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エヴキーザ点滴静注液345mg

販売名
エヴキーザ点滴静注液345mg
薬価
345mg2.3mL1瓶 1409928.00円
製造メーカー
UltragenyxJapan

添付文書情報2024年05月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
その他の高脂血症用剤
一般名
エビナクマブ(遺伝子組換え)注射液
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
ホモ接合体家族性高コレステロール血症。
(効能又は効果に関連する注意)
HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分又は忍容性が不良な場合に本剤投与の要否を検討すること。
用法・用量
通常、エビナクマブ(遺伝子組換え)として15mg/kgを4週に1回、60分以上かけて点滴静注する。
(用法及び用量に関連する注意)
HMG-CoA還元酵素阻害剤等による治療が適さない場合を除き、他の脂質低下療法と併用すること。
生殖能を有する者
投与中は血中脂質値を定期的に検査し、本剤に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後少なくとも5ヵ月間は、適切な避妊法を用いるように指導すること〔9.5妊婦の項、15.2参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. Infusion reaction(4.8%):アナフィラキシー、注入部位そう痒感を含むinfusion reactionがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には、注入速度の減速、投与の中断又は中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 感染症および寄生虫症:(1~10%未満)上咽頭炎。
2). 神経系障害:(頻度不明)浮動性めまい。
3). 呼吸器、胸郭および縦隔障害:(頻度不明)鼻漏。
4). 胃腸障害:(頻度不明)悪心、腹痛、便秘。
5). 筋骨格系および結合組織障害:(頻度不明)背部痛。
6). 一般・全身障害および投与部位の状態:(頻度不明)インフルエンザ様疾患。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ウサギを用いた生殖発生毒性試験において胎仔奇形が認められており、母動物血中脂質濃度減少に起因した影響と考えられている(なお、妊娠中のウサギでは本剤の薬理作用に対して感受性が高く、当該所見のヒトへの外挿性は低いと考えられる)、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られている)〔9.4生殖能を有する者の項、15.2参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている)。
小児等
新生児、乳児、5歳未満の幼児又は体重15kg未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 無菌操作により本剤のバイアルから必要量を抜き取り、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液の点滴バッグ内に注入し、点滴バッグを静かに転倒混和し最終濃度を0.5~20mg/mLとする(点滴バッグは振とうしない)。
14.1.2. 調製後は速やかに使用する(希釈液を保存する場合、冷蔵(2~8℃)では調製から24時間以内、室温(最高25℃)では調製から6時間以内に投与を完了し、希釈液を冷蔵保存した場合は、室温に戻してから投与する)。希釈液を凍結させないこと。
14.1.3. 本剤のバイアルは1回使い切りであり、保存剤を含まない。開封後は速やかに希釈し、残液は廃棄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与前に濁りや変色、不溶性微粒子がないことを目視により確認し、濁り、変色又は不溶性微粒子が認められる場合は使用しないこと。
14.2.2. 本剤は、無菌のインラインフィルター又はアドオン式の0.2~5ミクロンのフィルターを含む点滴ラインを使用して点滴静注するものとし、IVプッシュ法又は急速静注で投与しないこと。
14.2.3. 本剤と他の薬剤<生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を除く>を混合しないこと、また、同じ点滴ラインを用いて他の薬剤と同時に投与しないこと。
20.1. 凍結を避け、2~8℃で保存すること。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.3. 激しく振とうしないこと。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報12歳以上のホモ接合体家族性高コレステロール血症(以下、「HoFH」)患者を対象とした国際共同第3相長期投与試験において、1.7%(2/116例)に本剤に対する抗薬物抗体が認められた。5歳以上11歳以下のHoFH患者を対象とした海外第1b/3相試験において、5%(1/20例)に本剤に対する抗薬物抗体が認められた。
15.2. 非臨床試験に基づく情報妊娠ウサギに妊娠7日目から19日目まで本剤を1、5、10、30mg/kgの用量で3日に1回皮下投与した(すべての用量で流産・血中脂質濃度減少等の母動物毒性が認められ、胚胎仔生存率低下・胎仔外表奇形及び胎仔軟組織奇形等の胎仔の所見は最低用量(1mg/kg)を除くすべての用量で認められた)。ウサギに本剤1mg/kgを投与した曝露量の平均は、ヒトでの最高推奨用量である本剤15mg/kgを4週に1回投与した場合の2.0×10-5倍であった。脂質プロファイルはウサギとヒトで大幅に異なる(特に妊娠期間中)ため、これらの結果の臨床的関連性は不明である〔9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
TG高値(150mg/dL以上450mg/dL以下)及び/又はLDL‐C高値(100mg/dL以上)の成人に本剤5~20mg/kg注)を単回静脈内投与(投与時間は60分)したときの本剤の薬物動態パラメータ及び血清中濃度推移は次表及び添付文書の図のとおりであった(外国人データ)。また、母集団薬物動態解析により、成人HoFH患者に本剤15mg/kgを単回静脈内投与(投与時間は60分)したときのCmaxの推定値は453±96.7mg/L(平均値±標準偏差)であった。
注)本剤の承認用量は15mg/kgである。
表1 本剤を単回静脈内投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)


16.1.2 反復投与
母集団薬物動態解析により、成人HoFH患者に本剤15mg/kgを4週間に1回反復静脈内投与(投与時間は60分)したときの薬物動態パラメータは次表のとおりであった。定常状態には4回の投与後に到達し、定常状態におけるCmaxは初回投与時の約2倍であった。
表2 本剤を反復静脈内投与したときの定常状態における薬物動態パラメータの推定値
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
母集団薬物動態解析により推定した定常状態の分布容積は成人患者で約4.7Lであり、本剤は主に血管系に分布すると考えられる。
16.4 代謝
本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、内因性IgGと同様に、異化経路を介してペプチド及びアミノ酸に分解されると考えられる。
16.5 排泄
本剤は線形及び非線形経路の双方により消失する。高濃度では、本剤は主に非飽和性の異化経路を介して消失し、低濃度では主に標的(ANGPTL3)との非線形の飽和性結合を介して消失する。母集団薬物動態解析により、本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与し、定常状態に到達した後、最終投与時から本剤の濃度が検出下限(78ng/mL)未満に低下するまでの平均期間は約21週間と推測された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害
軽度(eGFR60mL/分/1.73m2以上~90mL/分/1.73m2未満)及び中等度(eGFR30mL/分/1.73m2以上~60mL/分/1.73m2未満)の腎機能障害患者と腎機能が正常な被験者との間で、本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は同等であった(外国人データ)。
16.6.2 小児
母集団薬物動態解析及び母集団薬物動態/薬力学解析の結果、12歳以上17歳以下のHoFH患者(14例)に本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与したときの定常状態におけるトラフ濃度及びベースラインからのLDL‐Cの低下の程度は成人HoFH患者と大きく異ならないと推定された。また、5歳以上11歳以下のHoFH患者(20例)に本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は成人HoFH患者よりも低いと推定されたが、ベースラインからのLDL‐Cの低下の程度は成人HoFH患者よりも大きいと推定された。
生後6ヵ月以上5歳未満のHoFH患者に本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与したときの曝露量及び薬力学的作用を、5歳以上のHoFH患者の臨床データを用いて構築した母集団薬物動態解析及び母集団薬物動態/薬力学解析により推定した。その結果、生後6ヵ月以上5歳未満のHoFH患者の定常状態における曝露量は、概ね5歳以上のHoFH患者で観察された範囲内であり、ベースラインからのLDL‐Cの低下の程度は、5歳以上のHoFH患者と大きく異ならないと推定された。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験(R1500‐CL‐1629試験)
最大耐用量注1)の脂質低下療法を受けている12歳以上のHoFH患者注2)65例(日本人10例を含む)を対象に、無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。本試験は、24週間の二重盲検投与期間と24週間の非盲検投与期間で構成された。二重盲検投与期間では、本剤15mg/kg又はプラセボを4週に1回静脈内投与した。
有効性について、主要評価項目とされた投与24週後のLDL‐Cのベースラインからの変化率は次表のとおりであった。
注1)忍容性が認められ、継続投与可能最大用量。
注2)以下を満たす患者。
・スクリーニング時のLDL‐Cが70mg/dL以上
・最大耐用量注1)の脂質低下療法(LDLアフェレシスを含む)を受けている
・スクリーニングの3ヵ月以上前からLDLアフェレシスを受けていて、8週間以上前からLDLアフェレシス(血漿交換は除く)の実施頻度が安定している、又は48週間後まで安定して実施できることが予想できる
表3 投与24週後のLDL‐Cのベースラインからの変化率(ITT集団)
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二重盲検投与期間終了後、非盲検投与期間に移行した64例に、本剤15mg/kgを4週に1回、静脈内投与した。二重盲検投与期間の投与48週後までのベースラインからのLDL‐Cの変化率の推移は添付文書の図のとおりであった。

LDLRの遺伝子型が本剤の有効性に及ぼす影響を検討した結果は、次表のとおりであった。
表4 LDLR遺伝子変異型別の投与24週後のLDL‐Cのベースラインからの変化率(ITT集団)
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二重盲検投与期間における有害事象の発現割合は、本剤群で65.9%(29/44例)、プラセボ群で81.0%(17/21例)であった。本剤群の5%以上に報告され、プラセボ群と比較して高い頻度で発現した有害事象は、インフルエンザ様疾患11.4%(5/44例)、鼻漏6.8%(3/44例)であった。
非盲検投与期間における有害事象の発現割合は、全体で73.4%(47/64例)、二重盲検投与期間の本剤群からの移行例で79.5%(35/44例)、二重盲検投与期間のプラセボ群からの移行例で60.0%(12/20例)であった。主な有害事象の発現割合は、上咽頭炎及び頭痛でそれぞれ9.4%(6/64例)、二重盲検投与期間の本剤群からの移行例でそれぞれ11.4%(5/44例)、二重盲検投与期間のプラセボ群からの移行例でそれぞれ5.0%(1/20例)であった。
17.1.2 海外第Ib/III相試験(R1500‐CL‐17100試験)
5歳以上11歳以下のHoFH患者を対象に、非盲検非対照試験を実施した。本試験はパートA~Cで構成され、パートA又はBを完了した患者はパートCに移行することが可能とされた。パートA(6例)は本剤15mg/kgを単回静脈内投与、パートB(14例)は本剤15mg/kgを4週に1回24週間静脈内投与、パートC(20例:パートAからの移行例6例、パートBからの移行例14例)は本剤15mg/kgを4週に1回48週間静脈内投与した。
有効性について、パートBの主要評価項目とされた投与24週後のLDL‐Cのベースラインからの変化率は、次表のとおりであった。
表5 投与24週後のLDL‐Cのベースラインからの変化率(ITT集団)
→図表を見る(PDF)

安全性について、パートB及びCの併合解析における有害事象の発現割合は、95.0%(19/20例)であった。主な有害事象は、COVID‐19 75.0%(15/20例)、発熱25.0%(5/20例)であった。

18.1 作用機序
ANGPTL3は主に肝臓に発現するアンジオポエチン様タンパク質ファミリーの1つであり、リポタンパクリパーゼ及び内皮リパーゼを阻害することにより脂質代謝の調節に重要な役割を果たす。ヒトを対象とした遺伝子研究において、ANGPTL3に機能喪失変異のある者は、これらの変異がない者と比較してLDL‐C、HDL‐C及びTGの値が低く、冠動脈疾患のリスクが低いことが報告されている。本剤は、ANGPTL3に特異的に結合して阻害する遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体であり、ANGPTL3の阻害によりリポタンパクリパーゼ及び内皮リパーゼを活性化し、LDL形成の上流に位置する超低比重リポタンパクのクリアランスを促進することにより、LDL受容体の有無と関係なくLDL‐C値を低下させる。
18.2 血中脂質低下作用
In vitro試験において、エビナクマブは、組換え型ヒトANGPTL3に選択的に結合し(平衡解離定数(Kd値)は0.3~1.3n mol/L)、ANGPTL3により阻害されたリポタンパクリパーゼ及び内皮リパーゼの酵素活性を上昇させた。Ldlr-/-マウスにおいて、エビナクマブの単回投与による血清中LDL‐C濃度の低下が認められた。

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