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パルモディアXR錠0.4mg

販売名
パルモディアXR錠0.4mg
識別コード
パルモディア XR 0.4
薬価
0.4mg1錠 111.00円
製造メーカー
興和

添付文書情報2024年08月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
クロフィブラート系製剤
一般名
ペマフィブラート徐放錠
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者〔8.3、9.3.1、16.6.2参照〕。
2.3. 胆石のある患者[胆石形成が報告されている]。
2.4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.5. シクロスポリン投与中、リファンピシン投与中の患者〔10.1、16.7.1参照〕。
効能・効果
高脂血症(家族性高脂血症を含む)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. LDL-コレステロールのみが高い高脂血症に対し、第一選択薬とはしないこと。
5.2. 適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症の診断が確立した患者に対してのみ本剤の適用を考慮すること。
用法・用量
通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度により、1回0.4mgを1日1回まで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の場合は本剤投与の適否を慎重に判断し、投与する場合には本剤の用量は1回0.2mgを1日1回とすること〔9.2.1、9.2.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
肝機能障害患者
8.1. あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減も十分考慮すること。
8.2. 投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
8.3. 本剤は肝機能に影響及び肝機能検査値に影響を及ぼすことがあるので、投与中は定期的に肝機能検査を行うこと〔2.2、9.3.1、9.3.2、11.1.2参照〕。
8.4. 本剤投与中にLDL-コレステロール値上昇の可能性があるため、投与中はLDL-コレステロール値を定期的に検査すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
9.1.1. 胆石の既往歴のある患者:胆石形成が報告されている。
9.2.1. eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者:横紋筋融解症があらわれることがある〔7.用法及び用量に関連する注意の項、11.1.1、16.6.1参照〕。
9.2.2. 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者:本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用
すること。腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに本剤の投与を中止すること〔7.用法及び用量に関連する注意の項、10.2、11.1.1参照〕。
9.3.1. 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者:投与しないこと(肝障害を悪化させるおそれがあり、また、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある)〔2.2、8.3、16.6.2参照〕。
9.3.2. 肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)又は肝障害<重篤な肝障害・C-P分類B又はCの肝硬変あるいは胆道閉塞を除く>の既往歴のある患者:本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること(肝機能検査値異常変動があらわれるおそれがある)。また、肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)では本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある〔8.3、16.6.2参照〕(C-P分類:Child-Pugh分類)。
相互作用
本剤は、主としてCYP2C8、CYP2C9、CYP3Aにより代謝される。また、本剤は、OATP1B1、OATP1B3の基質となる。
10.1. 併用禁忌:1). シクロスポリン<サンディミュン、ネオーラル>〔2.5、16.7.1参照〕[併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある(併用薬剤のOATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aの阻害作用によると考えられる)]。
2). リファンピシン<リファジン>〔2.5、16.7.1参照〕[併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある(併用薬剤のOATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる)]。
10.2. 併用注意:1). HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)〔9.2.2、11.1.1参照〕[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること(<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。
2). クロピドグレル硫酸塩〔16.7.1参照〕[併用する場合には本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること(併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある)(併用薬剤のCYP2C8及びOATP1B1の阻害作用によると考えられる)]。
3). クラリスロマイシン、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)〔16.7.1参照〕[併用する場合には本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること(併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある)(併用薬剤のCYP3A、OATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる)]。
4). フルコナゾール〔16.7.1参照〕[併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある(併用薬剤のCYP2C9及びCYP3Aの阻害によると考えられる)]。
5). 陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチラミン<経口>、コレスチミド<経口>)[本剤の血漿中濃度が低下する可能性があるので、併用する場合には、可能な限り間隔をあけて投与することが望ましい(同時投与により本剤が併用薬剤に吸着され吸収が低下する可能性がある)]。
6). 強いCYP3A誘導剤(カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品等)[本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱するおそれがある(併用薬剤の強いCYP3Aの誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.2.1、9.2.2、10.2参照〕。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(0.5%以上)ALT上昇、(頻度不明)胆石症、肝機能異常、AST上昇。
2). 筋肉:(0.5%以上)CK上昇、筋肉痛、(頻度不明)血中ミオグロビン増加。
3). 皮膚:(0.5%以上)発疹、(頻度不明)皮膚そう痒。
4). その他:(0.1~0.5%未満)糖尿病(糖尿病悪化を含む)、(頻度不明)グリコヘモグロビン増加、低比重リポ蛋白増加、血中尿酸増加。
高齢者
副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.4参照〕。
授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 本剤は徐放性製剤であるため、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること(砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある)。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報マウスのがん原性試験(0.075mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。ラットのがん原性試験(雄0.3mg/kg/日以上、雌1mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫、膵臓腺房細胞癌、膵臓腺房細胞腺腫、精巣ライディッヒ細胞腺腫並びに甲状腺濾胞上皮細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
トリグリセライド(TG)高値の脂質異常症患者に本剤0.4mg/日を1日1回又はペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mg/日を1日2回に分けて食前又は食後に4週間反復経口投与した(2期クロスオーバー)。本剤投与4週時の血漿中ペマフィブラート濃度推移は添付文書の図のとおりであり、薬物動態パラメータは次表のとおりであった。投与4週時の食前投与に対する食後投与のCmax及びAUC0-τの幾何平均値の比[90%信頼区間]は、1.124[0.840、1.503]及び1.097[0.879、1.370]であった。
なお、ペマフィブラートの1日用量を同等に補正したIR錠0.2mg/日投与4週時に対する本剤0.4mg/日投与4週時のAUC0-τの幾何平均値の比[90%信頼区間]は、食前投与時と食後投与時でそれぞれ0.863[0.797、0.934]、0.870[0.788、0.960]であった。
図 TG高値の脂質異常症患者における本剤0.4mg/日食前又は食後反復経口投与4週時の血漿中ペマフィブラート濃度推移

表 TG高値の脂質異常症患者における本剤0.4mg/日食前又は食後反復経口投与4週時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ
健康成人男性8例にペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mgを単回経口投与したとき、IR錠の絶対バイオアベイラビリティは61.5%であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
ペマフィブラートのヒト血漿蛋白結合率は99%以上であった(in vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 血漿中代謝物
健康成人男性8例に14C‐ペマフィブラート0.8mg注1)を単回経口投与したとき、主な血漿中代謝物はベンジル位酸化体及びジカルボン酸体のグルクロン酸抱合体とN‐脱アルキル体の混合物であった(外国人データ)。
16.4.2 代謝酵素
ペマフィブラートは、CYP2C8、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A7、UGT1A1、UGT1A3及びUGT1A8の基質である(in vitro)。
16.5 排泄
16.5.1 尿中及び糞中排泄率
健康成人男性7例に14C‐ペマフィブラート0.8mg注1)を単回経口投与したとき、投与216時間後までの尿及び糞中へ投与放射能の14.53%及び73.29%が排泄された(外国人データ)。
16.5.2 トランスポーター
ペマフィブラートは、P‐gp、BCRP、OATP1A2、OATP1B1、OATP1B3、OCT2及びNTCPの基質である(in vitro)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
(1)腎機能障害患者(軽度、中等度、高度又は末期腎不全)30例に、ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mgを単回経口投与したときの腎機能正常者に対する薬物動態パラメータの比は次表のとおりであり、腎機能正常者群と比較して、腎機能障害患者群では曝露の増加が認められたが、腎機能障害の程度に依存した曝露の増加は認められなかった。[7.、9.2.1参照]
表 IR錠0.2mg単回経口投与時の腎機能正常者群(n=8)に対する各腎機能障害患者群のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]
→図表を見る(PDF)

(2)腎機能障害(高度腎機能障害(eGFR<30mL/min/1.73m2又は透析)及び軽度~中等度腎機能障害(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2))を有するTG高値の脂質異常症患者に、ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mg/日を1日2回に分けて朝夕12週間反復経口投与した。12週時におけるAUC0-τについて、軽度~中等度腎機能障害群(対照群)に対する高度腎機能障害群の幾何平均値の比及びその90%信頼区間は次表のとおりであり、高度腎機能障害患者においても曝露の増加は認められなかった。
表 IR錠0.2mg/日反復経口投与時の軽度~中等度腎機能障害群(n=7)に対する高度腎機能障害群(n=8)のAUC0-τの幾何平均値の比[90%信頼区間]
→図表を見る(PDF)

なお、血漿中薬物動態パラメータは次表のとおりであった。[7.、9.2.1参照]
表 腎機能障害を有するTG高値の脂質異常症患者におけるIR錠0.2mg/日反復経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.6.2 脂肪肝患者及び肝硬変患者
脂肪肝患者及び肝硬変患者24例に、ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mgを単回経口投与したときの肝機能正常者に対する薬物動態パラメータの比は次表のとおりであり、肝機能正常者群と比較して、脂肪肝患者群及び肝硬変患者群では曝露の増加が認められた。[2.2、9.3.1、9.3.2参照]
表 IR錠0.2mg単回経口投与時の肝機能正常者群(n=8)に対する脂肪肝患者及び肝硬変患者群のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]
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16.7 薬物相互作用
16.7.1 シクロスポリン、リファンピシン、クロピドグレル、クラリスロマイシン、フルコナゾールとの併用
健康成人にペマフィブラート即放性製剤(IR錠)と各種薬剤を併用投与したとき、薬物動態パラメータ等への影響は次表のとおりであった(外国人データ)。[2.5、10.1、10.2参照]
表 IR錠と各薬剤を併用投与したときの薬物動態パラメータ等への影響(外国人データ)
→図表を見る(PDF)

16.7.2 HMG‐CoA還元酵素阻害薬との併用
健康成人男性にペマフィブラート即放性製剤(IR錠)とHMG‐CoA還元酵素阻害薬を併用投与したとき、薬物動態パラメータへの影響は次表のとおりであった(外国人データを含む)。
表 IR錠と各薬剤を併用投与したときの薬物動態パラメータへの影響(外国人データを含む)
→図表を見る(PDF)

16.7.3 その他の薬剤
ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)とジゴキシン、ワルファリンをそれぞれ併用投与したとき、ペマフィブラートはこれらの薬剤の薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
注1)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度により、1回0.4mgを1日1回まで増量できる。」である。
注2)ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)の承認された用法及び用量は、「通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとする。」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相検証試験
TG高値の脂質異常症患者に本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日1回、ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.2mg/日を1日2回に分けて12週間投与したとき、空腹時血清TGのベースラインからの変化率は次表のとおりであり、本剤0.2mg/日群及び0.4mg/日群のIR錠0.2mg/日群に対する非劣性が認められた。
表 空腹時血清TGのベースラインからの変化率
→図表を見る(PDF)

また、各評価時点におけるLDL‐コレステロールの推移は次表のとおりであった。
表 各群のLDL‐コレステロール(直接法)の推移
→図表を見る(PDF)

本剤投与による副作用発現割合は、0.2mg/日群、0.4mg/日群でそれぞれ2.5%(3/118例)、5.9%(7/119例)であった。主な副作用はALT増加(0.2mg/日群1.7%(2/118例))及び血中ケトン体増加(0.4mg/日群1.7%(2/119例))であった。[8.4参照]
17.1.2 国内第III相長期投与試験
TG高値の脂質異常症患者に本剤0.2mg/日(効果不十分の場合、12週以降に0.4mg/日に増量)を1日1回朝又は夕に52週間投与したとき、最終評価時(52週時又は中止時)及びその直前の時点における空腹時血清TGのベースライン(264.0±109.2mg/dL(平均値±標準偏差)、n=121)からの変化率の平均値[95%信頼区間]は、朝投与群、夕投与群でそれぞれ-44.82%[-49.70、-39.94](n=61)、-46.61%[-51.34、-41.88](n=60)であった。朝投与群における夕投与群との最小二乗平均値の差[95%信頼区間]は3.03%[-3.55、9.62]であった。
また、各評価時点におけるLDL‐コレステロールの推移は次表のとおりであった。
表 各群のLDL‐コレステロール(直接法)の推移
→図表を見る(PDF)

副作用発現割合は全例で19.0%(23/121例)で、その内訳は朝投与群、夕投与群でそれぞれ18.0%(11/61例)、20.0%(12/60例)であった。主な副作用は筋肉痛(夕投与群5.0%(3/60例))のほか、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、筋痙縮、関節周囲炎、発疹、高血圧が朝、夕投与群で各1例ずつ認められた。[8.4参照]
17.2 製造販売後調査等
17.2.1 2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした国際共同臨床試験
軽度~中等度のTG高値かつHDL‐コレステロール低値を示す2型糖尿病を合併した脂質異常症患者10,497例(日本人305例を含む)を対象に、ペマフィブラート即放性製剤(IR錠)0.4mg/日又はプラセボを1日2回に分けて投与する無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。追跡期間は3.32年(中央値)であった。主要評価項目である心血管イベント(非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中、冠動脈血行再建術、心血管死のいずれか)の初回発現までの期間を評価した結果、複合エンドポイントの発現率(100人・年当たりのイベント発症例数)はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ3.53及び3.40で、ハザード比は1.03[95%信頼区間:0.92-1.16]であった。副次評価項目である投与4ヵ月時におけるIR錠群の空腹時TGのベースライン(3.340±1.0157mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,224)からの変化率は-31.073%(中央値、n=4,814)、プラセボ群の空腹時TGのベースライン(3.303±0.9922mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,241)からの変化率は-6.882%(中央値、n=4,848)であり、IR錠群とプラセボ群との変化率の差は-24.4%[-27.1、-21.6](最小二乗平均値[95%信頼区間]、エンドポイントの欠測を多重補完法を用いて補完した、性別、心血管疾患の既往歴、ベースライン時のスタチン使用及びベースラインの測定値を共変量とした共分散分析、n=5,240)であった。
副作用発現割合はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ8.2%(433/5,264例)及び8.4%(441/5,274例)であり、IR錠群で発現した主な副作用は血中クレアチンホスホキナーゼ増加0.7%(37/5,264例)、筋肉痛0.5%(25/5,264例)であった。
本試験で認められた有害事象のうち、肺塞栓症の発現割合はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(37/5,264例)及び0.3%(16/5,274例)、深部静脈血栓症の発現割合はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(36/5,264例)及び0.2%(13/5,274例)であり、IR錠群で発現割合が高かったが、IR錠との関連性は全症例で否定された。なお、日本人集団における肺塞栓症の発現割合はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0%(0/145例)、深部静脈血栓症の発現割合はIR錠群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0.7%(1/145例)であった。

18.1 作用機序
ペマフィブラートはPPARαに結合し、標的遺伝子の発現を調節することで、血漿TG濃度の低下、HDL‐コレステロールの増加等の作用を示す。
18.1.1 PPARαに対する活性は、PPARγ及びPPARδに対する活性に比べ強く、PPARαに対する選択的な活性化作用を示した(in vitro)。
18.1.2 肝臓でのTGの合成を抑制した(ラット)。
18.1.3 TGの肝臓から血中への分泌速度を有意に低下させた(ラット)。
18.1.4 LPL活性を増加させた(ラット)。
18.1.5 LPL活性を負に制御する因子であるApoC‐III及びAngiopoietin‐Like Protein3の血漿中濃度を有意に低下させ、肝臓における遺伝子(Apoc3、Angptl3)の発現を抑制した。また、LPL活性を阻害する遊離脂肪酸のβ酸化に関わる遺伝子(Aco、Cpt1a)の発現を亢進させた(ラット)。
18.1.6 血漿TGクリアランスを亢進させた(ラット)。
18.1.7 TG濃度を低下させHDL‐コレステロール濃度を増加させる蛋白であるFGF21の血漿中濃度を増加させた(ラット)。
18.2 血漿脂質低下作用
フルクトース負荷高TG血症ラットへのペマフィブラートの経口投与により、用量依存的に血漿TG濃度が低下した。
18.3 HDL‐コレステロール増加作用
ヒトApoA‐Iトランスジェニックマウスへのペマフィブラートの経口投与により、血漿HDL‐コレステロール濃度及びヒトApoA‐I濃度が増加した。
18.4 抗動脈硬化作用
高脂肪・高コレステロール食を負荷したLDL受容体欠損マウスへのペマフィブラートの経口投与により、大動脈洞の脂質沈着面積が減少した。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能

徐放性製剤であるため、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導する。砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある。

製造販売会社
興和
販売会社
 

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