)[心刺激伝導障害<徐脈・房室ブロック等>があらわれるおそれがあるので、心機能に注意する(相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる)]。
6). CYP2D6阻害作用を有する薬剤(キニジン、選択的セロトニン再取り込み阻害剤)[β-遮断作用<例えば心拍数減少・徐脈>の増強が報告されている(チモロールの代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
7). オミデネパグ イソプロピル[チモロールマレイン酸塩併用例で結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められた(機序不明)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 虹彩色素沈着(頻度不明)〔8.2参照〕。
11.1.2. 眼類天疱瘡(頻度不明):結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
11.1.3. 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある〔2.2参照〕。
11.1.4. 心ブロック、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある〔2.3、9.1.1、9.1.2参照〕。
11.1.5. 脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)。
11.1.6. 全身性エリテマトーデス(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(5%以上)充血(眼充血、結膜充血)、(1~5%未満)眼そう痒症、眼刺激、眼痛、眼異物感、点状角膜炎、眼乾燥、羞明、(0.1~1%未満)眼瞼そう痒症、眼部不快感、虹彩炎、霧視、瞼板腺炎、(頻度不明)眼周囲多毛化、睫毛成長、睫毛剛毛化、睫毛乱生、睫毛変色、睫毛重生、睫毛色素過剰、眼異常感、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)、結膜浮腫、結膜濾胞、結膜出血、角膜障害(角膜上皮障害)、角膜炎、角膜びらん、角膜知覚低下、角膜着色、乾性角結膜炎、ぶどう膜炎、虹彩毛様体炎、*眼底黄斑部浮腫・*眼底黄斑部混濁[*:無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合]、眼脂、眼瞼色素沈着、眼瞼浮腫、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)、眼瞼紅斑、眼瞼下垂、※眼瞼溝深化(※上眼瞼がくぼむ、※二重瞼になる等)[※:文献等において高い頻度で眼瞼溝深化が発現することが報告されている]、眼瞼縁痂皮、複視、視力障害、黄斑浮腫、視力低下、眼精疲労、前房フレア、前房内細胞、眼部腫脹、流涙増加、白内障、眼部単純ヘルペス。
2). 精神神経系:(頻度不明)感覚異常、頭痛、めまい、重症筋無力症増悪、抑うつ、悪夢、不眠症、不安。
3). 循環器:(0.1~1%未満)徐脈、(頻度不明)レイノー現象、四肢冷感、低血圧、失神、浮腫、動悸、高血圧、不整脈。
4). 呼吸器:(頻度不明)咳嗽、喘息、鼻炎(アレルギー性鼻炎を含む)。
5). 消化器:(頻度不明)下痢、消化不良、悪心、口渇、腹痛。
6). 皮膚:(頻度不明)発疹、アレルギー性皮膚炎、接触性皮膚炎。
7). その他:(頻度不明)脱力感、けん怠感、不快、胸部不快感、耳鳴、筋肉痛、過敏症、胸痛、味覚異常、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加。
高齢者
一般に生理機能が低下している。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(トラボプロストの動物実験において、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量*の250倍)を静脈内投与した場合に催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量*の25倍)を皮下投与又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量*の250倍)を静脈内投与した場合に着床後胚死亡率増加及び胎仔数減少、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量*の2.5倍)を静脈内投与又は0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量*の約10倍に相当)を投与した場合に全胚死亡・胎仔死亡、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量*の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に発育及び分化に対する影響(早期新生仔死亡率増加、新生仔体重増加抑制又は眼瞼開裂遅延等)が認められ、トラボプロストの摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた。また、チモロールマレイン酸塩の動物実験において、器官形成期のラットに500mg/kg/日を経口投与した場合に化骨遅延、マウスに1000mg/kg/日又はウサギに200mg/kg/日を経口投与した場合に死亡胎仔数増加が認められている)。
*)トラボプロスト0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(トラボプロストでは授乳ラットに皮下投与した場合に乳汁中へ移行することが報告されており、チモロールマレイン酸塩はヒト母乳中へ移行することがある)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・ 点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔すること〔8.2参照〕。
外箱開封後は遮光して保存すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
日本人健康被験者を対象とした薬物動態試験
日本人健康成人(10例)にトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)を両眼に反復点眼し、血漿中のトラボプロスト遊離酸及びチモロール濃度を測定した。
トラボプロスト
1例1サンプルを除いて定量限界(10pg/mL)未満であり、定量できた1サンプルは点眼30分後のもので、血漿中濃度は12pg/mLであった。
[参考:日本人健康成人(23例)にトラボプロスト0.004%点眼液を両眼に反復投与し、血漿中のトラボプロスト遊離酸濃度を測定したとき、多くは定量限界(10pg/mL)未満であったが、定量限界以上であったものは、いずれも点眼後30分以内にCmaxに達し(平均Cmax:15±6pg/mL)、点眼1時間後には定量限界未満となった。]
チモロール
チモロールの血漿中濃度は、点眼後2時間以内にCmaxに達し(平均Cmax:0.7±0.4ng/mL)、半減期は4.7時間であった。
16.1.2 生物学的同等性試験
原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者において、導入期にデュオトラバ配合点眼液を2~5週間点眼後、トラチモ配合点眼液「ニットー」またはデュオトラバ配合点眼液を、部分遮蔽、クロスオーバー法により、両眼に1日1回、1回1滴、1期あたり5週間反復点眼し、眼圧値を測定した試験にて、第I期治療期5週の血漿中チモロール濃度を測定した結果、両剤に差はみられなかった。
16.3 分布
16.3.1 生物学的同等性試験
ウサギを用いた眼組織内濃度測定
トラチモ配合点眼液「ニットー」及びデュオトラバ配合点眼液をウサギに単回点眼投与し、投与後15、30、60、120及び240分の虹彩-毛様体中薬物濃度を測定した結果、両剤の各有効成分の虹彩-毛様体への移行性に大きな差はなかった。
16.4 代謝
トラボプロストはイソプロピルエステル型のプロドラッグであり、角膜通過の際にエステラーゼにより活性代謝物であるトラボプロスト遊離酸に加水分解される。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者256例を対象としたトラボプロスト0.004%点眼液の第III相二重盲検比較試験(投与期間:12週間)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の平均眼圧下降値は-7.1mmHgであり、トラボプロスト0.004%点眼液群に対する優越性が示された(p<0.001、対応のないt検定)。
眼圧下降値(mmHg)の比較(最小二乗平均値と95%信頼区間)
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度はトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液群で24.8%(32/129例)であった。主な副作用は、眼充血10.9%(14/129例)、多毛症3.9%(5/129例)、眼刺激3.1%(4/129例)、眼そう痒症、点状角膜炎、眼瞼色素沈着及び霧視が各2.3%(3/129例)であった。
17.1.2 国内で実施された長期投与試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)
正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者140例を対象とした第III相長期投与試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の平均眼圧下降値は-5.6~-4.5mmHgであり、12ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた。

副作用発現頻度はトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液群で36.4%(51/140例)であった。主な副作用は、眼充血11.4%(16/140例)、眼刺激5.7%及び眼瞼色素沈着が各5.7%(8/140例)、眼そう痒症5.0%(7/140例)、点状角膜炎4.3%(6/140例)であった。
17.1.3 国際共同第III相試験
トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)とトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)との生物学的同等性の検証を目的に実施された原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者372例(日本人患者87例、外国人患者285例)を対象とした二重盲検比較試験(投与期間:6週間)において、平均眼圧値はベンザルコニウム塩化物非含有製剤群で17.1mmHg、ベンザルコニウム塩化物含有製剤群で16.7mmHgであり、両製剤の同等性が示された。
眼圧値(mmHg)の比較(最小二乗平均値と95%信頼区間)
→図表を見る(PDF)

日本人患者では、副作用発現頻度はベンザルコニウム塩化物非含有製剤群で11.4%(5/44例)であった。主な副作用は、眼充血9.1%(4/44例)、眼刺激及び虹彩炎が各2.3%(1/44例)であった。外国人患者では、副作用発現頻度はベンザルコニウム塩化物非含有製剤で23.8%(36/151例)であった。主な副作用は、眼充血8.6%(13/151例)、眼刺激5.3%(8/151例)、結膜充血及び眼そう痒症が各4.0%(6/151例)、眼痛及び眼の異物感が各2.6%(4/151例)であった。
17.3 その他
17.3.1 生物学的同等性試験
原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者において、導入期にデュオトラバ配合点眼液を2~5週間点眼後、トラチモ配合点眼液「ニットー」またはデュオトラバ配合点眼液を、部分遮蔽、クロスオーバー法により、両眼に1日1回、1回1滴、1期あたり5週間反復点眼し、眼圧値を測定した。得られたパラメータ(治療期10時(点眼直前)におけるベースライン(デュオトラバ配合点眼液を2~5週間点眼後の眼圧値)からの眼圧変化量)について95%信頼区間法にて統計解析を行った結果、同等の許容域±1.0mmHgの範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
副作用は140例中16例(11.4%)に認められた。副作用は結膜充血(8.6%)、点状角膜炎(1.4%)、視神経乳頭出血(0.7%)、眼瞼色素沈着(0.7%)、虹彩炎(0.7%)、視野欠損(0.7%)であった。
眼圧値の比較(mmHg)
→図表を見る(PDF)

18.1 作用機序
〈トラボプロスト〉
FP受容体に対して選択的に作用するフルアゴニストであり、房水の流出経路のうち、ぶどう膜強膜流出経路からの房水の流出を促進することにより眼圧下降効果がもたらされると考えられている。
〈チモロールマレイン酸塩〉
サルにおけるチモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用は主に房水産生の抑制によることが示唆されている。
18.2 眼圧下降作用
〈トラボプロスト〉
レーザー照射により眼圧を上昇させたカニクイザルに対し、トラボプロスト0.001%及び0.0033%点眼液を1日1回、9日ないし10日間点眼したところ、いずれの用量群とも測定したほとんどの時点で、ベースラインから有意な眼圧下降が認められた。
〈チモロールマレイン酸塩〉
ウサギにおけるα‐キモトリプシン惹起高眼圧及び水負荷による眼圧上昇試験において、チモロールマレイン酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められている。
18.3 β‐受容体遮断作用
〈チモロールマレイン酸塩〉
ラット、イヌ、ネコにおいてイソプロテレノール(イソプレナリン)による心拍数、心筋収縮力及び心拍出量の増加はチモロールマレイン酸塩の静注、経口投与により著明に抑制され、その効果はプロプラノロールより3倍及び10倍強い。

製造販売会社
東亜薬品
販売会社
 日東メディック

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